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臨時会見/平成16年度11月補正予算案について
会見日時:平成16年11月24日(水)16時00分〜16時20分
会見場所:第三応接室
会見者 :三村知事
○知事
平成16年度11月補正予算案についてお話しさせて頂きます。来る11月26日に開会されます県議会第240回定例会に提出を予定しております補正予算案につきまして、お手元の、資料お配りしております「平成16年度11月補正予算案について」に基づき御説明申し上げます。
まず「補正予算の概要」についてであります。今回の補正予算は、去る9月9日に県人事委員会から提出されました「職員の給与に関する報告及び勧告」に基づいて実施する職員の給与改定に要する経費について、現計予算に計上しております給与関係費との増減調整を行ったうえで所要額を計上することといたしました。
また、むつ小川原工業用水道事業が平成14年度に小川原湖総合開発事業から撤退したことにより、特定多目的ダム法の規定に基づき国から還付されるダム負担金の受入れに伴い、事業の清算等を行うのに要する経費、中国大連市との産業経済交流の推進に要する経費等について、それぞれ所要の予算措置を講ずることとしたほか、公共工事の平準化を図るため、県費単独事業の早期発注に係る所要の債務負担行為、いわゆるゼロ県債を設定することといたしました。
さらに、本年8月中旬から9月上旬にかけての台風第15号、第16号及び第18号による暴風等に係る災害、並びに、本年9月29日から30日にかけての台風第21号及び前線による大雨災害対策関連経費について、それぞれ所要の予算措置を講ずることといたしました。
次に、「一般会計予算の規模」についてであります。今回の補正予算額は、43億2,133万7千円となります。これを、現計予算額に加えますと、平成16年度一般会計の予算規模は、7,735億3,080万1千円となります。これを、前年度同時期の予算規模と比較いたしますと、5.4%の減となっております。
「一般会計補正予算の歳入」、「一般会計補正予算の歳出」の主なるものの概要につきましては、総務部長より説明をさせます。
私からは、以上であります。総務部長。
○総務部長
それでは、歳入でございますけれども、今回の補正予算の財源といたしましては、歳出等の関連等において諸収入41億4,182万5千円等を計上いたしましたほか、地方消費税清算金23億7,762万6千円を計上するとともに、普通交付税31億7,420万4千円を減額計上いたしております。
その次、歳出でございますけれども、次のページをお願いしまして、まず総務、商工労働、県土整備の小川原湖総合開発事業からの撤退に係る諸支出39億 5,622万5千円でございますが、これは平成14年度に、利水者として参加して参りました小川原湖総合開発事業から撤退したことにより、国から還付されるダム負担金の受入に伴うものでありまして、まず、総務部においては、平成14年度に県債の繰上償還の財源として活用しました土地開発基金の返済のために、土地開発基金積立金14億2,441万8千円、また、商工労働部においては、過去に受け入れた国庫補助金の返還に要する経費としまして、工業用水道事業費補助金返還金17億6,379万2千円、県土整備部においては、新たに必要となります治水事業費に係る県の負担として、河川国直轄事業負担金7億 6,801万5千円をそれぞれ計上いたしております。
続きまして企画政策部、北東北の風景・景観資源の有効活用調査事業費1,581万2千円でありますが、これは北東北三県で行います調査検討のために要する経費でございます。
次に、市町村合併支援特別交付金5億5,480万円は、市町村合併を推進するための県による支援の経費でございます。
続きまして商工労働部、海外産業経済交流推進事業費1,398万円、これは、中国大連市との経済交流協定の締結等を行うのに要する経費であります。
続きまして農林水産部、青森りんごトレーサビリティシステム導入事業費補助、2,459万8千円、これはりんご生産者と地方卸売市場関係者が一体となってトレーサビリティシステムを構築するのに要する経費に対する補助でございます。
続きまして県土整備部、青森空港化学消防車購入費、これは化学消防車の購入に係ります2億円の債務負担行為の設定でございます。
次のページお願いしまして、いわゆるゼロ県債24億円でございます。
その下、総務部でありますが、地方消費税交付金11億8,787万9千円、これは地方消費税清算金収入に応じて交付するところであります市町村交付金に要する経費であります。
その次のページをお願いいたしまして、給与関係費でありますが、△22億8,241万9千円でございます。これは、県人事委員会の勧告に基づきまして、寒冷地手当について引き下げをすること並びに給与関係費の精査に伴います減額であります。
次、災害対策関連経費でございますけれども、いわゆる台風15、16、18号によります暴風等に係る災害対策関連経費といたしまして、今回補正予算を 10億229万2千円を計上いたしております。9月補正及び専決処分による補正並びに既決予算対応分を含めまして累計での対策総額は、26億3,142万 5千円となっております。
今回の補正の内容でありますが、一つとして災害公共事業費9億9,933万9千円、また、二番目として県単事業費295万3千円を計上いたしております。なお、括弧の金額は既決予算対応額となっております。詳細な内容については省略をさせていただきたいと思います。
次のページをお願いしまして、中程になりますが、本年9月29日から30日にかけての台風21号及び前線による大雨災害対策関連経費といたしまして、補正予算額は1億9,379万2千円となっております。専決処分による補正予算及び既決予算対応済み額を含む累計の災害対策関連経費総額は36億9,617 万6千円となっております。今回の補正予算としましては災害公共事業1,133万3千円を計上いたしております。
次のページですけれども、県単としまして1億8,245万9千円を計上いたしております。具体の内容についてはこれも省略をさせていただきたいと思います。
補正予算の内容につきましては以上でございます。
○幹事社
直接、補正予算の内容ではないんですが、野球のことで、今回、知事が前向きに検討したいとご発言された野球関連の予算が入ってないんですが、具体的に判断される時期等について伺いたいのですが。
○知事
耐震診断の方が、なかなかかかっていて、実務的に遅れているというかやるべきことをやっている段階なので、時期はまだお話できないと思います。諸般というか、最初の準備が全く終わっていないということです。
○記者
大連の関係で、質問したいのですが、まず1点目は、今、青森県は財政改革の中で、各種補助金とか人件費を削減してスリム化を図っていく中で、大連の経済交流が秋から出てきましてですね、スリム化を行っている中でのこうした投資は、県民の理解を充分得られるものだと知事はお考えになっているのか伺いたいと思います。
○知事
現実にですね、既に進出している企業等もあるわけなんですけれども、10月1日にチーム編成を立ち上げましたところ、私どもも、非常に、むしろありがたいと思ったんですが、20社近くから問い合わせ等があり、これまで、いわゆる民のレベルでは、いろんな不安がありどうしようか、しかし意欲はあったんだけど、という方々から問い合わせ等があるという形を考えますと、やはり、本県においてのローカルtoローカルの経済交流の在り方ということで、そこにいろんな活路を求め、またその交流の中で様々な、学術交流とか大学の関連の交流とかしているわけですけども、様々な研究開発も含め、いわゆるビジネスチャンス、そういうチャンスを求めている方々が非常にあったということは、前向きな、経済というのは重要なことだと政治家として思っておりますので、理解して頂けるものと感じております。
○記者
中国と日本の関係を巡っては、民間の経済は熱いけれども、政治分野では冷めているという評価がありますが、青森県が政治的先導役をきって出るという意義づけみたいなものはあるのでしょうか。
○知事
先導役といってもそんな日本国を代表してなんとかではなくで、先程お話申し上げましたけれども、これからは国と国というものがこれまでの20世紀的な、経済にしても交流のことにしても一つのやり方だったわけですけれども、要するに大連市とローカルtoローカル、ということが重要になってくるんじゃないかな、と思っています。それがまさに地方分権、地域主権、いろんな言い方がございますけども、それぞれが自立するべく頑張って経済の環境を整えていく、という時代に入ってきた中で、我々も本格的に、これまでの交流といいますと、どちらかというと、片側通行というか私どもの方からいろんな形でということでございましたけれども、今回は本格的に向こうもいろんな分野に興味をもってくれてますし、民間の方々が非常に意欲を持って、むしろ、待ってたという感じで、もっとどんどんやってくれというニュアンスであったと、担当の方からも聞いております。
従ってビジネスチャンスということも含めて、私どもが公のルートをきちんと開いておくということは重要だと思いますし、先程もありましたが、ローカルtoローカルという国際交流の時代に、本当に入っていく、その部分においての一つのきっかけになればと思っております。
具体的に申しますと秋田は今、事務所をつくろうかどうかとやっているみたいですし、宮城・岩手がまたいろいろやっているみたいですが、私どもが、協定ということについては、一番最初に具体的なことがあるので結べる形になりました。12月24日ということです。
○記者
最後になりますけど、先程企業から20社ほど問い合わせがあったといわれましたが、政策決定過程の中で、企業が大連との経済交流を希望しているかどうかとか調査のようなバックボーンみたいなものがあるんでしょうか。
○知事
既に4社やっていた訳なんですが、いろんな声が周辺で無かったわけではない、非常に求めているものがあったと認識しています。今後また、私どもが、いわゆる、ソフトというかコンテンツというか中味をいろいろつめていくことによって、いま企業の話をしましたけども、弘前大学と大連工科大学とのやりとりですけども、その他、私どもの、言い方が変ですけども、ローカルの技術を持っている部分と向こうの持っている技術の部分、コラボレーションをうまくすることによってさらにまた、新しい可能性を求めていくということも、いわゆる研究開発部門で、ということもあると思いますし。
先般ライブドアの社長さんが来たときも、向こうに人材を引き連れて進出、ということをおっしゃっていましたけども、私どももOSS、オープンソースソフトウェア、ということを本県でもすすめているわけですけども、中国におけるソフト開発も進んでいるところでありますし、いろんなチャンス・可能性を切り開いていくときに、機を見て、熟したと感じた場合においては、県として、政策のひとつとして、打って出るとは申しませんけどもチャンスを求めて民間の方々にも道を開いていく、研究開発される方にも道を開いていく、1次産業関連の方にも、ご存じのとおり輸出ということついては非常に力を入れているわけですけども、そういった可能性を開いていくのは非常に重要なことだと思っています。
○記者
同じく、大連の件ですが、年度の途中に組織を立ち上げて、それから何をやるか検討されて最終的に補正予算という形で予算措置ということですから、それなりに知事の並々ならぬ意欲があったんであろうというふうに推察されるんですが、知事が判断される過程で、民間の団体なり企業なり、もしくは政治的なものでも結構なんですけども、そういうところから何らかの要請なり、アドバイスなりがあったのでしょうか。もしあったとしたら教えてください。
○知事
ご存じのとおり、いわゆるミッション団といいますか、青森市もそうですけども、そしてまた私どもの議会の先生方も含めて7月に行っていらっしゃってますし、いろんな方々がいろんな形で現地を見て来て非常に状況、ですから、私自身も早めに見に行きたかったというのが事実なんですけども、ご存じのように長期ブラジル出張あり、その後、22日までいろんなこともありということで、でられなかった。今回、韓国セールスすら出納長にお願いして、本来トップセールスとして3県知事行く約束したのも行けなかったという状況ございまして、自分の目で確認してきたということではないにしても、様々なミッション団また経済関係の方々、実際にむこうで、商売やっている人、いろんな方々のいろんな情報というのを、聞かせて頂き、そして実は、東経連というのをご存じですか、東北経済連合会の勉強会で知事がみんな集まって仙台でこの間、中国東北地区の省長さん方が集まってきていろんな勉強会というものをやってたんですよね。そういった中でも向こうのあり方・対応っていうことを、どういうこと求めているか、ものすごく積極的に、例えば青森のことを調べてきて、いろんな話頂いたりとか、私どもそこにブースを作って、いろんな販売とかのこともやってたんですけども、いろんな過程を経て、また、ミッション団の方々の話を聞き、進出している方々の状況を聞き、他県含めて、よそがやってたからうちでやるというわけではなくて、私どもとしてもきちんとした、環日本海、日本海というものを我々もっと重要視していかなければいけないと自分自身前々から、いろんな場所で申し上げてきたわけですが、いわゆるロシア沿海州、朝鮮半島、中国大陸、この部分の経済の状態が非常によくなってくる中で、我々はどちらかといえば北米大陸をみての貿易の在り方、交流の在り方いろんなことをやってきたわけですけども、身近な、我々としても最も理解し得るであろうという中国の東北部大連というところに、中国大陸に入っていくとまではいいませんけども、中国大陸に対しての窓口の一つと、非常に重要な窓口のひとつということを求めたいと感じました。
これからは日本のそれぞれの県地域との競争といいますかそういうことになると思いますが、私どもチーム編成に当たっても各部局の精鋭を集めたつもりでございますし、中身をきちんと濃くしていきたいと思っております。そういう決意あっての今回、交流というよりも本当の経済協定でありますから、交わりということになります。
○記者
青森市と浪岡町の合併で予算化はされてないんですけども、今回の議会に一部で提案しないで欲しいとの意見もあったんですけども、冒頭から提案されるんですが、知事の御意見を伺いたいのですが。
○知事
法的手順手続をすべて踏まえてきているわけですから、私どもとしては、逆に言えばルールに従って出す、というものは原則なのであります。そういう仕事なので、ルール仕組みに乗っ取る仕事でありますのでそのようにさせてもらいました。
○幹事社
それではいいでしょうか。
○知事
ありがとうございました。
−以上—