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知事記者会見(定例)/平成28年10月4日/庁議報告ほか
会見日時:平成28年10月4日火曜日 11時15分~11時45分
会見場所:第三応接室
会見者:三村知事
〇幹事社
はじめに知事から、庁議案件についてよろしくお願いします。
〇知事
まず庁議案件から、ヘルプマークとヘルプカードについてお知らせしたいと思います。
県では、障害を理解し共に支え合う社会を目指して、ヘルプマークとヘルプカードを作成いたしまして、昨日から県内市町村の障害福祉担当課窓口で配布いたしております。これまでの課題として、内部障害や知的障害、発達障害など外見上からは障害があると判断がつかない方が、公共施設や公共交通機関を利用していても、周囲から適切な配慮あるいは支援を受けられないケースがございました。
県では、このような方が周囲から適切な支援を受けられるようにするため、鞄などに身につけることで、周囲の方に障害を有するということを知らせるヘルプマーク、それから、災害時に周囲の方に提示することで、連絡先や支援方法を確認できるヘルプカードをそれぞれ約2万個作成し、県内にお住まいの障害者本人や家族等の申請により無料で配布することといたしました。
県民の方々には、このマークを見かけましたら、例えば、電車やバスで席を譲る、何か困っているようであれば声を掛けるなど、ぜひとも思いやりのある行動をお願いいたします。
県としては、広報ポスターの掲示等によりヘルプマーク等の周知に努めているところですが、マスコミ各位におかれましても、周知方につきましては、特段のご配慮をお願いいたします。よろしくお願いします。
次は、県立美術館の開会10周年企画展でありますが、『生誕80周年 澤田教一:故郷と戦場』の開催等についてであります。
県立美術館の開館10周年記念展の最終第4弾ということになりますが、10月8日から開催いたします。
今回の展覧会は、戦火の絶えないインドシナ半島に赴き、カメラマンとして活躍した青森市出身の澤田教一さんが、34歳で銃弾に倒れるまでの約5年間の作品を故郷青森で撮影した作品と共に展示いたします。
澤田教一さんは、ベトナム戦争が拡大の一途にありました時期に激戦地での撮影を続け、数々の傑作を世に送り出し、報道写真界の頂点に上りつめました。ピュリツァー賞受賞作「安全への逃避」では、世界中に戦争の過酷な現実を突きつけたところであります。
県立美術館では、夫人でいらっしゃる澤田サタさんからフィルムや伝送写真原稿など、多くの資料を寄託され、これら資料の調査を進めてまいりました。この展覧会では、調査に基づき、未発表のカットを含む写真や資料300点余りを展示いたします。
開催期間は10月8日から12月11日までの61日間、小・中学生の観覧料は無料でございます。
マスコミの皆さまにおかれましては、これもまた周知方について特段のご配慮をお願いいたします。
寄託されました作品それぞれについて、しっかりと研究や分析も行ったということになります。どうぞよろしくお願いいたします。
以上、庁議案件です。
〇幹事社
それでは代表質問をさせていただきます。昨年デビューしました「青天の霹靂」についてですが、今年は2年目、県外でも販売が本格的になるという大事な年であります。
本日、津軽みらい農協で初出荷するというタイミングで伺うことになるのですが、青森の「青天の霹靂」は去年大変話題を集めて販売も好調だったというところではありますが、今年岩手県の「銀河のしずく」という新しい品種がデビューしたり、来年はまた新潟県の新しい品種がデビューするなど、販売環境というのはますます競争が激しくなるという中で、今年大事な2年目、県としてはどのような販売戦略なのかというところをお聞かせください。
〇知事
10月10日ということになりますけれども、いよいよ平成28年産の私どもの「青天の霹靂」の発売が迫ってきたところであります。
今お話もありましたとおり、岩手をはじめそれぞれの地域、やはりお米は日本の国にとって大切な文化でもあるわけですし、また農業にとりまして基本中の基本でございます。
ライバルと言っていいのかわかりませんが、これから各地域がこれぞというものを出してくると、そういった銘柄米と競っていくこととなりますが、生産量が3倍になりましたし、「青天の霹靂」のブランド化にとって正念場を迎える年となりますので、何としてもこのブランド化を成し遂げるということと、さらに多くの国内外の皆さま方にも、まずはここが大事ですが、しっかりとこの品質を知っていただくと、そういう思いで決意を新たにしております。
私も本日午後から出荷式に行きますし、工藤憲男さんといったこれぞという生産者が、みんな本当に気合いが入っていますから、一緒に心を込めて送り出したいと思っています。
さて、私は全国の皆さまに「青天の霹靂」を末永くご愛顧、本当に好きになって食べていただくためには、今後ともこの良食味で高品質なお米であることが重要だと思っております。話が少し逸れますが、りんごについても、長年販売の最前線でやってきましたが、市場から言われたのは品質でございました。当初は、いろいろ課題がありましたけれども、とにかく品質だと、量でどうこうという時代ではなく品質をきちんとすれば、そのことで高い評価が得られて、青森のりんごは確実に良くなると言われたことを、鮮明に覚えています。市場を回って歩いて、率直な意見交換の中で、そのような言葉がありました。
その意味においては、この「青天の霹靂」は、私自身が青森の「水」「土」「人」と言っていますが、八甲田、白神のブナ林から出る清らかな水、そしてご案内のとおり農家の方々が参加してくれていますけれども「日本一健康な土づくり運動」、そういう目に見えない努力というものをきちんとした上で、プロ中のプロといいましょうか、我こそはという高い志と技術を持った生産者、この方々が最高品質の本当においしいお米を作ってくれたということを、私としては2年前最初に食べた感動というのが未だにございます。先般の青森米応援フェアでも食べましたが、やはりおいしいと思いました。
そして、そういう作り手も含め、みんな各チームとも出荷基準を厳格に守って、良いものだけをきっちりと出してくれること、そういうことを我々はしているのだということを、「水」「土」「人」ということの他にも、この厳格に出荷基準を守って、本当においしいものを最高品質のものをお届けしているということを、しっかりとさらに伝えていかなければいけないと思っています。
10月10日を全国一斉発売日として迎えるわけでございますけれども、何としても注目度も高めていかなければいけないと思っております。
テレビCMにつきましては、県内3社の皆さま方のご協力をいただきながら、地産地消ここからスタートですから県内でも流しますが、いよいよ首都圏でも多くの県民の方々が「青天の霹靂」を持って走ってさあ届けに来ましたよと、ものすごいみんな熱い思いを、顔を見ていただければ分かりますけれども、そういう思いで「さあできました、届けに来ました」と走っていくのですが、そういったテレビCMを初めて首都圏においても放送いたします。
また、生活情報誌など、マスメディアを活用した消費宣伝を展開しますとともに、県職員で構成しますPR隊による試食宣伝も各地で行っていきます。
さらに、全国で「青森県フェア」、ご案内のとおり土日にあちらこちらで私自身も行くわけですけれども、ここにおきましては店頭において「青天の霹靂」の素晴らしさを、目に見えない「水」「土」までしっかりとやっているのだということも含めて、お客さまにお伝えしたいと思っていますし、また市場デビュー初年度で得た高い評価を維持するだけではなく、一層の認知度向上を私自身先頭に立って図っていきたいと思っております。
また、話題づくりとしては、県庁ごはん部が自ら走って、この「青天の霹靂」を首都圏の皆さまにお届けする「PR隊が走った分だけ「青天の霹靂」プレゼントキャンペーン」、こういったこと等も含めてさまざまなあの手この手という感じで展開していきたいと思っております。
さらに、昨年、東京・青山でPRイベントを行いましたが、参加してくださった方々に実際に食べていただき大変喜んでいただいたのですが、そういったメディア、ソーシャルネットワークによって情報が広がったのですが、今年も10月22日と23日の両日、東京・青山の「青山・国際連合大学前広場」において、首都圏の皆さま方にこの「青天の霹靂」をお届けできる喜びを表すユニークなイベント、これはもう本当によく考えたなと、よくこれだけいろいろ駆使したなということになりますけれども、ぜひ取材に行っていただきたいのですが、そのイベント開催に向けての準備も今進めているところであります。
本当に自信を持って私自身お勧めできるこの高品質、良食味、この「青天の霹靂」を本当に多くの皆さま方にますます知っていただき、どんどん食べていただいて、ブランド化を全力で頑張りたいと思っています。
〇幹事社
ありがとうございます。それでは各社から質問どうぞ。
〇記者
昨日発足した使用済燃料の再処理機構についてです。昨日、理事長との面談もありましたけれども、改めてこの新法人に対する知事の所感と、地元として求めることは何でしょうか。
〇知事
私としては、この使用済燃料再処理機構の業務運営に当たり、立地地域との協力関係、信頼関係が維持されるよう、安全対策や地域振興対策等に関して、県、村、機構との間で、改めて協定を締結する必要があると考えています。そういった協議等も進めていきたいと思っています。
改めて所感ということでございましたが、ご案内のとおり法律できちんと担保されて、国としてもしっかりとした関与をし、その上で国策としての核燃料サイクルの推進ということを、具体に実際の現場で行うのは日本原燃株式会社でありますけれども、この使用済燃料再処理機構がしっかりと実務的な部分も含めて前に進めるということでございます。
繰り返しとなりますけれども、我々の方の安全対策、地域振興策等を含めてですね、しっかりと認識した上で行っていただければと思っております。
また、初代理事長は、東北電力の副社長を務め、現場というか青森の地域について、東通のことや青森の支店長もなさった方ということで、地域の実情もよく知っている方でございますし、その方がリーダーシップをしっかりと発揮していただいて、より適切に、国との間、事業者との間にもしっかりと立ちながら進められることを強く願うところであります。
〇記者
今おっしゃられた、村と機構との協定についてなのですが、今現在で想定されている、例えば具体の内容とか、協定締結の時期というのはどういうものでしょうか。
〇知事
何回か他の記者の方々にも聞かれたりしていたので、いわゆる安全協定といったことについての話を、この機会に少しさせていただければと思っています。
県では県民の安全と安心を確保するという立場から、原子力施設について立地村とともに、事業者と安全協定を締結して、環境の監視、立ち入り調査等を実施してきたという経緯があります。
安全協定の内容としては、例えば環境放射線等の測定、平常時における報告、異常時における連絡等、またトラブル事象への対応、立入調査など、施設の運転に関わる安全対策が主な内容となっていました。
安全に関する責任が保たれるよう協定を締結してきたわけですけれども、こういった経緯がある中において、どのように使用済燃料再処理機構として関わるのか。実際、昨日発足したばかりですので、まだこれからということで、すみません、本来、向こうに行ってやりとりしてから話すべきかもしれないのですけれども、今後どういう部分について、どのように関与するのか、どういう形にするのか等も含めて、しっかりと機構と協議したいと。いずれ村も原燃もということになるのでしょうけれども。今はまだ本当にできたばかりなのですけれども、そういうことを私としては考えているところです。
〇記者
北海道新幹線が開業してから、先月の下旬で半年を迎えました。青函圏を訪れる観光客が増えているわけですけれども、半年を過ぎての手応えと課題について教えてください。
〇知事
「青森県・函館デスティネーションキャンペーン」もありましたが、手応えとしては、もう3月26日スタート当初から、いわゆる4つの半島、もはや半島ではないと言ってきたのですが、津軽半島、下北半島、渡島・檜山半島、もともとコンテンツをいっぱい持っているわけですけど、新しい観光、あるいは訪れてみたい目的地としての範囲を広げていただく、要するに津軽海峡観光圏としての方向性を出せるかということでしたが、今回の「青森県・函館デスティネーションキャンペーン」等も通じて、多くの方々がそれぞれの半島を訪れてくれているという経緯があり、あるいは、例の大函丸等も含めて、非常に多くの方々が乗って訪れてくれている。また立体観光ということで、飛んできてから、うまく新幹線も陸路も海路も鉄道も使っての観光を提案してきましたけれども、それも具体化してきた。何よりも、先日函館の市長さんが本当に喜んで、非常にいい形で連携が始まり、ますます期待できます、というようなお話もいただいて、私としては嬉しくなりました。
そこで、やはり冬場、私ども冬場もいろいろな形でキャンペーンしてきましたけれども、これまでの津軽海峡交流圏として、横から雪が降って真っ白な中に、いかにして、冬場の仕組みと冬場の受け入れ態勢等を含めて工夫するかということですね。要するに、ニセコと連携してのスキーなどはうまくいっていますが、スキーなど本当の冬場の部分ではなくて、お客さまが冬の半島を巡って歩くとか。もちろん、キアンコウとかマグロを活用して飛行機でやってきて回るとか、そういう試みは成功しているのです。ただ、ネットワークとして、津軽海峡観光圏としてさらにどういう工夫で進めていくのか。そういった場合、うちだけでなくて、やっぱり東北連携、道南東北連携というものを、絵とか口ではなくて、本当にお客さんが動いて、それぞれ回って歩くかというところまでやっていかなくてはいけないと思っています。
要するに、冬場のこれからについて、もう10月ですから、本格的に正月なり、2月勝負ということになると思うのですが、これまでは、例えば雪の中で津軽鉄道に乗るだとか、地吹雪を体験するとか、いろいろなことを行ってきましたけれども、そういったものをうまく組み合わせることによって、お客さまがうまく回って楽しんでくれました。
それを、この我々の観光圏プラス東北で設定していけるかということ、そういった商品をいかにして、国外市場で出していくかとか、あるいは国内においても飛行機で入ってきて回るというのをどう具体化できるのか。実際に実務協議をしているのですが、具体化をしていくのには、やはり連携というのでしょうか、どのようにしたらお互いに共通連携になるかということ等を含めてやっていかなければということがあり、東北観光推進機構に大いに期待するところです。仙台だけではなくて東北全体でやりましょうと。
〇記者
青函圏について、青森と道南に関しては役割分担ができると思うのですが、東北の内部の連携になりますと、役割分担というよりはお客さんの取り合いという感じにもなりかねないと思うのですが、連携の難しさについてはどうでしょう。
〇知事
例えば、お互い持てるものを、一緒にうまくやった方が、雪がいっぱい降るところ、ほとんど降らないところを結ぶというような形でいろいろアイディアを出してくれて、違うコンテンツを組み合わせて。
例えば、都市部の光のペーシェントなど、1月の八甲田などを組み合わせるとかですね。
北海道がニセコでも函館でもそのようなことを一緒にやろうと、やっているわけですから。
やはり仙台では仙台空港にどんどん観光客が入るわけですから、その方々が交通を活用して、千歳まで使ってもいいのではないでしょうか。
〇記者
新幹線開業に関連して、2点ほど伺いたいのですが、1つ目は奥津軽いまべつ駅、1日平均70人の乗車数があるというのが、JR北海道の発表なのですが、知事としてはこの数字をどのように評価しているのか。
また「青森県・函館デスティネーションキャンペーン」が終わりましたが、その大きな目標としては、青函圏が観光エリアとして認知されるということだったと思うのですが、今終えてみて、その辺の手応えをどのように受け止めていらっしゃいますか。
〇知事
70人というのは、数字としては小さく見えるかもしれませんが、乗り降りではなく、奥津軽いまべつ駅そのものを見に行くなど、そのような観光も出てきています。
奥津軽いまべつ駅開業に向かっての努力たるや、すごかったわけですから。荒馬もそうですし、それから今別をひとつの拠点として、バスを出して中里や金木の太宰や立佞武多とつないでいく仕組みや、十三湖を活用するなど、小さな町としてはこれまでなかなか提案できなかったことを思い切って提案し、どんどんPRして知名度が上がり、奥津軽いまべつ駅があることによる効果といいますか、象徴としてものすごい効果が私は確実に出てくると思います。
頑張ってくれた故・小野元今別町新幹線対策室長にも、みんなでまたしっかりやるからと、一言伝えたいと思います。
それと「青森県・函館デスティネーションキャンペーン」については、先ほども函館の市長さんの話をしましたが、まずは知っていただいたと、すごいぞと、新幹線を活用すると船を使ったり、飛行機も使っているわけですが、今まで訪れることがなかった新しい観光の魅力にそれぞれ触れることができ、そのことの発見、驚き、それがSNSなどでもどんどん流されていますし、具体の大事な旅行商品として、各旅行代理店等が実際に作ってくれて売り出してくれていると、そういうことが始まってきました。
ただ、ここはもうスタートであって、今後、確実に道南と我々が観光の部分においてひとつのエリアだということを認識していただくためには、あるコンテンツをさらにきちんと示していくことと、その良さを認知してもらう試みが、副産物的なものも含めてですけど、お客さまにネット発信してもらうなど、いろいろなことを積み重ねていくことが今こそ本当に重要だと思っています。
そして、先ほどもお話しましたが、この冬についても、我々が思っている楽しみ方と逆の考え方、要するに、我々の観光地というものはこんなもので、こういうことを喜ぶなという既成概念に捉われないコンテンツの示し方、そういうこと等をしっかりと行っていきたいと思います。
観光の方から。
〇観光国際戦略局次長
「青森県・函館デスティネーションキャンペーン」につきましては、知事から今お話がありましたように、青函の周遊ルートができて、立体観光も広まったという成果があります。
「青森県・函館デスティネーションキャンペーン」後に向けて、いろいろな関係者の協議の場がありますけれども、今知事から「スタート」というキーワードがありましたように、そこで必ず皆さんから一致して出てくるのは、「青森県・函館デスティネーションキャンペーン」が終着点ではなくて、これはスタートだと。そういう認識を持ったことは、非常に大きいと思います。
またマスコミの皆さんには、9月30日の「青森県・函館デスティネーションキャンペーン」のフィナーレの時に、新青森駅と弘前駅でのおもてなしのイベントも取材していただきました。その時、園児の皆さんや高校生の皆さんは、やらされているということではなくて本当に自分から主体的に、非常に元気な声で、「また来てね」とお客さまに声掛けをして、おもてなしをしていただきました。
そういった県民の受け入れ体制、おもてなしが広がったのも大きいと思います。
そして新しいコンテンツづくり、冬季観光等につきましては、私どもも国内外のいろいろな方々に新しい既成概念に捉われないメニューの提案と意見交換を進めておりますので、これから、関係者、それから関係者だけではない一般の県民の方も含めて、冬季観光、これから迎えます冬の時期、次のスタートとして取組を進めていきたいと考えております。
〇知事
ということで期待してください。
〇記者
話が変わるのですけれども、報道ベースの話で恐縮なのですが、青森市の鹿内市長が近く辞職されることについて何かございますでしょうか。
〇知事
本日のある紙面で見て非常に驚いたということになりますけれども、それぞれの政治家の出処進退について、私として触れることについては、申し訳ないのですけれども遠慮させてください。
-以上-
はじめに知事から、庁議案件についてよろしくお願いします。
〇知事
まず庁議案件から、ヘルプマークとヘルプカードについてお知らせしたいと思います。
県では、障害を理解し共に支え合う社会を目指して、ヘルプマークとヘルプカードを作成いたしまして、昨日から県内市町村の障害福祉担当課窓口で配布いたしております。これまでの課題として、内部障害や知的障害、発達障害など外見上からは障害があると判断がつかない方が、公共施設や公共交通機関を利用していても、周囲から適切な配慮あるいは支援を受けられないケースがございました。
県では、このような方が周囲から適切な支援を受けられるようにするため、鞄などに身につけることで、周囲の方に障害を有するということを知らせるヘルプマーク、それから、災害時に周囲の方に提示することで、連絡先や支援方法を確認できるヘルプカードをそれぞれ約2万個作成し、県内にお住まいの障害者本人や家族等の申請により無料で配布することといたしました。
県民の方々には、このマークを見かけましたら、例えば、電車やバスで席を譲る、何か困っているようであれば声を掛けるなど、ぜひとも思いやりのある行動をお願いいたします。
県としては、広報ポスターの掲示等によりヘルプマーク等の周知に努めているところですが、マスコミ各位におかれましても、周知方につきましては、特段のご配慮をお願いいたします。よろしくお願いします。
次は、県立美術館の開会10周年企画展でありますが、『生誕80周年 澤田教一:故郷と戦場』の開催等についてであります。
県立美術館の開館10周年記念展の最終第4弾ということになりますが、10月8日から開催いたします。
今回の展覧会は、戦火の絶えないインドシナ半島に赴き、カメラマンとして活躍した青森市出身の澤田教一さんが、34歳で銃弾に倒れるまでの約5年間の作品を故郷青森で撮影した作品と共に展示いたします。
澤田教一さんは、ベトナム戦争が拡大の一途にありました時期に激戦地での撮影を続け、数々の傑作を世に送り出し、報道写真界の頂点に上りつめました。ピュリツァー賞受賞作「安全への逃避」では、世界中に戦争の過酷な現実を突きつけたところであります。
県立美術館では、夫人でいらっしゃる澤田サタさんからフィルムや伝送写真原稿など、多くの資料を寄託され、これら資料の調査を進めてまいりました。この展覧会では、調査に基づき、未発表のカットを含む写真や資料300点余りを展示いたします。
開催期間は10月8日から12月11日までの61日間、小・中学生の観覧料は無料でございます。
マスコミの皆さまにおかれましては、これもまた周知方について特段のご配慮をお願いいたします。
寄託されました作品それぞれについて、しっかりと研究や分析も行ったということになります。どうぞよろしくお願いいたします。
以上、庁議案件です。
〇幹事社
それでは代表質問をさせていただきます。昨年デビューしました「青天の霹靂」についてですが、今年は2年目、県外でも販売が本格的になるという大事な年であります。
本日、津軽みらい農協で初出荷するというタイミングで伺うことになるのですが、青森の「青天の霹靂」は去年大変話題を集めて販売も好調だったというところではありますが、今年岩手県の「銀河のしずく」という新しい品種がデビューしたり、来年はまた新潟県の新しい品種がデビューするなど、販売環境というのはますます競争が激しくなるという中で、今年大事な2年目、県としてはどのような販売戦略なのかというところをお聞かせください。
〇知事
10月10日ということになりますけれども、いよいよ平成28年産の私どもの「青天の霹靂」の発売が迫ってきたところであります。
今お話もありましたとおり、岩手をはじめそれぞれの地域、やはりお米は日本の国にとって大切な文化でもあるわけですし、また農業にとりまして基本中の基本でございます。
ライバルと言っていいのかわかりませんが、これから各地域がこれぞというものを出してくると、そういった銘柄米と競っていくこととなりますが、生産量が3倍になりましたし、「青天の霹靂」のブランド化にとって正念場を迎える年となりますので、何としてもこのブランド化を成し遂げるということと、さらに多くの国内外の皆さま方にも、まずはここが大事ですが、しっかりとこの品質を知っていただくと、そういう思いで決意を新たにしております。
私も本日午後から出荷式に行きますし、工藤憲男さんといったこれぞという生産者が、みんな本当に気合いが入っていますから、一緒に心を込めて送り出したいと思っています。
さて、私は全国の皆さまに「青天の霹靂」を末永くご愛顧、本当に好きになって食べていただくためには、今後ともこの良食味で高品質なお米であることが重要だと思っております。話が少し逸れますが、りんごについても、長年販売の最前線でやってきましたが、市場から言われたのは品質でございました。当初は、いろいろ課題がありましたけれども、とにかく品質だと、量でどうこうという時代ではなく品質をきちんとすれば、そのことで高い評価が得られて、青森のりんごは確実に良くなると言われたことを、鮮明に覚えています。市場を回って歩いて、率直な意見交換の中で、そのような言葉がありました。
その意味においては、この「青天の霹靂」は、私自身が青森の「水」「土」「人」と言っていますが、八甲田、白神のブナ林から出る清らかな水、そしてご案内のとおり農家の方々が参加してくれていますけれども「日本一健康な土づくり運動」、そういう目に見えない努力というものをきちんとした上で、プロ中のプロといいましょうか、我こそはという高い志と技術を持った生産者、この方々が最高品質の本当においしいお米を作ってくれたということを、私としては2年前最初に食べた感動というのが未だにございます。先般の青森米応援フェアでも食べましたが、やはりおいしいと思いました。
そして、そういう作り手も含め、みんな各チームとも出荷基準を厳格に守って、良いものだけをきっちりと出してくれること、そういうことを我々はしているのだということを、「水」「土」「人」ということの他にも、この厳格に出荷基準を守って、本当においしいものを最高品質のものをお届けしているということを、しっかりとさらに伝えていかなければいけないと思っています。
10月10日を全国一斉発売日として迎えるわけでございますけれども、何としても注目度も高めていかなければいけないと思っております。
テレビCMにつきましては、県内3社の皆さま方のご協力をいただきながら、地産地消ここからスタートですから県内でも流しますが、いよいよ首都圏でも多くの県民の方々が「青天の霹靂」を持って走ってさあ届けに来ましたよと、ものすごいみんな熱い思いを、顔を見ていただければ分かりますけれども、そういう思いで「さあできました、届けに来ました」と走っていくのですが、そういったテレビCMを初めて首都圏においても放送いたします。
また、生活情報誌など、マスメディアを活用した消費宣伝を展開しますとともに、県職員で構成しますPR隊による試食宣伝も各地で行っていきます。
さらに、全国で「青森県フェア」、ご案内のとおり土日にあちらこちらで私自身も行くわけですけれども、ここにおきましては店頭において「青天の霹靂」の素晴らしさを、目に見えない「水」「土」までしっかりとやっているのだということも含めて、お客さまにお伝えしたいと思っていますし、また市場デビュー初年度で得た高い評価を維持するだけではなく、一層の認知度向上を私自身先頭に立って図っていきたいと思っております。
また、話題づくりとしては、県庁ごはん部が自ら走って、この「青天の霹靂」を首都圏の皆さまにお届けする「PR隊が走った分だけ「青天の霹靂」プレゼントキャンペーン」、こういったこと等も含めてさまざまなあの手この手という感じで展開していきたいと思っております。
さらに、昨年、東京・青山でPRイベントを行いましたが、参加してくださった方々に実際に食べていただき大変喜んでいただいたのですが、そういったメディア、ソーシャルネットワークによって情報が広がったのですが、今年も10月22日と23日の両日、東京・青山の「青山・国際連合大学前広場」において、首都圏の皆さま方にこの「青天の霹靂」をお届けできる喜びを表すユニークなイベント、これはもう本当によく考えたなと、よくこれだけいろいろ駆使したなということになりますけれども、ぜひ取材に行っていただきたいのですが、そのイベント開催に向けての準備も今進めているところであります。
本当に自信を持って私自身お勧めできるこの高品質、良食味、この「青天の霹靂」を本当に多くの皆さま方にますます知っていただき、どんどん食べていただいて、ブランド化を全力で頑張りたいと思っています。
〇幹事社
ありがとうございます。それでは各社から質問どうぞ。
〇記者
昨日発足した使用済燃料の再処理機構についてです。昨日、理事長との面談もありましたけれども、改めてこの新法人に対する知事の所感と、地元として求めることは何でしょうか。
〇知事
私としては、この使用済燃料再処理機構の業務運営に当たり、立地地域との協力関係、信頼関係が維持されるよう、安全対策や地域振興対策等に関して、県、村、機構との間で、改めて協定を締結する必要があると考えています。そういった協議等も進めていきたいと思っています。
改めて所感ということでございましたが、ご案内のとおり法律できちんと担保されて、国としてもしっかりとした関与をし、その上で国策としての核燃料サイクルの推進ということを、具体に実際の現場で行うのは日本原燃株式会社でありますけれども、この使用済燃料再処理機構がしっかりと実務的な部分も含めて前に進めるということでございます。
繰り返しとなりますけれども、我々の方の安全対策、地域振興策等を含めてですね、しっかりと認識した上で行っていただければと思っております。
また、初代理事長は、東北電力の副社長を務め、現場というか青森の地域について、東通のことや青森の支店長もなさった方ということで、地域の実情もよく知っている方でございますし、その方がリーダーシップをしっかりと発揮していただいて、より適切に、国との間、事業者との間にもしっかりと立ちながら進められることを強く願うところであります。
〇記者
今おっしゃられた、村と機構との協定についてなのですが、今現在で想定されている、例えば具体の内容とか、協定締結の時期というのはどういうものでしょうか。
〇知事
何回か他の記者の方々にも聞かれたりしていたので、いわゆる安全協定といったことについての話を、この機会に少しさせていただければと思っています。
県では県民の安全と安心を確保するという立場から、原子力施設について立地村とともに、事業者と安全協定を締結して、環境の監視、立ち入り調査等を実施してきたという経緯があります。
安全協定の内容としては、例えば環境放射線等の測定、平常時における報告、異常時における連絡等、またトラブル事象への対応、立入調査など、施設の運転に関わる安全対策が主な内容となっていました。
安全に関する責任が保たれるよう協定を締結してきたわけですけれども、こういった経緯がある中において、どのように使用済燃料再処理機構として関わるのか。実際、昨日発足したばかりですので、まだこれからということで、すみません、本来、向こうに行ってやりとりしてから話すべきかもしれないのですけれども、今後どういう部分について、どのように関与するのか、どういう形にするのか等も含めて、しっかりと機構と協議したいと。いずれ村も原燃もということになるのでしょうけれども。今はまだ本当にできたばかりなのですけれども、そういうことを私としては考えているところです。
〇記者
北海道新幹線が開業してから、先月の下旬で半年を迎えました。青函圏を訪れる観光客が増えているわけですけれども、半年を過ぎての手応えと課題について教えてください。
〇知事
「青森県・函館デスティネーションキャンペーン」もありましたが、手応えとしては、もう3月26日スタート当初から、いわゆる4つの半島、もはや半島ではないと言ってきたのですが、津軽半島、下北半島、渡島・檜山半島、もともとコンテンツをいっぱい持っているわけですけど、新しい観光、あるいは訪れてみたい目的地としての範囲を広げていただく、要するに津軽海峡観光圏としての方向性を出せるかということでしたが、今回の「青森県・函館デスティネーションキャンペーン」等も通じて、多くの方々がそれぞれの半島を訪れてくれているという経緯があり、あるいは、例の大函丸等も含めて、非常に多くの方々が乗って訪れてくれている。また立体観光ということで、飛んできてから、うまく新幹線も陸路も海路も鉄道も使っての観光を提案してきましたけれども、それも具体化してきた。何よりも、先日函館の市長さんが本当に喜んで、非常にいい形で連携が始まり、ますます期待できます、というようなお話もいただいて、私としては嬉しくなりました。
そこで、やはり冬場、私ども冬場もいろいろな形でキャンペーンしてきましたけれども、これまでの津軽海峡交流圏として、横から雪が降って真っ白な中に、いかにして、冬場の仕組みと冬場の受け入れ態勢等を含めて工夫するかということですね。要するに、ニセコと連携してのスキーなどはうまくいっていますが、スキーなど本当の冬場の部分ではなくて、お客さまが冬の半島を巡って歩くとか。もちろん、キアンコウとかマグロを活用して飛行機でやってきて回るとか、そういう試みは成功しているのです。ただ、ネットワークとして、津軽海峡観光圏としてさらにどういう工夫で進めていくのか。そういった場合、うちだけでなくて、やっぱり東北連携、道南東北連携というものを、絵とか口ではなくて、本当にお客さんが動いて、それぞれ回って歩くかというところまでやっていかなくてはいけないと思っています。
要するに、冬場のこれからについて、もう10月ですから、本格的に正月なり、2月勝負ということになると思うのですが、これまでは、例えば雪の中で津軽鉄道に乗るだとか、地吹雪を体験するとか、いろいろなことを行ってきましたけれども、そういったものをうまく組み合わせることによって、お客さまがうまく回って楽しんでくれました。
それを、この我々の観光圏プラス東北で設定していけるかということ、そういった商品をいかにして、国外市場で出していくかとか、あるいは国内においても飛行機で入ってきて回るというのをどう具体化できるのか。実際に実務協議をしているのですが、具体化をしていくのには、やはり連携というのでしょうか、どのようにしたらお互いに共通連携になるかということ等を含めてやっていかなければということがあり、東北観光推進機構に大いに期待するところです。仙台だけではなくて東北全体でやりましょうと。
〇記者
青函圏について、青森と道南に関しては役割分担ができると思うのですが、東北の内部の連携になりますと、役割分担というよりはお客さんの取り合いという感じにもなりかねないと思うのですが、連携の難しさについてはどうでしょう。
〇知事
例えば、お互い持てるものを、一緒にうまくやった方が、雪がいっぱい降るところ、ほとんど降らないところを結ぶというような形でいろいろアイディアを出してくれて、違うコンテンツを組み合わせて。
例えば、都市部の光のペーシェントなど、1月の八甲田などを組み合わせるとかですね。
北海道がニセコでも函館でもそのようなことを一緒にやろうと、やっているわけですから。
やはり仙台では仙台空港にどんどん観光客が入るわけですから、その方々が交通を活用して、千歳まで使ってもいいのではないでしょうか。
〇記者
新幹線開業に関連して、2点ほど伺いたいのですが、1つ目は奥津軽いまべつ駅、1日平均70人の乗車数があるというのが、JR北海道の発表なのですが、知事としてはこの数字をどのように評価しているのか。
また「青森県・函館デスティネーションキャンペーン」が終わりましたが、その大きな目標としては、青函圏が観光エリアとして認知されるということだったと思うのですが、今終えてみて、その辺の手応えをどのように受け止めていらっしゃいますか。
〇知事
70人というのは、数字としては小さく見えるかもしれませんが、乗り降りではなく、奥津軽いまべつ駅そのものを見に行くなど、そのような観光も出てきています。
奥津軽いまべつ駅開業に向かっての努力たるや、すごかったわけですから。荒馬もそうですし、それから今別をひとつの拠点として、バスを出して中里や金木の太宰や立佞武多とつないでいく仕組みや、十三湖を活用するなど、小さな町としてはこれまでなかなか提案できなかったことを思い切って提案し、どんどんPRして知名度が上がり、奥津軽いまべつ駅があることによる効果といいますか、象徴としてものすごい効果が私は確実に出てくると思います。
頑張ってくれた故・小野元今別町新幹線対策室長にも、みんなでまたしっかりやるからと、一言伝えたいと思います。
それと「青森県・函館デスティネーションキャンペーン」については、先ほども函館の市長さんの話をしましたが、まずは知っていただいたと、すごいぞと、新幹線を活用すると船を使ったり、飛行機も使っているわけですが、今まで訪れることがなかった新しい観光の魅力にそれぞれ触れることができ、そのことの発見、驚き、それがSNSなどでもどんどん流されていますし、具体の大事な旅行商品として、各旅行代理店等が実際に作ってくれて売り出してくれていると、そういうことが始まってきました。
ただ、ここはもうスタートであって、今後、確実に道南と我々が観光の部分においてひとつのエリアだということを認識していただくためには、あるコンテンツをさらにきちんと示していくことと、その良さを認知してもらう試みが、副産物的なものも含めてですけど、お客さまにネット発信してもらうなど、いろいろなことを積み重ねていくことが今こそ本当に重要だと思っています。
そして、先ほどもお話しましたが、この冬についても、我々が思っている楽しみ方と逆の考え方、要するに、我々の観光地というものはこんなもので、こういうことを喜ぶなという既成概念に捉われないコンテンツの示し方、そういうこと等をしっかりと行っていきたいと思います。
観光の方から。
〇観光国際戦略局次長
「青森県・函館デスティネーションキャンペーン」につきましては、知事から今お話がありましたように、青函の周遊ルートができて、立体観光も広まったという成果があります。
「青森県・函館デスティネーションキャンペーン」後に向けて、いろいろな関係者の協議の場がありますけれども、今知事から「スタート」というキーワードがありましたように、そこで必ず皆さんから一致して出てくるのは、「青森県・函館デスティネーションキャンペーン」が終着点ではなくて、これはスタートだと。そういう認識を持ったことは、非常に大きいと思います。
またマスコミの皆さんには、9月30日の「青森県・函館デスティネーションキャンペーン」のフィナーレの時に、新青森駅と弘前駅でのおもてなしのイベントも取材していただきました。その時、園児の皆さんや高校生の皆さんは、やらされているということではなくて本当に自分から主体的に、非常に元気な声で、「また来てね」とお客さまに声掛けをして、おもてなしをしていただきました。
そういった県民の受け入れ体制、おもてなしが広がったのも大きいと思います。
そして新しいコンテンツづくり、冬季観光等につきましては、私どもも国内外のいろいろな方々に新しい既成概念に捉われないメニューの提案と意見交換を進めておりますので、これから、関係者、それから関係者だけではない一般の県民の方も含めて、冬季観光、これから迎えます冬の時期、次のスタートとして取組を進めていきたいと考えております。
〇知事
ということで期待してください。
〇記者
話が変わるのですけれども、報道ベースの話で恐縮なのですが、青森市の鹿内市長が近く辞職されることについて何かございますでしょうか。
〇知事
本日のある紙面で見て非常に驚いたということになりますけれども、それぞれの政治家の出処進退について、私として触れることについては、申し訳ないのですけれども遠慮させてください。
-以上-
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