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更新日付:2024年12月25日 広報広聴課
知事記者会見(定例記者会見)/令和6年12月3日/庁議報告ほか
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知事記者会見録
会見日時:令和6年12月3日火曜日 11時00分~11時50分
会見場所:県庁西棟889会議室
会見者:宮下知事
〇幹事社
ただ今から、定例記者会見を始めます。
まずは、知事からご報告をお願いします。
〇知事
【「あおもりスマート除雪」について】
いよいよ冬本番ということで、青森市内も雪が降り始めました。
今冬から新たに取り組む「あおもりスマート除雪」についてお知らせします。
まず、今回の取組の検討にあたっては、5月に行政と除排雪業者の合同によるワーキンググループを立ち上げ、除排雪の現場で起こっている問題点等を評価・分析しました。さらにアンケート調査を実施し、より良い除排雪体制の構築に向けた検討を重ねてまいりました。
本日は、この結果を踏まえ今冬から実践することとした、新たな3つの取組をお知らせいたします。
まず1点目、「スクラム除雪2.0」です。
昨年度は、市道の雪を県が運搬するスクラム除雪「バージョン1.0」を発表したところですが、今冬からは、「バージョン2.0」として運用します。
国・県・市の3者が共同で利用している青森市浜町緑地雪捨て場を図示しています。共同雪捨て場への運搬路となる市道を3者で共同利用しているため、降雪状況や路面状況等によっては投雪の順番待ちをするダンプトラックの長い列ができてしまい、除排雪効率が低下するという課題がありました。
この課題を解決するため、3者が連携して路面状況を確認し、連携除雪等を行うことで、このボトルネックを解消し、GPSを搭載したダンプトラックによる運搬効率化を図ります。
2点目は「除排雪管理システム」の導入です。
当該システムを導入することで、県民の皆さまからご要望の多い、排雪予定を公表するサービスを開始します。
昨年度は東青管内に限定して試行的な取組として実施しましたが、今冬からは、中南管内、西北管内にも拡大し、津軽全域で実施します。自宅や職場など、現在地からも、周辺の排雪予定箇所が閲覧できる機能を追加しています。本日からアクセス可能となりますので、ぜひご利用ください。
また、このシステムでは、除雪機械にGPS端末を搭載し、作業状況をリアルタイムに把握できます。事業者の皆さまがこれまで手作業で行っていた除排雪日報の作成など一連の事務作業量が3分の1に軽減します。
今冬は、東青、中南、西北の3管内から先行導入しますが、来年度からは、県内全ての管内で導入予定です。
最後、3点目は「3次元雪山除雪サポート」です。
積雪前の道路情報を3D地図化し、その情報に基づいて除雪機械のオペレーションをデジタルで支援するものです。今冬から、八甲田ゴールドラインにおける除雪作業での活用を予定しています。
このオペレーションの支援により、作業日数を短縮できる等の効果が期待されますので、オペレーターの負担軽減につながるとともに、中・長期的には「自動運転除雪」の実現も視野に入れ、検証を重ねてまいります。
雪は毎年降りますが、これを諦めるのではなく、時代の変化やテクノロジーの進展と共に対策を毎年強化していきます。「雪をいかに克服するか」は青森が抱える最大の冬のテーマであり、除雪オペレーターの高齢化や担い手不足といった課題を抱える中で、デジタル技術を活用して雪とスマートに付き合っていくという視点は不可欠でありますので、今後とも「ゆきみちモデルのトップランナー」を目指し、常にアップデートしながら取り組んでいきます。
今回、3つ発表しましたが、年間3つの取組を進めることで、10年間で30の課題が改善します。年々こうした改善をし、青森の雪を克服していきます。
【「Aomoriインフラアカデミー」のプレ開校について】
雪対策も含めて、土木系従事者の確保、育成なくして、県土の健全な発展・強靭化はありえないと私は考えています。こどもたちや学生がインフラを楽しく学ぶためのバーチャル楽校「Aomoriインフラアカデミー」のプレ開校についてお知らせします。
「Aomoriインフラアカデミー」とは、インフラを分かりやすく、楽しく学ぶための新たなプラットホームの構築を基本コンセプトとしており、小学生から大学生までを対象に、産学官が連携して土木系人材を育成することを目的としたバーチャルサイトです。
本県出身の土木系人材の還流率は1パーセント未満であり、「中・長期的な視点」で土木系人材の底上げを図ることが重要です。このような観点から、今般、産学官が連携し、「インフラ教育」を実践する「Aomoriインフラアカデミー」を開校することといたしました。
当アカデミーでは、「情報窓口を一元化し、確実に『伝わる』仕組みの構築」などを特徴としています。
当アカデミーの校長は私が務めます。
このコンテンツを通じて、小・中学生の皆さんが早い段階から「インフラ」に触れて関心を持ち、県内のインフラに関わる仕事への門をたたいていただくことを期待しています。
校歌は「ツクルってSTORY」と題し、リンゴミュージックの皆さんが歌唱しており、本日13時に公開します。
最後に、校歌のショートバージョンをご覧ください。
【アウトドアブランドとの連携による白神山地の新たな魅力発信について】
世界自然遺産登録30周年を迎えた白神山地への来訪者数のさらなる増加や、ブランド力の向上を目的としてアウトドアブランド「モンベル」の知見やノウハウを活用した取組についてご紹介します。
まず、第一に新しい旅ルートの開発、発信です。
人の力による移動手段で、地域の自然を体感する新しい旅のスタイルとして、モンベルなどが「ジャパンエコトラック」を提唱しています。この「ジャパンエコトラック」に白神山地エリアが登録され、周辺の豊かな自然、文化、歴史を体感できる23の旅ルート・フィールドが設定されます。
旅ルートは、公式アプリやガイドブックで国内外に発信し、公式アプリでは、白神山地エリアのルート地図や高低差、所要時間などが簡単に検索できるようになります。ガイドマップは、全国130店舗以上のモンベルストアで配布されます。
また、ジャパンエコトラック公式サイト、公式アプリの運用、ガイドブックでの発信は令和7年3月から開始となります。
次に、アクティビティプログラムの開発についてです。
モンベルのアウトドアイベント部門が、地域の特色を生かしたアクティビティを提案し、現在、地元団体と検証・開発しています。
主なメニューとして、マウンテンバイクやロードバイクで白神山地エリアを体感するサイクリング、トレッキングやパドルスポーツを組み合わせた複合型アクティビティ、雪山トレッキングやスノーラフトなど冬ならではのメニューも開発しています。
対象となる地域は、西目屋村、深浦町、弘前市、鯵ヶ沢町を予定しております。
令和7年3月に商品化され、白神山地のアクティビティ体験予約システム「白神カレンダー」などで販売されます。
最後に、特別番組のお知らせです。「森の恵みに浸る、命あふれる癒やしの森・白神山地の魅力と継承」をテーマに、俳優の松山ケンイチさん、モンベル会長の辰野さん、私が現地に行ってアクティビティなどを体験し、白神山地の魅力と未来について語りました。
来年のお正月、1月4日、午後4時5分から、60分の特別番組として放送されます。また、民放公式テレビ配信サービスTVerや県のYouTubeでも配信予定となっておりますので、ぜひ多くの方々にご覧いただき、春の山開きの際には、さまざまなアクティビティを活用して、白神山地を楽しんでいただきたいと考えています。
こちらも番組動画がありますので、ご覧ください。
【質疑応答(報告案件について)】
〇幹事社
それでは、ただ今の報告に対する各社からの質問としますが、質問は簡潔になるようご協力をお願いします。
質問のある方、挙手をお願いします。
〇記者
「あおもりスマート除雪」の「スクラム除雪」についてお伺いします。
昨冬は雪が少なくてあまり取り組めなかったとのことですが、昨冬、スクラム除雪を始めて、効果が見いだせたものはあったのでしょうか。
〇知事
昨シーズンは、雪が少なすぎて、スクラム除雪を発動するタイミングがありませんでした。そのため、今年は、昨シーズン実施しようとしていた市道の排雪を県がお手伝いするのに加えて、国・県・市の3者で排雪の効率化に取り組むこととしています。
〇記者
今回、「スクラム除雪2.0」で、国も加わったということで、どの程度の除排雪の効率化が見込めるのか、人材や一日当たりの除排雪の量など、具体的な試算があれば教えてください。
〇知事
今のところ、数量的な試算、定量的な試算はありません。これから、実験的に実施して、そういったところを検証していきたいと考えています。検証の結果、この取組が国にとっても、県にとっても、市にとっても良いことだとなれば、各地で行われていくという段取りです。
〇記者
今回、あおもりスマート除雪、大きく3つの新しい取組を始めますが、これに対して、予算規模としては、どのぐらいを充てていらっしゃるものか教えてください。
〇知事
担当部長から回答します。
〇県土整備部長
まず、「スクラム除雪」につきましては、国・県・市と除排雪業者が連携して実施するものですので、これのための特別の予算は計上しておりません。今後、試行していく中で費用分担などについて整理し、検証していきたいと考えております。
それから、「除排雪管理システム」の導入については、今年度、東青、中南、西北の管内に導入する費用が約3,400万円、来年度、全県に導入するための予算が約3,000万円を予定しております。また、ランニング経費は、県全体で年間100万円程度ということで考えております。
それから、「3次元雪山除雪サポート」については、3D地図の作成など、試行導入に要する経費として、年間約1,200万円となっております。
〇知事
予算額が3,000万、1,000万と聞くと、皆さん驚かれるかもしれませんが、この額は1回分の除排雪経費にも満たない額ですので、こういった効率化を図ることで、これ以上の効果を見込んでいます。
〇記者
「あおもりスマート除雪」について、去年発表しました「バージョン1.0」では、国や県のトラックが市道の雪も積み込めるようにするという仕組みだったと思いますが、より効率化された点をもう少し詳しく教えてください。
〇知事
「バージョン1.0」では、市道や県道、国道が交差する地点の除排雪を効率よく行うという点の世界でした。「バージョン2.0」では面の世界になり、排雪する国・県・市のトラックの運送の効率化を図っていきますので、このエリアでトラックがスムーズに動けるようになると、全体的に効率が上がることになると理解してください。
例えば、ここにトラックが100台入っているのと、効率よく動かして、10台が行ったり来たりしている世界だと、動きが変わってくると考えており、今回実施してみるということでご理解ください。
〇記者
そうすると、必要なトラック台数が減ってきて、経費削減にもつながるということでしょうか。
〇知事
そのようになると考えています。
【質疑応答】
〇幹事社
次に、報告以外の案件に対する質問に移ります。まず、幹事社の方から質問させていただきます。
新内閣発足後に知事が開催を求めていた核燃料サイクル協議会についてお伺いします。 11月11日、第2次石破内閣が発足しました。核燃料サイクル協議会の年内開催に向けた最新の調整状況をお尋ねいたします。
また、県内では現状、再処理工場の竣工時期、中間貯蔵施設で最長50年間保管した後の使用済燃料の搬出先、フランスでの再処理に伴い発生した低レベル放射性廃棄物を高レベル放射性廃棄物に交換した上で受け入れてほしいとの電事連の提案、最終処分場の選定など、多くの課題があります。知事として、次回の核燃料サイクル協議会にどのような姿勢で臨み、政府に何を訴えられますか。また、政府からどういう回答を期待したいかについてもお尋ねいたします。
〇知事
年内に開催していただけるように調整しています。
内容としては、核燃料サイクルの在り方を第一として、六ケ所再処理工場の竣工・操業に向けた取組や、RFSリサイクル燃料貯蔵株式会社に搬入された使用済燃料の搬出先、特定放射性廃棄物の最終処分などについて、政府としてどのように考えていくのか。さらには、共創会議の検討結果について、政府としてどう取り組んでいくのかを確認したいと考えています。
〇記者
サイクル協議会に関連してお尋ねします。
今月中にも政府のエネルギー基本計画の改定案を取りまとめる方向になっています。サイクル協議会の開催時期が、このエネ基の前になるのか後になるのかで、確認事項などが変わってくるのかなと思っています。改定の前に確認したいというお考えなのか、その後であれば、その後で書きぶりについて改めて確認する形になるのか、どのようにお考えでしょうか。
〇知事
前か後かはあまり関係ないと考えています。青森県が今、確認しなければならないことについて、核燃料サイクル協議会でしっかり確認します。その部分は、エネルギー基本計画に記載されていれば良いと考えています。
〇記者
エネ基より後の開催になった場合、使用済燃料の搬出先の部分など、夏に知事が経産省に口頭で確認した部分がきちんと書き込まれているかどうかを確認するということでしょうか。
〇知事
仮定の話でご質問いただいても、私も仮定でお答えすることになってしまいますので、エネ基の前か後かという話をここでしても意味がないと考えています。青森県が何を確認すべきかについては、先ほど述べたとおりであり、そのことについて政府の確認が取れれば、どちらでも良いと考えています。
〇記者
改めて開催時期について、年内というと今月中ということになりますが、具体的にはいつになるのでしょうか。
〇知事
先方のご都合もあるので、それは分かりません。
開催時期について議論することも意味がなく、何をやって、そこで何を確認し、それが次にどうつながるのかということに意味がある会議だとご理解ください。
〇記者
関連して、先ほど共創会議についてお話がありました。共創会議に書かれたものが、今後、実現されるかどうかだと思いますが、時期的にも、当初予算への反映も求めていく形になるのでしょうか。
〇知事
新しい財源を示していただいて、それをどう活用するかは、我々に委ねられている部分もあり、県や市町村の予算でどう表現するかというところです。今回、確認する内容に共創会議が含まれていますので、来年度の国の予算の中でどのように取り組むかなど、その先のことも含めて確認する必要があると考えています。
〇記者
再生可能エネルギーの共生の条例について伺います。
まず、条例案の策定に向けた現状と今後の見通し、どこがネックになっていて、どういうところを気を付けて進めているかというところを教えてください。
〇知事
ネックになっているところは特になく、委員会の皆さんと丁寧な議論をしております。12月中に第6回有識者会議を開催し、その中で、共生条例も税条例も大まかな制度を示す予定です。
〇記者
確定の時期は、前回の会合の時に12月中旬頃だとおっしゃられていましたが、それは変わりないでしょうか。
〇知事
変わりありません。
〇記者
ゾーニングと新税、共に事業者からは懸念の声が上がっていますが、こういった声に対して、どのように対応されるかをお聞かせください。
ゾーニングであれば、国よりも踏み込んだ規制であるとか、新税であれば、既設に対して課すことは後出しであるという意見があったかと思います。
〇知事
ゾーニングについては、青森県としての考え方を示していますので、私たちとして、自然環境を守る観点から譲れない視点があることを理解していただきたいと考えています。
税に関しては、まだ案を示していませんので、批判される筋合いはありません。
〇記者
仮に新税を導入されるということになった場合は、総務大臣の同意を得てということになるかと思いますが、この点の総務大臣の同意を得られる公算というのはあるとお考えでしょうか。
〇知事
条例を制定する過程の中で、総務省の協議があるのは当然のことですから、それを前提に、今、制度を構築しています。
〇記者
共創会議に関連しまして、「グリーントランスフォーメーション青森」についてお聞きします。
先日の市議会議長と知事との懇談会の中で、知事は年末にかけて取組を加速化させたいとおっしゃった上で、再エネを含めて、世界でイノベーションが起きている分野があり、県内でも立地や誘致という部分で表現したいと述べられました。
この戦略というのは、いつ頃までに、どのようなプロセスを経て策定して、具体的にどのような分野でどういう企業を、県内のどのエリアに誘致したいなど、現状、お考えがありましたらお聞かせください。
〇知事
まさに今、予算編成の過程の中で来年度予算の目玉の1つとして検討しています。
こども・子育て「青森モデル」でデータを示しましたが、若い人たちが定着・還流していくための仕事づくりが大事だと考えていますが、今ある会社だけでは、青森モデルで示しているような数字、純移動率を反転させて、定着・還流させていくことの受け皿が足りないということなので、企業誘致や産業クラスターの形成を本格的にスタートしなければならないという問題意識を持っています。
どの地域でということについては、やはり県内全体が対象になると考えていますが、どのような段取りで進めていくのか、どのような企業が良いのかについては、今、検討しているところで、まだ発表できる段階にはありません。
少なくとも、これだけ再生可能エネルギーの立地拠点になっているのであれば、そういった分野も必要だと思いますし、八戸では新エネルギーとして水素への転換という話もありますので、そういったことも含めて、県全体として考えていくことだと考えています。
〇記者
今のご説明だと、少なくとも新年度当初予算に基づいて、新年度から取組がスタートしていくとのことですが、先日おっしゃった、加速化させたいというのはどういうことでしょうか。
〇知事
既にさまざまな取組を進めておりますが、方針を発表して、見える形で進めていくのは新年度からになると考えています。
〇記者
クマについて2点伺います。
秋以降は、青森県では減って少し安心した部分もありましたが、来年以降も警戒しなければいけない状況は続くと思います。
言える範囲で、現在、来年度、新しい事業など考えていることがありましたらお聞かせください。
〇知事
クマも冬眠の時期に入って、私もホッとしています。来年度の事業は、予算を通じてしっかり発表しますので、その時にもう一度聞いてください。
〇記者
現時点で、県民に対するメッセージや思いがありましたらお願いします。
〇知事
春になるとまた注意喚起が必要になりますので、そのときに改めてお伝えします。
〇記者
兵庫県知事選挙で話題になっている選挙とSNSの利用でお伺いします。
公職選挙法では、選挙活動で報酬を支払える対象は、事務員や車上運動員、手話通訳者らに限定しており、業者にSNSやウェブサイトを主体的に企画・作成させた場合や、選挙活動に関してコンサルタント業者が助言して、その業者が助言の内容を裁量的に企画作成している場合は買収とみなされる可能性があります。
一方で、現代では多くの有権者が、SNSを通じて選挙の情報収集をする時代です。
そこで、候補者がSNS活用のプロに選挙活動を手伝ってもらうというのは、ある意味、幅広い年代に選挙に関心を持ってもらうことや、投票率の向上につながるのではないかという見方もあります。
そこで、知事ご自身も選挙戦ではインスタグラムやYouTubeを有効的に活用されていたと思いますが、その際に今の法律だと不足している点ですとか、時代に合わないんじゃないかと思った点がありましたらお伺いします。
〇知事
特にありません。法律に基づいて適正に運用すべきだと考えています。
〇記者
毎度こちらから業者に企画を提案して進めるべきということでしょうか。
〇知事
現状、法律がそうなっているので、当然のことだと考えています。法律に基づいて、適正に運営するべきです。
〇記者
青森銀行とみちのく銀行の合併についてお伺いします。
青森みちのく銀行の誕生まで1か月を切りました。融資シェア7割を超える巨大地銀になりますが、新銀行に期待することを教えてください。
〇知事
まず、独占企業体になりますので、貸し渋りなどはないようにしていただきたいです。
期待することとしては、地域の成長や企業の成長を支える銀行であってほしいということです。
金融と行政は、大きなパートナーだと考えていますので、ぜひ県政とも協力、連携して、県民の皆さまのために良い経済を作っていきたいと考えています。
〇記者
自治体との連携でいうと、新銀行の頭取に就任予定の石川青森銀行頭取も大きな柱は自治体との連携になるとお話しされていました。これまでも地域課題の調査や、県産品の販路拡大などで自治体連携を進めてきたと思いますが、今後、自治体連携で期待することや深めたい取組などはありますでしょうか。
〇知事
県政の課題を十分に理解していただいて、お客さまである県内企業にそのことを広めていただきたいと考えています。
例えば、これから若者の定着・還流が県政の大きな柱になってくる時に、県内の各企業の働き方を女性活躍や若者活躍に向けてリニューアルしなければならないと考えています。
日常的に企業とコミュニケーションを取っている銀行に主体的に取り組んでいただければ、青森県が大きく変わるきっかけになりますので、そういったところにぜひ強力に協力してもらいたいと考えています。
〇記者
統合新病院に関してお伺いします。浜田地区の町会の住民を対象にした懇談会や、県としてのまちづくりビジョンに向けた検討会議等、先月の会見では、今後の見通しをおっしゃっていました。このあたり進捗等、スケジュール等があれば教えてください。
〇知事
今はまだ検討しているところで、具体的なスケジュールを示す段階にはありません。
今月、地域医療連携推進法人の発表を予定しておりますので、そうした中身の発表と併せて、そういうところも進捗していきたいと考えています。
〇記者
地域医療連携推進法人は、今後の青森県政の医療を支えていく上でとても重要だと思います。全国的に見ても、先駆的なことだと思いますが、特に期待するポイントはどの点でしょうか。
〇知事
明日発表しますので、明日お答えします。
〇記者
セントラルパークについてお伺いします。
木村県政からの懸案事項であったものに1つ節目がついたのは意義深いところかなと思っています。今後、いろんな論点があると思いますが、どういう形で優れているところ、補っているところ、検討しながら話を進めていくのでしょうか。
〇知事
セントラルパークというのは、パズルの1ピースでしかないので、そこだけを語っても、全体を語れないということはご理解いただきたいです。
セントラルパークは、アリーナができたことによって状況が変わってきており、駐車場が足りないという課題もあります。そういったあたりは、これから青森市と県で一体となって病院を軸にしてまちづくりを進めていきますが、その中で、セントラルパークの在り方も議論が進んでいくと考えています。
そのため、セントラルパークについて個別にここで語ることは、時期尚早だと考えています。
〇記者
整備候補地がスケート場に決定した際も、交通対策とセットで示していたのが特徴だと思って見ていました。
そうすると、街全体の交通体系や公共施設の配置というところも含めて、今後、検討していくということでしょうか。
〇知事
まちづくりというのは、マクロデザインだと考えています。そのため、1つの建物を建てたらそれで終わりということではなく、そこに関連して人流や物流が発生して、それを緩和するために、何をしなければならないかということが出てきます。
今回は、スケート場の敷地に統合新病院が建ちます。そうなると、スケート場とサンドームの場所はどうするのか、その場所を中心にまたいろいろな物事が変わっていくので、そこをどうするのか、変わっていったものを、また受け皿として、どこの場所に代替していくのかということは、10年単位で100年先のことを考えて行う作業になるので、そう簡単に結論が出ることではありません。今は、私がいろいろ問いかけて、議論してもらっている段階です。
病院の中身の検討が少し固まってきたら、そちらの方にまた移っていくという段取りだと考えています。
〇記者
話題戻りまして、再エネの共生制度についてお伺いします。
今月中旬に、第6回有識者会議があるというのは理解した上で、これまで知事はいろんな場で、既に立地済みの設備も課税の対象とする前提で検討するという発信をされてきました。この考えについて、今も変わりありませんか。
〇知事
基本的に、課税ということを考える時に、誰に課税するかなど、特定の決め打ちをして議論をスタートすることはできませんので、全ての事業者を対象にするところから検討を進めるのは当然のことだと考えています。
会議は非公開で開催していますので、なかなか議論の過程が見えないという部分で質問されていると思いますが、今月中旬の会議は公開で開催し、その時に今までの議論の内容を全て公開しますので、当初、私たちが出した案がどうで、それがどのように変化して最終案になったかということについては、皆さん自身が検証できるようにしたいと考えています。
〇記者
今の時点で既設の設備に課税する、しないは、明言されないということでしょうか。
〇知事
そのとおりです。今、検討のプロセスの中にありますから、今月中旬に開催する会議の中で、検討の経緯も含めて具体的に発表させていただきます。
〇記者
「グリーントランスフォーメーション青森」について、追加で2点お聞きします。
1点目は、もう少し全体像をつかみたいという観点でお伺いします。企業を立地・誘致させるための具体的な取組については、青森モデルやホタテガイ総合戦略のような、束ねるような形で示されてくるというイメージでしょうか。
〇知事
そういうことを今、議論しているので、もう少しお待ちください。
〇記者
もう1点、先ほど知事は予算編成の目玉になるとおっしゃいました。仕事づくりが大事であり、今ある企業だけでは受け皿が足りないとのことでしたが、この目玉になるという趣旨としては、新年度、社会減対策をこれから進めていく上での柱になるということでしょうか。
〇知事
そのようにしていきたいと考えています。
なり得るかどうかも予算編成過程の中でさまざまな議論がありますので、それが柱になるのかどうかはこれから判断します。
〇幹事社
それでは、最後に知事からお願いします。
〇知事
つい先日、私が県庁の中で見つけた「ちょさないでください」という貼り紙をXに投稿したところ話題になりました。1,400万インプレッションということなので、単純な計算ですと国民の10人に1人が見てくれたことになります。88,000いいね、2,500コメントということで、私も驚きました。「ちょすな」という方言は、青森だけ、もしかしたらむつ市だけのものなのかと思っていましたが、北海道から東北6県、新潟まで使うということを知って驚きました。方言の温かさを感じましたし、さらにSNSの拡散力も体験できました。
このYouTubeチャンネル「青森県知事の新時代ちゃんねるA-Tube」も、こういった記者会見をはじめ、政策、イベント、日常、PRなどをお届けしておりますが、より身近に県庁と県政を感じていただけるように、これからも取り組んでいきます。
あっという間に冬になって、大分寒くなってまいりました。年末でもあります。雪も降り始めました。皆さん、交通事故や風邪などには十分に気を付けてください。
今日も皆さん、最後までご視聴ありがとうございました。
最後にチャンネル登録、よろしくお願いします。
ただ今から、定例記者会見を始めます。
まずは、知事からご報告をお願いします。
〇知事
【「あおもりスマート除雪」について】
いよいよ冬本番ということで、青森市内も雪が降り始めました。
今冬から新たに取り組む「あおもりスマート除雪」についてお知らせします。
まず、今回の取組の検討にあたっては、5月に行政と除排雪業者の合同によるワーキンググループを立ち上げ、除排雪の現場で起こっている問題点等を評価・分析しました。さらにアンケート調査を実施し、より良い除排雪体制の構築に向けた検討を重ねてまいりました。
本日は、この結果を踏まえ今冬から実践することとした、新たな3つの取組をお知らせいたします。
まず1点目、「スクラム除雪2.0」です。
昨年度は、市道の雪を県が運搬するスクラム除雪「バージョン1.0」を発表したところですが、今冬からは、「バージョン2.0」として運用します。
国・県・市の3者が共同で利用している青森市浜町緑地雪捨て場を図示しています。共同雪捨て場への運搬路となる市道を3者で共同利用しているため、降雪状況や路面状況等によっては投雪の順番待ちをするダンプトラックの長い列ができてしまい、除排雪効率が低下するという課題がありました。
この課題を解決するため、3者が連携して路面状況を確認し、連携除雪等を行うことで、このボトルネックを解消し、GPSを搭載したダンプトラックによる運搬効率化を図ります。
2点目は「除排雪管理システム」の導入です。
当該システムを導入することで、県民の皆さまからご要望の多い、排雪予定を公表するサービスを開始します。
昨年度は東青管内に限定して試行的な取組として実施しましたが、今冬からは、中南管内、西北管内にも拡大し、津軽全域で実施します。自宅や職場など、現在地からも、周辺の排雪予定箇所が閲覧できる機能を追加しています。本日からアクセス可能となりますので、ぜひご利用ください。
また、このシステムでは、除雪機械にGPS端末を搭載し、作業状況をリアルタイムに把握できます。事業者の皆さまがこれまで手作業で行っていた除排雪日報の作成など一連の事務作業量が3分の1に軽減します。
今冬は、東青、中南、西北の3管内から先行導入しますが、来年度からは、県内全ての管内で導入予定です。
最後、3点目は「3次元雪山除雪サポート」です。
積雪前の道路情報を3D地図化し、その情報に基づいて除雪機械のオペレーションをデジタルで支援するものです。今冬から、八甲田ゴールドラインにおける除雪作業での活用を予定しています。
このオペレーションの支援により、作業日数を短縮できる等の効果が期待されますので、オペレーターの負担軽減につながるとともに、中・長期的には「自動運転除雪」の実現も視野に入れ、検証を重ねてまいります。
雪は毎年降りますが、これを諦めるのではなく、時代の変化やテクノロジーの進展と共に対策を毎年強化していきます。「雪をいかに克服するか」は青森が抱える最大の冬のテーマであり、除雪オペレーターの高齢化や担い手不足といった課題を抱える中で、デジタル技術を活用して雪とスマートに付き合っていくという視点は不可欠でありますので、今後とも「ゆきみちモデルのトップランナー」を目指し、常にアップデートしながら取り組んでいきます。
今回、3つ発表しましたが、年間3つの取組を進めることで、10年間で30の課題が改善します。年々こうした改善をし、青森の雪を克服していきます。
【「Aomoriインフラアカデミー」のプレ開校について】
雪対策も含めて、土木系従事者の確保、育成なくして、県土の健全な発展・強靭化はありえないと私は考えています。こどもたちや学生がインフラを楽しく学ぶためのバーチャル楽校「Aomoriインフラアカデミー」のプレ開校についてお知らせします。
「Aomoriインフラアカデミー」とは、インフラを分かりやすく、楽しく学ぶための新たなプラットホームの構築を基本コンセプトとしており、小学生から大学生までを対象に、産学官が連携して土木系人材を育成することを目的としたバーチャルサイトです。
本県出身の土木系人材の還流率は1パーセント未満であり、「中・長期的な視点」で土木系人材の底上げを図ることが重要です。このような観点から、今般、産学官が連携し、「インフラ教育」を実践する「Aomoriインフラアカデミー」を開校することといたしました。
当アカデミーでは、「情報窓口を一元化し、確実に『伝わる』仕組みの構築」などを特徴としています。
当アカデミーの校長は私が務めます。
このコンテンツを通じて、小・中学生の皆さんが早い段階から「インフラ」に触れて関心を持ち、県内のインフラに関わる仕事への門をたたいていただくことを期待しています。
校歌は「ツクルってSTORY」と題し、リンゴミュージックの皆さんが歌唱しており、本日13時に公開します。
最後に、校歌のショートバージョンをご覧ください。
【アウトドアブランドとの連携による白神山地の新たな魅力発信について】
世界自然遺産登録30周年を迎えた白神山地への来訪者数のさらなる増加や、ブランド力の向上を目的としてアウトドアブランド「モンベル」の知見やノウハウを活用した取組についてご紹介します。
まず、第一に新しい旅ルートの開発、発信です。
人の力による移動手段で、地域の自然を体感する新しい旅のスタイルとして、モンベルなどが「ジャパンエコトラック」を提唱しています。この「ジャパンエコトラック」に白神山地エリアが登録され、周辺の豊かな自然、文化、歴史を体感できる23の旅ルート・フィールドが設定されます。
旅ルートは、公式アプリやガイドブックで国内外に発信し、公式アプリでは、白神山地エリアのルート地図や高低差、所要時間などが簡単に検索できるようになります。ガイドマップは、全国130店舗以上のモンベルストアで配布されます。
また、ジャパンエコトラック公式サイト、公式アプリの運用、ガイドブックでの発信は令和7年3月から開始となります。
次に、アクティビティプログラムの開発についてです。
モンベルのアウトドアイベント部門が、地域の特色を生かしたアクティビティを提案し、現在、地元団体と検証・開発しています。
主なメニューとして、マウンテンバイクやロードバイクで白神山地エリアを体感するサイクリング、トレッキングやパドルスポーツを組み合わせた複合型アクティビティ、雪山トレッキングやスノーラフトなど冬ならではのメニューも開発しています。
対象となる地域は、西目屋村、深浦町、弘前市、鯵ヶ沢町を予定しております。
令和7年3月に商品化され、白神山地のアクティビティ体験予約システム「白神カレンダー」などで販売されます。
最後に、特別番組のお知らせです。「森の恵みに浸る、命あふれる癒やしの森・白神山地の魅力と継承」をテーマに、俳優の松山ケンイチさん、モンベル会長の辰野さん、私が現地に行ってアクティビティなどを体験し、白神山地の魅力と未来について語りました。
来年のお正月、1月4日、午後4時5分から、60分の特別番組として放送されます。また、民放公式テレビ配信サービスTVerや県のYouTubeでも配信予定となっておりますので、ぜひ多くの方々にご覧いただき、春の山開きの際には、さまざまなアクティビティを活用して、白神山地を楽しんでいただきたいと考えています。
こちらも番組動画がありますので、ご覧ください。
【質疑応答(報告案件について)】
〇幹事社
それでは、ただ今の報告に対する各社からの質問としますが、質問は簡潔になるようご協力をお願いします。
質問のある方、挙手をお願いします。
〇記者
「あおもりスマート除雪」の「スクラム除雪」についてお伺いします。
昨冬は雪が少なくてあまり取り組めなかったとのことですが、昨冬、スクラム除雪を始めて、効果が見いだせたものはあったのでしょうか。
〇知事
昨シーズンは、雪が少なすぎて、スクラム除雪を発動するタイミングがありませんでした。そのため、今年は、昨シーズン実施しようとしていた市道の排雪を県がお手伝いするのに加えて、国・県・市の3者で排雪の効率化に取り組むこととしています。
〇記者
今回、「スクラム除雪2.0」で、国も加わったということで、どの程度の除排雪の効率化が見込めるのか、人材や一日当たりの除排雪の量など、具体的な試算があれば教えてください。
〇知事
今のところ、数量的な試算、定量的な試算はありません。これから、実験的に実施して、そういったところを検証していきたいと考えています。検証の結果、この取組が国にとっても、県にとっても、市にとっても良いことだとなれば、各地で行われていくという段取りです。
〇記者
今回、あおもりスマート除雪、大きく3つの新しい取組を始めますが、これに対して、予算規模としては、どのぐらいを充てていらっしゃるものか教えてください。
〇知事
担当部長から回答します。
〇県土整備部長
まず、「スクラム除雪」につきましては、国・県・市と除排雪業者が連携して実施するものですので、これのための特別の予算は計上しておりません。今後、試行していく中で費用分担などについて整理し、検証していきたいと考えております。
それから、「除排雪管理システム」の導入については、今年度、東青、中南、西北の管内に導入する費用が約3,400万円、来年度、全県に導入するための予算が約3,000万円を予定しております。また、ランニング経費は、県全体で年間100万円程度ということで考えております。
それから、「3次元雪山除雪サポート」については、3D地図の作成など、試行導入に要する経費として、年間約1,200万円となっております。
〇知事
予算額が3,000万、1,000万と聞くと、皆さん驚かれるかもしれませんが、この額は1回分の除排雪経費にも満たない額ですので、こういった効率化を図ることで、これ以上の効果を見込んでいます。
〇記者
「あおもりスマート除雪」について、去年発表しました「バージョン1.0」では、国や県のトラックが市道の雪も積み込めるようにするという仕組みだったと思いますが、より効率化された点をもう少し詳しく教えてください。
〇知事
「バージョン1.0」では、市道や県道、国道が交差する地点の除排雪を効率よく行うという点の世界でした。「バージョン2.0」では面の世界になり、排雪する国・県・市のトラックの運送の効率化を図っていきますので、このエリアでトラックがスムーズに動けるようになると、全体的に効率が上がることになると理解してください。
例えば、ここにトラックが100台入っているのと、効率よく動かして、10台が行ったり来たりしている世界だと、動きが変わってくると考えており、今回実施してみるということでご理解ください。
〇記者
そうすると、必要なトラック台数が減ってきて、経費削減にもつながるということでしょうか。
〇知事
そのようになると考えています。
【質疑応答】
〇幹事社
次に、報告以外の案件に対する質問に移ります。まず、幹事社の方から質問させていただきます。
新内閣発足後に知事が開催を求めていた核燃料サイクル協議会についてお伺いします。 11月11日、第2次石破内閣が発足しました。核燃料サイクル協議会の年内開催に向けた最新の調整状況をお尋ねいたします。
また、県内では現状、再処理工場の竣工時期、中間貯蔵施設で最長50年間保管した後の使用済燃料の搬出先、フランスでの再処理に伴い発生した低レベル放射性廃棄物を高レベル放射性廃棄物に交換した上で受け入れてほしいとの電事連の提案、最終処分場の選定など、多くの課題があります。知事として、次回の核燃料サイクル協議会にどのような姿勢で臨み、政府に何を訴えられますか。また、政府からどういう回答を期待したいかについてもお尋ねいたします。
〇知事
年内に開催していただけるように調整しています。
内容としては、核燃料サイクルの在り方を第一として、六ケ所再処理工場の竣工・操業に向けた取組や、RFSリサイクル燃料貯蔵株式会社に搬入された使用済燃料の搬出先、特定放射性廃棄物の最終処分などについて、政府としてどのように考えていくのか。さらには、共創会議の検討結果について、政府としてどう取り組んでいくのかを確認したいと考えています。
〇記者
サイクル協議会に関連してお尋ねします。
今月中にも政府のエネルギー基本計画の改定案を取りまとめる方向になっています。サイクル協議会の開催時期が、このエネ基の前になるのか後になるのかで、確認事項などが変わってくるのかなと思っています。改定の前に確認したいというお考えなのか、その後であれば、その後で書きぶりについて改めて確認する形になるのか、どのようにお考えでしょうか。
〇知事
前か後かはあまり関係ないと考えています。青森県が今、確認しなければならないことについて、核燃料サイクル協議会でしっかり確認します。その部分は、エネルギー基本計画に記載されていれば良いと考えています。
〇記者
エネ基より後の開催になった場合、使用済燃料の搬出先の部分など、夏に知事が経産省に口頭で確認した部分がきちんと書き込まれているかどうかを確認するということでしょうか。
〇知事
仮定の話でご質問いただいても、私も仮定でお答えすることになってしまいますので、エネ基の前か後かという話をここでしても意味がないと考えています。青森県が何を確認すべきかについては、先ほど述べたとおりであり、そのことについて政府の確認が取れれば、どちらでも良いと考えています。
〇記者
改めて開催時期について、年内というと今月中ということになりますが、具体的にはいつになるのでしょうか。
〇知事
先方のご都合もあるので、それは分かりません。
開催時期について議論することも意味がなく、何をやって、そこで何を確認し、それが次にどうつながるのかということに意味がある会議だとご理解ください。
〇記者
関連して、先ほど共創会議についてお話がありました。共創会議に書かれたものが、今後、実現されるかどうかだと思いますが、時期的にも、当初予算への反映も求めていく形になるのでしょうか。
〇知事
新しい財源を示していただいて、それをどう活用するかは、我々に委ねられている部分もあり、県や市町村の予算でどう表現するかというところです。今回、確認する内容に共創会議が含まれていますので、来年度の国の予算の中でどのように取り組むかなど、その先のことも含めて確認する必要があると考えています。
〇記者
再生可能エネルギーの共生の条例について伺います。
まず、条例案の策定に向けた現状と今後の見通し、どこがネックになっていて、どういうところを気を付けて進めているかというところを教えてください。
〇知事
ネックになっているところは特になく、委員会の皆さんと丁寧な議論をしております。12月中に第6回有識者会議を開催し、その中で、共生条例も税条例も大まかな制度を示す予定です。
〇記者
確定の時期は、前回の会合の時に12月中旬頃だとおっしゃられていましたが、それは変わりないでしょうか。
〇知事
変わりありません。
〇記者
ゾーニングと新税、共に事業者からは懸念の声が上がっていますが、こういった声に対して、どのように対応されるかをお聞かせください。
ゾーニングであれば、国よりも踏み込んだ規制であるとか、新税であれば、既設に対して課すことは後出しであるという意見があったかと思います。
〇知事
ゾーニングについては、青森県としての考え方を示していますので、私たちとして、自然環境を守る観点から譲れない視点があることを理解していただきたいと考えています。
税に関しては、まだ案を示していませんので、批判される筋合いはありません。
〇記者
仮に新税を導入されるということになった場合は、総務大臣の同意を得てということになるかと思いますが、この点の総務大臣の同意を得られる公算というのはあるとお考えでしょうか。
〇知事
条例を制定する過程の中で、総務省の協議があるのは当然のことですから、それを前提に、今、制度を構築しています。
〇記者
共創会議に関連しまして、「グリーントランスフォーメーション青森」についてお聞きします。
先日の市議会議長と知事との懇談会の中で、知事は年末にかけて取組を加速化させたいとおっしゃった上で、再エネを含めて、世界でイノベーションが起きている分野があり、県内でも立地や誘致という部分で表現したいと述べられました。
この戦略というのは、いつ頃までに、どのようなプロセスを経て策定して、具体的にどのような分野でどういう企業を、県内のどのエリアに誘致したいなど、現状、お考えがありましたらお聞かせください。
〇知事
まさに今、予算編成の過程の中で来年度予算の目玉の1つとして検討しています。
こども・子育て「青森モデル」でデータを示しましたが、若い人たちが定着・還流していくための仕事づくりが大事だと考えていますが、今ある会社だけでは、青森モデルで示しているような数字、純移動率を反転させて、定着・還流させていくことの受け皿が足りないということなので、企業誘致や産業クラスターの形成を本格的にスタートしなければならないという問題意識を持っています。
どの地域でということについては、やはり県内全体が対象になると考えていますが、どのような段取りで進めていくのか、どのような企業が良いのかについては、今、検討しているところで、まだ発表できる段階にはありません。
少なくとも、これだけ再生可能エネルギーの立地拠点になっているのであれば、そういった分野も必要だと思いますし、八戸では新エネルギーとして水素への転換という話もありますので、そういったことも含めて、県全体として考えていくことだと考えています。
〇記者
今のご説明だと、少なくとも新年度当初予算に基づいて、新年度から取組がスタートしていくとのことですが、先日おっしゃった、加速化させたいというのはどういうことでしょうか。
〇知事
既にさまざまな取組を進めておりますが、方針を発表して、見える形で進めていくのは新年度からになると考えています。
〇記者
クマについて2点伺います。
秋以降は、青森県では減って少し安心した部分もありましたが、来年以降も警戒しなければいけない状況は続くと思います。
言える範囲で、現在、来年度、新しい事業など考えていることがありましたらお聞かせください。
〇知事
クマも冬眠の時期に入って、私もホッとしています。来年度の事業は、予算を通じてしっかり発表しますので、その時にもう一度聞いてください。
〇記者
現時点で、県民に対するメッセージや思いがありましたらお願いします。
〇知事
春になるとまた注意喚起が必要になりますので、そのときに改めてお伝えします。
〇記者
兵庫県知事選挙で話題になっている選挙とSNSの利用でお伺いします。
公職選挙法では、選挙活動で報酬を支払える対象は、事務員や車上運動員、手話通訳者らに限定しており、業者にSNSやウェブサイトを主体的に企画・作成させた場合や、選挙活動に関してコンサルタント業者が助言して、その業者が助言の内容を裁量的に企画作成している場合は買収とみなされる可能性があります。
一方で、現代では多くの有権者が、SNSを通じて選挙の情報収集をする時代です。
そこで、候補者がSNS活用のプロに選挙活動を手伝ってもらうというのは、ある意味、幅広い年代に選挙に関心を持ってもらうことや、投票率の向上につながるのではないかという見方もあります。
そこで、知事ご自身も選挙戦ではインスタグラムやYouTubeを有効的に活用されていたと思いますが、その際に今の法律だと不足している点ですとか、時代に合わないんじゃないかと思った点がありましたらお伺いします。
〇知事
特にありません。法律に基づいて適正に運用すべきだと考えています。
〇記者
毎度こちらから業者に企画を提案して進めるべきということでしょうか。
〇知事
現状、法律がそうなっているので、当然のことだと考えています。法律に基づいて、適正に運営するべきです。
〇記者
青森銀行とみちのく銀行の合併についてお伺いします。
青森みちのく銀行の誕生まで1か月を切りました。融資シェア7割を超える巨大地銀になりますが、新銀行に期待することを教えてください。
〇知事
まず、独占企業体になりますので、貸し渋りなどはないようにしていただきたいです。
期待することとしては、地域の成長や企業の成長を支える銀行であってほしいということです。
金融と行政は、大きなパートナーだと考えていますので、ぜひ県政とも協力、連携して、県民の皆さまのために良い経済を作っていきたいと考えています。
〇記者
自治体との連携でいうと、新銀行の頭取に就任予定の石川青森銀行頭取も大きな柱は自治体との連携になるとお話しされていました。これまでも地域課題の調査や、県産品の販路拡大などで自治体連携を進めてきたと思いますが、今後、自治体連携で期待することや深めたい取組などはありますでしょうか。
〇知事
県政の課題を十分に理解していただいて、お客さまである県内企業にそのことを広めていただきたいと考えています。
例えば、これから若者の定着・還流が県政の大きな柱になってくる時に、県内の各企業の働き方を女性活躍や若者活躍に向けてリニューアルしなければならないと考えています。
日常的に企業とコミュニケーションを取っている銀行に主体的に取り組んでいただければ、青森県が大きく変わるきっかけになりますので、そういったところにぜひ強力に協力してもらいたいと考えています。
〇記者
統合新病院に関してお伺いします。浜田地区の町会の住民を対象にした懇談会や、県としてのまちづくりビジョンに向けた検討会議等、先月の会見では、今後の見通しをおっしゃっていました。このあたり進捗等、スケジュール等があれば教えてください。
〇知事
今はまだ検討しているところで、具体的なスケジュールを示す段階にはありません。
今月、地域医療連携推進法人の発表を予定しておりますので、そうした中身の発表と併せて、そういうところも進捗していきたいと考えています。
〇記者
地域医療連携推進法人は、今後の青森県政の医療を支えていく上でとても重要だと思います。全国的に見ても、先駆的なことだと思いますが、特に期待するポイントはどの点でしょうか。
〇知事
明日発表しますので、明日お答えします。
〇記者
セントラルパークについてお伺いします。
木村県政からの懸案事項であったものに1つ節目がついたのは意義深いところかなと思っています。今後、いろんな論点があると思いますが、どういう形で優れているところ、補っているところ、検討しながら話を進めていくのでしょうか。
〇知事
セントラルパークというのは、パズルの1ピースでしかないので、そこだけを語っても、全体を語れないということはご理解いただきたいです。
セントラルパークは、アリーナができたことによって状況が変わってきており、駐車場が足りないという課題もあります。そういったあたりは、これから青森市と県で一体となって病院を軸にしてまちづくりを進めていきますが、その中で、セントラルパークの在り方も議論が進んでいくと考えています。
そのため、セントラルパークについて個別にここで語ることは、時期尚早だと考えています。
〇記者
整備候補地がスケート場に決定した際も、交通対策とセットで示していたのが特徴だと思って見ていました。
そうすると、街全体の交通体系や公共施設の配置というところも含めて、今後、検討していくということでしょうか。
〇知事
まちづくりというのは、マクロデザインだと考えています。そのため、1つの建物を建てたらそれで終わりということではなく、そこに関連して人流や物流が発生して、それを緩和するために、何をしなければならないかということが出てきます。
今回は、スケート場の敷地に統合新病院が建ちます。そうなると、スケート場とサンドームの場所はどうするのか、その場所を中心にまたいろいろな物事が変わっていくので、そこをどうするのか、変わっていったものを、また受け皿として、どこの場所に代替していくのかということは、10年単位で100年先のことを考えて行う作業になるので、そう簡単に結論が出ることではありません。今は、私がいろいろ問いかけて、議論してもらっている段階です。
病院の中身の検討が少し固まってきたら、そちらの方にまた移っていくという段取りだと考えています。
〇記者
話題戻りまして、再エネの共生制度についてお伺いします。
今月中旬に、第6回有識者会議があるというのは理解した上で、これまで知事はいろんな場で、既に立地済みの設備も課税の対象とする前提で検討するという発信をされてきました。この考えについて、今も変わりありませんか。
〇知事
基本的に、課税ということを考える時に、誰に課税するかなど、特定の決め打ちをして議論をスタートすることはできませんので、全ての事業者を対象にするところから検討を進めるのは当然のことだと考えています。
会議は非公開で開催していますので、なかなか議論の過程が見えないという部分で質問されていると思いますが、今月中旬の会議は公開で開催し、その時に今までの議論の内容を全て公開しますので、当初、私たちが出した案がどうで、それがどのように変化して最終案になったかということについては、皆さん自身が検証できるようにしたいと考えています。
〇記者
今の時点で既設の設備に課税する、しないは、明言されないということでしょうか。
〇知事
そのとおりです。今、検討のプロセスの中にありますから、今月中旬に開催する会議の中で、検討の経緯も含めて具体的に発表させていただきます。
〇記者
「グリーントランスフォーメーション青森」について、追加で2点お聞きします。
1点目は、もう少し全体像をつかみたいという観点でお伺いします。企業を立地・誘致させるための具体的な取組については、青森モデルやホタテガイ総合戦略のような、束ねるような形で示されてくるというイメージでしょうか。
〇知事
そういうことを今、議論しているので、もう少しお待ちください。
〇記者
もう1点、先ほど知事は予算編成の目玉になるとおっしゃいました。仕事づくりが大事であり、今ある企業だけでは受け皿が足りないとのことでしたが、この目玉になるという趣旨としては、新年度、社会減対策をこれから進めていく上での柱になるということでしょうか。
〇知事
そのようにしていきたいと考えています。
なり得るかどうかも予算編成過程の中でさまざまな議論がありますので、それが柱になるのかどうかはこれから判断します。
〇幹事社
それでは、最後に知事からお願いします。
〇知事
つい先日、私が県庁の中で見つけた「ちょさないでください」という貼り紙をXに投稿したところ話題になりました。1,400万インプレッションということなので、単純な計算ですと国民の10人に1人が見てくれたことになります。88,000いいね、2,500コメントということで、私も驚きました。「ちょすな」という方言は、青森だけ、もしかしたらむつ市だけのものなのかと思っていましたが、北海道から東北6県、新潟まで使うということを知って驚きました。方言の温かさを感じましたし、さらにSNSの拡散力も体験できました。
このYouTubeチャンネル「青森県知事の新時代ちゃんねるA-Tube」も、こういった記者会見をはじめ、政策、イベント、日常、PRなどをお届けしておりますが、より身近に県庁と県政を感じていただけるように、これからも取り組んでいきます。
あっという間に冬になって、大分寒くなってまいりました。年末でもあります。雪も降り始めました。皆さん、交通事故や風邪などには十分に気を付けてください。
今日も皆さん、最後までご視聴ありがとうございました。
最後にチャンネル登録、よろしくお願いします。
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