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知事記者会見(定例)/平成24年9月25日/庁議報告ほか
会見日時:平成24年9月25日火曜日 11時15分から11時46分まで
会見場所:第三応接室
会見者 :三村知事
○知事
庁議案件の方から3点報告させていただきます。
まず、求人開拓ローラー作戦の実施結果についてでございます。
去る6月20日から8月20日まで、県内約1,000事業所を対象とし、そのうちご協力をいただきました957事業所に対し、県職員が直接訪問等により求人提出及び早期採用活動への取組を要請する求人開拓ローラー作戦を展開いたしました。
その結果は、平成25年3月、新規学卒者の採用について内定済みは19事業所、内定済み人数70人、採用予定有りは228事業所、採用予定人数955人となっており、そのうち新規高等学校卒業者の採用を予定しているのは、156事業所、採用予定人数535人となっております。
本県の雇用情勢でございますが、有効求人倍率が今年に入ってから0.5倍から0.6倍台で推移するなど、回復傾向にはありますものの、依然として厳しい状況の中で、積極的に採用を検討いただいている県内企業の皆様には心から感謝をしたいと思います。
また、青森労働局の発表によりますと、来春の新規高等学校卒業予定者の職業紹介状況は、8月末現在の県内求人数が1,442人で、前年同月比368人、34.3%の増加となっておるわけでございますが、県内就職を希望する新卒者に対しましての求人数はまだまだ不足している状況でございます。
県といたしましては、今後とも関係機関とも連携を図りながら、本県の次代を担う若い世代が1人でも多く県内に就職できますよう、雇用創出並びに資格取得支援に向けた対策に努めていきますので、県内企業はじめ関係の皆様方には引き続きご理解、ご協力をお願いいたしたいと思います。
続きまして、「あおもり省エネフェア」についてでございます。
来る10月20日土曜日、21日日曜日に、青森産業会館で「あおもり省エネフェア」が開催されます。
このフェアは、家庭における省エネ型ライフスタイルの堤案や、省エネ機器に関する正確で役立つ情報を発信することにより、家庭での省エネ対策を後押しいたしますとともに、関連業界の活性化につなげるため、関係いたします業界団体の皆様のご協力をいただき開催するものでございます。
家電、住宅設備、エコカーなど、最新の省エネ製品を一堂に展示いたします他、ステージイベント、ワークショップ、体験コーナーなど、子ども達から大人まで楽しめるイベントも盛りだくさんの内容となっております。県民の皆様方には、是非ご家族でご来場いただきますよう、お願いいたします。
あと美術館の関係でございますが、「奈良美智:君や 僕に ちょっと似ている」についてでございます。
この展覧会は、国内外で活躍をいたします本県出身の美術作家 奈良美智さんの新作による個展であります。
ご存知のとおり、挑むような目つきの女の子や、ユーモラスでありながらどこか悲しげな犬の姿を、絵画や立体で表現してきました奈良美智さんは、若い世代を中心に絶大な人気を誇ってきました。
今回の企画展におきましては、近年の多様な経験を積み重ねる中で創作の原点を意識し始めた奈良さんの絵画やドローイング、初挑戦となりますブロンズ彫刻など、新作の数々を展示いたします他、非常に今まで「あおもり犬」は帽子がないのかとか寒くないのかとかいろいろあったんですけれども、毛糸のパッチワークによる秋の帽子をかぶった「あおもり犬」の公開もありますし、また「あおもり犬」の物語によるドラマリーディングなど、私ども県立美術館ならではのイベントも盛りだくさんとなっております。
マスコミの各位におかれましては、是非県内外の皆様方にご覧いただきますよう、周知方につきまして特段のご配慮をお願いいたしたいと思います。
庁議関係は以上であります。
○幹事社
質問は、政府が14日に決定した革新的エネルギー・環境戦略を参考扱いとし、事実上、戦略の閣議決定を見送ったことについて、野田首相は21日の民主党代表選の演説で、閣議決定は明確にした、中身は参考資料として出しているのであって、戦略を参考にしながら政策遂行するものではないと述べていましたが、この戦略の曖昧な扱いについて知事のお考えをお聞かせ下さい。
○知事
まず戦略に対しての所感ということからお話をした方がいいかもしれませんが。
去る9月15日に来県されました枝野経済産業大臣により、革新的エネルギー・環境戦略についてのご説明をいただくとともに、私からの質問にもお答えいただいたわけでございますが、私としては、まず、いわゆる(原発)ゼロを目指す中での具体的な解決の道筋が明確に示されてない課題があるということをお話させていただきました。
また、特に核燃料サイクル政策については、大臣から、何らの変更をしたものではないというご説明をいただいたわけでございますが、いわゆる原発ゼロを目指す中での核燃料サイクルの将来の見通しやプルトニウム利用の推進、さらには原子力施設の安全性に対する国民の理解促進といった点については、今後、国において明確な方針を示すべきであると考えております。
こういった話をさせていただいたわけですけれども、今回閣議決定されなかったということについて、これはもう国家というか政権として閣議決定ということがなされるものでありますので、私どもとしてコメントするという立場にはないということだと思います。
ただ、エネルギー政策というのは国家戦略として国が責任をもって決定し進めるべきものであるという思いは自分自身あるということはお話をしておきたいと思います。
ともあれ、繰り返し話をしているんですけれども、今後どうあれ、大臣としてああいうお話をいただいたわけでございますから、このエネルギー政策を進めるにあたりましては国民生活あるいは産業経済あるいは国際社会の影響等、いろんなことに配慮しつつ、立地地域の意見等を十分踏まえた、これも繰り返し話をしてきましたが、責任ある対応ということについては申し上げてもよろしいのかなと、そう思っております。
○記者
スケート場の件ですけれども、八戸市の要求が際限なく大変膨らんでいるような気がするのですけれども、金があればいくらでもでかい施設を造れるんでしょうが、そうでもないだろうし、あまり身の丈を超えた施設を造った場合、客が埋まらないだの赤字を垂れ流しすという感じがするんですけれども、一方で、どうせ造るんだったらでかい施設をという考えもあるんでしょうが、知事自身のスケート場に対する規模に対する考え方みたいなものがあったら教えていただきたい。
○知事
個人的な言い方はあまりできないと思いますが、県スケート連盟(会長)の山口さんが、スケート(関係)の人達の気持ちはこうなんだということも話をしていました。
今、屋内スケート場整備構想検討会議を設置して、そこで様々なことをいろいろな専門家、日本スケート連盟副会長の鈴木さんとか県スケート連盟の山口さんとか、そういう方々を含めて検討しておりますので、その検討の状況をしっかりと見ていくということが大事だと思っています。
また、さらに建ぺい率の制限とかもちろん財源確保の見通しとかありますけれども、具体の法的にクリアすべき点もいろいろありますし、また経費負担や管理運営方法とか、さまざまに、全部一緒になって検討をしなければいけないことが全部絡んでいます。そういう不可欠な検討課題がありますので、先ほどの屋内スケート場整備構想検討会議の他にも県の関係課長による庁内の検討会議とか、県と八戸市との連絡調整会議等を設置してありますので、その場面でいろいろやり取りをしながら行政としての基本的な対応方針を、しっかりと手戻りのないような手順を踏んでいくということが非常に大事な事ではないでしょうか。まだ(検討の)過程ですから、どんどん(様々な意見を)言うのはいいんじゃないでしょうか。
百石町長時代に、20年近く前に、夏が大事だということで、夏のアスファルトのリンクを造り、全国大会優勝をしました。自分もスケートをやったなかで、イメージトレーニングと夏場のローラースケート、こういった地味なことをしっかりとやってないと、どんな立派なリンクだろうが滑れないと(先生方が)言って全国優勝をしたから、なるほどと尊敬したことがあります。田んぼに水をまいたり、いろいろ工夫をしながら、苦難の中においての訓練が非常に大事だということを思い出しました。
○記者
金を掛けても強くならないということですか。
○知事
いやそういうことを言ったんじゃないですよ。言っていません。そういうこと(いろいろ工夫しながら訓練が大事)を昔教わったということです。
○記者
今月19日に原子力規制委員会が発足したんですけれども、それに関連し、県内でも東北電力の東通原発がまだ運転停止したままで、原発の再稼働についての役割を委員会が委ねられているんですけれども、これについて知事の所感を伺いたいんですが。
○知事
今までの保安院とかいろんな体制と違って、この間、大臣もお話をしていましたけれども、原子力規制庁が安全部分についてしっかりと審査していくという体制を作って、規制をキチンとしていくという体制が整ったことは非常によろしいことと思います。安全こそ最大に優先されるべきであり、このことについてしっかりと原子力規制委員会で判断されていくことは好ましいことだと思います。
○記者
県の方から規制庁に依頼することだったり、何か注文をつけるようなことがありますか。
○知事
スタートした段階でございますからどうこうというのはないですけれども、知事会の安全部分のこととか、あるいは予算は規制庁は関係ないのかもしれないけれども、(要請を行ってきたことが)いろいろあるので、そういう部分で何か必要になってくれば、(原子力発電関係団体協議会)会長としての仕事はまたあるかもしれない。ということはあると思います。
○記者
今の質問と関連してなんですけれども、(原子力規制委員会の)田中委員長が、報道各紙の取材に対して、原発の再稼働の安全基準についてストレステストは用いない。新しい基準を作るにしても、骨格程度を年度内に示して、長ければ10ヶ月程度かかると、来年の7月までかかるということを言っていますけれども、それによって審査中だった東通原発の年度内の再稼働はかなり難しくなって、下手をすれば1年以上かかるような状況になります。このことの受け止めと、東通(原発)に関しては建設中の東電の1号機がどうなるかということは、枝野経済産業大臣の説明では、いまいち、分からないところがあって、計画中の2基についても、枝野大臣の言い方だといろいろあって、これも不透明だと。その上、再稼働が遅れるということになると村内の将来への不安というのは高まると思うんですけれども、県として何か対応があればお伺いしたいと思います。
○知事
(原子力規制委員会の)田中委員長が、委員会としての考えではなく、ご自身の考えというか、思いという段階なのではないかと、報道しか知りませんけれどもそういうふうに感じている次第でございます。これから規制委員会というものがどういうふうな役割をどのようにしていくかということについて、やはりそれは国としてきちんと明確に示していく中で、さまざまな課題、それからどういう部分をどう判断していくかということ、そういうことについてきちんと示されるべきだと、原則論ですけれどもそう思っております。
また、東通(原発)については、大臣の発言が、本当にこの間のやり取りでもよく分からないところが多々あるわけですけども、少なくとも設置許可してある部分については、現実的に可能かどうかというご発言だったので、それについてどうこう申し上げるところではないんですけれども、少なくとも大臣とすれば設置許可等してあるものについては、それぞれの事業者判断というニュアンスであったのかというふうに受け止めた次第です。
ただ、だからと言って、具体に着工、工事がどうこうということはご発言にならなかったなと思っています。
○記者
よく分からない状況となっていますので、この点について、県としていろいろな意見は今までおっしゃっていたと思うんですけれども、特に東通(原発)についてはそういう状況なので、考えを明らかにしていくことを国に求めるとか、どういうふうな対応を考えられていますか。
○知事
エネルギー政策、特にこの原子力ということについては繰り返し申し上げますけれども、国家としてどういう形で、どういうコストでということもあるでしょうし、どういう段取りということもあるでしょうし、このエネルギーを安定して国民生活に、あるいは産業経済に対し供給していくかという義務が絶対的にあると思います。
そういった観点から、国家としての判断をきちんと的確になされるということが私は第一義だと思っております。
私ども、何よりも安全ということについて、今、規制委員会の話がいろいろありましたけれども、そういったこと等を含めて立地地域としての安全ということ、このことに対しいろんなご意見を申し上げていくべき立場にあると思っております。
○記者
北海道新幹線の共用走行問題についてなんですが、8月に青山副知事がJR貨物と(JR)北海道に行かれて、基本的にJR貨物は無理で、(JR)北海道の方はトレイン・オン・トレインでやっていきたいという形で、県が求める走行時間帯の分離というのが、事業者側の方はけっこう厳しいのかなというところだと思うんですけれども、国の専門家、組織の方で検討が進んでいる中で、現時点での受け止めを。
○知事
やはり、軽々なご発言はよくお考えになった方がよろしいのではないかということは申し上げたいですね。
○記者
結構厳しいご発言だと思います。どういうふうに受け止めて理解すればよろしいでしょうか。
○知事
国として、新幹線としての基準の走行ということをいろいろ検討している中で、しょっぱなから、こういうと身も蓋もない言い方ですけれども、「分かりません」というようなことをおっしゃられるのはいかがなものかと思いますし、またご案内のとおり、さまざまお互いに力を合わせて事業を進めてきたという経緯等もしっかりと踏まえるべきだと思います。別に厳しく言ったつもりはないです。
○記者
関連して、まだ増嵩の問題も、春先に要請に行かれて、国からまだ何の回答も出ていない。軽減する具体策も出ていない。共用走行問題の解決策もまだ少し時間がかかるようだということなんですが、とりあえず県としては、このまま現時点では静観していく立場なのでしょうか。何かしらのアクションを考えていらっしゃいますか。
○知事
実務的な部分のやり取りということは、相当、常に、我々はそういう仕事ですから、やっているということでご想像いただきたいと思います。
○記者
原子力の関係で、サイクルは従来どおりの方針という発表で、これまで県として求めてきた全量再処理という方針は、変わらないという知事の受け止めになるんでしょうか。
○知事
全量再処理という課題よりも、逆に、今の(原発)ゼロの目標とかいろいろお話が揺れ動いていらっしゃるので、(原発ゼロを)目指すのであれば、その中で再処理を継続することの整合性というところが、今、一番課題かなと逆に思っているんです。何よりも国として、国策としての再処理事業の意義・必要性を明確にした上で、再処理技術確立のための取組を継続していくということが重要なのではないかと思っております。
○記者
9月6日に、民主党の、党の委員会が方針を出してからもバタバタバタと変わったわけですけれども、それ以降の国の方針の変わりようや、閣僚の枝野経済産業大臣の発言の変わりようとかをご覧になっていて、知事としてはどういうところに国に問題があったのかとお考えですか。
○知事
それは申し上げる立場ではないんですけれども、かなり前から、時間軸とか、現実的なさまざまな課題とか、立地地域の、本県だけじゃなく全体の状況とか、いろんなことを申し上げてきたわけでございますけれども、そういったことについて、やはり一定のご理解というものをいただいたということかなと思っています。
○記者
それはギリギリで。9月6日以降ですか。
○知事
いろんな課題については、それぞれ非常に考えていたんじゃないでしょうか。
○記者
りんごの輸出の関係で、10月から台湾の方にも輸出が始まると思うのですが、一方で尖閣諸島問題で今日もいろいろあるみたいですが、影響が懸念されるところで、県単独で解決できる問題ではないのはわかるんですけれども、10月に知事もあちらに行かれるようなのですが、そのあたりについての働きかけはされていくおつもりなのでしょうか。
○知事
我々はビジネスレベルとしては、今、活発なやり取りをすでにしておりますから、(台湾の)台中(市)に向こうの業者さん方が80から100社という、すごい集まってくれて、去年も「知事、とき(りんごの品種)どうなった、早く出せ」とか、いろいろ(要望が)きたんですけれども、今年も一緒にビジネスを進めていこうということについて非常に熱心な状況です。また、台湾の方々が、(今月)27日、直接(青森県に)来てりんごの産地等を見て、どう商売をやっていこうかということで来るんですけれども、そういうふうにビジネスの段取りを濃くやり取りをしているということでございますから、青森にとりましてトップブランドであるりんごを通じて、その他の物販、あるいは海外からのお客様の招致、誘致ということについて熱心にやってきているわけでございますが、現状として、台湾の皆さん方の熱意も非常に感じておりまして、この熱意(を受けて)、ともにやっていこうという気持ちでございます。
ですから、こういった民間の経済の活動や民間の観光を含めての交流の活動といったことをしっかりと進めていくことが重要なことなのではないかと思います。私たちのできる範囲として。
○記者
六ケ所再処理工場、完工まで1年延期になりましたが、改めて知事の所感をいただきたいのと、あと大間原発に関して、経済産業省としては建設に関しては容認する姿勢を示しているわけですが、それに関連して函館市長がかなり反発を強めているんですが、そのことに対する知事の見解をお知らせ下さい。
○知事
六ケ所(再処理工場)について言えば、A系統、B系統ありますけれども、10か月、ずっと現実に震災の影響等もあったということがありますけれども、何よりもスケジュールありきではなく、一つひとつ技術的な課題をクリアし、そしてまた技術的な知見を積み重ねる中で、運転開始に向けて一つひとつのステップということが非常に重要なのではないでしょうか。どの場面においても安全ということを何よりも優先した考えということ、要するにスケジュールありきじゃないことが重要だと思っています。
大間(原発)に関わりましての函館(市長)の話、私がどうこうまだお話をするところではないと思っています。国、また事業者においてしっかりとしたそれぞれ、私どもの地域に対しても説明をしているわけですけれども、国、事業者において種々、課題というものは解消されていくべきものだと思っております。
○記者
オスプレイの飛行訓練の開始の安全宣言について、どのようにご理解されているのかについてお聞かせください。
○知事
オスプレイの件については、もともと渉外知事会(渉外関係主要都道県知事連絡協議会)で一緒にやっているので、渉外知事会の緊急要請とか全国知事会での緊急決議等において、これまでも繰り返し申し上げてきましたが、政府においてオスプレイの安全性やこれまでの事故原因、あるいは飛行訓練による周辺住民への影響について、責任をもって関係自治体に詳細かつ丁寧に説明するとともに、準備飛行や沖縄県への配備、全国各地で行われる飛行訓練について、その具体的な内容を明らかにして、関係自治体の意向を十分に尊重して対応をするということを強く求めてきたわけでございます。
今回の政府の安全宣言は、政府の責任においてなされたものとは理解するんですけれども、国民の安全に対する懸念や不安にも最大限配慮をすることが必要であるところ、いまだ、国民の皆様方の懸念や不安を払拭するには至っておらず、こういった状況の中で、9月21日に準備飛行が開始されたのは、私としては遺憾であると、これは知事会、また渉外知事会としてもこういう活動をしてきましたので、誠に遺憾であると言わざるを得ないと思っております。
従って、知事会や渉外知事会で決議したり要請してきたわけですけれども、(政府は)もっと安全対策についてわかりやすく説明をして、十分な理解が得られるよう、さらなる努力ということについてこれは必要であると考えるところでございます。
渉外知事会の副会長だから、しっかりやってきたんです。
-以上-
庁議案件の方から3点報告させていただきます。
まず、求人開拓ローラー作戦の実施結果についてでございます。
去る6月20日から8月20日まで、県内約1,000事業所を対象とし、そのうちご協力をいただきました957事業所に対し、県職員が直接訪問等により求人提出及び早期採用活動への取組を要請する求人開拓ローラー作戦を展開いたしました。
その結果は、平成25年3月、新規学卒者の採用について内定済みは19事業所、内定済み人数70人、採用予定有りは228事業所、採用予定人数955人となっており、そのうち新規高等学校卒業者の採用を予定しているのは、156事業所、採用予定人数535人となっております。
本県の雇用情勢でございますが、有効求人倍率が今年に入ってから0.5倍から0.6倍台で推移するなど、回復傾向にはありますものの、依然として厳しい状況の中で、積極的に採用を検討いただいている県内企業の皆様には心から感謝をしたいと思います。
また、青森労働局の発表によりますと、来春の新規高等学校卒業予定者の職業紹介状況は、8月末現在の県内求人数が1,442人で、前年同月比368人、34.3%の増加となっておるわけでございますが、県内就職を希望する新卒者に対しましての求人数はまだまだ不足している状況でございます。
県といたしましては、今後とも関係機関とも連携を図りながら、本県の次代を担う若い世代が1人でも多く県内に就職できますよう、雇用創出並びに資格取得支援に向けた対策に努めていきますので、県内企業はじめ関係の皆様方には引き続きご理解、ご協力をお願いいたしたいと思います。
続きまして、「あおもり省エネフェア」についてでございます。
来る10月20日土曜日、21日日曜日に、青森産業会館で「あおもり省エネフェア」が開催されます。
このフェアは、家庭における省エネ型ライフスタイルの堤案や、省エネ機器に関する正確で役立つ情報を発信することにより、家庭での省エネ対策を後押しいたしますとともに、関連業界の活性化につなげるため、関係いたします業界団体の皆様のご協力をいただき開催するものでございます。
家電、住宅設備、エコカーなど、最新の省エネ製品を一堂に展示いたします他、ステージイベント、ワークショップ、体験コーナーなど、子ども達から大人まで楽しめるイベントも盛りだくさんの内容となっております。県民の皆様方には、是非ご家族でご来場いただきますよう、お願いいたします。
あと美術館の関係でございますが、「奈良美智:君や 僕に ちょっと似ている」についてでございます。
この展覧会は、国内外で活躍をいたします本県出身の美術作家 奈良美智さんの新作による個展であります。
ご存知のとおり、挑むような目つきの女の子や、ユーモラスでありながらどこか悲しげな犬の姿を、絵画や立体で表現してきました奈良美智さんは、若い世代を中心に絶大な人気を誇ってきました。
今回の企画展におきましては、近年の多様な経験を積み重ねる中で創作の原点を意識し始めた奈良さんの絵画やドローイング、初挑戦となりますブロンズ彫刻など、新作の数々を展示いたします他、非常に今まで「あおもり犬」は帽子がないのかとか寒くないのかとかいろいろあったんですけれども、毛糸のパッチワークによる秋の帽子をかぶった「あおもり犬」の公開もありますし、また「あおもり犬」の物語によるドラマリーディングなど、私ども県立美術館ならではのイベントも盛りだくさんとなっております。
マスコミの各位におかれましては、是非県内外の皆様方にご覧いただきますよう、周知方につきまして特段のご配慮をお願いいたしたいと思います。
庁議関係は以上であります。
○幹事社
質問は、政府が14日に決定した革新的エネルギー・環境戦略を参考扱いとし、事実上、戦略の閣議決定を見送ったことについて、野田首相は21日の民主党代表選の演説で、閣議決定は明確にした、中身は参考資料として出しているのであって、戦略を参考にしながら政策遂行するものではないと述べていましたが、この戦略の曖昧な扱いについて知事のお考えをお聞かせ下さい。
○知事
まず戦略に対しての所感ということからお話をした方がいいかもしれませんが。
去る9月15日に来県されました枝野経済産業大臣により、革新的エネルギー・環境戦略についてのご説明をいただくとともに、私からの質問にもお答えいただいたわけでございますが、私としては、まず、いわゆる(原発)ゼロを目指す中での具体的な解決の道筋が明確に示されてない課題があるということをお話させていただきました。
また、特に核燃料サイクル政策については、大臣から、何らの変更をしたものではないというご説明をいただいたわけでございますが、いわゆる原発ゼロを目指す中での核燃料サイクルの将来の見通しやプルトニウム利用の推進、さらには原子力施設の安全性に対する国民の理解促進といった点については、今後、国において明確な方針を示すべきであると考えております。
こういった話をさせていただいたわけですけれども、今回閣議決定されなかったということについて、これはもう国家というか政権として閣議決定ということがなされるものでありますので、私どもとしてコメントするという立場にはないということだと思います。
ただ、エネルギー政策というのは国家戦略として国が責任をもって決定し進めるべきものであるという思いは自分自身あるということはお話をしておきたいと思います。
ともあれ、繰り返し話をしているんですけれども、今後どうあれ、大臣としてああいうお話をいただいたわけでございますから、このエネルギー政策を進めるにあたりましては国民生活あるいは産業経済あるいは国際社会の影響等、いろんなことに配慮しつつ、立地地域の意見等を十分踏まえた、これも繰り返し話をしてきましたが、責任ある対応ということについては申し上げてもよろしいのかなと、そう思っております。
○記者
スケート場の件ですけれども、八戸市の要求が際限なく大変膨らんでいるような気がするのですけれども、金があればいくらでもでかい施設を造れるんでしょうが、そうでもないだろうし、あまり身の丈を超えた施設を造った場合、客が埋まらないだの赤字を垂れ流しすという感じがするんですけれども、一方で、どうせ造るんだったらでかい施設をという考えもあるんでしょうが、知事自身のスケート場に対する規模に対する考え方みたいなものがあったら教えていただきたい。
○知事
個人的な言い方はあまりできないと思いますが、県スケート連盟(会長)の山口さんが、スケート(関係)の人達の気持ちはこうなんだということも話をしていました。
今、屋内スケート場整備構想検討会議を設置して、そこで様々なことをいろいろな専門家、日本スケート連盟副会長の鈴木さんとか県スケート連盟の山口さんとか、そういう方々を含めて検討しておりますので、その検討の状況をしっかりと見ていくということが大事だと思っています。
また、さらに建ぺい率の制限とかもちろん財源確保の見通しとかありますけれども、具体の法的にクリアすべき点もいろいろありますし、また経費負担や管理運営方法とか、さまざまに、全部一緒になって検討をしなければいけないことが全部絡んでいます。そういう不可欠な検討課題がありますので、先ほどの屋内スケート場整備構想検討会議の他にも県の関係課長による庁内の検討会議とか、県と八戸市との連絡調整会議等を設置してありますので、その場面でいろいろやり取りをしながら行政としての基本的な対応方針を、しっかりと手戻りのないような手順を踏んでいくということが非常に大事な事ではないでしょうか。まだ(検討の)過程ですから、どんどん(様々な意見を)言うのはいいんじゃないでしょうか。
百石町長時代に、20年近く前に、夏が大事だということで、夏のアスファルトのリンクを造り、全国大会優勝をしました。自分もスケートをやったなかで、イメージトレーニングと夏場のローラースケート、こういった地味なことをしっかりとやってないと、どんな立派なリンクだろうが滑れないと(先生方が)言って全国優勝をしたから、なるほどと尊敬したことがあります。田んぼに水をまいたり、いろいろ工夫をしながら、苦難の中においての訓練が非常に大事だということを思い出しました。
○記者
金を掛けても強くならないということですか。
○知事
いやそういうことを言ったんじゃないですよ。言っていません。そういうこと(いろいろ工夫しながら訓練が大事)を昔教わったということです。
○記者
今月19日に原子力規制委員会が発足したんですけれども、それに関連し、県内でも東北電力の東通原発がまだ運転停止したままで、原発の再稼働についての役割を委員会が委ねられているんですけれども、これについて知事の所感を伺いたいんですが。
○知事
今までの保安院とかいろんな体制と違って、この間、大臣もお話をしていましたけれども、原子力規制庁が安全部分についてしっかりと審査していくという体制を作って、規制をキチンとしていくという体制が整ったことは非常によろしいことと思います。安全こそ最大に優先されるべきであり、このことについてしっかりと原子力規制委員会で判断されていくことは好ましいことだと思います。
○記者
県の方から規制庁に依頼することだったり、何か注文をつけるようなことがありますか。
○知事
スタートした段階でございますからどうこうというのはないですけれども、知事会の安全部分のこととか、あるいは予算は規制庁は関係ないのかもしれないけれども、(要請を行ってきたことが)いろいろあるので、そういう部分で何か必要になってくれば、(原子力発電関係団体協議会)会長としての仕事はまたあるかもしれない。ということはあると思います。
○記者
今の質問と関連してなんですけれども、(原子力規制委員会の)田中委員長が、報道各紙の取材に対して、原発の再稼働の安全基準についてストレステストは用いない。新しい基準を作るにしても、骨格程度を年度内に示して、長ければ10ヶ月程度かかると、来年の7月までかかるということを言っていますけれども、それによって審査中だった東通原発の年度内の再稼働はかなり難しくなって、下手をすれば1年以上かかるような状況になります。このことの受け止めと、東通(原発)に関しては建設中の東電の1号機がどうなるかということは、枝野経済産業大臣の説明では、いまいち、分からないところがあって、計画中の2基についても、枝野大臣の言い方だといろいろあって、これも不透明だと。その上、再稼働が遅れるということになると村内の将来への不安というのは高まると思うんですけれども、県として何か対応があればお伺いしたいと思います。
○知事
(原子力規制委員会の)田中委員長が、委員会としての考えではなく、ご自身の考えというか、思いという段階なのではないかと、報道しか知りませんけれどもそういうふうに感じている次第でございます。これから規制委員会というものがどういうふうな役割をどのようにしていくかということについて、やはりそれは国としてきちんと明確に示していく中で、さまざまな課題、それからどういう部分をどう判断していくかということ、そういうことについてきちんと示されるべきだと、原則論ですけれどもそう思っております。
また、東通(原発)については、大臣の発言が、本当にこの間のやり取りでもよく分からないところが多々あるわけですけども、少なくとも設置許可してある部分については、現実的に可能かどうかというご発言だったので、それについてどうこう申し上げるところではないんですけれども、少なくとも大臣とすれば設置許可等してあるものについては、それぞれの事業者判断というニュアンスであったのかというふうに受け止めた次第です。
ただ、だからと言って、具体に着工、工事がどうこうということはご発言にならなかったなと思っています。
○記者
よく分からない状況となっていますので、この点について、県としていろいろな意見は今までおっしゃっていたと思うんですけれども、特に東通(原発)についてはそういう状況なので、考えを明らかにしていくことを国に求めるとか、どういうふうな対応を考えられていますか。
○知事
エネルギー政策、特にこの原子力ということについては繰り返し申し上げますけれども、国家としてどういう形で、どういうコストでということもあるでしょうし、どういう段取りということもあるでしょうし、このエネルギーを安定して国民生活に、あるいは産業経済に対し供給していくかという義務が絶対的にあると思います。
そういった観点から、国家としての判断をきちんと的確になされるということが私は第一義だと思っております。
私ども、何よりも安全ということについて、今、規制委員会の話がいろいろありましたけれども、そういったこと等を含めて立地地域としての安全ということ、このことに対しいろんなご意見を申し上げていくべき立場にあると思っております。
○記者
北海道新幹線の共用走行問題についてなんですが、8月に青山副知事がJR貨物と(JR)北海道に行かれて、基本的にJR貨物は無理で、(JR)北海道の方はトレイン・オン・トレインでやっていきたいという形で、県が求める走行時間帯の分離というのが、事業者側の方はけっこう厳しいのかなというところだと思うんですけれども、国の専門家、組織の方で検討が進んでいる中で、現時点での受け止めを。
○知事
やはり、軽々なご発言はよくお考えになった方がよろしいのではないかということは申し上げたいですね。
○記者
結構厳しいご発言だと思います。どういうふうに受け止めて理解すればよろしいでしょうか。
○知事
国として、新幹線としての基準の走行ということをいろいろ検討している中で、しょっぱなから、こういうと身も蓋もない言い方ですけれども、「分かりません」というようなことをおっしゃられるのはいかがなものかと思いますし、またご案内のとおり、さまざまお互いに力を合わせて事業を進めてきたという経緯等もしっかりと踏まえるべきだと思います。別に厳しく言ったつもりはないです。
○記者
関連して、まだ増嵩の問題も、春先に要請に行かれて、国からまだ何の回答も出ていない。軽減する具体策も出ていない。共用走行問題の解決策もまだ少し時間がかかるようだということなんですが、とりあえず県としては、このまま現時点では静観していく立場なのでしょうか。何かしらのアクションを考えていらっしゃいますか。
○知事
実務的な部分のやり取りということは、相当、常に、我々はそういう仕事ですから、やっているということでご想像いただきたいと思います。
○記者
原子力の関係で、サイクルは従来どおりの方針という発表で、これまで県として求めてきた全量再処理という方針は、変わらないという知事の受け止めになるんでしょうか。
○知事
全量再処理という課題よりも、逆に、今の(原発)ゼロの目標とかいろいろお話が揺れ動いていらっしゃるので、(原発ゼロを)目指すのであれば、その中で再処理を継続することの整合性というところが、今、一番課題かなと逆に思っているんです。何よりも国として、国策としての再処理事業の意義・必要性を明確にした上で、再処理技術確立のための取組を継続していくということが重要なのではないかと思っております。
○記者
9月6日に、民主党の、党の委員会が方針を出してからもバタバタバタと変わったわけですけれども、それ以降の国の方針の変わりようや、閣僚の枝野経済産業大臣の発言の変わりようとかをご覧になっていて、知事としてはどういうところに国に問題があったのかとお考えですか。
○知事
それは申し上げる立場ではないんですけれども、かなり前から、時間軸とか、現実的なさまざまな課題とか、立地地域の、本県だけじゃなく全体の状況とか、いろんなことを申し上げてきたわけでございますけれども、そういったことについて、やはり一定のご理解というものをいただいたということかなと思っています。
○記者
それはギリギリで。9月6日以降ですか。
○知事
いろんな課題については、それぞれ非常に考えていたんじゃないでしょうか。
○記者
りんごの輸出の関係で、10月から台湾の方にも輸出が始まると思うのですが、一方で尖閣諸島問題で今日もいろいろあるみたいですが、影響が懸念されるところで、県単独で解決できる問題ではないのはわかるんですけれども、10月に知事もあちらに行かれるようなのですが、そのあたりについての働きかけはされていくおつもりなのでしょうか。
○知事
我々はビジネスレベルとしては、今、活発なやり取りをすでにしておりますから、(台湾の)台中(市)に向こうの業者さん方が80から100社という、すごい集まってくれて、去年も「知事、とき(りんごの品種)どうなった、早く出せ」とか、いろいろ(要望が)きたんですけれども、今年も一緒にビジネスを進めていこうということについて非常に熱心な状況です。また、台湾の方々が、(今月)27日、直接(青森県に)来てりんごの産地等を見て、どう商売をやっていこうかということで来るんですけれども、そういうふうにビジネスの段取りを濃くやり取りをしているということでございますから、青森にとりましてトップブランドであるりんごを通じて、その他の物販、あるいは海外からのお客様の招致、誘致ということについて熱心にやってきているわけでございますが、現状として、台湾の皆さん方の熱意も非常に感じておりまして、この熱意(を受けて)、ともにやっていこうという気持ちでございます。
ですから、こういった民間の経済の活動や民間の観光を含めての交流の活動といったことをしっかりと進めていくことが重要なことなのではないかと思います。私たちのできる範囲として。
○記者
六ケ所再処理工場、完工まで1年延期になりましたが、改めて知事の所感をいただきたいのと、あと大間原発に関して、経済産業省としては建設に関しては容認する姿勢を示しているわけですが、それに関連して函館市長がかなり反発を強めているんですが、そのことに対する知事の見解をお知らせ下さい。
○知事
六ケ所(再処理工場)について言えば、A系統、B系統ありますけれども、10か月、ずっと現実に震災の影響等もあったということがありますけれども、何よりもスケジュールありきではなく、一つひとつ技術的な課題をクリアし、そしてまた技術的な知見を積み重ねる中で、運転開始に向けて一つひとつのステップということが非常に重要なのではないでしょうか。どの場面においても安全ということを何よりも優先した考えということ、要するにスケジュールありきじゃないことが重要だと思っています。
大間(原発)に関わりましての函館(市長)の話、私がどうこうまだお話をするところではないと思っています。国、また事業者においてしっかりとしたそれぞれ、私どもの地域に対しても説明をしているわけですけれども、国、事業者において種々、課題というものは解消されていくべきものだと思っております。
○記者
オスプレイの飛行訓練の開始の安全宣言について、どのようにご理解されているのかについてお聞かせください。
○知事
オスプレイの件については、もともと渉外知事会(渉外関係主要都道県知事連絡協議会)で一緒にやっているので、渉外知事会の緊急要請とか全国知事会での緊急決議等において、これまでも繰り返し申し上げてきましたが、政府においてオスプレイの安全性やこれまでの事故原因、あるいは飛行訓練による周辺住民への影響について、責任をもって関係自治体に詳細かつ丁寧に説明するとともに、準備飛行や沖縄県への配備、全国各地で行われる飛行訓練について、その具体的な内容を明らかにして、関係自治体の意向を十分に尊重して対応をするということを強く求めてきたわけでございます。
今回の政府の安全宣言は、政府の責任においてなされたものとは理解するんですけれども、国民の安全に対する懸念や不安にも最大限配慮をすることが必要であるところ、いまだ、国民の皆様方の懸念や不安を払拭するには至っておらず、こういった状況の中で、9月21日に準備飛行が開始されたのは、私としては遺憾であると、これは知事会、また渉外知事会としてもこういう活動をしてきましたので、誠に遺憾であると言わざるを得ないと思っております。
従って、知事会や渉外知事会で決議したり要請してきたわけですけれども、(政府は)もっと安全対策についてわかりやすく説明をして、十分な理解が得られるよう、さらなる努力ということについてこれは必要であると考えるところでございます。
渉外知事会の副会長だから、しっかりやってきたんです。
-以上-
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