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更新日付:2023年2月1日 

知事コラム(2023年2月)

蘋果知事(ピンゴツースー)(りんご知事)教育表彰を受ける

 昨年暮れの12月7日に、台湾政府から「長期にわたり、台日教育旅行の促進に多大な貢献をした」とのことで感謝状をいただいた。りんごの輸出や観光誘客、産業連携などのジャンルではなく、地道に時間をかけて積み重ねてきた子どもたちの交流事業を台湾政府が高く評価してくださったことに大変感激した。
 感謝状の贈呈式典において、15分間のスピーチをお願いしたいとのことで、大変ありがたくうれしい思いで準備を進めていたが、県議会の日程と重なり、台湾での式典出席は断念した。
 しかし、スピーチは映像でも良いとのご厚遇をいただいたことから、これまでの経緯や交流について、思いの丈をお話しさせていただいた。以下、その概要を紹介する。

 『青森県と台湾との教育旅行の交流を振り返ると、そのきっかけとなったのは、当時、青森中央学院大学大学院生で、現在は現地コーディネーターとして活躍されている台湾出身の黄麗霞(こうれいか)さんからいただいた、農村活性化対策として台湾から青森県に農家民宿を取り入れた教育旅行を誘致するべきとの提言でした。
 記念すべき第1号は、2008年1月の高雄市立陽明国民中学です。この時は、十和田市を訪れ、地元の中学校と交流を行ったほか、雪中大根の収穫や餅つきなどを体験し、農家民宿に宿泊しました。
 こうして、台湾と青森の子どもたちの交流が始まり、台湾の、純真でいとおしい子どもたちと触れ合うたびに、大きな感動がありました。そして、ますます、台湾の子どもたちが大好きになり、私自身、延べ23校を直接訪問して、改めて青森県の魅力をPRしながら、信頼関係を一つ一つ築き上げてきました。
 また、台湾からは、これまで、実に32校に青森県を訪れていただきました。さらに、2021年8月には、青森県教育委員会と台北市政府教育局との間で教育交流協力に関する了解覚書を締結し、教育分野における連携をより一層強化するとともに、国際教育を通じ、グローバルな視点を持ち主体的に行動できる将来を担う人財の育成に取り組んでいます。
 教育旅行を通じた交流は、生徒たちがお互いの地域の理解や関心を高めることにより、将来にわたって友好な関係を構築することができます。若い世代は、グローバルな視点や考え方を早くから身につけることができ、世界で活躍できる人財の育成につながることから、教育交流を長期的に継続していくことが重要です。
 青森県は、人は青森県にとっての財(たから)であると考えています。台日教育旅行交流は20周年を迎えましたが、このことをさらなる飛躍への通過点として、引き続き、「青森県づくりの基礎は人づくり」という理念の下、30年、50年先を見据え、しっかりと交流に取り組んでいきます。』

 私は、子どもたちは、誰にとっても、どのような社会や地域にとっても大切な宝であり、未来への希望であると思っている。
 東日本大震災の時に台湾の子どもたちが「日本加油(日本ガンバレ)」の掛け声のもと募金活動に立ってくださった上に、その後台湾を訪問した際に、日本そして青森を心配してくださる温かい言葉を次々と掛けてもらい、感動のあまり、そして明るい未来が拓かれていくことを確信し、涙したことは今でも忘れない。
 多謝臺灣(ありがとう台湾)!! 多謝臺灣的孩子們(ありがとう台湾の子どもたち)!!
(県民だより あおもり - 2023年2月号)

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