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更新日付:2018年12月18日 環境保全課
(仮称)陸奥湾洋上風力発電事業環境影響評価方法書に対する意見の概要
環境影響評価方法書
住民意見の概要
審査会意見
- 累積的な環境影響が考えられる環境影響評価項目として、騒音及び超低周波音、風車の影、動物及び景観を検討の対象としているが、これらの項目に係る影響のほか、流向・流速の変化に伴う海底・海浜への影響や海域に生息・生育する動植物への影響が考えられることから、流向・流速及び海域に生息・生育する動植物を累積的な環境影響が考えられる環境影響評価項目に追加し、適切な手法により予測及び評価を行うこと。
- 底生動物について、施設の存在に伴う底質環境の変化により、底生動物への影響が懸念されるとして、当該動物を環境影響評価項目に選定しているが、底質環境は風力発電設備の設置に伴う流向・流速の変化や当該設備に付着した生物の死骸等の堆積により変化することから、これらを踏まえた予測及び評価を行うこと。また、底質環境は長期間にわたって変化することから、モニタリングの実施を検討し、その結果を環境影響評価準備書に記載すること。
- コクガンについて、船舶トランセクト調査では発見率が低く、生息状況を確認できないおそれがあることから、本種の調査は個別に行うものとし、晩秋季・冬季・早春季に沖合において定点観察又は群れの追跡調査を実施すること。
- 鳥類の調査について、目視観察では限界があり、生息状況を確認できないおそれがあることから、海洋鳥の専門家から意見聴取した上で、目視観察を補完する調査を追加するとともに、適切な調査時期及び期間を設定すること。特に、対象事業実施区域内の海鳥や渡り鳥の飛翔行動(特に経路と高度)の把握に当たっては、レーダーを用いた生息状況調査を行うこと。
- 渡り鳥及び希少猛禽類の定点観察について、観察条件が悪い場合には遠方の調査精度が不十分となり、生息状況を確認できないおそれがあることから、地点間の距離が比較的離れた定点1と2及び定点8と9の間に調査地点を追加すること。
- 景観について、横浜町、野辺地町及び平内町から調査地点を選定しているが、むつ市内の主要な眺望点や日常の視点場からの眺望景観にも影響を及ぼすおそれがあることから、同市を調査範囲に含め、適切な調査地点を追加すること。
知事意見
- 累積的な環境影響が考えられる環境影響評価項目として、騒音及び超低周波音、風車の影、(陸生)動物、景観を検討の対象としているが、これらの項目に係る影響のほか、流向・流速の変化に伴う海底・海浜への影響や海域に生息・生育する動植物への影響が考えられることから、流向・流速及び海域に生息・生育する動植物を累積的な環境影響が考えられる環境影響評価項目に追加し、適切な手法により予測及び評価を行うこと。
- 水質(水の濁り)について、調査地点が対象事業実施区域の全域に及んでいないため、工事の実施に伴う水の濁りによる影響を把握できないおそれがあることから、風力発電設備の配置を勘案し、適切な調査地点を追加すること。
- 風力発電設備の設置に伴う流向・流速の変化により、海底や海辺に影響を及ぼすおそれがあるため、流向・流速を環境影響評価項目に選定し、シミュレーション等により流向・流速の変化を予測し、その結果から海底・海浜への影響を評価すること。
- 事業実施によるコウモリ類への影響について、専門家から意見聴取した上で、適切な手法により調査、予測及び評価を行うこと。
- 鳥類の調査について、目視観察では限界があり、生息状況を確認できないおそれがあることから、海洋鳥の専門家から意見聴取した上で、目視観察を補完する調査を追加するとともに、適切な調査時期及び期間を設定すること。特に、対象事業実施区域内の海鳥や渡り鳥の飛翔行動(特に経路と高度)の把握に当たっては、レーダーを用いた生息状況調査を行うこと。
- コクガンについて、船舶トランセクト調査では発見率が低く、生息状況を確認できないおそれがあることから、本種の調査は個別に行うものとし、晩秋季・冬季・早春季に沖合において定点観察又は群れの追跡調査を実施すること。
- 対象事業実施区域周辺には、ハクチョウの渡来地として国の特別天然記念物に指定された「小湊のハクチョウおよびその渡来地」が存在している。渡来するハクチョウへの重大な影響を回避又は低減するため十分な調査を行う必要があることから、鳥類の渡りの調査地点に当該渡来地を追加すること。
- 渡り鳥及び希少猛禽類の定点観察について、観察条件が悪い場合には遠方の調査精度が不十分となり、生息状況を確認できないおそれがあることから、地点間の距離が比較的離れた定点1と2及び定点8と9の間に調査地点を追加すること。
- 風力発電設備の基礎構造は、着床式(モノパイル式又はジャケット式)とする計画であるため、基礎の杭打工事により発生する水中騒音が海域に生息する動物に影響を及ぼすおそれがあることから、建設機械の稼働に係る海域に生息する動物を環境影響評価項目に追加し、適切な手法により調査、予測及び評価を行うこと。
- 海棲哺乳類の水中音響調査について、St.1~St.3で囲まれたエリアの中央に調査地点がなく、事業の実施による当該動物への影響を正確に把握できないと考えられることから、水深等を勘案した上で、必要に応じて調査地点を追加すること。
- 底生動物について、施設の存在に伴う底質環境の変化により、底生動物への影響が懸念されるとして、当該動物を環境影響評価項目に選定しているが、底質環境は風力発電設備の設置に伴う流向・流速の変化や当該設備に付着した生物の死骸等の堆積により変化することから、これらを踏まえた予測及び評価を行うこと。また、底質環境は長期間にわたって変化することから、モニタリングの実施を検討し、その結果を環境影響評価準備書に記載すること。
- 海域に生息・生育する動植物の現地調査について、冬季は海上荒天の多い時期であること、建設工事を実施しない方針であることから、調査を実施しないとしているが、供用時は施設が通年稼働するため、冬季におけるこれら動植物への影響を予測及び評価する必要があることから、専門家から意見聴取した上で、冬季の調査の実施について検討し、その結果を環境影響評価準備書に記載すること。
- 景観について、横浜町、野辺地町及び平内町から調査地点を選定しているが、むつ市内の主要な眺望点や日常の視点場からの眺望景観にも影響を及ぼすおそれがあることから、同市を調査範囲に含め、適切な調査地点を追加すること。