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平成16年5月 定例会見/庁議報告ほか
会見日時:平成16年5月7日(金)午前11時30分〜午後0時10分
会見場所:第三応接室
会見者 :三村知事
○幹事社
おはようございます。
定例の知事会見をはじめさせていただきたいと思います。
それではまず、三村知事から庁議案件の結果を。
○知事
では、庁議関係につきまして三点お話したいと思います。
各種審議会等委員の女性の登用条件について、私から若干ご報告いたします。
各種審議会等への女性委員の登用率は、今年4月1日現在では、35.9%となり、昨年3月31日現在に比べ0.4ポイント下がりました。登用率が下がった主な原因は、平成16年4月1日の定例人事異動に伴い、審議会委員等に任命されていた部長が1名、女性から男性に代わったこと等によるものです。
いわゆる、1人ですけども、充て職が非常に多い、兼任しておりましたので、その部分において0.4ポイントという数字になりました。
また、県の審議会委員1,162人のうち、女性は417人となっております。
今後は、全国トップクラスの水準を維持しながら、各種審議会等の女性の登用率50%を目指し、さらに女性委員の登用に積極的に取り組みたいと思っております。
つづいて、「六ヶ所再処理施設総点検に係る説明会」の開催について、ご報告いたします。
六ヶ所再処理施設総点検に係る日本原燃株式会社の点検結果及びそれに対する国の評価について、広く県民にお知らせするために、国、県、六ヶ所においては六ヶ所村の共催による説明会を開催することといたしました。
開催日程及び場所でございますが、5月12日は青森市及び六ヶ所村。5月13日はむつ市及び八戸市。5月14日に五所川原市、弘前市の県内6地点で開催することにいたしております。
広く県民の皆様のご参加をいただきたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
つづきまして、攻めの農林水産業の部分につきまして、お話させていただきます。
庁議におきまして、農林水産部長から、4月23日に設置いたしました「青森県攻めの農林水産業推進本部」と「青森県総合販売戦略会議」について報告がありました。
第一回推進本部会議は、本部長である私も出席いたしまして、今月、5月13日に開催することにいたしております。
総合販売戦略会議は、先月4月26日に副知事を議長として、第一回会議を開催し、専門家の販売見通しを聞き、今後の進め方などを協議したところであります。
また、「攻めの農林水産業」の推進について、県としては、農林水産部が主体という形になるわけですが、商工労働部、文化観光部をはじめといたしまして、各部局の協力による全庁一丸となっての取り組みを指示したところであります。
このように、推進体制を整備しながら、必要な施策を展開して、「攻めの農林水産業」を着実に進めてまいりたいと存じます。
庁議案件については以上であります。それでは、幹事社の方。
○幹事社
今の庁議案件につきまして、ご質問ありますでしょうか。
○記者
「六ヶ所再処理施設点検に係る説明会」なのですが、平日の時間帯はいつごろになるんでしょうか。
○環境生活部長
口頭で申し上げます。
5月12日は水曜日でございます。青森市の会場、10時から12時まで。青森国際ホテル万葉の間。15時から17時まで、六ヶ所村文化交流プラザ、スワニーでございます。大ホール。
5月13日木曜日。10時から12時まで、下北文化会館大集会場。15時から17時まで、八戸地域地場産業振興センター、ユートリーでございます。大ホール。
5月14日金曜日。10時から12時まで、五所川原商工会館大ホール。13時30分から15時まで、青森県武道館、弘前市でございます。武道館の会議室です。
○記者
そうすると、基本的に全部平日の日中ということになると思うのですが、そうすると、参加される方もお仕事を休んだり、そういったことで制限されてくると思うのですが、そういった日程を設定した理由について、教えていただきたいのですが。
○環境生活部長
事務的にといいますか、私どもの方で、会場、なるべく広い所ということもございまして、それから関係者の日程、場所等々を考慮いたしまして、こういう形になりました。
まず、基本的にこのお話につきましては、国からの説明を広く県民に説明するということで、国関係者。例えば、総点検に関する検討会の神田主査、安全保安院の関係者などの日程調整を合わせてやったことに伴うものでございます。
○幹事社
よろしいでしょうか。あとございませんか。
それでは、記者会から、まず事前に通知しておりました四点について、質問をさせていただきまして、その後、三村知事にご回答をお願いします。その後に、各社から質問を受け付けたいと思います。
その後にまた、別個に質問の時間をとりたいと思います。
まず四点さきに。
まず一点目ですけれども、先日、日本原燃の六ヶ所村使用済み核燃料再処理工場に関しまして、燃料の搬入再開と、ウラン試験、放射性物質のウランを使った試験の前の安全協定の締結について、今後の知事の対応を教えてください。それがまず一点目であります。
二点目ですけれども、この夏に行われます参議院選挙では、知事はどのような立場で対応されるつもりですか。要請があれば、街頭に立つつもりがありますか。それが二点目です。
三点目は、青森警察署と鰺ヶ沢警察署分の捜査報償費の情報公開請求に対して、県警が非開示としたことに関する知事の所感を教えてください。これが三点目です。
四点目は、今後の公社の改革目標を教えてください。これは事前に資料が配布されております。これが四点目です。
それでは、三村知事の方からご回答をお願いします。
○知事
一点目については何と申しましょうか、先般お話したわけでありますが、私ども県といたしまして、日本原燃株式会社の六ヶ所再処理施設の総点検については、県議会、市町村長、青森県原子力政策懇話会などのご意見や、国からの確認状況等を踏まえ、慎重かつ総合的に判断した結果、使用済燃料搬入再開については、安全確保第一義に行うことを大前提に、これを了とする、というふうにお話しさせていただきました。
再処理施設におけるウラン試験の安全協定については、今後、手続きの検討に入る、というふうに既にお話をさせていただいた次第であります。
若干補足するとすれば、使用済燃料搬入については、具体的なスケジュールは、今後関係者間で調整されるものと考えますが、県としては、これまでと同様、搬入にあたって立ち入り調査を実施するなど、安全確保ということを第一義に、慎重に対処してまいりたいと存じます。
二点目でございますが、今回、出馬を予定されております奈良さんには、知事選の際に非常に個人的にもご支援をいただいたという思いが、自分自身にはございます。したがって、その後のことにつきましては、今、真剣に考えておる次第であります。
三点目です。青森署と鰺ヶ沢署分の報償費云々についての質問でございます。県警の文書について、情報公開請求があり、県警が不開示としたことは聞いております。情報公開条例の基本理念は、原則開示であり、開示請求があった時は、条例で定める不開示情報を除き、開示しているところですが、開示、不開示の判断については、各実施機関において、条例の規定に従い、個別、具体的に判断しているところであります。
今回、県警が不開示としたことについては、県警が、実施機関として、責任をもって判断をしたものと受け止めております。
四点目でございますが、公社改革についての考え方。ご承知のとおり、本県は国の三位一体の改革による地方交付税の急激かつ大幅な削減など、これまでにない極めて厳しい環境のまっただ中におかれております。このため、昨年11月に策定いたしました財政改革プランを徹底・加速させるとともに、新たな視点から、更なる取り組みを行うということにしたところでありますが、この「第二弾の大改革」ともいうべき取り組みでは、県行政の役割分担の抜本的な見直しの下、事務事業の見直し、組織機構の見直しや職員定数の適正化などに着手するものであります。
公社等においても、まず公社等が自ら、現在行っている事業について、廃止、民営化、民間委託、事務事業の効率化等について、根底から見直しをしていただく必要があると考えております。
また、県としても、公社等に対する県関与のあり方について、抜本的な見直しを検討したいと考えております。そのため、年度開始早々の4月1日には、公社等の理事長さん方にお集まりいただいて、私から「第二弾の大改革」にご協力いただくよう、お願いしたところであり、今後、各公社等においても、理事長さんを先頭に、県とともに公社等の改革に真摯に取り組んでくれるものと期待をいたしております。
四点については以上であります。
○幹事社
それでは、各社さんから、この四点に関して質問があれば、ご挙手をしたうえで、ご発言ください。
○記者
職員定数の見直しの発言がありましたが、現行より下がると考えてよろしいのでしょうか。
○知事
一般的に改革ということであれば、そういう方向になるわけですけれども、場所、場所によってはやはり、時代に応じて必要な部分はあるわけですが、総枠としては、そういった方向になると思います。
今日の庁議でも、いわゆる公の公業務とは何かとか、県庁の役割とは何かというところまで踏み込んで、色々お互い思い切った意見交換をしてやろうということで、話をしております。天童局長、非常に鋭意取り組んでおります。
○記者
四番目の公社の改革なのですが。資料を出していただいたのですが、数値的な改革の目標というのは、お持ちですか。
○知事
数値ということになりますと、やはり、自分自身の念頭に今あるものは、三位一体の改革を経ても、我々青森県の仕事そのものは、機動的、弾力的に色々実施できるというところを目指そうという思いでございます。
○記者
何か公社改革についての具体的な目標というものはありますか。
○知事
先ほど申し上げましたとおり、それぞれの役割そのものが、公として関与するのはどの程度か。あるいは、しっかり民間化したものが良い部分があるのではないか。そういった部分を相当見直していますし、例えばある公社では、木を売れるものは売るぞという体制を作りつつあるとか。それぞれ、非常に実務段階においても、着手の検討をはじめているところもございます。若干、天童の方から。
○特別対策局長
補足いたしますと、公社といいましても、それぞれ、いってみれば県行政を補完するという位置付けがあるわけでありますけども、公社そのものの性格なり、行っている仕事なり、それから例えば財務的な状況においても、それぞれ異なるわけでございますので、私どもは個々にそれぞれ抜本的な見直しという観点から、改善見直しに取り組んでいきたいと思っておりますので、それを全部網羅する形で、数値的という形のものは持ち合わせておりません。個々、具体的に取り組んでいきたいということでございます。
○記者
そうしますと、公社改革が将来成功したか、もしくは失敗したのかという判断基準は、どのへんになるんでしょうか。
○知事
判断基準ということになりますけども、要するに私どもは、今、大きな危機に直面しております。それは、財政改革プランをお示ししたわけでございますが、その後にまた、三位一体という形での、非常に大きな交付税等の削減という、大きな危機でございます。この危機を乗り越えることが、出来るや否やということが、色んなことの判断基準になると思いますが、現状は非常に厳しい、数値的に非常に厳しいものがあると思っておりますし、天童局長共々、大きな改革とよく言う言葉でございますけれども、相当腰を入れて本格的にやるということで、ミーティングを重ねておるという現状はあります。
とことんやらないと、青森県庁そのものが生き延びることが出来るのか、出来ないかというところまで含めて、真剣に議論をしております。
総務部長、補うところがあれば。なければ。
○記者
昨年、ご発表いただきました財政改革プランで、基金取り崩しに頼らない財政運営を目指すということに関して、それを三位一体の改革で、非常に厳しい状況におかれたわけですが、やはり基金取り崩しに頼らない財政運営体制を目指す、この点を実現するという事が大きな目標となってくると理解してよろしいでしょうか。
○知事
収支均衡ということが一番大きい事だと思っています。逆にいえば、使えるものはどんどん活用しながら、しかし、いかにして私どもが青森県民の皆様方に、私どもとして成し得る、成すべき公業務、公の業務というものを提供できるかというところの極限まで行かなくてはいけないなと思っております。非常に、本当に数値的には再積算しているわけではないのですけれども、三位一体が間違いなくこのまま続くと総理があの通り発言しておりますから、この12パーセント減が当分続くということでございますから、ご拝察いただければというぐらい、基金云々の部分でどうこうできるという状況、それをはるかにもう超えている部分がありまして、性根を据えて天童さん、一緒にどこまでも。正直な気持ちを申し上げました。
○記者
核燃サイクルについての知事の考え方という、ちょっと大きめな質問であれなのですが、これまで知事選の時に安全を第一義に慎重に進めるということでおっしゃってこられていると思うのですが、安全を第一であっても進めることは進める、というのがこれまでの一貫した知事の考え方だと思うのですが、進めるとする根拠というかですね、県にとって核燃サイクル施設とはどういうものだと捉えていらっしゃるのかお考えをお聞きしたいのですが。
○知事
まず自分自身の、これまで国会議員も経てきましたから、その話から大きな話ですが言わさせていただきます。
私は、食糧の安全保障、防衛上の安全保障、エネルギーの安全保障というものは政治家にとって非常に重要な仕事であると思います。特に国政を担った自分とすれば、国家として、きちんと国民にその三つの安全保障を提供することは重要なものであると思っています。その観点からいきましても、日本の国のエネルギーを考えた場合に、原子力によるところのベストミックスという状態が現実として続いてきているわけですし、今、この部分を欠くことは非常に、代替エネルギーが、私どもとして現状において見出せない場合においては厳しい部分があると思います。従って、自分自身もこの核燃料サイクルというあり方について、限られた資源であるところのウランその他について、また使えるような形を作っていく。これも国家としての責任を持ってこの施策を進めていくということに対し、自分自身も安全確保を第一義として、今は県知事でございますから、県知事の立場として、その都度その都度の節目節目の確認をしながら、この事業の進展についてのご協力をしてきているという部分があるわけですが、自分といたしましては、この観点のほかに、今環境エネルギー特区にものすごく力を入れておりますのは、私どもとして、県知事の立場として代替エネルギーであるところの風力であるとか、太陽光であるとか、あるいはバイオマスであるとか、いわゆる水素発電であるとか、そういった部分を含めてエネルギー源の新しい部分をもどんどん私どものあり方として作っていこうと、キープしておこうという思いがございます。
従って、エネルギー施策については、様々な観点からどういうエネルギー、要するに電圧、周波数が安定したエネルギーを確保する部分と、とりあえずその電力としてのエネルギーを確保する部分ということですが、エネルギーが今はもう電力という形にほぼ近い部分になっているこの状況を考えた場合に、それぞれのエネルギーのベストミックスできる部分、青森県において独自に開発できるエネルギーもまた開発していくと。そのことをいわゆるコージェネシステムであるとか、いろんなシステムをつくってパッケージで私どものセンター的産業として売り出せないかということ等を踏まえて、総合的な観点から進めているということです。
○記者
そうしますと、基本的には県にとって、これまで国のエネルギー政策に協力する形でやってきたという経緯があるわけですけれども、県にとっても核燃料サイクルは必要という考え方でよろしいですか。
○知事
私ども青森県の、北村知事さん以来からの流れとして、この部分については安全確保を第一義としながら地域振興を前提に協力してきたという流れはございます。
○記者
参院選の対応についてなんですけれども、奈良さんに知事選の時個人的に支援になったという話ですけれども。具体的にはどんな形で支援されたのかということです。それと、今後についてはこれから考えたいということですが、もうちょっと具体的に、街頭の要請があったらその時点で考えるということなんでしょうか。
○知事
現状において出馬が確定しておりませんし、街頭云々ということは、従って要請も無いわけですから、今お答えできる部分ではないと思っております。政治とか選挙というものは、やはり当日、本当に出馬するかどうかまで、いろんな経験をしてきておりますので、慎重に発言したいと思っております。
応援につきましては、非常に若手の経済界の方々等を含めて、新しい時代を皆さんと一緒に作っていくんだということ等を含めて、非常に広い範囲に応援をして下さいました、という自分自身には思いがあります。
また、この非常に難局に面した新しい時代、その中において実際の、メディアにもいらっしゃった方であるわけですけれども、そもそも経済人としての大きな活動をしてきたという部分等、魅力のある方だと思っております。
○記者
先ほど核燃サイクル施設について、県にとっては地域振興を前提に協力してきたところであるという発言があったんですけれども、今週末に、自民党の河野代議士が、核燃サイクルの要の地である青森県で反核燃団体の招きに応じて、講演をされるということを聞いていらっしゃると思うんですけれども、自民党の代議士が青森県に来て、そういった活動をするということについて、どのようにお考えか教えていただきたいと思います。
○知事
自民党という政党の懐の大きさの一環であると思いますが、それぞれ政治家は、自分自身の活動、発言については、それぞれの考えがあってするものでありますから、私からは、その部分について、どうこうコメントを出来る立場ではないと思っています。
○記者
再処理に関してなんですが、先ほど福田官房長官が辞任しましたが、この前県として核燃サイクルが続いていくかを確認されて来たんですが、これは閣僚が交代すればまたウラン試験等手続きの検討に入るという段階で確認していくということになりますでしょうか。
○知事
恐縮です。辞任したというところまでは申し訳ありません、把握しておりませんでした。
そういうことをただ今伺いましたので。どちらにしても、私どもは節目節目には確認ということをしてきたわけでございますが、政府一体としてという言葉での、個人での、官房長官の立場としての確認を先般してきたばかりでございますので、またその点は考えさせていただきたいと思います。非常にそれは驚きました。
○幹事社
ほか、四点に関わらず質問はございませんでしょうか。
○記者
県警の捜査費についてなんですが、捜査費問題が明るみになっている北海道や宮城県では県の監査委員が特別監査を行う動きもあるんですが、青森県警では今のところ、具体的な疑惑が挙っているわけではないのですが、県として疑惑が出る前に積極的に監査を行うという予定はないでしょうか。
○知事
いつぞやもお答えをしたんですけれども、監査委員のほうからは各出先の担当所属長をはじめとして、きちんと適正にやっているというふうな報告を受けておりますので、監査状況等も踏まえますと、私も適正執行されていると思っております。
○記者
仮の話で申し訳ないのですけれども、もし疑惑が何らかの形で浮上した場合は、県として特別監査を検討をする予定はあるのでしょうか。
○知事
疑惑が云々ということを仮で聞くということは、大変それは先様に対して失礼なことだと思いますので、そういう形ではお答え出来ないと思います。
○記者
失礼しました。ありがとうございました。
○幹事社
ほか、ありませんか。
○記者
三位一体改革、3兆円の税源移譲を行う、いわゆる麻生プランというのが示された訳ですが、このことについて。
○知事
さすが麻生先生、これはちょっと言い方が。冗談ではなくて、要するに総務大臣として地方への税源移譲の規模、内容ということの先行決定ということを提案されたことについては、私は高く評価をしたいと思っております。
しかし、何とか12パーセントではなく、元に戻らないかなと、これは希望的観測ですけれども、なかなかそれは言っても詮ないものだと思っています。
○幹事社
ほかございませんか。
○記者
話があちこち行って恐縮ですが、核燃サイクルの話ですが、先ほどの河野太郎代議士の話もそうですが、経済産業省の一部でも再処理を止めて中間貯蔵施設に埋設をしたらどうかというような話が出ていますが、青森県にとっては、もしそういう方向で話が動き始めたら極めて由々しき問題ではないかと思うのですが、その辺、知事のご見解を伺いたいのですが。
○知事
つい先日、政府一体として進むという話を確認してきたわけですけれども、ともあれ流れを言えば、この核燃料サイクル政策については、4月13日に参議院の経済産業委員会で有馬先生が質問をしたということを、私は、議事録にきちっと載っているということは、国会議員経験者として大きいことだと思いますけれども、中川大臣から核燃料サイクル政策は非常に大事だという旨の答弁があったと。
その後、私どもの今度は立場ですけれども、4月16日には原子力委員長、電事連の会長、26日には辞任ということは本当に驚いたんですけれども、福田官房長官をはじめとする関係閣僚にお会いしてきたところでありまして、非常に公開された場面でもございましたが、皆さんもご存知のとおり、プルサーマルを含む核燃料サイクル政策の確立については原子力政策の基本であるということに変更がない、引き続き政府一体として着実に取り組むという国としての強い意思を確認できたところであります。
ただ、原子力委員会によると、これは前々からそういう話があったわけですけれども、同委員会は新たな原子力長期利用計画の策定に係る準備作業の一環として、現在各界各層から新たな長期計画のあり方等について幅広く意見を聞いているというところであると。様々な意見があるものの、まだ準備作業段階であるというふうに伺っているのが現時点であります。
県といたしましては、従って原子燃料サイクル事業の国策上の位置付けについて、これまでも節目節目に確認を行ってきたわけですし、今後ともそういう形で確認等を行いながら、国及び事業者の対応状況を厳しく見極めていきたいという思いであります。
どちらにいたしましても、私どもは常に、皆さん方も同じ事ばっかりということになると思いますけれども、県民の安全ということに重点をおいた対応をすべく、安全確保を第一義に、慎重かつ総合的に、どのような時代に対しても対処していきたいというふうに思っています。
○記者
そうしますと、長期利用計画本部が、6月にある程度の方向性が見えてくると思うのですけど、国の関与の仕方というもののニュアンスが薄まって来た場合、今は政府は一体となって進めると言っていますが、国としても慎重に対応していく、これはまだ推測なんですが、そういった形で国の姿勢が変わってきた場合、県もそれを進めるというのは結論ありきではないんですね。
○知事
推測に対してはお答え出来ないわけですが、核燃料サイクル協議会等の場を通じて国策としての位置付けであるとか、政府一体としてどういう考えかということは確認して行くと。節目節目に「しつこい、また来たか」とこの間も言われたわけですけれども、「また来ました、どうなっているんでしょうか」ということは確認していきたいと思っております。その際は是非記者さんもご一緒して、一緒に聞いていただければ。公開しないそうですけれども、きちんと承ったことをきちんと、その際話させていただきます。
○記者
国の方針が変われば、それは県としても変わることはあると。
○知事
たら、ればの話には現在お答え出来ないと思います。なぜならば、私は理事者として、やはり一言一言自分自身も常日頃は何でもしゃべっている人間でございますが、理事者の立場として慎重に物事を進めるという立場にございますから、進むも引くも言葉一つが誤解を招くことは非常に問題になるわけでございますから、発言をする立場に無い。たら、ればについては発言できないということです。
○記者
年金なんですけれども、この前東京の後援会でですね、支払っていますということをおっしゃっておられますけれども、是非こういう公の会見の場で話していただいて、あと年金についての考え方とか、こういうご時世なので一言三言お願いしたいなと思います。
○知事
一言だけ。私自身も共済に入れば自動的にと思っていたのに、非常に不安になって百石町役場に電話をしました。役場が全部あれしました。「間違いなく全部通っています、繋がっています。」ということでしたので、「そうか」と。役場はここにサインをして下さいというのでサインをしたわけですけれども、ちゃんと手続きをした書類だったな。県の方も不安だったけど、県もただサインをしてくれというので、サインをしたんだけど大丈夫だった。ということで繋がっているそうです。
○記者
それは国会議員時代も含めてですか。
○知事
そうです。共済の部分が不安になったんです、急に。共済に入っていないと聞いて「うそー」と思って。
○記者
最後にその質問が出て安心しました。
他にございませんでしょうか。それではこれで終わりたいと思います。
-以上-