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更新日付:2023年1月4日 広報広聴課
知事記者会見(定例記者会見)/令和5年1月4日/庁議報告ほか
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知事記者会見録
会見日時:令和5年1月4日水曜日 11時30分~12時00分
会見場所:第三応接室
会見者:三村知事
〇幹事社
まずは、知事から庁議案件等の報告をお願いします。
〇知事
明けましておめでとうございます。
県政記者会の皆さま方におかれましては、穏やかな新年を迎えられたことと思います。今年も県政推進のため、ご協力をお願い申し上げます。
【高病原性鳥インフルエンザ関係】
この場をお借りして、昨年12月、三沢市の養鶏場において発生が確認された、高病原性鳥インフルエンザへの対応についてお話しさせていただきます。
発生農場における防疫措置については、昨年12月30日12時30分をもって完了させることができました。
国内でも過去最大規模となる約139万羽の殺処分に加え、発生農場の消毒や埋却といった一連の作業を、当初の見込みよりも早く、昨年内に完了させることができましたのは、ひとえに関係各位の皆さまのご協力のたまものです。
このたびの防疫措置では、集合施設の提供や運営など、三沢市から全面的なご支援をいただいたほか、上北農村整備建設協会には、昼夜を徹して埋却作業を実施していただきました。
また、殺処分等の実施に当たっては、県からの災害派遣要請に基づき、担当分の防疫措置を早急に完了いただいた自衛隊や、各市町村に加え、畜産関係団体やJAグループ、土地改良関係団体、森林組合連合会といった農林業関係団体、さらには、青森県農村整備建設協会、一般社団法人青森県建設業協会三八支部、上北管内市町村の建設業協会といった建設業関係団体からも、年末のご多忙の中、職員の方々を派遣していただきました。
ご協力を賜りました全ての関係者の皆さまに、改めて心から感謝と御礼を申し上げます。本当にありがとうございました。お世話になりました。
今シーズンは、全国各地で本病の発生が報告されるなど、依然として感染リスクが高い状況にあります。家きん飼養者の皆さまにおかれましては、引き続き、飼養衛生管理の遵守を徹底するよう強くお願い申し上げます。
また、消費者の皆さま方におかれましては、これまでどおり、青森県産の鶏肉、そして鶏卵のご愛用を何とぞお願いする次第であります。
【年始のあいさつ】
それでは改めて、年頭に当たりまして、青森県の発展と県民の皆さま方のご多幸を心よりお祈り申し上げます。
そして、県民の生業を守り、県民が安んじて暮らせる魅力ある青森県づくりを進めるために、今年も全力で取り組んでいきますので、よろしくお願いいたします。
さて、今年は、「青森県基本計画『選ばれる青森』への挑戦」が最終年度を迎えます。基本計画に掲げる、2030年の目指す姿の実現に向け、これまでの成果や課題をしっかりと分析・検証するとともに、これまで築き上げてきたネットワークやロジスティクスを最大限生かし、あらゆる主体と認識を共有し、相互に連携・協力しながら、基本計画の総仕上げとなる取組を戦略的かつ重点的に展開し、人口減少克服をはじめとする諸課題へのチャレンジと成果の発現に努めたいと考えています。
また、各分野の事業展開に当たっては、「経済を回す(疲弊した地域経済の回復、外貨獲得による経済の活性化)」、「暮らしを守る(孤独・孤立への対応、心身の健康と安全の確保)」、「DX(あらゆる分野でのデジタルによる変革)」、この3つの視点を重視するとともに、コロナ禍がもたらした社会経済情勢の急激な変化や価値観の多様化等により顕在化、複雑化している本県の課題に対応し、「総合的なDX推進体制の構築」や「労働力確保体制の強化」等、将来を見据えた取組も進めていくこととしています。
特に、観光分野においては、コロナ禍により、順調に伸びていた外国人延べ宿泊者数が大幅に減少するなど、大きな打撃を受けていますが、政府の水際対策が大幅に緩和されたことも踏まえ、青森空港国際定期便の早期再開に向けた準備を確実に進めるとともに、本県での宿泊を促す集中的な海外プロモーションを展開していきます。
さらに、白神山地が令和5年度に世界自然遺産登録30周年の節目を迎えることから、話題性の高まるこの好機を逃すことなく、改めて、白神山地の価値や多彩な魅力を国内外に情報発信することにより、さらなる地域の活性化を図るとともに、白神山地の豊かな自然を保全し、次の世代へ継承していきます。また、4月から実施されるJR東日本等による「津軽観光キャンペーン」も活用し、関係機関や地元自治体と連携しながら、白神山地エリアへのさらなる誘客促進に取り組むとともに、世界文化遺産に登録された「北海道・北東北の縄文遺跡群」と合わせた2つの世界遺産を核とした国内外の誘客対策などにも積極的に取り組んでいきます。
交通分野においては、特に、県民の皆さまの多様な社会活動や生活はもとより、交流人口の拡大や観光・物産販売の振興などによる地域活性化を支える国内航空路線の維持・強化を図るとともに、この重要な基幹インフラを最大限活用し、人やモノ、そして経済の流れをしっかりと地域に、この青森に取り戻し、本県経済を力強く回していきます。
そのため、三沢・羽田線4便化の定着や青森・神戸線の2便化、青森・福岡線の復便をはじめ、国内航空ネットワークのさらなる強化を目指し、路線の認知度向上や二次交通の充実、西日本との乗継利用の促進等に取り組んでいきます。
さらに、青森空港国際定期便の早期再開は、インバウンドで外需を再び取り込むことも含め、本県経済の再起動を加速させていくためには極めて重要と考えており、現在計画中のソウル、台北のチャーター便の運航を実現させ、これを足掛かりとして、韓国、台湾との国際定期便の1日も早い再開に着実につなげていきたいと考えています。
商工分野においては、企業誘致・増設件数が、知事就任以来、令和4年3月までの累計で582件に達し、7,300名を超える雇用の確保につながっているほか、令和4年度もコンタクトセンター関連業を中心に、製造業や植物工場の新設など、好調に推移しています。
さらに、県内創業支援拠点を利用した創業者数が、6年連続で100名を超え、令和4年度も、11月末現在ですでに100名を超えているなど、コロナ禍の中にあっても、意欲を持った創業者が、地域の特色ある資源やアイデアを生かしながら、この青森の地でしっかりと夢を実現させています。
また、コロナ禍の長期化等に伴い、自殺率やがん死亡率など、県民の健康に関わる従来からの克服すべき課題がより顕在化してくる可能性があると受け止めており、公民館などでの「つどいの場」の再開や、「だし活(塩分摂取量を減らす活動)」、「だす活(野菜摂取により減塩する活動)」の普及活動、高齢者のフレイル予防対策など、県民の日常生活及び心や体の健康を取り戻すための取組を強化していきます。
さらに、人口減少については、自然減、社会減両面において依然厳しい状況が続いていますが、その克服に向けては、減少のスピードをできるだけ緩やかにしていくとともに、人口減少下にあっても、県民の皆さま方が安心して暮らせる持続可能で魅力ある青森県づくりを進めていくことが重要であることから、県民の生活の基盤となる、しごとづくりに向けた「経済を回す」取組を、引き続き強力に進めていきます。
加えて、新型コロナウイルス感染症の感染拡大やリモートワークの普及を背景に、若者を中心に地方への関心が高まっていることを好機と捉え、若者・女性の県内定着・還流の流れをより確実なものとしていくため、令和4年6月に創設した「あおもり若者定着奨学金返還支援制度」の運用及び周知にしっかりと取り組むとともに、魅力ある雇用の創出・拡大や移住フェア開催をはじめとする移住施策の着実な推進などの社会減対策と、結婚・妊娠・出産・子育てを社会全体で切れ目なく支える環境づくり、県民の健康づくりといった自然減対策を一層強化していきたいと考えています。
私としては、本県の若者や女性が多様な可能性にチャレンジでき、「ふるさとで安心して暮らしていける」という確かな未来への展望と道筋を開くためにも、「経済を回す」取組は特に重要と考えており、明るい兆しが見えつつある観光分野をはじめ、コロナ禍の期間をバネとして各産業が飛躍する1年とするため、今できることを着実に進めていきたいと考えています。
さて、私は、令和5年元日、令和2年1月以来3年ぶりに、皇居における新年祝賀の儀に参列いたしまして、天皇皇后両陛下の御健康と御皇室の弥栄を心よりお祈り申し上げ、また、天皇陛下のおことばをいただいたところです。
その際、私の心の中に静かに浮かんできたのは、仁徳天皇の「民の竈(かまど)」の逸話でした。幾多の困難や危機と対峙しながらも、皆で力を合わせてさまざまなことを克服してきたわが国の歴史と伝統に思いをはせたところです。
昨年来、人口減少克服をはじめとする県政の最重要課題に全力で取り組む中、長期化する新型コロナウイルス感染症の感染拡大や物価高騰等への対応に加え、大雨災害や高病原性鳥インフルエンザなどの緊急かつ突発的な事案も発生しましたが、全庁を挙げて対処する中で、懸命かつ真摯に職務にまい進する職員の姿を目にし、また、県民の皆さまをはじめ、多くの関係者の皆さま方のご理解、ご協力をいただいたことは、私としても、さまざま経験し、思い、悩み、そして事を前へ進める決断をするにあたり、大きな力となったところです。また、このことは青森県が守っていくべき美風であるとも思うところです。皆で力を合わせてともに前進していく、その素晴らしさをこれからも大切にしていく、そういった青森県であってほしいと思っています。
私としては、どのような困難や課題に直面したとしても、決して下を向くことなく、常に将来を見据え、県民のための県政という原点に立ち返りながら、現在、そして未来の県民の幸せにつなげていくため、なすべきと信じる道に向かって真っすぐに取り組んでいく決意であります。
急速に進む人口減少や高齢化はもとより、私たちを取り巻く社会経済環境の変化は著しく、想定を超える事態の発生もあり得ますが、県民の皆さま方が、縄文のふるさと、この青森の地で、将来にわたって安んじて暮らしていけるよう、元気と幸せ、そして確かな希望が広がる持続可能で魅力ある青森県づくりに一意専心、まい進していくことが重要と考えています。
報道機関各位におかれましても、引き続き、ご協力くださるよう、よろしくお願い申し上げます。
以上、所感とさせていただきます。ありがとうございました。
【新型コロナウイルス感染症関係】
つづいて、新型コロナウイルス感染症関係について、少しお話しさせていただきたいと思います。
青森県における新型コロナウイルス感染症対応も、3年が経過しようとしています。
まずは、この年末年始を含め、県民の命を守るために懸命に対応していただいた医療従事者等の皆さま方に対し、県民を代表して深く感謝申し上げたいと思います。誠にありがとうございました。
また、県民の皆さま方におかれましても、これまで感染防止対策の徹底にご協力いただいております。本当にありがとうございます。今後も県民の皆さま方のご協力をよろしくお願いいたします。
現在の感染状況をどう捉えるかはいろいろありますが、年末年始のため減少していると捉えるのがいいのではないかと思っています。
しかし、昨年は1月中旬から県内でも感染の急拡大があったことを忘れてはいけないと思っています。
したがって、新年早々、誠に恐縮ではありますが、人の流れや人同士の接触機会が増加する時期ですので、県民の皆さま方におかれましては、改めて、お一人お一人の感染防止対策等の徹底をお願いします。
新年会をはじめとして、会食等は、できるだけ少人数・短時間を基本とし、会話時には必ずマスクを着用するようお願いします。
成人式などのイベント等に出向く際は、その前後の移動や飲食等も含め、人混みを避け、感染リスクが高まる行動を控えるようお願いします。
イベント等の主催者におかれては、感染リスクを考慮の上、開催する場合には業種別ガイドライン等に沿って対策を講じることをお願いします。
帰省や旅行から戻った際にも、無料検査の活用等の検討をお願いします。
こうしたことを含め、引き続き、感染しない・させない取組を徹底するよう強くお願い申し上げる次第です。
また、季節性インフルエンザも流行入りしたところです。新型コロナウイルス感染症だけでなく、季節性インフルエンザへの対応としても、基本的な対策が重要となります。先ほど申し上げたことが、ほぼ同様に役に立つと考えています。
ワクチン接種も、新型コロナウイルス感染症でも季節性インフルエンザでも、ご自身のみならず、ご家族や高齢者等の重症化リスクの高い方を守ることにつながりますので、未接種の方は、ぜひ接種の検討をお願いします。
そして、マスクの適切な着用や換気など、場面に応じてしっかりと感染防止対策をとるとともに、熱、のどの痛み、せきなどの症状がある場合は、ご自身のためでも周りの方のためでもありますので、まずは出勤・外出等を控えて、検査等を受ける、相談するといったことをお願いします。
加えて、症状がある場合の受診等についてですが、高齢者、基礎疾患を有する方、妊婦等は、かかりつけ医や診療・検査医療機関へ、小学生以下の子どもは、かかりつけ医や小児科医等へ、まずはそれぞれ電話等でご相談ください。それ以外の方は、医療機関の負担を軽減するために、青森県臨時Webキット検査センターの活用などにより自己検査をお願いします。
新型コロナウイルス感染症での自宅療養の場合は、発熱等があっても、症状が軽く、意識がしっかりしていて、飲食ができるときは、市販の解熱剤等を服用して療養し、必要に応じて青森県自宅療養者サポートセンター等で電話診療を受けるようお願いします。
意識障害や呼吸困難の症状がある方は、すぐに救急車を呼んで構いません。しかしながら、症状が軽い方におかれては、外来受診を目的とした救急車の要請は控えるようお願いします。
新型コロナウイルス感染症と季節性インフルエンザの感染拡大を抑えていくためには、県民の皆さま方の感染防止対策の積み重ねが本当に大きな力となります。引き続き、お一人お一人がお互いを思い、守り合う気持ちで、必要な感染防止対策を徹底するよう重ねてお願い申し上げます。
特に、これからの3連休等を含め、イベント等がありますが、その前後においての感染防止対策を意識していただきたいと思います。
以上です。ありがとうございました。
【質疑応答】
〇幹事社
最初に知事選に関して、先ほど知事の年頭所感でお話がありましたが、2023年は青森県基本計画「『選ばれる青森』への挑戦」の最終年度に突入するほか、6月には知事の任期満了を迎えられます。
年末の挨拶から1週間ぐらいしか経っていませんが、知事自身の進退を含めたお考えをいま一度、お伺いします。
〇知事
私は、平成15年の知事就任の際、常に県民の目線、生活者の視点に立って、全ては青森県民のため、そして当時の状況で、ふるさと青森の再生・新生のために身を捨てる覚悟を持って、愚直に努力していくことを誓いました。
爾来、その思いを胸に刻み、初心やその姿勢を忘れずに職務に日々まい進してまいりました。
したがって、私としては知事としての職責を全うするということ、このことに今、全力を傾注しているところです。1週間前の年末の挨拶でいろいろお話がありましたが、何かを申し上げる時期や状況ではないということです。自民党青森県支部連合会会長の津島衆議院議員も非常にご多忙のことで、30日の午前中にお電話をいただき、お話をいろいろとした中で、「自分としては大変恐縮でありますが熟考中」であり、先ほど話したとおり、「現在の仕事を全力で全うするために頑張っているところでございます」ということをお話しさせていただきました。
津島議員からは、「この案件については丁寧に進めたいと思っています。またいずれ話をさせていただきます」とのお話がありました。
〇幹事社
2点目、日本原燃の再処理工場に関してです。1993年に着工してから今年で30年を迎えます。昨年末も、2024年度上期のできるだけ早い時期のしゅん工を新たな目標とすると知事に報告があったと思いますが、それも踏まえ、この30年間、操業への道のりが依然不透明であり、停滞とも言える30年ではなかったかと思います。
核燃サイクルを推進する立場をとってきた県として、この30年間の総括をお願いいたします。
〇知事
エネルギー資源に乏しい日本においては、特に昨今、その状況が非常に厳しくなっていますが、これまでもエネルギーの安定供給、そして地球温暖化への対応、エネルギー安全保障等の観点から、一貫して国は原子力発電及び核燃料サイクルの推進を基本政策としてきたところです。これは都度、都度確認しています。
県としては、原子力発電及び核燃料サイクルの推進がわが国を支える重要な政策であり、確固たる国家戦略であるとの認識の下、安全確保を第一義に、地域振興に寄与することを前提として原子力施設の立地に協力してきたという経緯があります。
したがって、国においては、いろいろ課題を解決しながら中長期的に責任を持って取り組んでいただきたいと考えるところです。
いずれにしても、私は原子力の案件については、「安全なくして原子力なし」との一貫した姿勢で、機会あるごとに、国に対して立地地域としての協力の経緯や現状を伝え、責任ある対応を求め続けてきたところです。
本県における原子力施設につきましては、何よりも安全の確保が第一であり、事業者においては原子力規制委員会による安全性の確認、これを前提として安全性のさらなる向上に自らが一層の責任と使命感をもって取り組むことが重要であると考えています。
私としては、引き続き県民の安全・安心を守る立場から、国・事業者の対応を厳しく見極め、適切に対応していきます。
〇記者
津軽線に関して、存廃を巡ってJRとの協議が今月にも始まると思います。県のスタンスとしては路線維持だと思いますが、JR側は路線維持に地元負担を求めているようです。それを踏まえた上で、どのように協議を進めていくのでしょうか。
〇知事
鉄道は基礎的な交通体系のいわば要であります。その地点、地点での、根本的な利益もありますが、交通ネットワーク全体としての利益や損失なども考えるべき大きなシステムだと思っています。
特に国鉄がJR東日本等に分割された時においても、首都圏を中心とした基幹路線を持ちながら地域全体の交通体系も守っていくことを、今まで続けてきたという経緯があります。
しかしながら、その一方で、地域住民にとってどうなのか、ということが非常に重要なになってきます。考え方や負担の話が出てきた場面で、地域としてどのように受け止めるのか。われわれとしても鉄道が交通ネットワークの基幹であることについては決して譲るつもりはありませんが、地域における考え方などが非常に重要になってくると考えています。
そうした中で、JR東日本から、地域を大切にする提案や、交通ネットワーク全体を考えての提案など、いろいろなご提案をいただき、その場面、場面で、地域として、あるいは、外ヶ浜町・今別町としての考え方や、その地域で実際に利用する方々も含めて、われわれとしてもさまざまなお話を伺いながら対応していくとことが適切と考えています。
いずれにしても、現状において交通ネットワークの基幹である鉄道に対して、こうした思いを譲るつもりはありません。
〇記者
先ほどの自民党青森県連津島会長とのやり取りについてお伺いします。知事は年末には、「会いたいというお話があれば会いたい」というようなお話がありました。今回、なぜ電話でのやり取りになったのでしょうか。会いたいと言われたけども、知事が忙しいということで会えなかったのか、それとも熟考中ということしか答えられる段階にないからまだ会えないということなのでしょうか。
〇知事
こちらというよりも津島議員が非常にご多忙の中において、会える時間帯や違う地域にいるなど、お互いのスケジュールの都合がつかない状況にあるということです。
旧知の仲でもありますから、お電話いただいていろいろとお話ししたということです。
〇記者
今回は、会いたいといった打診ではなかったということですか。
〇知事
お互いのスケジュールの都合がつかず、ちょっと難しいですねということで、電話で短くお話しさせていただきました。
〇記者
また会いたいというお話があれば、また別のところで会われるのでしょうか。
〇知事
もちろん対応していくことになると思います。
ただ、政治や選挙の場面においては、皆さま方が想定するような段取りや日程、何月何日にどうとか、何か月前でなければどうだとか、そういったことについて、理路整然とした予定が立つものではないということをまず認識していただきたいと思います。
〇記者
今回、熟考中ということでお答えされたということですが。
〇知事
熟考中と、今までと同じことを言いました。
〇記者
会ってもそういうふうな回答になるのでしょうか。
〇知事
言葉はお互い大事にしなければいけませんので、同じになります。
〇記者
現段階では会って面談したとしても、同じ回答になると。分かりました。
〇知事
政治や選挙では、さまざまな要因がある中において、割り切れるような話にはなりません。
〇幹事社
ありがとうございました。
まずは、知事から庁議案件等の報告をお願いします。
〇知事
明けましておめでとうございます。
県政記者会の皆さま方におかれましては、穏やかな新年を迎えられたことと思います。今年も県政推進のため、ご協力をお願い申し上げます。
【高病原性鳥インフルエンザ関係】
この場をお借りして、昨年12月、三沢市の養鶏場において発生が確認された、高病原性鳥インフルエンザへの対応についてお話しさせていただきます。
発生農場における防疫措置については、昨年12月30日12時30分をもって完了させることができました。
国内でも過去最大規模となる約139万羽の殺処分に加え、発生農場の消毒や埋却といった一連の作業を、当初の見込みよりも早く、昨年内に完了させることができましたのは、ひとえに関係各位の皆さまのご協力のたまものです。
このたびの防疫措置では、集合施設の提供や運営など、三沢市から全面的なご支援をいただいたほか、上北農村整備建設協会には、昼夜を徹して埋却作業を実施していただきました。
また、殺処分等の実施に当たっては、県からの災害派遣要請に基づき、担当分の防疫措置を早急に完了いただいた自衛隊や、各市町村に加え、畜産関係団体やJAグループ、土地改良関係団体、森林組合連合会といった農林業関係団体、さらには、青森県農村整備建設協会、一般社団法人青森県建設業協会三八支部、上北管内市町村の建設業協会といった建設業関係団体からも、年末のご多忙の中、職員の方々を派遣していただきました。
ご協力を賜りました全ての関係者の皆さまに、改めて心から感謝と御礼を申し上げます。本当にありがとうございました。お世話になりました。
今シーズンは、全国各地で本病の発生が報告されるなど、依然として感染リスクが高い状況にあります。家きん飼養者の皆さまにおかれましては、引き続き、飼養衛生管理の遵守を徹底するよう強くお願い申し上げます。
また、消費者の皆さま方におかれましては、これまでどおり、青森県産の鶏肉、そして鶏卵のご愛用を何とぞお願いする次第であります。
【年始のあいさつ】
それでは改めて、年頭に当たりまして、青森県の発展と県民の皆さま方のご多幸を心よりお祈り申し上げます。
そして、県民の生業を守り、県民が安んじて暮らせる魅力ある青森県づくりを進めるために、今年も全力で取り組んでいきますので、よろしくお願いいたします。
さて、今年は、「青森県基本計画『選ばれる青森』への挑戦」が最終年度を迎えます。基本計画に掲げる、2030年の目指す姿の実現に向け、これまでの成果や課題をしっかりと分析・検証するとともに、これまで築き上げてきたネットワークやロジスティクスを最大限生かし、あらゆる主体と認識を共有し、相互に連携・協力しながら、基本計画の総仕上げとなる取組を戦略的かつ重点的に展開し、人口減少克服をはじめとする諸課題へのチャレンジと成果の発現に努めたいと考えています。
また、各分野の事業展開に当たっては、「経済を回す(疲弊した地域経済の回復、外貨獲得による経済の活性化)」、「暮らしを守る(孤独・孤立への対応、心身の健康と安全の確保)」、「DX(あらゆる分野でのデジタルによる変革)」、この3つの視点を重視するとともに、コロナ禍がもたらした社会経済情勢の急激な変化や価値観の多様化等により顕在化、複雑化している本県の課題に対応し、「総合的なDX推進体制の構築」や「労働力確保体制の強化」等、将来を見据えた取組も進めていくこととしています。
特に、観光分野においては、コロナ禍により、順調に伸びていた外国人延べ宿泊者数が大幅に減少するなど、大きな打撃を受けていますが、政府の水際対策が大幅に緩和されたことも踏まえ、青森空港国際定期便の早期再開に向けた準備を確実に進めるとともに、本県での宿泊を促す集中的な海外プロモーションを展開していきます。
さらに、白神山地が令和5年度に世界自然遺産登録30周年の節目を迎えることから、話題性の高まるこの好機を逃すことなく、改めて、白神山地の価値や多彩な魅力を国内外に情報発信することにより、さらなる地域の活性化を図るとともに、白神山地の豊かな自然を保全し、次の世代へ継承していきます。また、4月から実施されるJR東日本等による「津軽観光キャンペーン」も活用し、関係機関や地元自治体と連携しながら、白神山地エリアへのさらなる誘客促進に取り組むとともに、世界文化遺産に登録された「北海道・北東北の縄文遺跡群」と合わせた2つの世界遺産を核とした国内外の誘客対策などにも積極的に取り組んでいきます。
交通分野においては、特に、県民の皆さまの多様な社会活動や生活はもとより、交流人口の拡大や観光・物産販売の振興などによる地域活性化を支える国内航空路線の維持・強化を図るとともに、この重要な基幹インフラを最大限活用し、人やモノ、そして経済の流れをしっかりと地域に、この青森に取り戻し、本県経済を力強く回していきます。
そのため、三沢・羽田線4便化の定着や青森・神戸線の2便化、青森・福岡線の復便をはじめ、国内航空ネットワークのさらなる強化を目指し、路線の認知度向上や二次交通の充実、西日本との乗継利用の促進等に取り組んでいきます。
さらに、青森空港国際定期便の早期再開は、インバウンドで外需を再び取り込むことも含め、本県経済の再起動を加速させていくためには極めて重要と考えており、現在計画中のソウル、台北のチャーター便の運航を実現させ、これを足掛かりとして、韓国、台湾との国際定期便の1日も早い再開に着実につなげていきたいと考えています。
商工分野においては、企業誘致・増設件数が、知事就任以来、令和4年3月までの累計で582件に達し、7,300名を超える雇用の確保につながっているほか、令和4年度もコンタクトセンター関連業を中心に、製造業や植物工場の新設など、好調に推移しています。
さらに、県内創業支援拠点を利用した創業者数が、6年連続で100名を超え、令和4年度も、11月末現在ですでに100名を超えているなど、コロナ禍の中にあっても、意欲を持った創業者が、地域の特色ある資源やアイデアを生かしながら、この青森の地でしっかりと夢を実現させています。
また、コロナ禍の長期化等に伴い、自殺率やがん死亡率など、県民の健康に関わる従来からの克服すべき課題がより顕在化してくる可能性があると受け止めており、公民館などでの「つどいの場」の再開や、「だし活(塩分摂取量を減らす活動)」、「だす活(野菜摂取により減塩する活動)」の普及活動、高齢者のフレイル予防対策など、県民の日常生活及び心や体の健康を取り戻すための取組を強化していきます。
さらに、人口減少については、自然減、社会減両面において依然厳しい状況が続いていますが、その克服に向けては、減少のスピードをできるだけ緩やかにしていくとともに、人口減少下にあっても、県民の皆さま方が安心して暮らせる持続可能で魅力ある青森県づくりを進めていくことが重要であることから、県民の生活の基盤となる、しごとづくりに向けた「経済を回す」取組を、引き続き強力に進めていきます。
加えて、新型コロナウイルス感染症の感染拡大やリモートワークの普及を背景に、若者を中心に地方への関心が高まっていることを好機と捉え、若者・女性の県内定着・還流の流れをより確実なものとしていくため、令和4年6月に創設した「あおもり若者定着奨学金返還支援制度」の運用及び周知にしっかりと取り組むとともに、魅力ある雇用の創出・拡大や移住フェア開催をはじめとする移住施策の着実な推進などの社会減対策と、結婚・妊娠・出産・子育てを社会全体で切れ目なく支える環境づくり、県民の健康づくりといった自然減対策を一層強化していきたいと考えています。
私としては、本県の若者や女性が多様な可能性にチャレンジでき、「ふるさとで安心して暮らしていける」という確かな未来への展望と道筋を開くためにも、「経済を回す」取組は特に重要と考えており、明るい兆しが見えつつある観光分野をはじめ、コロナ禍の期間をバネとして各産業が飛躍する1年とするため、今できることを着実に進めていきたいと考えています。
さて、私は、令和5年元日、令和2年1月以来3年ぶりに、皇居における新年祝賀の儀に参列いたしまして、天皇皇后両陛下の御健康と御皇室の弥栄を心よりお祈り申し上げ、また、天皇陛下のおことばをいただいたところです。
その際、私の心の中に静かに浮かんできたのは、仁徳天皇の「民の竈(かまど)」の逸話でした。幾多の困難や危機と対峙しながらも、皆で力を合わせてさまざまなことを克服してきたわが国の歴史と伝統に思いをはせたところです。
昨年来、人口減少克服をはじめとする県政の最重要課題に全力で取り組む中、長期化する新型コロナウイルス感染症の感染拡大や物価高騰等への対応に加え、大雨災害や高病原性鳥インフルエンザなどの緊急かつ突発的な事案も発生しましたが、全庁を挙げて対処する中で、懸命かつ真摯に職務にまい進する職員の姿を目にし、また、県民の皆さまをはじめ、多くの関係者の皆さま方のご理解、ご協力をいただいたことは、私としても、さまざま経験し、思い、悩み、そして事を前へ進める決断をするにあたり、大きな力となったところです。また、このことは青森県が守っていくべき美風であるとも思うところです。皆で力を合わせてともに前進していく、その素晴らしさをこれからも大切にしていく、そういった青森県であってほしいと思っています。
私としては、どのような困難や課題に直面したとしても、決して下を向くことなく、常に将来を見据え、県民のための県政という原点に立ち返りながら、現在、そして未来の県民の幸せにつなげていくため、なすべきと信じる道に向かって真っすぐに取り組んでいく決意であります。
急速に進む人口減少や高齢化はもとより、私たちを取り巻く社会経済環境の変化は著しく、想定を超える事態の発生もあり得ますが、県民の皆さま方が、縄文のふるさと、この青森の地で、将来にわたって安んじて暮らしていけるよう、元気と幸せ、そして確かな希望が広がる持続可能で魅力ある青森県づくりに一意専心、まい進していくことが重要と考えています。
報道機関各位におかれましても、引き続き、ご協力くださるよう、よろしくお願い申し上げます。
以上、所感とさせていただきます。ありがとうございました。
【新型コロナウイルス感染症関係】
つづいて、新型コロナウイルス感染症関係について、少しお話しさせていただきたいと思います。
青森県における新型コロナウイルス感染症対応も、3年が経過しようとしています。
まずは、この年末年始を含め、県民の命を守るために懸命に対応していただいた医療従事者等の皆さま方に対し、県民を代表して深く感謝申し上げたいと思います。誠にありがとうございました。
また、県民の皆さま方におかれましても、これまで感染防止対策の徹底にご協力いただいております。本当にありがとうございます。今後も県民の皆さま方のご協力をよろしくお願いいたします。
現在の感染状況をどう捉えるかはいろいろありますが、年末年始のため減少していると捉えるのがいいのではないかと思っています。
しかし、昨年は1月中旬から県内でも感染の急拡大があったことを忘れてはいけないと思っています。
したがって、新年早々、誠に恐縮ではありますが、人の流れや人同士の接触機会が増加する時期ですので、県民の皆さま方におかれましては、改めて、お一人お一人の感染防止対策等の徹底をお願いします。
新年会をはじめとして、会食等は、できるだけ少人数・短時間を基本とし、会話時には必ずマスクを着用するようお願いします。
成人式などのイベント等に出向く際は、その前後の移動や飲食等も含め、人混みを避け、感染リスクが高まる行動を控えるようお願いします。
イベント等の主催者におかれては、感染リスクを考慮の上、開催する場合には業種別ガイドライン等に沿って対策を講じることをお願いします。
帰省や旅行から戻った際にも、無料検査の活用等の検討をお願いします。
こうしたことを含め、引き続き、感染しない・させない取組を徹底するよう強くお願い申し上げる次第です。
また、季節性インフルエンザも流行入りしたところです。新型コロナウイルス感染症だけでなく、季節性インフルエンザへの対応としても、基本的な対策が重要となります。先ほど申し上げたことが、ほぼ同様に役に立つと考えています。
ワクチン接種も、新型コロナウイルス感染症でも季節性インフルエンザでも、ご自身のみならず、ご家族や高齢者等の重症化リスクの高い方を守ることにつながりますので、未接種の方は、ぜひ接種の検討をお願いします。
そして、マスクの適切な着用や換気など、場面に応じてしっかりと感染防止対策をとるとともに、熱、のどの痛み、せきなどの症状がある場合は、ご自身のためでも周りの方のためでもありますので、まずは出勤・外出等を控えて、検査等を受ける、相談するといったことをお願いします。
加えて、症状がある場合の受診等についてですが、高齢者、基礎疾患を有する方、妊婦等は、かかりつけ医や診療・検査医療機関へ、小学生以下の子どもは、かかりつけ医や小児科医等へ、まずはそれぞれ電話等でご相談ください。それ以外の方は、医療機関の負担を軽減するために、青森県臨時Webキット検査センターの活用などにより自己検査をお願いします。
新型コロナウイルス感染症での自宅療養の場合は、発熱等があっても、症状が軽く、意識がしっかりしていて、飲食ができるときは、市販の解熱剤等を服用して療養し、必要に応じて青森県自宅療養者サポートセンター等で電話診療を受けるようお願いします。
意識障害や呼吸困難の症状がある方は、すぐに救急車を呼んで構いません。しかしながら、症状が軽い方におかれては、外来受診を目的とした救急車の要請は控えるようお願いします。
新型コロナウイルス感染症と季節性インフルエンザの感染拡大を抑えていくためには、県民の皆さま方の感染防止対策の積み重ねが本当に大きな力となります。引き続き、お一人お一人がお互いを思い、守り合う気持ちで、必要な感染防止対策を徹底するよう重ねてお願い申し上げます。
特に、これからの3連休等を含め、イベント等がありますが、その前後においての感染防止対策を意識していただきたいと思います。
以上です。ありがとうございました。
【質疑応答】
〇幹事社
最初に知事選に関して、先ほど知事の年頭所感でお話がありましたが、2023年は青森県基本計画「『選ばれる青森』への挑戦」の最終年度に突入するほか、6月には知事の任期満了を迎えられます。
年末の挨拶から1週間ぐらいしか経っていませんが、知事自身の進退を含めたお考えをいま一度、お伺いします。
〇知事
私は、平成15年の知事就任の際、常に県民の目線、生活者の視点に立って、全ては青森県民のため、そして当時の状況で、ふるさと青森の再生・新生のために身を捨てる覚悟を持って、愚直に努力していくことを誓いました。
爾来、その思いを胸に刻み、初心やその姿勢を忘れずに職務に日々まい進してまいりました。
したがって、私としては知事としての職責を全うするということ、このことに今、全力を傾注しているところです。1週間前の年末の挨拶でいろいろお話がありましたが、何かを申し上げる時期や状況ではないということです。自民党青森県支部連合会会長の津島衆議院議員も非常にご多忙のことで、30日の午前中にお電話をいただき、お話をいろいろとした中で、「自分としては大変恐縮でありますが熟考中」であり、先ほど話したとおり、「現在の仕事を全力で全うするために頑張っているところでございます」ということをお話しさせていただきました。
津島議員からは、「この案件については丁寧に進めたいと思っています。またいずれ話をさせていただきます」とのお話がありました。
〇幹事社
2点目、日本原燃の再処理工場に関してです。1993年に着工してから今年で30年を迎えます。昨年末も、2024年度上期のできるだけ早い時期のしゅん工を新たな目標とすると知事に報告があったと思いますが、それも踏まえ、この30年間、操業への道のりが依然不透明であり、停滞とも言える30年ではなかったかと思います。
核燃サイクルを推進する立場をとってきた県として、この30年間の総括をお願いいたします。
〇知事
エネルギー資源に乏しい日本においては、特に昨今、その状況が非常に厳しくなっていますが、これまでもエネルギーの安定供給、そして地球温暖化への対応、エネルギー安全保障等の観点から、一貫して国は原子力発電及び核燃料サイクルの推進を基本政策としてきたところです。これは都度、都度確認しています。
県としては、原子力発電及び核燃料サイクルの推進がわが国を支える重要な政策であり、確固たる国家戦略であるとの認識の下、安全確保を第一義に、地域振興に寄与することを前提として原子力施設の立地に協力してきたという経緯があります。
したがって、国においては、いろいろ課題を解決しながら中長期的に責任を持って取り組んでいただきたいと考えるところです。
いずれにしても、私は原子力の案件については、「安全なくして原子力なし」との一貫した姿勢で、機会あるごとに、国に対して立地地域としての協力の経緯や現状を伝え、責任ある対応を求め続けてきたところです。
本県における原子力施設につきましては、何よりも安全の確保が第一であり、事業者においては原子力規制委員会による安全性の確認、これを前提として安全性のさらなる向上に自らが一層の責任と使命感をもって取り組むことが重要であると考えています。
私としては、引き続き県民の安全・安心を守る立場から、国・事業者の対応を厳しく見極め、適切に対応していきます。
〇記者
津軽線に関して、存廃を巡ってJRとの協議が今月にも始まると思います。県のスタンスとしては路線維持だと思いますが、JR側は路線維持に地元負担を求めているようです。それを踏まえた上で、どのように協議を進めていくのでしょうか。
〇知事
鉄道は基礎的な交通体系のいわば要であります。その地点、地点での、根本的な利益もありますが、交通ネットワーク全体としての利益や損失なども考えるべき大きなシステムだと思っています。
特に国鉄がJR東日本等に分割された時においても、首都圏を中心とした基幹路線を持ちながら地域全体の交通体系も守っていくことを、今まで続けてきたという経緯があります。
しかしながら、その一方で、地域住民にとってどうなのか、ということが非常に重要なになってきます。考え方や負担の話が出てきた場面で、地域としてどのように受け止めるのか。われわれとしても鉄道が交通ネットワークの基幹であることについては決して譲るつもりはありませんが、地域における考え方などが非常に重要になってくると考えています。
そうした中で、JR東日本から、地域を大切にする提案や、交通ネットワーク全体を考えての提案など、いろいろなご提案をいただき、その場面、場面で、地域として、あるいは、外ヶ浜町・今別町としての考え方や、その地域で実際に利用する方々も含めて、われわれとしてもさまざまなお話を伺いながら対応していくとことが適切と考えています。
いずれにしても、現状において交通ネットワークの基幹である鉄道に対して、こうした思いを譲るつもりはありません。
〇記者
先ほどの自民党青森県連津島会長とのやり取りについてお伺いします。知事は年末には、「会いたいというお話があれば会いたい」というようなお話がありました。今回、なぜ電話でのやり取りになったのでしょうか。会いたいと言われたけども、知事が忙しいということで会えなかったのか、それとも熟考中ということしか答えられる段階にないからまだ会えないということなのでしょうか。
〇知事
こちらというよりも津島議員が非常にご多忙の中において、会える時間帯や違う地域にいるなど、お互いのスケジュールの都合がつかない状況にあるということです。
旧知の仲でもありますから、お電話いただいていろいろとお話ししたということです。
〇記者
今回は、会いたいといった打診ではなかったということですか。
〇知事
お互いのスケジュールの都合がつかず、ちょっと難しいですねということで、電話で短くお話しさせていただきました。
〇記者
また会いたいというお話があれば、また別のところで会われるのでしょうか。
〇知事
もちろん対応していくことになると思います。
ただ、政治や選挙の場面においては、皆さま方が想定するような段取りや日程、何月何日にどうとか、何か月前でなければどうだとか、そういったことについて、理路整然とした予定が立つものではないということをまず認識していただきたいと思います。
〇記者
今回、熟考中ということでお答えされたということですが。
〇知事
熟考中と、今までと同じことを言いました。
〇記者
会ってもそういうふうな回答になるのでしょうか。
〇知事
言葉はお互い大事にしなければいけませんので、同じになります。
〇記者
現段階では会って面談したとしても、同じ回答になると。分かりました。
〇知事
政治や選挙では、さまざまな要因がある中において、割り切れるような話にはなりません。
〇幹事社
ありがとうございました。
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