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平成16年6月 定例会見/庁議報告ほか
会見日時:平成16年6月3日(木)午後1時〜午後1時40分
会見場所:第三応接室
会見者 :三村知事
○幹事社
会見を始めさせていただきます。知事からよろしくお願いします。
○知事
庁議の関係からお話させていただきます。
第2回の自然遺産会議につきましての話をさせていただきました。
それから04年の西海岸、要するに鯵ヶ沢とかむこうの、西海岸の美化推進デー、7月10日のものですから、私ども3県で大阪に行っているので、副知事が代理ということになりますけれども、その美化推進デー、県庁の職員もどんどん参加してくれという話をさせていただきました。
その他の案件としては、先般行ってまいりました青森-ソウル定期航空路に係るミッション団表敬及び体験チャーター便の概要、むこうからの提案で県の出張等でも使ってくれれば破格、破格がどのくらいか分からないですけれども、安くしてくれるということでしたので、そういう感覚でいてくれという話をさせていただきました。
トロンの坂村先生と先般、非常に長い時間懇談をし、また非常に研究の部分とかを見させていただくことができたものですから、ああいう感覚、私どもでも何かできないかということについての話をさせていただきました。要するに、小さい電子部品ですか、ああいうのを使ったトレーサビリティーの他に、何か道路の誘導システムとか何かとか、いろんなことを県でも考えるべき、ユビキタス社会に対しての考えるべき時代が来たのかなということについての話をさせていただきました。
庁議についてはおよそそういう内容であります。
○幹事社
はい、ありがとうございました。各社から質問、ありますでしょうか。
○知事
自然遺産のことだけちょっときちんともう一回言っていい?
自然遺産についてはPRさせていただきます。第2回世界自然遺産会議について、去る5月17日、第2回実行委員会を開催し、基本計画を決定いたしました。その概要は、『大いなる生命(いのち)の循環、見つめよう、自然の中の私たち』をテーマに、弘前市や白神山地の地元町村を会場として、平成17年10月15日から17日までの日程で開催し、基調講演や分科会、事例発表会、こども交流プログラムなどを実施し、最終日にはそれぞれの地方政府・自治体の長等による白神山地サミットを開催し、白神山地宣言を採択することとしております。
この会議には、アジア太平洋地域の世界自然遺産を有する16カ国、27自治体に参加を要請しているところですが、会議の成功はもとより、本県のすばらしい自然や文化を国内外にアピールする機会として全県をあげて取り組んでいきたいと考えておりますので、ご協力をお願いする次第であります。
○幹事社
ありがとうございました。今のことも含めて質問があればお願いいたします。
幹事者の方からは4点質問があります。1点ずつお伺いしますのでよろしくお願いいたします。
まず第1点目なんですが、知事に就かれて1年経過ということでお伺いします。6月30日いっぱいで1年が経過いたしますが、知事が掲げた目標であります青森県の新生・再生、雇用と経済対策の両立など、掲げた目標がどの程度達成されたかどうかを含めて、この1年を振り返ってみての所感をお伺いします。
併せてなんですが、今年の秋頃までに来年度の行財政改革に取り組むとなっていますが、先ほど県の財政課から示された三位一体の改革を踏まえた中期財政試算によりますと、財政不足額が更に800億円以上という厳しい見通しが示されましたが、これに対してどう考えているか、お考えを聞かせていただきたい。
○知事
昨年7月1日が正式の就任ですが、就任以来、「ふるさと青森県の再生・新生」に向けて、全力を傾注してきました。時代の大きな転換期を迎え、本県でも多くの課題を抱えておりますが、ひたすら前を向いてひたむきに走ってきた。激走という言葉を正月にあれしましたけれど、更にまた走ってきたという感じであります。
就任後、取り組んできた主な課題が、財政の改革、雇用・経済対策、県境不法投棄問題や原子力の安全確保対策などでありました。例えば、財政改革については第一期目のと言いましょうか、結果的に第一期目、財政改革プランを策定するなど、各課題に鋭意対応してきましたが、いずれも難しい問題であり、今後より一層努力をし、着実にそれぞれの課題を進めていかなくてはいけないと思っておりますし、今、まさにとにかく這ってでも前進していく、走れる限り走るという過程にあると考えております。
また、再生・新生に向けては、私が初めて編成した今年度の当初予算で、「ふるさと再生・新生重点枠」を設け、人づくりに意を用いながら、特に「産業・雇用」、「福祉」、「環境」の3分野において「攻めの農林水産業」をはじめとする諸政策を重点的に進めることにするなど、地域経済の活性化などへの取り組みを進めております。さらに今年度は「新しい県基本計画」の策定や、県行政全般にわたる大改革を実施するプランを作るなど、厳しい財政状況ではあるわけですが、県民の皆様のご理解とご協力を頂きながら、自主自立の青森県づくり、ふるさと青森県の再生・新生に向けてさらに邁進をしていく覚悟であります。
いわゆる、第2弾の行財政改革のことについてであります。今回の中期財政試算のローリングによれば、平成17年度以降の県税、地方交付税が今年度と同程度で推移するとの前提のもとであっても、昨年11月に作成をした財政改革プランに基づく財政健全化方策を進めるだけでは再び財政再建団体への転落も考えられるような極めて厳しい状況にあります。この点は皆様方もご承知いただけると思います。先般発表させていただきました。国の「三位一体の改革」の進展によって、本県の行財政運営体制は根底から大きく揺らいでおります。そう認識しております。そうした中、次代を担う子どもたちへかけがえのない「ふるさと青森県」を責任を持って引き継いでいくためには、今ここで何としても県行政の抜本的な見直しに取り組み、自主自立の青森県づくりを進めていかなければならないと強く感じております。
このため、財政改革プランで掲げる歳出削減、歳入確保等の取り組みを徹底し、及び加速するとともに、これに加えて新たな視点からの取組みを含め、大改革を断行せざるを得ないと考えております。この大改革への取組みにあたっては、まず、基本的な考え方を整理するための基本方針を定めることとし、先日第三者機関であります行政改革推進委員会において「行政改革大綱の改定の基本方針案」をご審議いただき、了承いただいたところでありますが、今後6月定例県議会でのご議論も踏まえながら決定に向けて進んでいきたいと思っております。
その上で、この基本方針案に掲げております 1.自主自立の青森県づくりを支える行財政基盤の確立 2.県の役割、要するに公業務、県の役割の見直しによる行政サービス提供体制の新たな構築 3.県民の目線に立った成果重視型の行政運営の推進という3つの大きな柱に沿って、県政全般にわたる抜本的な見直し検討を行い、間に合わせたいと思っておりますが、8月末には一次素案を、10月下旬には改定素案を作成し、11月末には大綱改定に向けた方向性をきちんと打ち出していきたいと思っておりますが、何分ご理解いただけると思いますが、昨年11月、そして事務的時間ということもございますし、いわゆる天童局長の方から鉈(なた)という話も出ましたけれども、まさに鉈にしてもきちんと振るいどころというのがあるわけです、考えどころというのがあるわけですから。熟慮しながら、しかし強い決意で進めるというためには、ある程度の時間的な部分での遅れ、8月、10月、11月とそれぞれ据えているということを申し上げましたが、この部分については一応予定というふうにご理解いただければと思います。
○幹事社
はい、ありがとうございました。
次は核燃サイクル事業についての件ですが、近頃、核燃サイクル政策について見直しを求める声が与党の一部などからも上がっていますが、近く、国の原子力委員会が原子力開発利用計画の改定作業、計画の見直しに入る予定になっていますが、これまで基本となってきた使用済み核燃料の全量再処理が見直された場合、備蓄や直接処分という道が検討された場合、県としてどう対応するのかお伺いします。
○知事
原子力委員会では新たな原子力長期計画の策定に係る準備作業として、現在、各界各層から新たな長期計画のあり方等について幅広く提案、意見を聴くとともに、長期計画策定における検討事項や、その進め方等について検討を行っているところだと伺っております。
原子力委員会としては、各界各層から寄せられた意見、提案等を踏まえて、夏前には本格的な長期計画の策定作業に着手する予定とのことであり、県としてはこうした原子力委員会における原子力長期計画策定作業の動向を注視してまいりたいと考えております。
いずれにしても、県としては、今後とも、原子燃料サイクル事業の国策上の位置付けについて節目節目で、これまでと同様でございますが、確認を行うとともに、国及び事業者の対応状況を厳しく見極めつつ、県民の安全、そして安心に重点をおいた対応をすべく、安全確保を第一義に慎重かつ総合的に対処してまいりたいと思っております。
○幹事社
本日、使用済み核燃料の搬入が1年7ヶ月ぶりに再開されまして、サイクル事業が再び動き出したというようになっていますが、再処理工場で、次の段階でありますウラン試験についてですが、前提となる安全協定案について、今後の手順並びにスケジュール、協定案の内容について知事のお考えをお伺いしたいと思います。
○知事
ウラン試験に係る安全協定については、率直に申し上げます、現在、その手続きのあり方も含めて検討をしているところであり、現時点で具体的に手順、見通し、協定書案の内容についてまだ申し上げる段階にないと思っております。
要するに、今、我々も学習体制に入っているという状況です。
○幹事社
最後の4点目なんですが、昨日むつ下北の首長さん方からいろいろ意見があったようですが、むつに計画のある東電の使用済みウラン燃料中間貯蔵施設についてお伺いします。貯蔵施設に対して先日、副知事の方が、今、原子力開発長期計画に第二再処理工場の位置付けがどう関われるか見極めたうえで青森県としての立地の是非を出したいというような主旨の発言を述べましたけれども、知事としては、副知事のおっしゃっている、当面の内容に目処がつくまではそれについての判断はしないと捉えてよろしいのかどうか。
○知事
判断ということを問われれば、したいけれども、その前のプロセスの話でしょう、当然。東京電力株式会社から使用済み燃料中間貯蔵施設の立地に係る立地協力要請については、六ヶ所再処理施設の操業に向けた取り組みを見極めた上で検討に着手するという考え方でおります、まだ。
いずれにしても私としては、今後とも原子燃料サイクル事業の国策上の位置付けについて節目節目で確認を行うとともに、国及び事業者の対応を厳しく見極めつつ、県民の安全、そして安心に重点をおいた対応をすべく、安全確保を第一義に慎重かつ総合的に対処してまいります。後段、いつも同じですけれども、要するに前段の部分でございます。
○幹事社
協定の中に、第二再処理工場に位置付けた考え方が明記されない以上は、中間貯蔵の判断については検討しないと考えていいのでしょうか。
○知事
今は一切検討をしていない状況でしょう。検討をするかしないかは、どちらにしても、サイクルの進展が前提、要するに六ヶ所の再処理施設の操業に向けた取り組みを見極めた上で、検討することもそれからだと。先日来、問われれば、視野にないと申し上げているわけですから。
○幹事社
幹事者からは以上なんですけれども、本日使用済み核燃料の搬入、1年半、1年7ヶ月ぶりに再開されましたけれども、それに対する知事の考えを伺うよう複数社からあったものですから、それをお伺いしたいのですが。
○知事
どういう状況であるかは逐次報告を受けておりますが、所感だけね、粛々と進められていると思いますが、やはり安全確保を第一義として適切に進められることを今後とも願う次第であります。
○幹事社
はい、ありがとうございました。幹事者からは以上です。
では各社の方からお願いいたします。
○記者
2点伺いたいのですけれども。まず第1点。昨日、自民党の新幹線特別委員会が、新青森について2年前倒しの話のちょっと薄まったようなものを出す一方で、青森県にとって多大な負担を伴うだろう北海道新幹線にゴーサインを出すという方向性を出しました。この点についてのお考えをお伺いしたい。
○知事
一両年中の部分は薄まったと私どもは認識はしていないつもりなんですけれども。北海道の部分についてどう思うかということ。私どもはご存知のとおり北海道新幹線による時間・距離の短縮は、青森と函館を結ぶ青函インターブロック交流の形成に大きく寄与するものと期待をしているわけです。また東北新幹線と北海道新幹線は日本列島の背骨として、札幌から鹿児島までを貫く国土の縦断の幹線であり、本州と北海道の広域的交流拡大を担うものであるところから、新幹線の整備効果をより高めるためには北海道新幹線が早期に整備されることは私どもも当然望んでいるわけであります。
新幹線の整備にあたっては、私どもの立場とすれば、開業効果をできるかぎり早期に発揮されることが絶対国民経済上重要。ご存知のとおり、1年間で約700億の経済効果。要するに、観光だけですから、それ以上あると思いますけれども。
と言う事もございますから、まず既着工区間である八戸-新青森間、自分自身も先般もシールド工法のトンネル等を見て、それ行けがんばれとお願いをしてきたんですけれども、その早期完成を図ることを優先的に行うべきであり、新規着工する場合は既着工区間の早期完成に影響を及ぼすことのないよう、新たな財源を確保した上で事業に着手するべきだと、従前からしつこく主張してきました。ご存知のとおり。皆さんもしつこいと思ったでしょうけれども、そう主張しつづけてきました。
昨日、自由民主党の整備新幹線建設促進特別委員会において、既着工区間の早期完成と新規着工の方針が決定されたそうですが、現段階では具体的な財源や実施スキーム等が示されておりません。そういう状況でございますから、県としては今後の与党整備新幹線建設促進プロジェクトチームなどにおける検討状況を注意深く見守り、適宜適切に対応していきたいと考えています。適宜適切というところが非常に表現として私も苦しい部分があるんですけれども、要するに、昨日そういうふうに出ただけでございまして、政府との協議もございませんので、従前の形であること、それから自分自身がいわゆる主たる先生方との中で確認してきて、一両年中、確か東奥日報さんもあの時一緒に聞いていたんです、記事にすぐなったわけですけど。はっきりと断言していたものですから、その部分については私どもの用地の、いわゆる用地の買収とか、トンネル、ご存知のとおりナトムではなくてダイレクトシールド工法をやらざるを得ない部分とかも出てきたんですけれども、それでもトンネル部分が非常に順調ですから、明るい部分がきちんと進めば何とか一両年中の短縮、うまくいって2年ということでしょうけれども、その部分について可能であるというふうには認識しておりますが、そのための財源確保について、やはりまた財源というのは国の方の予算枠確保、その部分につきまして私どもとして更に強い要望活動を繰り広げていきたいと思っております。私ども、今回新幹線について非常に純良ないい公共事業だという話の展開になりましたのは、私ども青森の実績、数字というものが非常に大きかったと、そういうふうに理解をしております。そのことを非常にこの事業は地方においてやることによって実際の経済効果、例えば青森では1年で700億上がったじゃないかということ等がございましたので、むしろ早期完成に向けて、私どもの次の経済効果をどう上げるかということの研究検討にも入らなければいけないと思っておりますし、昨日青森市長さんからもまたそういった主旨で、非常に強いご希望等あったわけでございます。
それはまた並行在来の問題等を含めて、私どもには逆に残された時間が少ない。従って、その間に、いかにしてこの部分においてのマイナスを少なくし、全体の経済投資効果をよく発現していくかということが重要な、非常に重要な課題としてむしろ与えられたというふうに感じております。
○記者
2点目ですけど、合併特例新法が成立しましたけど、知事権限について、どのような方針で臨まれるのか。
○知事
知事権限、要するに勧告等ということね。これは慎重に答えさせていただきます。5月19日に成立したというふうに思っています。なかなか、何と答えていいか。
市町村の合併の特例等に関する法律では、総務大臣が市町村の合併を推進するための基本指針を策定し、その基本指針に基づいて県は市町村合併推進審議会の意見を聞く。
要するに、審議会の意見を聞いて市町村の合併の推進に関する構想を策定するということが規定されているわけです。従って、今後示されることとなる、いわゆる総務大臣の策定する基本指針の内容、及び県内の市町村合併の進捗状況等を踏まえて対応を検討してまいりたいと思っています。要は具体的に総務大臣の方としてまたという形で出してくるかということを見ながら対応をする時期に入ったのかなということでございまして、従って、また知事が勧告できる云々の部分までの二段階あるのかなと感じています。
○記者
ありがとうございました。
○記者
核燃サイクル関係で3点お願いしたいんですが、先ほどの長計の方で原子力委員会について、今後の動向に注視していきたいということでしたが、現在あがっています慎重論についての知事の所感。それに対して県として何らかの形で意見を表明していくことがあるのか。今の全量再処理路線ということが変更されて、税収等で今後の見通しが変わってくることもあるのですが、もしものことで、可能性という話ですが、その辺に対して何らか対応策を検討されていますか。
○知事
要するに、原子力委員会での部分の話。原子力委員会では近藤委員長が策定作業に入る準備をしている段階であって、リサイクル政策を抜本的に見直すまでの政策変更を決めた事実はないというふうに断言をしておりました。報道で見たんですけれども。従って、県としては原子力委員会における原子力長期計画策定作業の動向を注視するということですし、また中川経済大臣もたびたび変更はないんだと。先般4月の段階ですけれども私どもが確認をしたことについて変更がないんだという話をしておりますので、そのように私どもとしては認識をいたしております。であればこそ、予算編成が終わってから三位一体が突然というようなこともあったご時世でございますから、いつ何が起こるということですけれども、まだ想定できないことは検討に入れないということになると思います。
○記者
新幹線の件ですけれども、自民党の特別委員会で、函館までの新規着工の方向性が示されたのですが、来年新規着工となりますと、具体的な財源の問題というか、県の地元の負担というのが出てくると思うのですが、財政改革プランを策定しローリングした結果、更に財源不足額が拡大するという苦しい中で、県として具体的にそれこそ可能性として見込まれることになるわけですから、例えば県の負担がどのくらいになりそうなのかという試算、考えというのは、今のうちにしておくというお考えはございますでしょうか。
○知事
最近、何でも起こる。その試算とかの部分だって、ちょっと部長に話をさせる前に。自分の考えとして、知事の考えとして。
北海道新幹線にかかる地元負担額については、要するにまだ具体的な事業費とか財源、国の方の、財源の部分だとか、事業期間も提示されていない状況でありますから、与党整備新幹線建設促進プロジェクトチームにおける検討状況などを注意深く見守って、これはという時はこれだと対応を。現状はまだはっきりした形、向うさんが出してきたものではないという思いです。一応総務部長から話させますが。
○総務部長
ローリング上は、新規着工分というのは盛っているはずはありません。ローリングは現段階で想定される内容について、ある程度確実性のあるものについて、仮定をおいて試算をしたものでございますので、新しい要因についてはその都度の動向を踏まえながら、また折々試算をする場合に勘案していくことになろうと思いますけれども、現段階では中期試算にという性質のものではないと思います。
○記者
使用済みの件と、ウラン試験のことについてですけれども、三村知事、今、熟慮の末、使用済み核燃料の搬入を認めたということなんですが、今日、陸揚げ作業をしていますけれども、これで大きく核燃料サイクルの事業がまた再び動き出すということですが、このことについてどのように考えているのかということをお聞きします。
○知事
国策としての位置付けがきちんと示され、その中において、我々、歴史的に、昨日も若干それに似たような話を申し上げたんですけれども、安全確保ということを非常に重視しながら、地域振興を前提として協力してきたものがあるわけですが、使用済み燃料の搬入自体は既にかつてあった部分でございますから、これといった考えがあるかと言われると、まあその継続であるという部分であります。
ただ、ウラン試験ということについては、やはり学習中ということなんですけれども、私どもとしてどういう形でどうするかということで鋭意検討の前の段階ですから学習中です。
○記者
日本原燃が今月末にもウラン試験を始めたいということを示しているわけなんですけれども、スケジュールとしては、知事としてはどうのように。元より困難だとお考えでしょうか。
○知事
今月はあと何日あったかな。
日本原燃さんは常にご自身でスケジュールをお決めになってご発表なさいますけれども、それは民間企業としてご随意なことだと思っています。ご自由にどうぞということでございます。
○記者
もう1点なんですけれども、ウラン試験等も協定案も示されたとすれば、協定の締結の申し入れを県に提出すると思うのですが、その際にあたって、また三村知事が国の関係閣僚に対して再処理、もしくは核燃料サイクルをもう一度確認するようなこととかは。
○知事
それはあたりまえでしょう。きちんきちんと、その都度確認をしなければ、常に確認をしていかなければ。きちんきちんと、その都度確認していくつもりであります。
○記者
今の質問に関連いたしまして、7月の参院選の後に内閣の改造もあるのではないかと報道もありました。核燃料サイクル協議会のメンバーが内閣の改造によって変わってしまうようなことがありましたら、改めて改造後に意見を聞くという形をとられると認識をしてよろしいでしょうか。
改造してから、改造する前の内閣で聞いたところで。
○知事
逆に一般論として申し上げてよろしいですか。要するに、言い方は変ですけれども、きちんと今までの引継ぎ等を受けてきてよく感じたことは、メンバーが変わるたびに必ず個別確認か核燃料サイクル協議会ということでの確認かということはしてきているわけですから、どの段階であってもそういうことになればそれに対応はもちろんします。
一般論ですよ。特定の何かに限ったと言われると困りますので。
○記者
3年前に、繰り返しになるかもしれませんが、3年前に首班指名を小泉さんにされた知事ですので、その期待と今の知事の立場に変わられてからの思いについて、今までも何度か発言された機会はあったかもしれませんけれども、もう一度改めてお願いします。
○知事
本当に因果というものは自分に返ってくるものだという思いがあるんですけれど。この間、横浜の中田市長と会って話をしたんだけれども、「いや、すごいな。本当に大改革だな」立場は知事という理事者で、交付税とか補助金とかを受ける立場になったんですけれども、やはりそれでもどうかと言われれば、改革というものはこの日本の国、そしてまた我々地域・地方、それぞれが生き残るためにしなければいけないことであり、小泉総理、思い切ってやっているなと。
しかし、あまりにも説明なしに性急で、突然新聞発表で。この間もソウルから帰ってきて、夜疲れて寝て、朝秋田に行ったら、「新聞を見ろ」って。新聞を見たら、例えば3兆円。おとといと話がすっかり変わったなということとかあるものですから、やはり物事を言う時とか進める時には、一応やっぱり手順、サイクル事業みたいだな、手順とか段取りということだけはお願いをしたいなと。
しかし改革は進むんだろうし、3年前投票したことをどう思うかといえば、後悔をせずということであります。結局、誰かが思い切ってやらなくてはいけなかったという中において、小泉総理が決断をしてやっているということですが、その進め方がもうちょっと手順、段取り、少し説明をしてくれてもいいと思いますし。昼にそうだと思ったら、次の日、新聞を開いたら変わっている。「おっ」ということがありまして。機会があればまたお会いしたいですね。怒られたりして。逆に。「何文句を言いに来た」と言われそうですけど。
○記者
話は変わるんですけれども、重点要望、各市の重点要望が今週から始まって、明日で終わるんですけれども。去年の段階では財政の関係でかなり市の方から不満が出たと思うんですけれども、今回それはちょっと市の方の要望もダウンした所感をお願いします。
○知事
全体のボリュームは変わってないのですけれども、やはり三位一体12パーセントをお互いに受けているというところは、やっぱり非常にきつい思いがしているんだと思います。そういうふうに感じます。
ありがとうございました。
-以上-