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更新日付:2025年2月14日 広報広聴課

知事記者会見(定例記者会見)/令和7年1月6日/庁議報告ほか

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知事記者会見録

会見日時:令和7年1月6日月曜日 11時00分~11時55分
会見場所:県庁西棟889会議室
会見者:宮下知事

〇幹事社
 ただ今から定例記者会見を始めます。
 まず、知事から報告をお願いいたします。

〇知事
 まずは新年のご挨拶をさせていただきます。
 新年早々、一部地域におきまして大雪で大変な思いをされている県民の方々が多くいらっしゃいます。その一方で、健やかに新春をお迎えになられた方もいらっしゃると思います。
 今年の干支は乙巳(きのと・み)です。しなやかに伸びる草木を表す乙(きのと)と、脱皮をし力強く成長する巳(み・へび)の組み合わせであり、再生・変化を重ね、物事が安定して成長していく1年になるとのことです。我々としても前例にとらわれることなく、自由な発想や新しい手法を積極的に取り入れて成長する青森県政を目指していきますので、県民の皆さまのご理解とご協力をよろしくお願い申し上げます。

【年末年始の大雪に係る被害状況等について】
 本日は1点のみ、豪雪対策について報告いたします。
 12月から降り続いた雪で、お亡くなりになられた方もいらっしゃいます。心からご冥福をお祈りします。今日の時点でも停電が発生しており、今朝の青森市内の状況を見ましても、道路状況が狭く、あるいは悪路が続いている関係で渋滞が各地で発生しておりました。生活に不便を抱えている皆さまがいらっしゃることに、心からお見舞いを申し上げます。
 また、昼夜を分かたず除排雪作業を行っている、あるいは交通障害への対応をしていただいている関係者の皆さまには、心から感謝申し上げます。
 県としては、1月4日に豪雪対策本部を設置したところであり、またそれと同時に県土整備部では青森県道路雪害対策本部を、各地域県民局の地域整備部の中には市町村の支援窓口を設置しました。
 年末年始の大雪に係る被害状況について、1月4日の豪雪対策本部での発表からの変更点をご説明します。
 深浦町の艫作鍋石にてKDDIの通信障害が発生しており、現時点での復旧見通しは立っていないとのことです。
 鉄道の方は厳しい状況が続いており、奥羽本線の大館-弘前間が一部運休となっており、再開のめどが立っていません。また、津軽線では全線運休、大湊線では一部列車が運休となっています。青い森鉄道についても、除雪が追い付かず、青森-三沢間で運休が続いておりますが、先ほど入った情報によると、明日から再開できるのではないかとのことです。通勤や通学などで、鉄道をご利用の皆さまはそれぞれのホームページ等でご確認をお願いします。
 航路の方は平常運航に戻っております。
 バスについては、一部迂回運行を行っている路線もあります。
 また、青森市、弘前市、平川市、大鰐町、西目屋村の一部で現在も停電が発生しています。復旧済みのところも合わせると、これまで延べ9,500戸で停電しています。
 亡くなられた方や負傷された方もどんどん増えています。災害であるという認識のもと、県民の皆さまにはまず自らの身を守ることを最優先に、雪かき等に取り組んでいただきたいと考えています。
 空の便は概ね復旧しています。青森空港では、ホワイトインパルスが非常に精度の高い除排雪作業を行っておりますので、今後もしっかりと運航できるように取り組んでいきます。
 農林水産については、まだどれぐらい被害が出ているかを把握できる状況にはありません。農家の皆さんも、自宅の周り等の雪かきに追われていますので、農地の方までまだ出られていないでしょう。本日から、農林水産部が、県内全域で被害についての巡回調査を実施することを考えています。
 道路の状況について、県道と国道は順次、除排雪作業を進めているところであり、現状、規制がある道路は、県内にはございません。
 青森空港の駐車場については、混雑が続いており非常にご迷惑をおかけしておりますが、駐車帯を確保できるように除排雪作業を進めています。一方で、満車に近い状況ですので、ご利用の際には、予め状況を把握した上で空港まで足をお運びくださるようお願いします。
 最後、対策本部会議で発表いたしました除排雪支援の市町村マッチング状況について、明日から黒石市で、1月14日から青森市で開始いたします。応援する側の自治体はむつ市で、黒石市へは4トントラックを5台、青森市へは10トントラックを15台派遣することとなっております。
 これは第一弾の派遣となりますので、第二弾、第三弾の派遣も視野に入れており、三八・上北・下北エリアなど、雪が降っていないエリアのトラックをかき集め、それぞれの自治体で除排雪に取り組んでいただくことを考えています。
 1月末から2月下旬までが降雪のピークとなりますので、これを乗り越えるためには全庁体制、全県体制で取り組まなければならないと考えています。
 県としても、市町村が管理する生活道路の応援もできるように取り組んでいきたいと考えていますので、春が来るまで皆で結束して乗り越えていきましょう。

【質疑応答(報告案件について)】
〇幹事社
 それでは、ただ今の報告に対する各社からの質問とします。質問は簡潔になるようご協力をお願いします。
 質問のある方は挙手をお願いいたします。

〇記者
 青森市と黒石市への除排雪支援について確認です。10トントラックと4トントラック、合わせて20台とのことですが、これは排雪のための車両でしょうか。

〇知事
 そのとおりです。

〇記者
 除雪の車両については、今後調整する予定ということでしょうか。

〇知事
 除雪の車両についても要請があれば調整します。
 また、国からは機材を無償貸与いただけるとのことで、現在調整中です。

〇記者
 現在の派遣予定について、7日から黒石市、14日から青森市とのことですが、この配置の考え方を教えてください。

〇知事
 まず、市町村側からの要請を県が受け、準備ができた市町村から派遣することになります。応援する方のむつ市側、下北建設業協会の準備はすでに整っていますが、受け入れる側の市町村の準備が整っていなければ派遣しても迷惑になりますので、受け入れる市町村の段取りができてはじめて派遣することができます。黒石市の準備が整ったので、黒石市からスタートするということです。

〇記者
 受け入れの準備とは具体的にどういうことなのでしょうか。

〇知事
 どの場所を排雪するか、そのためにどの資機材を使うのかということや、そもそも市町村の排雪計画が予定されている日にトラックに来てもらう必要があります。市町村の排雪計画が予定され、かつ市町村で受け入れる体制が整い、実際に排雪する場所が決まらなければ応援はなかなか難しいので、そのようなマッチングをこれから進めていきます。

〇記者
 現状、青森市・黒石市以外からの要請は来ているのでしょうか。

〇知事
 今のところこの2市のみです。

〇記者
 人的被害について、死亡2名、負傷2名とのことですが、どういったケースで事故に遭われる方が多いのか、どのように分析されているのでしょうか。

〇知事
 屋根の雪下ろしをしている最中に落下する、スリップして転んで怪我をするということもあるでしょう。細かくはまだ分析できていませんが、そうした雪によるさまざまな被害ということでご理解ください。

〇記者
 除排雪の応援に関して、青森市と黒石市から排雪の要請とのことですが、やはり現状において排雪のニーズが高いのでしょうか。除雪車を出してほしいというようなニーズはないのでしょうか。

〇知事
 私も青森市で暮らしていて、排雪が追いついていないと感じています。高い雪の壁に囲まれて、2車線が1車線になって、恐怖を覚えながら運転している状況です。そのため、排雪について要請があるのは当然のことだと考えています。
 一方、車がすれ違うときにぶつかりそうになったり、車が止まって動けなくなったりということが発生しているのを見ると、除雪も追いついていない部分があると考えています。
 ただ、市町村道については市町村が責任を持って行うものであり、県が急に入っていって作業することはできません。そのため、市町村からの要請を受けて、その要請についてしっかり対応し、県としてコーディネートするということで考えています。

〇記者
 弘前市などでも雪が高く積もっているようですが、他の市町村からの要請も、今後、あり得るということでしょうか。

〇知事
 当然あると考えています。現状、県南地域はほとんど雪がない状況であるため、機械力に余裕があると考えています。そのため、そのような地域から、津軽方面に応援に行く体制を整えていきます。
 この2~3日は暖かく、雪が溶けて積雪深は下がりますが、雪が重く氷のようになって、路面はもう最悪の状況になると想定されます。しかも路肩も氷の壁になるので、ぶつかったら車が壊れるでしょう。そのような状況だと、どんどん排雪していかないとどうにもならないでしょう。
 1月のはじめにここまで積雪が多いのは異常であり、ここからさらに積もると大変なことになるので、全県的な応援体制を構築して、どんどん排雪車を出します。もちろん要請があれば除雪の方も手配することになっていくと考えています。

〇記者
 先ほどのご質問と重複するかもしれませんが、市町村マッチングのことに関して、知事は先ほど、県としても市町村管理の生活道路を応援できるように取り組んでいきたいとおっしゃいました。この趣旨としては、第二弾、第三弾の派遣を充実させるということなのか、それ以外にも県としてとり得る対策があるのか、お聞かせください。

〇知事
 まず第二弾、第三弾を充実させて、必要十分な応援をできるようにすることがメインです。
 昨日、津軽方面の各市町村長の皆さんに電話をかけて、各市町村の状況を直接お伺いしました。その中で、除排雪は冬の一番大切な住民サービスだから、春先からずっと取り組んでいるため、今回記録的な豪雪になっているが県の支援は不要であり、自分たちで全部できると言っていただいた市町村もありました。このように、しっかり対応できている市町村もあるので、全部を応援しなければならないという状況ではありません。
 一方、応援しないと追いつかない場合もありますので、第二弾、第三弾を充実させて、支援していきたいと考えています。

〇記者
 例年、豪雪対応に関しては特別交付税の措置をはじめとして国に要望してきた経緯があります。例えば、前倒しで要望する、緊急的に要望するなど、そういったお考えは現状おありでしょうか。

〇知事
 当然、この現状をしっかりと知っていただくことは必要だと考えています。
 今日、全国放送のテレビで青森市の雪の様子を放送していましたが、住宅街に雪が積もっているのを見て、コメンテーターの方が日本の原風景だとコメントしており、これが雪の降らない地域の人の目線なのだと感じました。
 雪は災害の瓦礫や泥と一緒で、私たちにとってはごみです。確かに3か月経過するとなくなりますが、この期間は災害の瓦礫と一緒ですので、公的に徹底して片付ける必要があります。
 もちろん自助・共助・公助というのがあります。私自身も自宅の前、車道まで除雪しており、そういう意味では自助も大事です。近所の人たちと、道路に雪を捨てないようにしないといけない、ごみ捨て場に溜まっていたら、皆で雪かきしなきゃいけないという共助も大事です。
 そして、公助も非常に大事です。もうすぐ学校が始まりますので、歩道が除排雪できていないと、こどもの通学路の安全が確保できないので、そういうことも含めて取り組んでいく必要があります。
 春になると雪は解けますが、あと何か月間か、災害だという気持ちでお互い尊重しあい、助け合って、乗り越えていきたいと考えています。

〇記者
 先ほど、国から無償貸与があるということで調整しているというお話がありました。こちらの無償貸与はどういった車両を何台程度借りられるのか、いつ頃から借りられるのか、また借りた後、その車両というのは、今お話しいただいたマッチングと同じような形で活用する予定なのか、そのあたりを教えてください。

〇知事
 除排雪の資機材ですが、グレーダーやロータリー、ドーザーなど、一般的な除排雪に使う資機材です。早ければ今日からでも借りられると思いますが、作業をする人を手配する必要があります。
 進め方としては、まさにマッチングと同じシステムで考えており、機械に乗る人だけ別なエリアから来てもらうことを想定しています。詳しくは担当部長から説明します。

〇県土整備部長
 国からの支援の機材についてですが、東北地方整備局が有している、例えば歩道を除雪できる機材など、そういったもののリストをいただいております。今、知事からもありましたように、今後、マッチングの中でそういった機材について市町村から要請がありましたら、国から無償で貸与させていただくという形で進めていきます。
 いずれにしても今後、市町村との調整をしたいと考えております。

〇記者
 こちらの国からの貸与は車両、機械、資材の貸与とのことですが、先ほどお話しいただいたむつ市からの排雪作業の派遣というのは、人員もでしょうか。

〇知事
 人も含めてです。車両と人を含めて応援してもらうということになります。

〇記者
 車両の台数は提示していただきましたが、人員は何人くらいを派遣する予定ですか。

〇県土整備部長
 今、下北の建設業協会でダンプの台数とドライバーについて検討していただいていますので、明日までに確保して派遣する予定です。

〇記者
 一昨日の豪雪対策本部の中で、停電のあった市町村に対して積極的な避難所の開設を呼び掛けるよう本部長指示がありました。市町村の避難所の開設状況について、情報が入っておりましたら教えてください。

〇知事
 今のところありません。現状、停電が発生している地区では、近所同士で寄り合ったり、あるいは薪ストーブの家だったりということが多いようですので、現状、避難所の開設は必要ないと自治体の方で判断していると伺っています。

〇記者
 農水系の被害について、まだ確認できていないところも多いかと思いますが、過去の豪雪を見ると、県内での農林水産業の被害もかなりございました。
 豪雪関係の被害が確認された場合、県としてどのように支援等お考えがあるのかというところを教えていただけますか。

〇知事
 農林水産部長からお答えします。

〇農林水産部長
 今の被害の状況については、ビニールハウスとりんごの枝折れでございますけれども、今後、ビニールハウスについては巡回調査で確認してまいります。枝折れに関しては、雪が解けて下がっていく時、それに引っ張られて枝が折れるという現象になりますので、これについては春、雪が消え始めた頃に被害の状況が明らかになってくると思います。
 これから、私どもとしましてはその被害を少しでも軽減するための指導、対策を進めていきます。ハウスであれば周辺の除雪、枝折れであれば枝先を引き上げるとか樹上の除雪、そういったものをやっていきたいと考えています。

〇知事
 被害があった時の対応についてのご質問でしたが、被害の状況を見て今後検討をしていくということでご理解ください。
 県庁前庭のりんご園を見ると、枝がかなり危険な状況になっていますので、見ていただくとイメージが湧くと思います。

〇記者
 もう1点、総論的なお話でお伺いします。
 今回の豪雪に対して、知事はたびたび災害と認識するというお話をされています。災害といいますと、今回の雪に関して、例えば、激甚災害の指定を国に求めたりということはお考えでしょうか。

〇知事
 これだけ雪が降って、これだけ除排雪をしているということは、かなり費用がかかっているということなので、費用面での特別なお願いは、市町村と連携して国にはしっかりと要請して、その結果を求めていきたいと考えています。
 激甚災害指定になるかどうかということは、もっぱら法律上の論点になりますので、そこはこれからの雪の降り方次第と考えています。私自身は災害と認識して、対応を強化していくということで申し上げているとご理解ください。

〇記者
 場所によっては建物が倒壊しているといった情報も一部入っています。どのくらい建物が倒壊しているか、住宅に被害があるのか、そうした情報は県に入ってきているのでしょうか。

〇知事
 現状、住家1軒、非住家1軒という情報は入っていますが、実際にはもっと多いはずであり、全体を把握できていない状況で発表することはできないと判断し、本日の発表事項には含めませんでした。おそらくカーポートが壊れたり、住宅の屋根の一部が壊れたりということは多数発生していると考えています。

〇記者
 先ほど知事もおっしゃっていましたが、比較的暖かくなってきて、屋根からの落雪ですとか路面の状況が悪くなるですとか、そうした危ないところもいろいろ出てくるかと思います。改めて県民に対して呼び掛けることがありましたらお伺いします。

〇知事
 本当に自分だけは大丈夫と思わないでください。毎年屋根の雪下ろし作業中に、亡くなる方がいらっしゃいます。雪かきの中でも最も危険な作業ですので、くれぐれも安全対策、命綱やヘルメットを着けた上で対応してください。また、これから生活道路に機械がどんどん入ってくることになりますので、除排雪の機械との接触事故が起きる可能性もあります。
 雪かきをしている際、屋根から雪が落ちてくることは普通にあるので、身の周りに注意しながら、十分に自分の身を守る対策をしていただきたいと考えています。自分だけは大丈夫と思わずに、注意するように皆さんで呼び掛けていただきたいと考えています。

【質疑応答】
〇幹事社
 次に報告案件以外の質問に移ります。まず、幹事社の方から質問させていただきます。
 2024年元日に発生した能登半島地震から1年が経過しました。
 この間、事前の備えや避難対応、復旧・復興のあり方など、さまざまな課題を自治体に突きつけました。そこで改めて、能登半島地震に対する知事の受け止めや所感、教訓、今後の県としての対応についてお伺いします。

〇知事
 まず所感としては、繰り返し申し上げていることですが、やはり半島の災害への脆弱性を露呈した災害だったと私自身は認識しています。青森県そのものが本州の最北端にあり、さらに津軽半島・下北半島の2つの半島を抱えているので、青森県はこの能登半島の震災が他人事ではないと私は考えています。
 教訓としては、やはり備えの充実と物流機能の確保が大事だと考えています。
 そのため、今年度の予算として防災機能、防災備蓄を充実させるためのさまざまな計画づくりをしていますし、順次備えを強化していく段取りを整えています。
 いろいろな防災備蓄の中で、青森県の中でどのように整備していくか、これをどう購入していくか、さらにその後、市町村へどのように備蓄していくかということを整理していますので、発表の段取になれば、そのあたりもお伝えいたします。

〇記者
 エネルギー政策に関して伺います。知事は昨年中から、脱炭素社会をめざすGX産業誘致などに意欲を示されています。洋上風力発電が雇用を生み出すようにチャレンジするとお答えになってこられましたが、洋上風力発電を巡ってはつがる市、鰺ヶ沢町沖での発電業者が決まって、これから本格的に動き出すようです。
 その洋上風力発電が、どのように雇用を生み出していくのか、実現に向けた方策をお聞かせください。

〇知事
 年末の会見において輸入置換都市の話を紹介しました。ただ単に何らかの産業がやってきて、物が建って終わりということだと、何ら地域の発展に貢献しないと。
 せっかくそういう大きな産業が来るのであれば、雇用を生み出して、例えば洋上風力発電であれば、電気を使った産業もそうですし、洋上風力発電を作っていくような産業が誘致できるようにならないと、結局物だけ建って豊かにならないという結果になってしまうことが私の一番の懸念です。
 これからは、洋上風力発電所を作るさまざまな製造業や、研究開発をする拠点、電気をどう使ってどのような産業に生かすか、新しい産業をどう作っていくかということも含めて考えていくことが重要です。
 方策としてということでは、まず大きなビジョンを描くことが大事ですので、そのあたりからスタートしたいと考えています。
 洋上風力発電を生かした地域振興、洋上風力発電を生かした雇用創出、洋上風力発電を生かしたスマートシティのようなものを作っていけたらと考えています。

〇記者
 関連して伺います。今の企業立地もそうですし、研究開発拠点の整備もそうですが、民間との連携が大事になってくると思います。例えば、民間を交えたコンソーシアムをつくるなど、民間との連携という部分では何かお考えはございますか。

〇知事
 当然、そういうことになっていくと考えています。今は建設の法定協議会ということで、関係自治体と関係者が集まっているのですが、関連する企業も巻き込みながら、この新しい産業としての洋上風力発電が、青森県の経済に、青森県の将来にどう貢献するのかということをしっかりとみんなで研究することは大事だと考えています。

〇記者
 例えば、新年度からそういう動きがあったとして、新年度予算のお話にもなりますが、GX、洋上風力の企業立地に関して新たな年度に打ち出すもの、今お考えのものはどうでしょうか。

〇知事
 現在考えていることについては、予算編成過程を通じて予算案の発表の時にお伝えします。

〇記者
 知事がおっしゃってこられた青森県のGX戦略について、策定時期や概要など、お話しできる範囲で何かあればお願いしたいのと、そのGX戦略の中で洋上風力発電が一番の軸だというふうに考えてよろしいでしょうか。

〇知事
 中身としてお示しできる段階にはなく、まだ内部で検討しているところであるとご理解ください。
 GX戦略の中で、洋上風力発電は一つの柱ではありますが、それがメインということではないと考えています。

〇記者
 防災に関連してお伺いします。今の通常国会で半島振興法の改正が提出される見込みです。先ほど知事も能登半島地震では、半島の脆弱性が露呈したとおっしゃっておりましたが、複数の半島を抱える県として、国会での議論に期待することや求めたいことはございますでしょうか。

〇知事
 半島振興法の改正については、昨年、自民党半島振興小委員会で、私の思いを述べる機会を作っていただきましたので、与党にはその思いは伝わっていると考えています。
 具体的にどういう話をしたかというと、まずそもそも半島部についてはインフラの強靭化が必要であり、それを達成するためには国が全面的にこれを応援しなければいけない、また、災害が発生した後、復旧にお金をかけることよりも、むしろ事前防災の観点からしっかりとしたインフラを早急に整備して、災害があった時にも機能する道路やライフラインをしっかり作っておくべきだという話をしました。
 その時に大事になってくるのが地方負担で、国費の負担率を上げて地方負担を減らしてもらえれば、道路を含めたインフラ整備が一気に進むということが論点の一つです。
 もう一つは、やはりインフラ整備というのは道路が中心になりますが、どうしても費用対効果で1を切ると補助が付かない、新規事業として採択されない、という部分があります。
 半島部では人口が少ないので交通量が少ないと、B/Cが1を切る場面が多いものの、災害や命を守るなど、特に下北半島では原子力災害の対応もあるため、そういう意味ではB/Cが1を切ったとしても整備すべき道路というのはあるのではないかというお話をさせていただきました。
 その他、産業振興等についても条件不利地域であるため、しっかり対応してほしいということはお話をさせていただいています。

〇記者
 その自民党の部会では、国会議員の皆さんから何か反応はあったのでしょうか。

〇知事
 かなり賛同する意見が多かったと思います。

〇記者
 12月の記者会見でもおっしゃっていましたスクラム除雪について、青森市の市道の除排雪を国と県が一体になってやっていくという話がありました。そのあたりの実施状況等、今後の見通しを含めて伺ってもよろしいですか。

〇知事
 連携除雪というのは、通常の雪の降り方の時に試しに3者で連携してみましょうという話なので、今はそれ以上の対応が必要です。機械力に余裕のある市町村が余裕のない市町村を応援する、その調整を県が行っているというタイミングに入っているとご理解ください。

〇記者
 今回の冬の、機材の問題や除排雪の指示のタイミング、そもそもの雪の量、延長キロ数が多いなどいろいろな論点がありますが、今後、どういうところが改善していくべきポイントになっていくのでしょうか。

〇知事
 少なくとも県道については機械力と人員、降雪と除排雪のタイミングをしっかり見極めて、通常レベルでの除排雪は進んでいると認識しています。もちろん一部で、追いついていない部分はあります。
 一方で、青森市内を見ていると、本当に除雪ができているのか、排雪があったのか、拡幅したかどうかも分からないという場所もあります。それは一つには除排雪の技術の問題があり、また、人員不足やタイミングの問題があり、さらには除排雪したかどうか確認するということの課題があると考えています。
 そもそも人口が減少しており、機械を動かす人たちが足りなくなってきているのではないか、高齢化してきているのではないかなど、さまざまな課題があると考えていますが、そういう課題はまず市町村の方へ確認していただいた方がよいと思います。
 県道や国道で不足しているところがあれば、甘んじてそのことは皆さんからお伺いします。

〇記者
 あくまで報道ベースなので正式発表ではありませんが、国民スポーツ大会について、従来秋に集中的に行っているものを、トップ選手が参加しやすいように通年で時期を分散して開催するということを、3月に有識者が取りまとめる提言に盛り込む方向だそうです。
 時期にとらわれずに競技ごとに大会を開催していくということについて、受け止めをお聞かせください。

〇知事
 私たちはスポーツの祭典として、1県に集中して一斉にアスリートを集めて、まず見る側が楽しめて、する側もそれで気持ちが盛り上がって、支える側も一斉に支えて、スポーツがその地域の新しい歴史を作っていくために国民スポーツ大会や全国障害者スポーツ大会があると認識しています。
 だからこそ、青森での来年の大会は、それで盛り上がっていこうと考えています。
 今ご指摘のあったお話は、まだ決まった話ではないため、コメントしづらいということをご理解ください。

〇記者
 その提言には大会運営の簡素化や効率化という観点も盛り込まれる方向らしいのですが、大会運営に関してはこれまでも知事がさまざまな問題点をご指摘されてきたかと思います。
 そうした意味で、来年の青森県での大会に向けて、簡素化、効率化についての新たな取組として、現在考えている方策があればお願いいたします。

〇知事
 まさに、開会式・閉会式の華美な感じには、課題意識を持っています。自分たちの身の丈にあった、自分たちらしいものにし、その上で多額の費用を要するため、時間も短くコンパクトにしつつ、盛り上がり、開催して良かったと県民の皆さんに思っていただけるようにしたいと考えています。
 外部の人たちに出ていただくのは費用を要するため、県民の皆さまと県内の企業だけで運営する大会にするということは、簡素化・合理化に向けた取組の一つだと考えています。

〇幹事社
 最後に知事からお願いいたします。

〇知事
 県政記者会の皆さん、今年1年もどうぞよろしくお願いいたします。
 雪国の除排雪というのは基本的な住民サービスだと考えています。一方で、豪雪災害とも呼べる地域では、他市町村からの応援を含めて、県では災害対応を行っていきます。
 春までまだ先は長いですが、改善を繰り返して、まずは県政の最優先事項としてこの除排雪に取り組んでいきます。
 今年は巳年でありますので、県政も脱皮を繰り返して成長し続けられるように取り組んでいきたいと考えていますし、そうした中で県民の皆さまの命や暮らしを守り、経済を発展させ、積年の課題に果敢に挑戦し、一つでも解決の道筋をつけられるようにしていきたいと考えております。
 2025年も私たち皆で良い年にしていきましょう。
 どうぞよろしくお願いいたします。どうもありがとうございました。

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