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知事記者会見(定例)/平成26年2月28日/庁議報告ほか
会見日時:平成26年2月28日金曜日 11時15分から11時43分まで
会見場所:第三応接室
会見者 :三村知事
○知事
庁議案件の方から報告いたします。
本日、健康あおもり21推進本部を開催し、今年度の県の取組状況及び健康づくりに関する調査結果などについて、各部局間で情報共有を図ったところであり、本部長である私から、県民の皆様のヘルスリテラシー(健やか力)の向上を図っていくため、来年度も引き続き、各部局が連携して、積極的に取組を進めていくよう、指示をしたところです。
本県は、平均寿命が延びてはいるものの全国最下位という状況でありますが、昨年12月に公表された平成24年国民健康・栄養調査を見てみますと、男性の食塩摂取量は、前回公表時の13.0gから11.7gと減少し、全国順位も前回の2位から15位となりました。とはいうものの、オーバーしているというところでございます。
男性の歩数は、前回公表時5,976歩から7,001歩へとこれも増加した、要するに改善した。全国順位も前回の46位から37位へ改善するなど、明るい兆しが見えていますが、実際は1,500歩位足りないというのも事実であります。
また、男性の野菜摂取量は、順位で言えば31位から23位に上がったのですが、実際は292gから296gと4g増えただけですから、誤差の範囲かなというところがありますが、農業県である本県でありますから、実際100g足りないということなんですけれど、野菜摂取量の増加は、伸びしろだということで皆でがんばっていただければと、そういうふうに考えています。
生活習慣の改善のためには継続的な取組が必要です。県としては、引き続き積極的に取組を進めていきますが、県民の皆様に対して是非お願いしたいことがございます。
食塩摂取量については、一日あたり、あと1g減らす工夫、簡単に言えば、例えば、ラーメンを食べるときにスープは飲み干さない。何とか残していただく。カップ麺には6グラムも入っているものですから、可能な限り、具と麺はいいんですけれど、ちょっとだけにしていただく。
歩数については、あと1,000歩、あと10分歩くと。それでも足りないんですけれども、あと1,000歩伸ばしていただければと思います。
野菜摂取量については、キュウリ1本、小さいトマト1個、これで100gでございます。
ということで、お互いに生活習慣の改善に向けて、本当に、本当に良くなってきました。本当にこれはありがたいです。保健協力員の皆さんとか食生活改善推進員の皆さんとか市町村も学校も含めて、いろんな連携の中でこういった行動になったわけですけれども、あと1歩前進をということでお願いいたします。
続いて「特A」米の関連でございます。
県産米の「特A」評価取得を目指した水稲の新品種の選定結果を報告いたします。
昨年春以来、2つの系統から絞り込みを進めてきた結果、「青系187号」を選定しました。
選定の経緯ですが、「青系187号」は、全国の米食味ランキングを公表している一般財団法人日本穀物検定協会の食味官能試験の総合評価で「青系172号」を上回ったこと、育成した品種の取扱いを検討する「水稲品種育成懇談会」においても、奨励品種の指定前に市場評価を得る位置づけの「第2種認定品種」にすべきとの評価を得たこと、などにより今回選定しました。
「青系187号」の評価が高かった点としては、外観が優れ、「うまみ」などの味も良く、特に、適度な粘りと硬さで「こし」が強いバランスの良さなどが挙げられます。
また、栽培上も、耐冷性や耐病性が強いなど欠点が少なく、育てやすい系統です。
今後は、おいしい米づくりに取り組む生産体制を整備し、生産者や関係団体とともに県内一丸となって、何としても「特A」評価を取得するとともに、全国の米産地に負けない販売力の強化を図り、県を代表するブランド米として育て上げていきたいと考えています。
以上、庁議案件の御報告とさせていただきます。
○幹事社
2点質問させていただきます。
一つ目は、エネルギー基本計画の政府案が示されましたが、それに対する知事の評価を聞かせていただきたいというのと、東日本大震災の発生から間もなく3年を迎えるということで、それに対する知事の所感をお聞かせください。
○知事
2月25日にエネルギー基本計画の政府案が公表されたところですが、今後、与党と調整を進めた後、閣議決定を行うと聞いています。
県としては、これまでも、国のエネルギー政策について、短期・中長期それぞれの時間軸を踏まえた現実的な議論を行うとともに、確固たる国家戦略を明確に打ち出していただきたい旨を申し上げてきたところです。
公表された政府案では、基本的に安全性が確認された原子力発電の再稼働を進めるということや、核燃料サイクルは推進する方針であると受け止めていますが、現実的には今後、党内議論であるとか、閣議決定とか、そういう段階がございます。我々としては、今後の閣議決定の内容を見極めていきたいと考えています。
震災からまもなく3年ということにつきましてでございます。
県では、震災発生直後から、多くの皆様のご支援を受けながら、スピード感を持って、全力で復旧・復興対策に取り組んできたところです。その結果、復興プランに基づく当面の対策については、予定どおり、2年間で一定の目処をつけることができました。
インフラ施設については、昨年7月に八戸港の八太郎北防波堤が復旧するなど、復旧はすべて終了しているところです。また、種差海岸・階上岳地域が、昨年5月に三陸復興国立公園に指定され、知名度も高まりつつあるなど、復興に向けた明るい話題もあります。
一方、被災者の皆様の生活再建や産業復興などについては、継続して対応すべき課題もあることから、県では、創造的復興の実現に向け、平成26年度当初予算案においても所要の復旧・復興関連経費を計上しているところであり、必要な施策を着実に実施していきたいと考えています。
以上、2点でございます。
○記者
国の方で米政策の見直しが打ち出されて、ここ何年かでまた米を巡る情勢も大きく変わろうとしている中で、特A米をめざす品種がこれから生み出されていくということで、改めてこれへの期待をお願いします。
○知事
販売が全てではないですけれど、やはりきちんと青森米を販売していく戦略を組み立てていく上で、特A米を持っているということは1つの大きな売りどころで、私達にもこれだけの高い評価を得る米があるんですということが、全体の販売戦略上あるいは生産戦略上も底上げということになるわけでございますし、減反政策の見直し等がある中においては、今後各県ともいわゆる販売戦略ということが非常に大きなそれぞれのテーマとなってきますので、そのためにもぜひ特Aというランクを青系187号で取りたいという思いです。
○記者
関連した質問ですけれども、知事はこの青系187号をお食べになったことはありますか。
○知事
自分も食べました。青系172号もおいしいですが、甘うまいというのかな、こっち(青系187号)の方が米として食べていくと噛んでいる間にうまみが出て、おかずをどんどん食べたくなる。これはおかずも一緒に食べるとうまいなということで、こっち(青系187号)が良いなと思ったらそういうふうになったので、自分としては嬉しいなと思ったんですけれどもね。
○記者
おかずに合うという話でしたけれども、報道陣はまだ口にしたことがないので、知事が食べての味を表現していただけますか。
○知事
青系187号についてですね。2つが並んでて、あっち(青系172号)を食べて、甘くてうまい「(あきた)こまち」みたいだなという感じだったんだけど、こっち(青系187号)は、口に入れて香りがフッときて、噛むとうまみがさらに増してくる。だから、食べて噛んで「いける」って感じたな。一言で言えば「うめっ(うまいっ)」ということです。
本当に好みだと思うんだけれども、自分とすればお米として、日本のお米の持っているうまみ、食べていくほどに広がるうまみの豊かさというのをすごく表現できるお米というか、うまみを豊かに表現できる、そう思いました。
もう1つ、おかずと一緒に食べたらもっとうまいだろうなということをすごく思ってます。
○記者
日頃食べている「つがるロマン」よりおいしいですか。
○知事
自分で言うのも何だけど、本当に青森県の米は全般的に実際うまいと思います。なぜ「つがるロマン」も特Aにならないのかと私であれば思うんだけれども、さらに全国の米がいろんなことを打ち出してきたということなんだと思う。本当にうまいと思うよ、つがるロマン。
○記者
特A米の関連ですけれども、この米で特Aを狙っていくわけなんですけれども、特Aを取ったと同時に今度は全国に販売していくというところで、全農(全国農業協同組合連合会)さんだったりとか、それぞれの団体と連携をしながら売り込んでいくというところもありますけれども、販売戦略についてどういうふうに今の時点で思い描いているかを教えてください。
○知事
すでに今年も予算のお願いをしているので、ここは農林水産部長からお話をしてください。
○農林水産部長
特A米については、これまで青森県というのは米については、全農(全国農業協同組合連合会青森県本部)さんや集荷(青森県米穀集荷協同組合)さんにお任せする部分が多かったんですけれども、今回、特Aをとるということは、これは全県を挙げて販売もをしっかりやっていかなければなかなかとれないというものでありますので、県としても、名称とか、どういうふうにしてPRをしていくのか、そういうのを含めて来年度新たに事業化をして取り組んでいきたいという思いであります。
ぜひ皆さんにもお力添えをよろしくお願いいたします。
○知事
これまでもリンゴというトップブランドだっていろいろやってきたんですけれども、その他にもヒラメを売り出すためにいろんなことをやったりとか、黒ニンニクとか、これまでノウハウを積み重ねてきたので、キャンペーンの仕方とか販路戦略とか、相当な仕込みをしっかりと準備ができる間にしておいて、思いっきり打って出るというところだと思っています。これは相当知恵を使って、また汗もかかなければいけないけれども、そういう思いでございます。何としても特A米としての売り出しということについては総力を上げていきたいということです。
○記者
エネルギー基本計画についてなんですが、政府の原案の中を見ると「核燃サイクルの着実な」という文言があったのが、政府案の時点では「着実な」という文言が落とされていたかと思うんですけども、その点についてはどのようにお考えでしょうか。
○知事
基本的な点に立ち返らせていただきますけれども、原子力政策、あるいは核燃料政策についても、国が国として非常に重要なエネルギー政策という形で進めてきたものであるという点についてはご理解いただきたいと思います。県がどうこうしてきたものではございませんので、その点はご理解をいただきたいんですけれども。
国として推進ということを出されたので、言葉としては着実な推進とどう違うかと問われると、どう違うか私としてもまあ、進めるということの方向性を国としては出したんだろうなということで、それ以上、特にどうこう述べるところはないのかなと思っていますけれども。
○記者
その関連で、政府案が示された後の茂木大臣の会見で「着実な」という文言を外した理由として、再処理工場の竣工の遅れを指摘しているんですけれども。
○知事
再処理工場も(原子力)規制庁によるチェックというか、審査ということを確実にしているというふうに思っています。やはり安全確保が何よりも大前提でございますから、このためにしっかりとした審査を行っていくということ、これは絶対重要なことだと思っておりますので。
いつもお話しているんですけれども、私どもはスケジュールありきということではないと思っています。
○記者
震災から3年に絡んで1つ伺いたいんですけれども。
震災で福島原発事故がございまして、まだ影響がいろいろ終息していない状況でして、この前、25日の日に、原子力防災という観点からの質問なんですけれども、25日に県地域防災計画の原子力編というのを修正版を決定いたしまして、ヨウ素剤の配布方法だとか盛り込まれたと思うんですけれども。この原子防災の体制、3年たっていろいろ整ってきているというふうに認識されているのか、そのあたりを。
○知事
先般、私ども県としての決定ということをしたわけですけれども。
市町村においてもそれぞれ避難地区ごとの人口であるとか、要配慮者数、要するに病気だったりとかいろいろな状況の、状態の悪い方ということだと思いますが、要配慮者数、避難先、避難経路、避難手段ということを盛り込んだ避難計画を、今の年度末を目処に作成を進めているというふうに聞いておりました。
この避難計画に反映すべき事項として、やはり避難と併せて服用する安定ヨウ素の配布場所であるとか配布方法であるとか、スクリーニングポイントであるとか、要配慮者の避難方法といったことがテーマとして、課題としてあるわけですけれど。これらについても県と市町村が連携して検討を進めている段階であるというふうに聞いています。
引き続き、こういうのは計画だけではなくて実効性を高めることが大事ですから、実効性を高めるための検討を関係市町村とともに進めていくということ、それで避難対策の充実に向けて県として支援していくと。そのことが今、私どもの大事なところかなと思っていました。
元に戻りますけれども、市町村ごとにそれぞれ年度末を目指して作っているというふうには聞いています。進行状況はちょっと分からない。
○記者
ありがとうございます。
あと1点。ガラッと質問の質が変わるんですけれども、2月23日に知事のお膝元のおいらせ町で町長選がございまして、現職の成田氏と三村正太郎氏がお互いに戦いまして、それで元職の三村さんが当選されたわけなんですけれども。
これまでの経緯からするとこれはちょっと的を射ていない質問かもしれないんですけれども、まず知事、お膝元としてどちらか両候補を支援したということはあるのかどうかということがまず1点と、もう1点は元職の三村正太郎氏が当選されたことについての所感をお願いします。
○知事
選挙でございますから、どちらもしっかり頑張れということで、それぞれ知事室にご挨拶に来たので、それぞれしっかりと頑張って町民の皆様方の選択をしっかりと受けてくださいということはもちろんお話をしましたが、実際の応援等についてはございません。これはもう首長選挙についてはご案内のとおりです。
あとは、三村正太郎これからの新町長におかれましても、住民の方々、町民の方々からいただいた選択、これは非常に重要なことですから、しっかりとその重さを受け止めて町民の皆様方の幸せ、我々で言えば健康づくりをお願いしたいので健康づくりと幸せとか地域の振興ということ等を含めて総合的、全体的にしっかりといい仕事をしてほしいと、町民の皆様方に応えるべくいい仕事をしてほしいということになります。
○記者
塩分摂取量のお話をされましたが、2位から15位に上がったということですが、県予算の中に「だし」を使って健康を回復するという事業が盛り込まれていますが、「だし」作りが得意な三村知事から、この事業についてはどのような気持ちを持っていらっしゃるのか。
○知事
いや、自分でいうのも何だけど、鍋をやるために朝、ちゃんと昆布を入れるとか、焼き干しを3本入れたりするとか、自分としても真面目に「だし」を作っているよ。それに自分でも、家族とかに「あんた、しょっぱいよ」と言われて、気をつけるようにしているんだけどね。
食命人と同じで(職員が)ベンチャーの枠で提案してきてくれたんですよね。食命人もご案内のとおり、これはともかく青森の場合は「だし」を活用しようとか、酢とかいろんなのを使って塩を減らせるとやっているんですけれども。「だし」はもう直接に減塩の方につながることがあるので、このベンチャーチームには大いに期待していますよ。
元々「だし」にすべき素材がものすごくあるわけだ。今話した昆布もすごいし、それから焼き干しも煮干しもあるし、それから日本海の方はあご干しとか、いろんなのがあるし、青森県の場合は鳥の骨の「だし」とか、すごく澄んだスープを取るじゃない、そういうのもあるしいろんな具材、「だし」の素があるので、これで、皆に「これはいい、これでしょっぱくなくても食える」という「だし」を作ってほしいと思っているんだけどね。本当に期待しています。
総力を上げてやっぱり減塩の方にいかないと、ご案内のとおり循環器、腎疾患とか、ものすごくそっち、脳の方にも来るし辛いわけで、下手すると3.7g以上もオーバーしているわけで、まだまだ厳しいなと思っています。
○記者
首長として、もしよければご見解を伺いたいのですが。
大阪の市長選が今出直しになるということなんですけれども、まあ大阪都構想の政策が同意を得られないということで出直してもう1回民意を問うという主張で、結構、選挙費用の問題が取りざたされているということなんですけれども。
自らの掲げる政策が議会からの理解が得られないという時にそういう手法をとるということについて、知事はどういうふうに受け止めているでしょうか。
○知事
いろんな政治手法ということなんだけれども、やっぱり市長と議会は両輪だから、我々、常に議会とはご相談をして様々にどういう案件でもということでやっているわけなんだけれども。
橋下さんの考え方とか方法というのは、それはそれぞれのやり方、それぞれの立場ですけれども、「ああ、こういった方法でなさるんだな」という感想を持ったということかな。
○記者
理解はできるということですか。
○知事
いやいや、こういう方法でなさるんだなという感想を持ったというところです。
-以上-
庁議案件の方から報告いたします。
本日、健康あおもり21推進本部を開催し、今年度の県の取組状況及び健康づくりに関する調査結果などについて、各部局間で情報共有を図ったところであり、本部長である私から、県民の皆様のヘルスリテラシー(健やか力)の向上を図っていくため、来年度も引き続き、各部局が連携して、積極的に取組を進めていくよう、指示をしたところです。
本県は、平均寿命が延びてはいるものの全国最下位という状況でありますが、昨年12月に公表された平成24年国民健康・栄養調査を見てみますと、男性の食塩摂取量は、前回公表時の13.0gから11.7gと減少し、全国順位も前回の2位から15位となりました。とはいうものの、オーバーしているというところでございます。
男性の歩数は、前回公表時5,976歩から7,001歩へとこれも増加した、要するに改善した。全国順位も前回の46位から37位へ改善するなど、明るい兆しが見えていますが、実際は1,500歩位足りないというのも事実であります。
また、男性の野菜摂取量は、順位で言えば31位から23位に上がったのですが、実際は292gから296gと4g増えただけですから、誤差の範囲かなというところがありますが、農業県である本県でありますから、実際100g足りないということなんですけれど、野菜摂取量の増加は、伸びしろだということで皆でがんばっていただければと、そういうふうに考えています。
生活習慣の改善のためには継続的な取組が必要です。県としては、引き続き積極的に取組を進めていきますが、県民の皆様に対して是非お願いしたいことがございます。
食塩摂取量については、一日あたり、あと1g減らす工夫、簡単に言えば、例えば、ラーメンを食べるときにスープは飲み干さない。何とか残していただく。カップ麺には6グラムも入っているものですから、可能な限り、具と麺はいいんですけれど、ちょっとだけにしていただく。
歩数については、あと1,000歩、あと10分歩くと。それでも足りないんですけれども、あと1,000歩伸ばしていただければと思います。
野菜摂取量については、キュウリ1本、小さいトマト1個、これで100gでございます。
ということで、お互いに生活習慣の改善に向けて、本当に、本当に良くなってきました。本当にこれはありがたいです。保健協力員の皆さんとか食生活改善推進員の皆さんとか市町村も学校も含めて、いろんな連携の中でこういった行動になったわけですけれども、あと1歩前進をということでお願いいたします。
続いて「特A」米の関連でございます。
県産米の「特A」評価取得を目指した水稲の新品種の選定結果を報告いたします。
昨年春以来、2つの系統から絞り込みを進めてきた結果、「青系187号」を選定しました。
選定の経緯ですが、「青系187号」は、全国の米食味ランキングを公表している一般財団法人日本穀物検定協会の食味官能試験の総合評価で「青系172号」を上回ったこと、育成した品種の取扱いを検討する「水稲品種育成懇談会」においても、奨励品種の指定前に市場評価を得る位置づけの「第2種認定品種」にすべきとの評価を得たこと、などにより今回選定しました。
「青系187号」の評価が高かった点としては、外観が優れ、「うまみ」などの味も良く、特に、適度な粘りと硬さで「こし」が強いバランスの良さなどが挙げられます。
また、栽培上も、耐冷性や耐病性が強いなど欠点が少なく、育てやすい系統です。
今後は、おいしい米づくりに取り組む生産体制を整備し、生産者や関係団体とともに県内一丸となって、何としても「特A」評価を取得するとともに、全国の米産地に負けない販売力の強化を図り、県を代表するブランド米として育て上げていきたいと考えています。
以上、庁議案件の御報告とさせていただきます。
○幹事社
2点質問させていただきます。
一つ目は、エネルギー基本計画の政府案が示されましたが、それに対する知事の評価を聞かせていただきたいというのと、東日本大震災の発生から間もなく3年を迎えるということで、それに対する知事の所感をお聞かせください。
○知事
2月25日にエネルギー基本計画の政府案が公表されたところですが、今後、与党と調整を進めた後、閣議決定を行うと聞いています。
県としては、これまでも、国のエネルギー政策について、短期・中長期それぞれの時間軸を踏まえた現実的な議論を行うとともに、確固たる国家戦略を明確に打ち出していただきたい旨を申し上げてきたところです。
公表された政府案では、基本的に安全性が確認された原子力発電の再稼働を進めるということや、核燃料サイクルは推進する方針であると受け止めていますが、現実的には今後、党内議論であるとか、閣議決定とか、そういう段階がございます。我々としては、今後の閣議決定の内容を見極めていきたいと考えています。
震災からまもなく3年ということにつきましてでございます。
県では、震災発生直後から、多くの皆様のご支援を受けながら、スピード感を持って、全力で復旧・復興対策に取り組んできたところです。その結果、復興プランに基づく当面の対策については、予定どおり、2年間で一定の目処をつけることができました。
インフラ施設については、昨年7月に八戸港の八太郎北防波堤が復旧するなど、復旧はすべて終了しているところです。また、種差海岸・階上岳地域が、昨年5月に三陸復興国立公園に指定され、知名度も高まりつつあるなど、復興に向けた明るい話題もあります。
一方、被災者の皆様の生活再建や産業復興などについては、継続して対応すべき課題もあることから、県では、創造的復興の実現に向け、平成26年度当初予算案においても所要の復旧・復興関連経費を計上しているところであり、必要な施策を着実に実施していきたいと考えています。
以上、2点でございます。
○記者
国の方で米政策の見直しが打ち出されて、ここ何年かでまた米を巡る情勢も大きく変わろうとしている中で、特A米をめざす品種がこれから生み出されていくということで、改めてこれへの期待をお願いします。
○知事
販売が全てではないですけれど、やはりきちんと青森米を販売していく戦略を組み立てていく上で、特A米を持っているということは1つの大きな売りどころで、私達にもこれだけの高い評価を得る米があるんですということが、全体の販売戦略上あるいは生産戦略上も底上げということになるわけでございますし、減反政策の見直し等がある中においては、今後各県ともいわゆる販売戦略ということが非常に大きなそれぞれのテーマとなってきますので、そのためにもぜひ特Aというランクを青系187号で取りたいという思いです。
○記者
関連した質問ですけれども、知事はこの青系187号をお食べになったことはありますか。
○知事
自分も食べました。青系172号もおいしいですが、甘うまいというのかな、こっち(青系187号)の方が米として食べていくと噛んでいる間にうまみが出て、おかずをどんどん食べたくなる。これはおかずも一緒に食べるとうまいなということで、こっち(青系187号)が良いなと思ったらそういうふうになったので、自分としては嬉しいなと思ったんですけれどもね。
○記者
おかずに合うという話でしたけれども、報道陣はまだ口にしたことがないので、知事が食べての味を表現していただけますか。
○知事
青系187号についてですね。2つが並んでて、あっち(青系172号)を食べて、甘くてうまい「(あきた)こまち」みたいだなという感じだったんだけど、こっち(青系187号)は、口に入れて香りがフッときて、噛むとうまみがさらに増してくる。だから、食べて噛んで「いける」って感じたな。一言で言えば「うめっ(うまいっ)」ということです。
本当に好みだと思うんだけれども、自分とすればお米として、日本のお米の持っているうまみ、食べていくほどに広がるうまみの豊かさというのをすごく表現できるお米というか、うまみを豊かに表現できる、そう思いました。
もう1つ、おかずと一緒に食べたらもっとうまいだろうなということをすごく思ってます。
○記者
日頃食べている「つがるロマン」よりおいしいですか。
○知事
自分で言うのも何だけど、本当に青森県の米は全般的に実際うまいと思います。なぜ「つがるロマン」も特Aにならないのかと私であれば思うんだけれども、さらに全国の米がいろんなことを打ち出してきたということなんだと思う。本当にうまいと思うよ、つがるロマン。
○記者
特A米の関連ですけれども、この米で特Aを狙っていくわけなんですけれども、特Aを取ったと同時に今度は全国に販売していくというところで、全農(全国農業協同組合連合会)さんだったりとか、それぞれの団体と連携をしながら売り込んでいくというところもありますけれども、販売戦略についてどういうふうに今の時点で思い描いているかを教えてください。
○知事
すでに今年も予算のお願いをしているので、ここは農林水産部長からお話をしてください。
○農林水産部長
特A米については、これまで青森県というのは米については、全農(全国農業協同組合連合会青森県本部)さんや集荷(青森県米穀集荷協同組合)さんにお任せする部分が多かったんですけれども、今回、特Aをとるということは、これは全県を挙げて販売もをしっかりやっていかなければなかなかとれないというものでありますので、県としても、名称とか、どういうふうにしてPRをしていくのか、そういうのを含めて来年度新たに事業化をして取り組んでいきたいという思いであります。
ぜひ皆さんにもお力添えをよろしくお願いいたします。
○知事
これまでもリンゴというトップブランドだっていろいろやってきたんですけれども、その他にもヒラメを売り出すためにいろんなことをやったりとか、黒ニンニクとか、これまでノウハウを積み重ねてきたので、キャンペーンの仕方とか販路戦略とか、相当な仕込みをしっかりと準備ができる間にしておいて、思いっきり打って出るというところだと思っています。これは相当知恵を使って、また汗もかかなければいけないけれども、そういう思いでございます。何としても特A米としての売り出しということについては総力を上げていきたいということです。
○記者
エネルギー基本計画についてなんですが、政府の原案の中を見ると「核燃サイクルの着実な」という文言があったのが、政府案の時点では「着実な」という文言が落とされていたかと思うんですけども、その点についてはどのようにお考えでしょうか。
○知事
基本的な点に立ち返らせていただきますけれども、原子力政策、あるいは核燃料政策についても、国が国として非常に重要なエネルギー政策という形で進めてきたものであるという点についてはご理解いただきたいと思います。県がどうこうしてきたものではございませんので、その点はご理解をいただきたいんですけれども。
国として推進ということを出されたので、言葉としては着実な推進とどう違うかと問われると、どう違うか私としてもまあ、進めるということの方向性を国としては出したんだろうなということで、それ以上、特にどうこう述べるところはないのかなと思っていますけれども。
○記者
その関連で、政府案が示された後の茂木大臣の会見で「着実な」という文言を外した理由として、再処理工場の竣工の遅れを指摘しているんですけれども。
○知事
再処理工場も(原子力)規制庁によるチェックというか、審査ということを確実にしているというふうに思っています。やはり安全確保が何よりも大前提でございますから、このためにしっかりとした審査を行っていくということ、これは絶対重要なことだと思っておりますので。
いつもお話しているんですけれども、私どもはスケジュールありきということではないと思っています。
○記者
震災から3年に絡んで1つ伺いたいんですけれども。
震災で福島原発事故がございまして、まだ影響がいろいろ終息していない状況でして、この前、25日の日に、原子力防災という観点からの質問なんですけれども、25日に県地域防災計画の原子力編というのを修正版を決定いたしまして、ヨウ素剤の配布方法だとか盛り込まれたと思うんですけれども。この原子防災の体制、3年たっていろいろ整ってきているというふうに認識されているのか、そのあたりを。
○知事
先般、私ども県としての決定ということをしたわけですけれども。
市町村においてもそれぞれ避難地区ごとの人口であるとか、要配慮者数、要するに病気だったりとかいろいろな状況の、状態の悪い方ということだと思いますが、要配慮者数、避難先、避難経路、避難手段ということを盛り込んだ避難計画を、今の年度末を目処に作成を進めているというふうに聞いておりました。
この避難計画に反映すべき事項として、やはり避難と併せて服用する安定ヨウ素の配布場所であるとか配布方法であるとか、スクリーニングポイントであるとか、要配慮者の避難方法といったことがテーマとして、課題としてあるわけですけれど。これらについても県と市町村が連携して検討を進めている段階であるというふうに聞いています。
引き続き、こういうのは計画だけではなくて実効性を高めることが大事ですから、実効性を高めるための検討を関係市町村とともに進めていくということ、それで避難対策の充実に向けて県として支援していくと。そのことが今、私どもの大事なところかなと思っていました。
元に戻りますけれども、市町村ごとにそれぞれ年度末を目指して作っているというふうには聞いています。進行状況はちょっと分からない。
○記者
ありがとうございます。
あと1点。ガラッと質問の質が変わるんですけれども、2月23日に知事のお膝元のおいらせ町で町長選がございまして、現職の成田氏と三村正太郎氏がお互いに戦いまして、それで元職の三村さんが当選されたわけなんですけれども。
これまでの経緯からするとこれはちょっと的を射ていない質問かもしれないんですけれども、まず知事、お膝元としてどちらか両候補を支援したということはあるのかどうかということがまず1点と、もう1点は元職の三村正太郎氏が当選されたことについての所感をお願いします。
○知事
選挙でございますから、どちらもしっかり頑張れということで、それぞれ知事室にご挨拶に来たので、それぞれしっかりと頑張って町民の皆様方の選択をしっかりと受けてくださいということはもちろんお話をしましたが、実際の応援等についてはございません。これはもう首長選挙についてはご案内のとおりです。
あとは、三村正太郎これからの新町長におかれましても、住民の方々、町民の方々からいただいた選択、これは非常に重要なことですから、しっかりとその重さを受け止めて町民の皆様方の幸せ、我々で言えば健康づくりをお願いしたいので健康づくりと幸せとか地域の振興ということ等を含めて総合的、全体的にしっかりといい仕事をしてほしいと、町民の皆様方に応えるべくいい仕事をしてほしいということになります。
○記者
塩分摂取量のお話をされましたが、2位から15位に上がったということですが、県予算の中に「だし」を使って健康を回復するという事業が盛り込まれていますが、「だし」作りが得意な三村知事から、この事業についてはどのような気持ちを持っていらっしゃるのか。
○知事
いや、自分でいうのも何だけど、鍋をやるために朝、ちゃんと昆布を入れるとか、焼き干しを3本入れたりするとか、自分としても真面目に「だし」を作っているよ。それに自分でも、家族とかに「あんた、しょっぱいよ」と言われて、気をつけるようにしているんだけどね。
食命人と同じで(職員が)ベンチャーの枠で提案してきてくれたんですよね。食命人もご案内のとおり、これはともかく青森の場合は「だし」を活用しようとか、酢とかいろんなのを使って塩を減らせるとやっているんですけれども。「だし」はもう直接に減塩の方につながることがあるので、このベンチャーチームには大いに期待していますよ。
元々「だし」にすべき素材がものすごくあるわけだ。今話した昆布もすごいし、それから焼き干しも煮干しもあるし、それから日本海の方はあご干しとか、いろんなのがあるし、青森県の場合は鳥の骨の「だし」とか、すごく澄んだスープを取るじゃない、そういうのもあるしいろんな具材、「だし」の素があるので、これで、皆に「これはいい、これでしょっぱくなくても食える」という「だし」を作ってほしいと思っているんだけどね。本当に期待しています。
総力を上げてやっぱり減塩の方にいかないと、ご案内のとおり循環器、腎疾患とか、ものすごくそっち、脳の方にも来るし辛いわけで、下手すると3.7g以上もオーバーしているわけで、まだまだ厳しいなと思っています。
○記者
首長として、もしよければご見解を伺いたいのですが。
大阪の市長選が今出直しになるということなんですけれども、まあ大阪都構想の政策が同意を得られないということで出直してもう1回民意を問うという主張で、結構、選挙費用の問題が取りざたされているということなんですけれども。
自らの掲げる政策が議会からの理解が得られないという時にそういう手法をとるということについて、知事はどういうふうに受け止めているでしょうか。
○知事
いろんな政治手法ということなんだけれども、やっぱり市長と議会は両輪だから、我々、常に議会とはご相談をして様々にどういう案件でもということでやっているわけなんだけれども。
橋下さんの考え方とか方法というのは、それはそれぞれのやり方、それぞれの立場ですけれども、「ああ、こういった方法でなさるんだな」という感想を持ったということかな。
○記者
理解はできるということですか。
○知事
いやいや、こういう方法でなさるんだなという感想を持ったというところです。
-以上-
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