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知事記者会見(定例)/平成25年7月11日/庁議報告ほか
会見日時:平成25年7月11日木曜日 11時15分から11時42分まで
会見場所:第三応接室
会見者 :三村知事
○幹事社
まず、庁議案件の方からお願いいたします。
○知事
先日の庁議において、県立美術館の平成25年度最初の企画展として、三陸復興国立公園指定記念「種差 -よみがえれ 浜の記憶」展について報告がありました。
今回の展覧会では、種差海岸を舞台に傑作「道」を生み出した日本画家・東山魁夷、鮮やかな色彩と独特のデフォルメで、“大正の広重”と呼ばれた鳥瞰図絵師・吉田初三郎など、ゆかりの美術家の名品のほか、八戸の秘仏(ひぶつ)“魚籃(ぎょらん)観音(かんのん)立像(りつぞう)”など、仏像、縄文土器といった地域の文化財を展示し、種差という場所に宿る記憶を浮かび上がらせます。
また、イギリスを代表するアーティスト、リチャード・ロングや新進気鋭の写真家・笹岡(ささおか)啓子(けいこ)の作品では、一昨年、東日本大震災で被害を受けたこの地の文化を次世代へとつなげる現代アートの形を探ります。
私は、今回の展覧会を通じて、地元の方々はもちろんのこと、県外の多くの方々にも種差海岸の尽きせぬ魅力を感じていただき、ぜひ、一度種差海岸に足を運んでいただきたいと思っております。
マスコミ各位におかれましては、周知方について特段のご配慮をお願い申し上げます。
以上、庁議関係のご報告とさせていただきます。
○幹事社
もう既に参議院議員選挙が公示されていますが、今回、知事がいろいろ応援にも既に出られている。どのようなスタンスで今回の参院選に臨んでいらっしゃるのかお聞かせください。
○知事
かなり早い段階から、滝沢さんは、本当に友人でもあり同志でもあるという長い付き合いという思いもございまして、応援に携わらせていただきました。日程があれでしたので一回しか行っていないです。その前の事務所開き等も含めてですが、しっかりと自分としては応援したいと思っております。
また、滝沢さんうんぬんということではないんでしょうけれども、今回の参院選、我々青森県という地域を考えますと、経済対策とか、そういったことを含めて地方経済まで好影響が波及するよう取り組んでもらいたいという思いがございますし、さまざまな場面でお話ししてきましたが、(滝沢さんは)県議15年ということもございますが、本当に地べたというか、地場をよく歩いて、地域の実情というものを知っていて、私たち地方の抱えるつらさとか厳しさとか、あるいは、どうすれば喜びというものがあるのかとか。日常の生活の中からの原点とした政治家としての滝沢さんということに大いに期待しているという思いでございます。
ぜひ、こういった地域の実情をしっかりと訴え、地域経済の元気ということについて頑張ってもらえればなと思っておりました。
○幹事社
僕の感想なんですけど、結構、熱心に出られているなという感じがしているんですが、いつもよりですね。やっぱり2年後をにらんだ動きなのかなと思って。その辺はどうなんでしょうか。
○知事
3年前の山崎さんの時も一生懸命、毎朝通ったりとかいろいろして、ちょっと張り切りすぎじゃないかということがあったんですよね。山崎さんとは、ご存じのとおり、本当に深い付き合いが親子三代に渡ってあったんです。今までもしっかりいろんな場面で、やはり自分として応援するとなれば、心を込めてという気持ちでやってきたという思いがございます。
○記者
原子力の話をお伺いしたいんですが、いろいろ報道等でご存じだと思うんですが、原子力規制庁の方でさまざまな安全基準をつくっておりまして、とりあえず原発の新規制基準が先月の19日にまず決定いたしまして、(今月)8日に施行されました。
同時にサイクル施設の方も新規制基準を作っているんですけど、骨子案、決定ではないので骨子案が7月の上旬に示されまして、すこしずつ、福島の原発事故を前提とした安全基準が着々と出来上がってきているわけですが。
今、見えている段階で結構ですので、その辺について知事としてどのような所感をもたれているのかお知らせください。
○知事
まず、最初に出てきたのが原発関係の新規制基準ということでございますが、7月8日に施行されるということになりまして、ちょうど、知事会へ行っていなかったのですが。福島第1原子力発電所の事故の教訓等を踏まえ、地震、津波等の防護対策、あるいは重大事故対策を強化するなど、安全機能の確保について厳しく求めたものと感じています。
原子力規制委員会におかれましては、新規制基準への適合確認等、これからあるんだと思いますが、これまでの安全審査等の経緯も十分踏まえながら、科学的、技術的知見というものに基づいて、厳格かつ迅速に対応していくことが大切かなと思っておりました。
また、サイクル関係は骨子案ということで、どうお話ししていいかなんですが、まず感じたところということだったので、六ヶ所の再処理工場にしても、むつの中間貯蔵等にしても、何よりも安全確保第一ということはいつも言い続けてきています。したがって原子力規制委員会による安全性の確認ということは重要なことだと思っております。
サイクルのことについて言えば、骨子案が明らかになったということなんですが、まだ、規制委員会の審議過程ということでございますので、引き続き、国、事業者の対応ということを注視していきたいと思います。
何よりも、繰り返し申し上げますが、安全ということが基本中の基本にあるということで、この規制委員会の方でも本当の案といいますか、それを作っていただきたいと思っております。
○記者
今の質問に関連するんですが、8日の規制基準の施行と同時に、4社から再稼働の審査申請というものが出ました。東北電力も二つ原発がありますけども、今回は断層の問題等いろいろ指摘がありまして、少し見送るということなんですが、この遅れとか、あるいは早くやってほしいとか、その辺の所感についてお伺いしたいと思います。
○知事
私からどうこう言うものはあまりないとは思っているんですが、全体として、油の値段が非常に上がったりとか、いろんなことが。エネルギーの確保において、非常に大きな課題をこの国は抱えております。エネルギーの安定供給ということについて、国は、原子力だけじゃなくて全体として、国としていかに安くて確実にエネルギーが確保できる仕組みを考えていくこと。これは本当に大きなテーマであるということを改めて、今、感じているところがございます。
産業だけじゃなくて、民生の安定。民生にとって、要するに、エネルギーというのは、電気料金その他は逆進性が強く、であるからこそ、いかに安定的に優れた、半導体とか入っているので周波数とかちゃんとしないといけないわけですが、そういった質の良い、しかも価格としても使えるというか、使いやすいというか、そういったエネルギーをどのように供給していくかによって、日常生活、民生の安定であるとか、あるいはものづくり・産業、これももちろん安定しないと一番困るんでしょうけれども、そういうこと等にも影響してきますので、国家としての大きな責務としてのエネルギー安定供給確保ということは、力をぜひ尽くしていただきたいと思っております。
○記者
お立場として早く東通の原発を動かしてほしいという、そういう希望を持っていらっしゃるんですか。
○知事
エネルギー全般についてのお話というふうにさせていただきました。
何よりも、原子力ということについては、繰り返し申し上げますが、規制庁からも新しい規制基準が出ましたけれども、安全ということについて、しっかりとした対応・対策がなされることが大事だと思います。
○記者
原発の再稼働に関して、どこまで地元がコミットするかというところについては、各自治体ごとに対応が分かれていまして、例えば、再稼働の申請にも了解が必要だとか、申請自体は了解は要らないとか、自治体によって違うんですが、現段階で、新規制基準のもとで、知事は原発の再稼働については、県としてはどういう手続きが必要だというふうにお考えですか。
○知事
県としての手続きというよりも、その前の段階として、国としての審査とか、従来そうですけれども、私の場合、原発に限らずさまざまな施設について、国がきちんと審査し、国がきちんと説明し、それに対応して私どもとして、例えばこれまでの例を申し上げますと、県内各地域での説明であるとか、あるいはさまざまな意見を持っている方々からのご意見を伺ったりとか、あるいはもちろん議会であるとか、市町村長の会議であるとか、あるいはいろんな方々が集まっての懇話会でさまざまな意見をいただくとか、さまざまな場面場面において手続きということをきちんきちんと進めてきたんですけれども、今回はまだ、国の規制の基準が出て、私どもの場合、東通(原子力発電所)のお話だと思うんですけれども、具体の段階に、申請も行われていない段階ですから、何か手続きとか段取りについてどうこう考えている段階ではまだないと思っています。
○記者
それではもう少し限定しますけれど、再稼働申請に県の了解が必要だとお考えですか、それとも要らないとお考えですか。
○知事
いわゆる本体をつくる場合とちょっと違うんで、担当部長の方から話を。
○環境生活部長
ただ今のご質問、安全協定に係る部分だと思いますので、その観点についてお答をいたします。
東北電力とも結んでおります安全協定、これで事前了解ということが規定しているわけですが、細則を決めておりまして、その中で原子炉等規制法の規定に基づきます原子炉設置の変更の許可の申請を行う場合は、事前了解をするという規定を設けております。
今回のこの東通の発電所の場合には、今後、申請が行われるものということになるわけでございまして、現時点ではまだ、申請の内容等、どういったものになるのかもまだ厳密には承知していないというか、まだはっきりしていない状態でございますので、その申請の段階でその申請の内容に応じて適切に対処してまいります。
○記者
今、参院選の県内の候補者の中でも、原発の再稼働、経済の安定のために安全が確認されれば再稼働を進めるという候補者ですとか、脱原発とか、サイクルの中止を掲げる候補者がいますが、原子力政策の論戦について、知事が期待するものというのは。
○知事
あまり論戦的になっていないような気もするんだけれども、やはり、安全ということをきちんと考えた上でのエネルギーというもの、エネルギーとか水、食糧とか、防衛上の安全保障、これは国家安全保障の3つの重要な要でありますから、国政を目指す方々としては、そういった非常に重要なことであるという認識をした上で、それぞれにしっかりとした自分の主張が行われるべきだと思う。
○記者
あまり論戦的になっていないという感想でしたけれども。
○知事
それは、あまりそういうことを言っていないなというだけで、いわゆる単なる自分が主観的に聞いた感じでは、ということです。
○記者
TPPについてなんですけど、今月23日以降でいよいよ政府が交渉に参加すると伝えられていますが、交渉間近に迫ったことについての知事のご見解をお聞きしたいのと、もう一点、町村長会議などでも限られた日程の中で関税が守られないのではないかとの懸念の声が地元からあがっていますが、これについて政府の交渉に求めたいこと、2点についてお願いします。
○知事
2点目の部分からいうと、そういう思いがあるからこそ、先般6団体で国としてしっかりと情報提供しながら、国益、我々日本にとって、特に地方にとって重要な農林水産業のみならず、さまざまな分野がありますが保険にしても、調達にしても、日本国としての我々の思いというものが守られるようにしっかりと対応してもらいたいという話をしてきた。
何よりも、TPP交渉、繰り返し言いますが、今からまた説明会をするにしても何にしても、スタートと同時にいろいろ状況の説明といいますか、こういう状況でこうなっていること等は積極的に国民の皆さま方に対してお話しいただくことが大事だと思っています。
そういった中で、またさまざまな国民的議論というものも出てきますでしょうし、またそれに対しては、我々も慎重な対応をして欲しいということで言い続けてきています。国民的議論を十分尽くす中において、やはり政府としての国益、そして慎重な対応ということについて、しっかりやっていただきたいと思っております。
○記者
参院選でも争点の一つになっていますが、地元の産業が守られるのかという懸念がかなり強いと思うんですけど、そういった中で他県では、地域経済への影響の試算というものを出していますが、このあたりを出す予定はないのか。
○知事
農業じゃなくて関連の部分、保険とか医療とか調達とか、さまざま大きく影響があるものと思っていますが、根拠ある積算というものが非常に厳しいという中において、数字というものが一人で走ったりするものですから、どの分野のどの影響ということを踏まえての積算は、なかなか厳しいなとは思っています。そもそも発生した責任というか、本来、もっと情報の説明や内容説明とか、影響ということについて、もっと当事者である国としての説明ということを求めて続けてきています。
○記者
知事は滝沢候補を応援するとおっしゃっていましたが、一方で自民党はTPPを推進。
かねてから知事はTPP反対の立場ですが、その辺について、はたから見て矛盾を感じるのですが。
○知事
選挙の場合は、全てが合致するということはなかなかないんですけど、個別の主張、公約とか、それぞれ私も意見も考えもあるわけですが、総合的に評価できるということ、そしてまた、私としては、国政に送る人物としては滝沢さんということを思っています。
どちらにしても、現場でいろんな経験をしてきていますし、県議会の時もTPPの課題についても意見書等にもきちんと参加してやってくれています。TPPの課題も含めて、地域の声、地方の想いというものについて、言うべきことを言っていただけるというような期待はあると思っています。
要するに総合的に誰かに投票するとすれば、棄権はしたくないので、私とすれば滝沢さんです。
○記者
弘南鉄道の大鰐線、廃止という方針を会社が株主総会で示されたということなんですが。この件、事前に地元の自治体の方に特に事前説明もなかったということで、一部不満がでているところもあるんですが、知事として地方路線が廃止というところについて、このニュースをどういうふうに受け止めていらっしゃるのか。
○知事
地方鉄道、それぞれ十鉄(十和田観光電鉄)もああいうふうになりましたけども、自分は鉄道マニアじゃないけど、うちの子どもがそうなのであちこちに一緒に行って乗せられたりするんですけど。
(弘南鉄道)大鰐線というのは、鉄道として、すごく風情もあっていい路線だなと。着いた先がまたいいお風呂があるし、もやしもあったりとか、なかなかいい、まちづくりにも活用できる路線だなということを思っていたことはあるんですが。
話とすれば、非常に突然だったのかなということがございますが、どちらにしても、地元の弘前市も様々考えているようでございますし、経営の課題でございますので、あまり踏み込んでどうこう、今、お話しするのはあれですが、何か地元としてのお考えがあるのであれば、一緒に考えていきたいなと思っています。
○記者
その中で弘前が財政支援ということにも踏み込んでいるような感じを受け止めているんですが。青い森鉄道とは全く全然環境が違う路線ではあるんですが、当社の取材に対しても、社長としては青い森鉄道のような上下分離方式というような議論が起これば、それを全く拒否するものではないという言われ方をしています。その辺、例えば、地元の自治体から財政的な部分で県も協力して欲しいという声があれば、その辺は柔軟に考えていかれるということなんでしょうか。
○知事
公共交通、鉄道、バスも含めて、さまざまな形でこれまでも支援というか、国の制度もありますし、鉄道の場合は、安全装置だとか、いろんな改良とか、そういうことについて県としてもしっかりと対応してきた。これまでもいろいろ応援してきたという思いがあるんですが、あくまでもこれは経営ということの部分でございますから、私どもとしては、地元自治体それぞれのお話し等を伺う中で対応できるものがあれば、また、ということは考えることはできると思うんですが。なかなか今、踏み込んだお話しはできるものではないと思っております。
○記者
原子力の話に戻って恐縮なんですが。
大間の原発、原子力規制委員会の方で、6月の下旬に田中委員長が個人的な考えと断ったうえで、福島原発事故を踏まえて、世界で初めての技術をやるというのは難しいというか困難だと、そのような表現でおっしゃられたみたいなんですが、知事の所見になるかもしれないんですけれども、これについてどのように考えていらっしゃるか。
○知事
委員長のお話、個人的なことで、規制委員長ということでなくてエンジニアとしての思いなのかも、理科系の、技術者としての思いなのかどうか、そこも含めて内容の、どういうところが本質的なお話をしたかったのかということが分らないので、軽々に申し上げられないとは思っているんですが、常に我々とすれば、安全の確保ということと、これも多分、新規制基準ということが適用されると思うので、その適用も含めて、原子力規制委員会においても安全確認ということを、これが法的には前提になるんだと思っています。
個人的な意見ということに対して、私が申し上げるのもあれかなと思っているんですけども。
○記者
今年から(バスケットボールの)青森ワッツのbjリーグが始まったり、(サッカーの)八戸ヴァンラーレがJ3申請ということをしていますけども、プロチームに自治体として財政支出する都道府県、自治体もありますけど、県としてワッツとかヴァンラーレについて財政支援等々考えているんでしょうかということなんですが。
○知事
直接的には、なかなか厳しいと思いますが、さまざまな、頑張れとか、口だけかと言われるんですが、施設の使い方等々含めての間接的な応援の仕方はあると思っていますし、何よりもさまざまな分野のスポーツでみんなが元気になっていくということは大変ありがたいことですし、これがきっかけとなって、私どもの課題であります肥満対策といえば失礼な言い方なんですけど、一人1スポーツというか、そういう感じて広がっていくきっかけ等にもなればいいなとは思っております。
-以上-
まず、庁議案件の方からお願いいたします。
○知事
先日の庁議において、県立美術館の平成25年度最初の企画展として、三陸復興国立公園指定記念「種差 -よみがえれ 浜の記憶」展について報告がありました。
今回の展覧会では、種差海岸を舞台に傑作「道」を生み出した日本画家・東山魁夷、鮮やかな色彩と独特のデフォルメで、“大正の広重”と呼ばれた鳥瞰図絵師・吉田初三郎など、ゆかりの美術家の名品のほか、八戸の秘仏(ひぶつ)“魚籃(ぎょらん)観音(かんのん)立像(りつぞう)”など、仏像、縄文土器といった地域の文化財を展示し、種差という場所に宿る記憶を浮かび上がらせます。
また、イギリスを代表するアーティスト、リチャード・ロングや新進気鋭の写真家・笹岡(ささおか)啓子(けいこ)の作品では、一昨年、東日本大震災で被害を受けたこの地の文化を次世代へとつなげる現代アートの形を探ります。
私は、今回の展覧会を通じて、地元の方々はもちろんのこと、県外の多くの方々にも種差海岸の尽きせぬ魅力を感じていただき、ぜひ、一度種差海岸に足を運んでいただきたいと思っております。
マスコミ各位におかれましては、周知方について特段のご配慮をお願い申し上げます。
以上、庁議関係のご報告とさせていただきます。
○幹事社
もう既に参議院議員選挙が公示されていますが、今回、知事がいろいろ応援にも既に出られている。どのようなスタンスで今回の参院選に臨んでいらっしゃるのかお聞かせください。
○知事
かなり早い段階から、滝沢さんは、本当に友人でもあり同志でもあるという長い付き合いという思いもございまして、応援に携わらせていただきました。日程があれでしたので一回しか行っていないです。その前の事務所開き等も含めてですが、しっかりと自分としては応援したいと思っております。
また、滝沢さんうんぬんということではないんでしょうけれども、今回の参院選、我々青森県という地域を考えますと、経済対策とか、そういったことを含めて地方経済まで好影響が波及するよう取り組んでもらいたいという思いがございますし、さまざまな場面でお話ししてきましたが、(滝沢さんは)県議15年ということもございますが、本当に地べたというか、地場をよく歩いて、地域の実情というものを知っていて、私たち地方の抱えるつらさとか厳しさとか、あるいは、どうすれば喜びというものがあるのかとか。日常の生活の中からの原点とした政治家としての滝沢さんということに大いに期待しているという思いでございます。
ぜひ、こういった地域の実情をしっかりと訴え、地域経済の元気ということについて頑張ってもらえればなと思っておりました。
○幹事社
僕の感想なんですけど、結構、熱心に出られているなという感じがしているんですが、いつもよりですね。やっぱり2年後をにらんだ動きなのかなと思って。その辺はどうなんでしょうか。
○知事
3年前の山崎さんの時も一生懸命、毎朝通ったりとかいろいろして、ちょっと張り切りすぎじゃないかということがあったんですよね。山崎さんとは、ご存じのとおり、本当に深い付き合いが親子三代に渡ってあったんです。今までもしっかりいろんな場面で、やはり自分として応援するとなれば、心を込めてという気持ちでやってきたという思いがございます。
○記者
原子力の話をお伺いしたいんですが、いろいろ報道等でご存じだと思うんですが、原子力規制庁の方でさまざまな安全基準をつくっておりまして、とりあえず原発の新規制基準が先月の19日にまず決定いたしまして、(今月)8日に施行されました。
同時にサイクル施設の方も新規制基準を作っているんですけど、骨子案、決定ではないので骨子案が7月の上旬に示されまして、すこしずつ、福島の原発事故を前提とした安全基準が着々と出来上がってきているわけですが。
今、見えている段階で結構ですので、その辺について知事としてどのような所感をもたれているのかお知らせください。
○知事
まず、最初に出てきたのが原発関係の新規制基準ということでございますが、7月8日に施行されるということになりまして、ちょうど、知事会へ行っていなかったのですが。福島第1原子力発電所の事故の教訓等を踏まえ、地震、津波等の防護対策、あるいは重大事故対策を強化するなど、安全機能の確保について厳しく求めたものと感じています。
原子力規制委員会におかれましては、新規制基準への適合確認等、これからあるんだと思いますが、これまでの安全審査等の経緯も十分踏まえながら、科学的、技術的知見というものに基づいて、厳格かつ迅速に対応していくことが大切かなと思っておりました。
また、サイクル関係は骨子案ということで、どうお話ししていいかなんですが、まず感じたところということだったので、六ヶ所の再処理工場にしても、むつの中間貯蔵等にしても、何よりも安全確保第一ということはいつも言い続けてきています。したがって原子力規制委員会による安全性の確認ということは重要なことだと思っております。
サイクルのことについて言えば、骨子案が明らかになったということなんですが、まだ、規制委員会の審議過程ということでございますので、引き続き、国、事業者の対応ということを注視していきたいと思います。
何よりも、繰り返し申し上げますが、安全ということが基本中の基本にあるということで、この規制委員会の方でも本当の案といいますか、それを作っていただきたいと思っております。
○記者
今の質問に関連するんですが、8日の規制基準の施行と同時に、4社から再稼働の審査申請というものが出ました。東北電力も二つ原発がありますけども、今回は断層の問題等いろいろ指摘がありまして、少し見送るということなんですが、この遅れとか、あるいは早くやってほしいとか、その辺の所感についてお伺いしたいと思います。
○知事
私からどうこう言うものはあまりないとは思っているんですが、全体として、油の値段が非常に上がったりとか、いろんなことが。エネルギーの確保において、非常に大きな課題をこの国は抱えております。エネルギーの安定供給ということについて、国は、原子力だけじゃなくて全体として、国としていかに安くて確実にエネルギーが確保できる仕組みを考えていくこと。これは本当に大きなテーマであるということを改めて、今、感じているところがございます。
産業だけじゃなくて、民生の安定。民生にとって、要するに、エネルギーというのは、電気料金その他は逆進性が強く、であるからこそ、いかに安定的に優れた、半導体とか入っているので周波数とかちゃんとしないといけないわけですが、そういった質の良い、しかも価格としても使えるというか、使いやすいというか、そういったエネルギーをどのように供給していくかによって、日常生活、民生の安定であるとか、あるいはものづくり・産業、これももちろん安定しないと一番困るんでしょうけれども、そういうこと等にも影響してきますので、国家としての大きな責務としてのエネルギー安定供給確保ということは、力をぜひ尽くしていただきたいと思っております。
○記者
お立場として早く東通の原発を動かしてほしいという、そういう希望を持っていらっしゃるんですか。
○知事
エネルギー全般についてのお話というふうにさせていただきました。
何よりも、原子力ということについては、繰り返し申し上げますが、規制庁からも新しい規制基準が出ましたけれども、安全ということについて、しっかりとした対応・対策がなされることが大事だと思います。
○記者
原発の再稼働に関して、どこまで地元がコミットするかというところについては、各自治体ごとに対応が分かれていまして、例えば、再稼働の申請にも了解が必要だとか、申請自体は了解は要らないとか、自治体によって違うんですが、現段階で、新規制基準のもとで、知事は原発の再稼働については、県としてはどういう手続きが必要だというふうにお考えですか。
○知事
県としての手続きというよりも、その前の段階として、国としての審査とか、従来そうですけれども、私の場合、原発に限らずさまざまな施設について、国がきちんと審査し、国がきちんと説明し、それに対応して私どもとして、例えばこれまでの例を申し上げますと、県内各地域での説明であるとか、あるいはさまざまな意見を持っている方々からのご意見を伺ったりとか、あるいはもちろん議会であるとか、市町村長の会議であるとか、あるいはいろんな方々が集まっての懇話会でさまざまな意見をいただくとか、さまざまな場面場面において手続きということをきちんきちんと進めてきたんですけれども、今回はまだ、国の規制の基準が出て、私どもの場合、東通(原子力発電所)のお話だと思うんですけれども、具体の段階に、申請も行われていない段階ですから、何か手続きとか段取りについてどうこう考えている段階ではまだないと思っています。
○記者
それではもう少し限定しますけれど、再稼働申請に県の了解が必要だとお考えですか、それとも要らないとお考えですか。
○知事
いわゆる本体をつくる場合とちょっと違うんで、担当部長の方から話を。
○環境生活部長
ただ今のご質問、安全協定に係る部分だと思いますので、その観点についてお答をいたします。
東北電力とも結んでおります安全協定、これで事前了解ということが規定しているわけですが、細則を決めておりまして、その中で原子炉等規制法の規定に基づきます原子炉設置の変更の許可の申請を行う場合は、事前了解をするという規定を設けております。
今回のこの東通の発電所の場合には、今後、申請が行われるものということになるわけでございまして、現時点ではまだ、申請の内容等、どういったものになるのかもまだ厳密には承知していないというか、まだはっきりしていない状態でございますので、その申請の段階でその申請の内容に応じて適切に対処してまいります。
○記者
今、参院選の県内の候補者の中でも、原発の再稼働、経済の安定のために安全が確認されれば再稼働を進めるという候補者ですとか、脱原発とか、サイクルの中止を掲げる候補者がいますが、原子力政策の論戦について、知事が期待するものというのは。
○知事
あまり論戦的になっていないような気もするんだけれども、やはり、安全ということをきちんと考えた上でのエネルギーというもの、エネルギーとか水、食糧とか、防衛上の安全保障、これは国家安全保障の3つの重要な要でありますから、国政を目指す方々としては、そういった非常に重要なことであるという認識をした上で、それぞれにしっかりとした自分の主張が行われるべきだと思う。
○記者
あまり論戦的になっていないという感想でしたけれども。
○知事
それは、あまりそういうことを言っていないなというだけで、いわゆる単なる自分が主観的に聞いた感じでは、ということです。
○記者
TPPについてなんですけど、今月23日以降でいよいよ政府が交渉に参加すると伝えられていますが、交渉間近に迫ったことについての知事のご見解をお聞きしたいのと、もう一点、町村長会議などでも限られた日程の中で関税が守られないのではないかとの懸念の声が地元からあがっていますが、これについて政府の交渉に求めたいこと、2点についてお願いします。
○知事
2点目の部分からいうと、そういう思いがあるからこそ、先般6団体で国としてしっかりと情報提供しながら、国益、我々日本にとって、特に地方にとって重要な農林水産業のみならず、さまざまな分野がありますが保険にしても、調達にしても、日本国としての我々の思いというものが守られるようにしっかりと対応してもらいたいという話をしてきた。
何よりも、TPP交渉、繰り返し言いますが、今からまた説明会をするにしても何にしても、スタートと同時にいろいろ状況の説明といいますか、こういう状況でこうなっていること等は積極的に国民の皆さま方に対してお話しいただくことが大事だと思っています。
そういった中で、またさまざまな国民的議論というものも出てきますでしょうし、またそれに対しては、我々も慎重な対応をして欲しいということで言い続けてきています。国民的議論を十分尽くす中において、やはり政府としての国益、そして慎重な対応ということについて、しっかりやっていただきたいと思っております。
○記者
参院選でも争点の一つになっていますが、地元の産業が守られるのかという懸念がかなり強いと思うんですけど、そういった中で他県では、地域経済への影響の試算というものを出していますが、このあたりを出す予定はないのか。
○知事
農業じゃなくて関連の部分、保険とか医療とか調達とか、さまざま大きく影響があるものと思っていますが、根拠ある積算というものが非常に厳しいという中において、数字というものが一人で走ったりするものですから、どの分野のどの影響ということを踏まえての積算は、なかなか厳しいなとは思っています。そもそも発生した責任というか、本来、もっと情報の説明や内容説明とか、影響ということについて、もっと当事者である国としての説明ということを求めて続けてきています。
○記者
知事は滝沢候補を応援するとおっしゃっていましたが、一方で自民党はTPPを推進。
かねてから知事はTPP反対の立場ですが、その辺について、はたから見て矛盾を感じるのですが。
○知事
選挙の場合は、全てが合致するということはなかなかないんですけど、個別の主張、公約とか、それぞれ私も意見も考えもあるわけですが、総合的に評価できるということ、そしてまた、私としては、国政に送る人物としては滝沢さんということを思っています。
どちらにしても、現場でいろんな経験をしてきていますし、県議会の時もTPPの課題についても意見書等にもきちんと参加してやってくれています。TPPの課題も含めて、地域の声、地方の想いというものについて、言うべきことを言っていただけるというような期待はあると思っています。
要するに総合的に誰かに投票するとすれば、棄権はしたくないので、私とすれば滝沢さんです。
○記者
弘南鉄道の大鰐線、廃止という方針を会社が株主総会で示されたということなんですが。この件、事前に地元の自治体の方に特に事前説明もなかったということで、一部不満がでているところもあるんですが、知事として地方路線が廃止というところについて、このニュースをどういうふうに受け止めていらっしゃるのか。
○知事
地方鉄道、それぞれ十鉄(十和田観光電鉄)もああいうふうになりましたけども、自分は鉄道マニアじゃないけど、うちの子どもがそうなのであちこちに一緒に行って乗せられたりするんですけど。
(弘南鉄道)大鰐線というのは、鉄道として、すごく風情もあっていい路線だなと。着いた先がまたいいお風呂があるし、もやしもあったりとか、なかなかいい、まちづくりにも活用できる路線だなということを思っていたことはあるんですが。
話とすれば、非常に突然だったのかなということがございますが、どちらにしても、地元の弘前市も様々考えているようでございますし、経営の課題でございますので、あまり踏み込んでどうこう、今、お話しするのはあれですが、何か地元としてのお考えがあるのであれば、一緒に考えていきたいなと思っています。
○記者
その中で弘前が財政支援ということにも踏み込んでいるような感じを受け止めているんですが。青い森鉄道とは全く全然環境が違う路線ではあるんですが、当社の取材に対しても、社長としては青い森鉄道のような上下分離方式というような議論が起これば、それを全く拒否するものではないという言われ方をしています。その辺、例えば、地元の自治体から財政的な部分で県も協力して欲しいという声があれば、その辺は柔軟に考えていかれるということなんでしょうか。
○知事
公共交通、鉄道、バスも含めて、さまざまな形でこれまでも支援というか、国の制度もありますし、鉄道の場合は、安全装置だとか、いろんな改良とか、そういうことについて県としてもしっかりと対応してきた。これまでもいろいろ応援してきたという思いがあるんですが、あくまでもこれは経営ということの部分でございますから、私どもとしては、地元自治体それぞれのお話し等を伺う中で対応できるものがあれば、また、ということは考えることはできると思うんですが。なかなか今、踏み込んだお話しはできるものではないと思っております。
○記者
原子力の話に戻って恐縮なんですが。
大間の原発、原子力規制委員会の方で、6月の下旬に田中委員長が個人的な考えと断ったうえで、福島原発事故を踏まえて、世界で初めての技術をやるというのは難しいというか困難だと、そのような表現でおっしゃられたみたいなんですが、知事の所見になるかもしれないんですけれども、これについてどのように考えていらっしゃるか。
○知事
委員長のお話、個人的なことで、規制委員長ということでなくてエンジニアとしての思いなのかも、理科系の、技術者としての思いなのかどうか、そこも含めて内容の、どういうところが本質的なお話をしたかったのかということが分らないので、軽々に申し上げられないとは思っているんですが、常に我々とすれば、安全の確保ということと、これも多分、新規制基準ということが適用されると思うので、その適用も含めて、原子力規制委員会においても安全確認ということを、これが法的には前提になるんだと思っています。
個人的な意見ということに対して、私が申し上げるのもあれかなと思っているんですけども。
○記者
今年から(バスケットボールの)青森ワッツのbjリーグが始まったり、(サッカーの)八戸ヴァンラーレがJ3申請ということをしていますけども、プロチームに自治体として財政支出する都道府県、自治体もありますけど、県としてワッツとかヴァンラーレについて財政支援等々考えているんでしょうかということなんですが。
○知事
直接的には、なかなか厳しいと思いますが、さまざまな、頑張れとか、口だけかと言われるんですが、施設の使い方等々含めての間接的な応援の仕方はあると思っていますし、何よりもさまざまな分野のスポーツでみんなが元気になっていくということは大変ありがたいことですし、これがきっかけとなって、私どもの課題であります肥満対策といえば失礼な言い方なんですけど、一人1スポーツというか、そういう感じて広がっていくきっかけ等にもなればいいなとは思っております。
-以上-
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