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知事記者会見(臨時)/令和3年7月27日/「北海道・北東北の縄文遺跡群」世界遺産登録決定を受けて

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知事記者会見録

会見日時:令和3年7月27日火曜日 19時40分~19時55分
会見場所:東奥日報新町ビル3階 New'sホール 催事場D
会見者:三村知事

〇知事
 本日、第44回世界遺産委員会拡大会合におきまして、私たちの「北海道・北東北の縄文遺跡群」が、世界遺産一覧表に記載されることとなりました。
 長い道のりでありましたが、本日、この歴史的な瞬間にお集まりくださいました県議会の皆さま、関係団体の皆さま方、そして何よりも応援いただきました県民の皆さま方と共に迎えることができましたことを本当に嬉しく思っております。
 積み重ねてきた1つ1つの遺跡の持つ歴史や重みというものを、県民の皆さま方にも、世界中の皆さま方にも共に考えていただければと思います。
 1万年以上にもわたって、北海道・北東北の地において自然と共生しながら、平和に力を合わせて、狩猟民族でありながらも定住してきたという、非常に稀有な文化遺産です。
 そして、今、SDGsということが世界で言われておりますが、自然と共生しながら、共に力を合わせて平和に生きていくという、その生き方、暮らし方は、まさにSDGsの先駆けであります。縄文遺跡群をしっかりと活用していくことを考えていきますが、多くの方々に遺跡を見ていただき、何よりも縄文の思いというものを感じていただければと思います。
 今後も関係自治体連携の下、縄文遺跡群を次の世代に継承していきますとともに、この地を訪れる方々に感動を与え、活力と魅力あふれる地域づくりにつなげていきたいと思っております。
 本当にありがとうございました。

〇記者
 お疲れさまでした。

〇知事
 ありがとうございました。
 本当に何というか、辿り着いたなと。ここから、また燃えていかなくてはという思いです。

〇記者
 審査が3番目ということで、時間も早まり、異議もなくすぐに了承されました。あの瞬間どういう思いでしたか。

〇知事
 これまでもイコモスから非常に高い評価をいただいていており、ほぼ満点という状況でしたが、そのとおりになったことは本当に嬉しいです。縄文遺跡群の価値がイコモスの方々にしっかりと認められ、しかも、我々の主張が完全に認められた形になり、非常に嬉しかったですし、ありがたかったです。

〇記者
 この登録までは、表明から17年という長い年月が経ちました。途中、くじけそうになった時もあったと思います。それを振り返って、今、どういう思いですか。

〇知事
 世界遺産登録を一緒に目指し支えてくれた方々の強い意志に助けられ、応援されて、絶対に我々の主張する価値が認められると信じ、決して諦めなかったことが、今日に至ったということで、本当にありがたく嬉しく思っています。

〇記者
 登録になったことが目標ではないと思います。これからもいろんな活動をしなければならないということで、これからの課題について、どのようにしていくお考えでしょうか。

〇知事
 世界遺産は、登録後も再審査という非常に厳しいところがあります。保護するだけではなく、適切な活用の中において、しっかりと価値が伝わるようにしていかなければいけません。そういったことなどを適切に行いながら、多くの方々に価値を理解してもらう活動が、北海道・北東北の地に生きることの価値にもつながっていくと思っています。
 私が子どものころの教科書は、弥生時代から始まりました。その状況がずっと続きましたが、三内丸山遺跡等をきっかけとして、この国の歴史の中に縄文が非常に重要な基層文化の一つとして取り上げられることになったわけです。
 我々としては、縄文の人々が生きてきたことを忘れずに、たくさんの方々に遺跡群や縄文を感じていただくことで、ますます応援していただくという展開にしていきたいと思っています。

〇記者
 「この地に生きる価値がある」と県民の方に伝えていきたいということですが、もうちょっと詳しくお伺いしてもよろしいですか。

〇知事
 縄文の価値というのは、厳しい自然の中で医療や電気もなく、非常に厳しい時代だったかもしれませんが、自然と共に生き、適切に自然環境を活用することによって、命をつないできたことだと思います。また、何よりも平和であったということが、出土品からも分かると言われています。
 狩猟の文化であり、定住であり、なおかつ自然と共生し、しかも平和に生きてこられた時代。その意味合いをしっかり持つことが、この故郷や4道県の中で生きていける、ここは良い土地だと、そういうことにつなげていきたいと思っています。

〇記者
 その故郷と4道県を青森県民の方にも巡っていただきたいし、県外から来る方にも巡っていただきたいと思うのですが。

〇知事
 外ヶ浜町の大平山元遺跡から始まる、1万年間を巡る旅ができることもすごいと思います。その1万年の間に、土器や矢じりといった道具も変化し、デザイン感覚も変わってきています。
 4道県の遺跡を巡ることによって、1万年の縄文を感じていただき、いろんな意味でリフレッシュ、再生していただきたいと思います。コロナ禍ではありますが、だからこそ逆に生きる意味でありますとか、この1万年の縄文の中でさまざまなことを感じてほしいです。

〇記者
 1万年の旅を巡ってもらうための具体策について、今、お聞きできる部分はございますか。

〇知事
 二次交通システムとして連携バスを出すなど、いろいろと工夫する段取りをしています。それを4道県で連携しながら巡回できるのか、もちろんレンタカーでも回れますが、それ以外の回り方ができるような具体策に踏み込んでいかなくてはと思っています。

〇記者
 まさにオリンピックが開かれていますが、世界に向けては、今後どういうふうに縄文の魅力を伝えていきたいと考えていますか。

〇知事
 縄文は、日本国内だけではなく、イコモスからもしっかりと評価をいただき、世界遺産として選んでいただいたわけです。
 ですから、先ほど話した1万年の旅というあり方もあるでしょうけども、価値を示すための専門家によるシンポジウム等も含めてやっていかなければと思っています。

〇記者
 世界自然遺産の白神山地、そして、今回の縄文の世界文化遺産ということで、自然と文化、両方の世界遺産を併せ持つ知事として、どのように受け止めていらっしゃいますか。

〇知事
 4道県はそれぞれ世界遺産を2つずつ(※岩手県は3つ)持つことになりましたが、それだけ歴史的にも文化的にも濃い地域というか、非常に価値の高い地域だと思います。極東という言葉がありますが、この地域は、単に極東の日本の端っこの寒いところではなく、これだけの歴史、文化、自然の価値を持っているんだぞと。
 このことは、大きな我々の支え、自信につながってくると思います。そのことをいろんな形で発信してご理解いただくことが非常に重要になってくるんだと思っています。

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