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平成17年6月 定例会見/庁議報告ほか
会見日時:平成17年6月7日(火) 11:30 〜 12:05
会見場所:第三応接室
会見者 :三村知事
○幹事社
庁議についてお願い致します。
○知事
まず庁議の関係からお話させていただきます。
若年者就職支援強化プログラムについてであります。
県と青森労働局では、これまでも、青森県の次代を担う若年者の雇用対策に力を入れてきました。昨年4月には「ジョブカフェあおもり」、「ハローワークヤングプラザ」を開設し、本年4月までに両機関合わせて5万1372名がご利用くださり、1697名が就職するなど、着実に成果を挙げてきております。
しかしながら、本県の高等学校卒業者をはじめとする若年者の雇用環境は、県内企業からの求人の減少等により、依然として厳しいものとなっております。
このため、県と青森労働局では、去る5月30日に「若年者就職支援強化プログラム」を策定し、両者の連携により、一層強力な若年者雇用対策を展開することといたしました。
このプログラムは、高卒未就職者対策等において、新たな施策を展開するほか、既存の施策についても充実と強化を図るものであり、実施状況は、私が本部長を務めております「青森県雇用安定創出対策本部」でフォローアップすることとなっております。
若年者の雇用拡大について、青森労働局とともに、積極的に取り組んでまいりますので、関係の皆様方のご理解とご協力をお願いする次第であります。
続いて、子ども対象・暴力的性犯罪出所者の再犯防止措置についてのお話がありました。
警察本部長の方から、子どもを対象とした暴力的性犯罪者の出所後における再犯防止措置について報告がありました。
子どもを対象とした性犯罪は、過去にも同じような犯罪経歴を有する者に多いため、本制度により、現行法の枠内ではあるものの、出所後の所在の確認に努めて再犯の防止を図るとのことであります。
子どもを対象とした性犯罪は、被害者やその家族はもちろん、地域社会に大きな不安感を与えることになります。
本制度が適時・適切に運用されることにより、県民の安全・安心が確保されることを期待したいと思っております。
続きまして、「青森県安全・安心まちづくり推進条例(仮称)」でございます、名称についてはこれからまた考えることですが、制定についてお話を致しました。
本日、庁内で「青森県安全・安心まちづくり推進本部」会議を開催し、この会議において、「犯罪の起こりにくいまちづくり」に向けて、県、県民及び事業者の責務を明らかにするとともに、施策の基本的な事項等を定める「青森県安全・安心まちづくり推進条例(仮称)」を制定すべく、作業に着手することといたしました。
近年、本県における犯罪の発生件数は高水準で推移しているばかりでなく、その内容もご承知のとおり凶悪化してきており、県民の不安感は増大しているものと考えられます。
このような状況に対応するためには、県、警察、関係団体、地域、家庭などが、それぞれの実情に応じた犯罪や防犯情報の提供、県民の皆さんによる自主防犯行動の促進など、地域社会と連携した環境づくりを進め、将来にわたって継続的に犯罪の発生抑止に取り組んでいく必要があることから、規範となります条例を制定することとしたものであります。
県といたしましては、「生活創造推進プラン」に掲げておりますところの「安全・安心で快適な社会」の実現を目指し、県民の皆さんと一緒に取り組んでまいりますので、今後とも一層のご理解とご協力をお願いする次第であります。
○幹事社
ありがとうございました。
幹事社から代表質問、4点ありますので、一つずつお願いします。
1点は、知事は任期、今月で丸2年を迎えます。7月で折り返しを迎えますが、これまでの県政運営に対する所感、自己評価をお願い致します。併せて今後の県政運営について抱負をお願いします。
○知事
一昨年の7月の就任にはなるのですけれども、従って、早いもので2年近く経とうとしているわけであります。
振り返ってみますと、この2年間は、国のみならず私ども地方公共団体にとっても、三位一体改革や市町村合併など、大きな変革の時期であったわけであります。
このような時代の転換期にあたって、真に県民の幸せと県政の発展に繋がる未来を切り開き、次代を担う子ども達へかけがえのない「ふるさと青森県」を、責任を持って引き継いでいくためには、時代の潮流を正しく見据えた、新しい自主自立の青森県づくりを着実に推進していく必要があるわけです。
このためには、確固たる行財政基盤を確立させることが喫緊の課題でありますから、平成15年11月、本県財政の健全化のための道筋を示すところの財政改革プランを策定いたしました。
その後、平成16年度の国の地方財政対策におけるところの地方交付税総額の急激かつ大幅な削減の影響によりまして、財源不足が再び大幅に拡大することとなったため、財政改革プランを徹底・加速させるとともに、県行政の役割分担の抜本的な見直しのもと、昨年12月、行政改革大綱を改定するなど、行財政基盤の確立に向け、不退転の決意で改革に取り組んでまいりました。
一方、こうした取り組みによる時代環境にふさわしい行財政基盤の上に立って、自主自立の青森県づくりを県民の皆様とともに具体化するべく、新たな本県の基本計画となります「生活創造推進プラン」を昨年12月に策定したわけであります。
「生活創造推進プラン」は、暮らしやすさではどこにも負けない地域づくりを目指すことでありますが、このような社会を実現するために暮らしやすさを支える基盤であります「産業・雇用」、「健康」、「安全・安心」、また青森らしさを創る財産であるところの「人財」、あえて人の財(たから)と私どもあてていますが、そして「環境」、この五つの戦略分野において、重点的に推進する10本のプロジェクト、通称「わくわくテン」を積極的に進めていくことにしております。
就任3年目にあたります今年は、いわば「改革本格実行の年」であります。
私は、暮らしやすさのトップランナーとしての青森県の未来というものを確実なもの、確かなものとするために、この「生活創造推進プラン」の実現に今年度から全力で、4月から取り組んできたという状況であります。特に、未来の青森県づくりの財産となる人づくりや地域経済の活性化と雇用の維持拡大に向けた、「産業・雇用」、こういった関連を中心とした各種施策に本格的に取り組み、プランを着実に実行してまいりたいと考えております。
県民の皆様方の一層のご支援・ご協力をお願いする次第です。
○幹事社
ありがとうございました。
第2点目は、使用済核燃料中間貯蔵施設について、19日には県民の意見を聞く会が開催されますが、これらを踏まえて、今後の最終判断の見通しと、県として考慮している条件等ありましたらお聞かせ願いたいのですが。
○知事
使用済燃料中間貯蔵施設につきましては、1月18日、専門家による安全性チェック・検討会を設置し、3月15日に検討結果について県に報告がありました。この内容については、4月に、県議会議員への説明会、市町村担当課長会議、青森県原子力政策懇話会を開催してご説明をし、5月16日には県議会議員全員協議会、同19日には市町村長会議と青森県原子力政策懇話会、更には5月25日から27日まで、県内5地区におきまして県民説明会を開催し、ご意見等を伺ったところであります。
また、新たな原子力施設の立地でありますから、6月19日、私が直接県民の皆様からご意見を伺う機会を設けることにしており、従って現状では、見通し等については言及する段階にはないものと考えております。
使用済燃料中間貯蔵施設の立地協力要請につきましては、私としては従来と同様でございますけれども、慎重な上にも慎重に手順を踏んでいくということ、今後とも県民の安全、そして安心に重点をおいた対応の観点から、安全確保を第一義として慎重かつ総合的な対応、判断ということをしてまいりたいと考えております。
○幹事社
特に、県として考えていらっしゃるような条件付けみたいなことについても含めてということでしょうか。
○知事
現状においてはまだご意見を賜っているところであります。
○幹事社
次に3点目ですけれども、ITERを巡る現在の状況について、誘致を争っているEUが欧州憲法批准で、フランスに続いてオランダも国民投票で否決されたなどかなり揺れていますけれども、ITERに対する現在の県の状況認識と対応方針についてお願いします。
○知事
若干経緯を含めてお話をした方がいいかもしれません。
ITERサイトにつきましては、4月の中山文部科学大臣とポトチュニク欧州委員会委員との会談において、7月のG8までに6極での合意を目指すとされたことから、国際交渉はここ1ヶ月が勝負であると、まさに正念場を迎えているという認識を致しております。
先般、奥田日本経団連会長等のご尽力もございまして、小泉首相から六ヶ所誘致に全力を尽くすという政府の方針に変わりがないことについて、私どもも報道で見たわけですけれども、そういうお話があり、6月1日には、私も県選出国会議員の先生方共々、山内県議会議長、古川六ヶ所村長等とともに政府・与党関係者等にお会いし、ITER誘致実現の要請を行いました。
いずれの方も、政府・与党一体となって全力を挙げるとのことでありますが、中山文科大臣の方から、「7月のG8までのサイト合意を目指し、総理を先頭に頑張る。」というお話、細田官房長官からは、「政府一体となって頑張っています。」ご自身、細田官房長官ご自身も、かつて科学技術政策担当大臣を経験しており、「ITERの重要性については十分認識をしています。」というお話、また、谷垣財務大臣からは、「自民党核融合エネルギー推進議員連盟の幹事長をしており、ITERは重要と認識している。うまく決着をつけてもらいたいし、日本誘致が実現すれば財政的にフォローということがある。」という言葉をいただいております。
また、これからの予定になりますが、6月13日、東京の憲政記念館におきまして、日本経団連等主催による、「ITER日本誘致総決起大会」が開催される予定となっております。これにより、ITERの日本誘致に向けた機運が一層高まり、本県六ヶ所村への誘致に弾みがつくのではないかと大いに期待をするところであります。
県としては、これまで六ヶ所サイトの優位性ということを確信し、強く訴えてきたところでありますし、政府には小泉首相の強力なリーダーシップのもと、不退転の決意で交渉に当たっていただくことを強くご期待申し上げますとともに、引き続き国等関係機関と連携を図りながら、県議会、青森県ITER誘致推進会議、関係市町村等と一体となり、全力で取り組んでいきたいと、そういう思いでございます。
ITERについてはそういう具合です。
○幹事社
ありがとうございました。
幹事社としては最後になりますが、青森と下北半島を結ぶ離島航路に関してなんですが、県も出資している三セク会社が航路廃止予定を撤回して、秋以降、会社分割や新船を造船し、一転存続させる意向を今回示したわけですが、航路廃止は妥当としてきた県としての考え方や今後の対応等ありましたらお願い致します。
○知事
私ども、青森県としては下北汽船株式会社に対して離島航路、現在の状態のままで維持すれば会社の存在そのものを危うくすることになりかねないことから、将来の会社経営を踏まえた抜本的な検討ということを求めてきたわけであります。これに対して、同社からは、昨年9月の取締役会で新しい船、新造船の投入は経営基盤の脆弱さから無理と判断し、離島航路廃止ということを取締役会の方で決議したということであります。
県は、航路の存廃は、航路の運行主体であります下北汽船株式会社が自ら経営判断すべき事柄ではありますが、今後の会社経営を考えれば、妥当な判断であったと受け止めていると申し上げてきた次第であります。
しかしながら、その後、会社の経営陣が交代しまして、去る3月に取締役会において、離島航路の廃止決議を棚上げするとともに、「県にはフェリー航路について引き続き支援してもらいたい。離島航路については、県の支援を受けずに、国と市町村等の支援で当面運行を継続したい。」とした経営改革案を示してきたところであります。
私どもとすれば、昨年の10月以降、新体制により、相当の収支改善を図り、そのもとに見通しを立てての経営改革案であると伺っておりまして、また離島航路の存廃は航路の運行主体であるところの下北汽船株式会社が自ら経営判断していく事柄でありますことから、基本的に尊重したいと考えております。
現在、経営改革案について協議をしているところのようでありますが、県としては、津軽半島と下北半島を結ぶ周遊観光の要となっておりますフェリー航路の欠損及び累積債務について、関係市町村と連携してその解消を図っていくことで、県としての役割を果たしていきたいと考えております。
以上です。
○幹事社
ありがとうございました。
では、各社の方から。
○記者
ITERに関連してですが、いよいよ6月が正念場ということで、いろいろ決起大会なども開かれて盛り上がりを見せていると思うのですが、この6月1日に知事が県選出の国会議員の方々と関係閣僚を回られた中で、政府一体としての取り組みを確認できたということでしたけれど、これまでは文部科学大臣とか、科学技術担当大臣とか、そういう所をまわられるということはあったのですが、まわられる中に、財務大臣が入ったりですとか、外務省にまわられたりとか、今までまわられた方以外の方も入られたということ、正念場だからということもあるのかもしれないのですが、教えてください。
○知事
まさに、正念場ということでありますし、ご案内のとおり、谷垣先生につきましては、ITER議連の方の幹事長というお立場で、また、具体の財政面のこと等もあるわけでございますから、私の希望とすれば是非、先生にもお会いしてご意思を伺いたいという思い等がございました。
外務省については、担当セクションでありますし、外務省は、これまでも何度か行っていますが、財務大臣の所は確かに初めてということです。
○記者
今のに関連して、財政面での確認をされたということですが、その件につきましては、何らかの言葉ということはあったのでしょうか。
○知事
もちろん、数字的な話は出ないわけですけれども、先ほどお話し申し上げましたとおり、要するに、自分もITER議連の幹事長であると、したがって、よく分かっているぞと。必要なものについては、対応をするというようなことについては、お話しをいただいたと、私の認識ではそう感じております。
津島税調会長と一緒に行っておりましたので、同じ形で受け取ったと感じています。
○記者
ありがとうございました。
○記者
先般、県職員による飲酒運転が新たに発覚して、処分をされました。知事コメントは出されておりましたが、改めてこの処分についての知事のご所見と、今後の要綱の見直しを検討してきたことについて方針をお願いします。
○知事
今日も庁議の方でも話をしましたが、職員に対しては、綱紀の粛正について、機会あるごとに公務員という立場にあり、さまざまな法令等を守るべき、率先して守るべき立場にあるわけですから、そういったことについて徹底を図ってきた、担当の部局長、あるいは出先の長等を含めて、徹底を図ってきたという思いがありますが、そういったそれぞれの努力にも関わらず、酒気帯び運転等に係る違反ということが発生したことは、県職員全体の信用というものを著しく損なうものであり、誠に遺憾であると考えております。
県職員が、このような事件を起こしたことを私としても深刻に受け止め、県民の皆様方に深くお詫び申し上げたいという思いがございます。
県といたしましては、様々な機会を通じて、今後とも職員の公務員倫理の向上と服務規律の確保ということに全力を挙げて取り組みながら、職員個々人のモラルの向上ということを図っていきたいと考えております。
先般、人事委員会からの裁決として、要綱に定めている酒気帯び運転の基準について、人事委員会の裁決は、その適否を判断したものでなく、個別具体の事例それぞれについて、諸事情を考慮すれば、前回の話ですが、懲戒免職処分は重すぎると判断して、停職4か月ということを人事委員会としては、我々に対して話してきたと認識しております。
したがって、酒気帯び運転等に対して、県として厳格に対処するという姿勢についてまで否定されたものでないと考えるのであります。
したがって、今回の事例につきましても、量定基準というものに従いつつ、裁決で示された人事委員会の考え方も考慮しながら、まさに個々の事案について判断したという形だと思っています。
○記者
その上で、意見をお伺いしたいのですが、まず、知事として、停職6か月という処分が、県民に納得を得られるのか、どうお考えになっているのかということ。
それから、今後の方針をお伺いしたいんですが。これまで処分された2人の県職員の方は、結果として、停職処分になっているわけです。人事委員会の裁決も今おっしゃったようにありました。原則懲戒免職処分というものが、言葉は悪いんですが、形だけのものにならないために、知事として今後のお考えと県としての今後の方針をお教えいただけますでしょうか。
○知事
要綱等に原則懲戒処分、要するに、具体的にいえば、飲んでそのまま運転をしたという場合は、ご存知のとおり教育委員会等も含めて非常に厳しくやっているわけです。したがって、その事例事例ということになると思うんです。詳しい部分については、今回の判断のところについては、総務部長等にお話しさせますが、私どもとすれば、最初から何度も申し上げているとおり、いやしくも公務員たるもの、飲酒をしたその状況でハンドルを握るということがどれだけこの日本の国において不幸な事故ということを起こしてきたか、ということを重く受け止めてほしいというものがあります。
具体的の話は総務部長から。
○総務部長
今回の判断につきましては、先ほど人事課長の方からご説明させていただいておりますが、もう一度かいつまんで申し上げれば、今回の事案は飲酒後5時間を経過した後に運転を開始したという事案なわけですけれど、実際、警察が検査した時には、アルコール濃度の検出値が0.2ミリグラムであって、これは一般的な人における、ほろよい、またその一歩手前とされる0.25ミリグラムよりも低い状態であって、酒気帯び運転の違反の程度としても低い状態であったということ。
また、運転開始時は酔っていなかったという自覚があったという陳述があったことでございます。
それで、今、知事からお話がありますように、県職員たるもの、運転開始時に細心の注意を払うべきであるという点はあるわけですが、5時間経過した後に、酒気を帯びていないというふうに本人が判断したことについては、やはり一定理解できるものであって、本件については、法令順守の精神を欠いた悪質な酒気帯び運転ということまでは言えないのではないのかなと。本人に対する非難は、アルコールが残っているという意味においてあるわけでありますが、その程度を軽減することはやむを得ないのではないかということで、今回の判断に至っているわけでございます。
その総務部長名での内規も、基準として免職とはっきり書いてありますが、あわせて量定の加重または軽減ということを書いてあるわけでして、事情によっては、非難の程度を軽減することはあり得るという考え方のもとで、基準が設定されているわけでございまして、今回の事案は、当然、免職という原則に立った上で、さらに今申し上げた事情を基準に沿って判断をしまして、軽減という判断に至ったものでございます。
従いまして、今、結果として免職となっていないのではないかというご主旨のご指摘かとは思いますが、あくまでも、考え方としては免職ということを前提にした上で、軽減事由ということの的確な対応をとっているというふうに理解しているわけでございます。
また、冒頭知事からもお話しありましたように、今日の庁議でも厳しく各部局長に指示がありましたし、6月6日付けでは、副知事名の依命通達も出ております。
また、こういったものをただ注意、喚起しているだけだろうというのもあるかもしれませんが、一応、各部局で対応をとったものについては、総務部長、具体的に言うと人事課の方まで報告をするようにという指示も出されております。
こういった指示を通じまして、実効性が上がるように、これは厳格に努めていきたい、このように考えております。
○記者
先日の、東北新幹線の牛鍵トンネルの崩落事故の件ですが、あわや大惨事になろうかというところだったんですが、あの事故について、知事としてどのように捉えているのか。
また、工事再開に向けて、県として求めること、平成22年度末の完成に影響があるか、お考えをお聞かせください。
○知事
日本の国の技術というものは、非常に進歩してきたものがあるわけです。特に、トンネルの技術についていえば、私どもは青函トンネルのこと、大変な事故等もあり、人命がたくさん失われたということ等あり、その中において、新しい工法だとか、様々な技術の水準が高まってきたと。しかしながら、やはり、トンネル施工現場というものは、細心の注意を払いながら、水の調整をしながらということでしたが、それでもこういったことが起きるという点。ですから、いわゆる安全対策とその技術を進歩させていくということに終わりがあってはならないということ等、改めて感じた次第であります。
我々とすれば、したがって、専門家ではありませんが、専門家の方々、検討委員会の方々からのお話を頼りとしていく部分になるわけですが、開削してもう一回埋め戻す工法であるとか、非常に新しくまた別の工法でやり直すこと等でございました。
したがって、やり直すことはやり直すこととしても、その場面においても、具体に作業をしている方々の安全確保策については、細心の注意を払ってほしいですし、何よりも、道路も十和田と東北町を結ぶ非常に重要な道路も通っていたりと、結構、交通的には非常に賑やかな場所でもありますし、なおかつ、ごぼう畑をやっている方々含めて、非常に驚いたと思います。突然、朝、目がさめたら、ということでございますから。
したがって、地域の方々、地元の方々に対して、現場でもお話ししたのですが、安全策、それから今後の対応とか、要するに、その都度その都度、分かることの広報の徹底といいますか、情報開示といいますか、そういったこと等をきちんと進めて、安全をきちんと確認しながら、施工していただきたいということ等を思っております。
もちろん、今回被害を受けられた地権者の方々に対しましての適切な対応ということはもちろん、それは言わずとものことですが。ということはしていただくべきだと思っております。
また、いわゆる22年度内のということでございますけれども、これも検討委員会からの話として、現場の方々含めて聞いたお話ということになるわけですけれども。問題はないということは承っておりますので、しかしながら、その時もお話ししましたが、工期ありきではなくて、安全ありきの観点に立った施工、責任ある施工をしてほしい、その管理もしてほしいということをお話ししてきた次第であります。
○幹事社
幹事社質問の一番最初に関連してです。
自己評価の部分の答えがなかったようですが、2年を振り返って、自分としてどれくらいできたのかという思いと、知事選の公約について、この2年でどのくらい消化できたのかということについてもお願いします。
○知事
なすべき仕事多々あり、なさねばならぬこと多々ありと。とにかく、日々全力で、青森県再生新生ということ、そのために始終施策、あるいは細かい話になりますが、トップセールスであるとか、いろんな誘致活動などを含め働いてきたという思いがあります。
公約の部分としては、非常に財政の状況が、ご存知のとおりにだったわけでございますから、少なくとも方向性、きちんと示せた。そうすると、次として、元々言ってきましたが、相矛盾すること、徹底した財政の再編といわゆる産業振興という部分、矛盾した話になるわけですが、一応のきちんとした方向性、財政改革プラン、行政改革大綱等で示したわけですから、「わくわくテン」でも言うように、産業振興の部分においての経済対策の部分をどう進めていくかということが、非常に大きなものであると思っております。
いつぞやの会見でも言いましたが、経済というものは、冷やしすぎてはいけないわけですし、とにかく回らなければならない。回すために、今度はどのような工夫をさらにしていくかということであるかと思っております。
○記者
気が早い質問かもしれませんが、「生活創造推進プラン」を進めるためには、当然、一期だけでは実現できないと思うのですが、何か今、二期目に向けて思っていることが、もしあれば。
○知事
現状の仕事を全力で今尽くしているという状況でございます。
○幹事社
トンネルの関係ですが、県に対する報告が、7時間、8時間経ってからということに関して、知事は率直にどういうふうに思われていますでしょうか。
○知事
現場においても、言葉を選びながら話をしましたが、確かに夜中でありうんぬんということで、その間に安全対策等、いろいろやっていたわけですけれども、私どもとすれば、やはり担当部署には早くそれなりの報告、最初の報告といいますか、それはあって欲しかったという思いであります。
○幹事社
各社、ありますでしょうか。
よろしいですか。
○記者
ITERと中間貯蔵の関連で、一部報道で、中間貯蔵の受け入れとITERの立地推進運動みたいなものがリンクしている部分があるのではないかみたいなことがあったかと思うのですが、そのあたり、知事の中で整理されている点、ありましたら。
○知事
全く、エネルギーのシステムとして、また、それがITERというのは非常に長いスタンスの話、期間を経る話ですし、リンクするものはないと認識しております。
○記者
ITERがこないならば、中間貯蔵はやらないぞみたいな形の、そういったことについて、知事はお考えではないということでしょうか。
○知事
考えておりません。
○幹事社
よろしいですか。
ありがとうございました。
−以上−