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更新日付:2018年3月19日 保健衛生課

デング熱・チクングニア熱について

県民の皆様へ

 平成26年8月、国内でデング熱に感染した患者が約70年ぶりに報告されています。
 チクングニア熱については、国内で感染したとの報告はありませんが、いずれも北海道を除く日本国内に広く分布するヒトスジシマカが媒介することが知られています。
 このため、すでに国内で感染が確認されているデング熱に加え、チクングニア熱についても国内で感染が拡大する可能性があると考えられています。
 デング熱及びチクングニア熱は、蚊を介して感染するもので、人から人に直接感染はしません。
 屋外の蚊の多くいる場所(北海道を除く。)で活動する場合は、できるだけ肌を露出せず、虫よけ剤を使用するなど、蚊に刺されないよう注意しましょう。
 また、蚊に刺されてから3~7日程度で高熱のほか、発疹、頭痛、関節痛、嘔吐等の症状が見られれば、デング熱の可能性もあります。デング熱患者の一部の方は、まれに重症化しデング出血熱やデングショック症候群を発症することがあり、早期に適切な治療が行われなければ死に至ることがありますので、早めに医療機関を受診してください。

海外へ渡航される方へ

 平成28年7月、新潟県においてフィリピンから帰国した女性がデング出血熱を発症し、死亡する事例が発生しました。
 デング熱の発生地域へ渡航する場合は、できるだけ肌を露出せず、虫よけ剤を使用するなど、蚊に刺されないよう注意しましょう。
 また、帰国時に体調に異状がある場合は、空港等の検疫所に相談してください。検疫所通過後に体調に異状がある場合は、早めに医療機関を受診してください。

デング熱・チクングニア熱とは

 デングウイルス又はチクングニアウイルスが感染しておこる急性の熱性感染症です。
 熱帯や亜熱帯の全域で流行しており、東南アジア、南アジア、中南米で患者の報告が多くなっています。その他、アフリカ、オーストラリア、南太平洋の島でも発生があります。最も日本に近い流行地は台湾です。
 日本では、デング熱、チクングニア熱ともに四類感染症に指定されています。
 国内での発生状況については、デング熱の国内感染事例の発生状況について(厚生労働省ホームページ)をご覧ください。
 

ヒトスジシマカ(成虫)の活動と国内分布

 ヒトスジシマカの活動は主に5月中旬~10月下旬(南西諸島等の活動期間はこれより長い)に見られ、冬期に成虫は存在しません。
 ヒトスジシマカは、2016年時点で青森市での定着が確認されたため、北海道を除く本州以南の地域に広く分布していることが明らかとなっています。また、幼虫の生息地は、年平均気温が11℃以上の地域と一致しており、温暖化等の影響で分布域が徐々に北上しています。
*青森市では、青森市内の港湾地域で2015年及び2016年に2年連続してヒトスジシマカが確認されたため、定着したとされています。
 なお、2016年10月時点では、青森市以外の青森県内の市町村では、ヒトスジシマカの定着は確認されていません。

感染経路

 ウイルスに感染した患者を蚊が吸血すると、蚊の体内でウイルスが増殖し、その蚊が他者を吸血することでウイルスが感染します。
 人から人に直接感染するような病気ではありません。
 ウイルスを媒介する蚊は、ヒトスジシマカやネッタイシマカ(日本には常在していません。)です。
 なお、犬や猫などの人以外の動物には感染しないとされています。

ヒトスジシマカ成虫
*国立感染症研究所作成の「デング熱・チクングニア熱等蚊媒介感染症」の対応対策の手引き 地方公共団体向け」より

症状・潜伏期間

 症状は、突然の発熱、頭痛、関節痛、発疹等です。ただし、チクングニア熱の場合は、関節痛だけでなく関節腫脹を伴う場合があり、また急性症状が治まった後も、関節炎が再燃することがあります。
 なお、デング熱ではごくまれに一部の患者で2~7日後、ショックと出血傾向を主な症状とする重篤な症状が現れることがあります。
 感染しても発症しないことが多く見受けられます。
 蚊に刺されてから症状が出るまでの期間(潜伏期間)は、2~14日で多くは3~7日とされています。

治療法

 症状を和らげるなどの対症療法を行います。
 症状は、デング熱でおおむね1週間程度、チクングニア熱でおおむね2週間程度で回復する場合がほとんどです。
 現在のところ、有効な抗ウイルス薬はありません。

予防法

 現時点で有効なワクチンはありませんので、予防にはヒトスジシマカ等の蚊に刺されないようにすることが重要です。
 具体的には、肌を露出しないように、長袖、長ズボンを着用し、裸足でのサンダル履きを避けるようにしましょう。
 また、蚊の忌避剤の利用も効果的です。(子供に使用する場合は、必ず大人が付けるようにしましょう。また、説明書の注意書きをよく読んでからご使用ください。)
 

医療機関の皆様へ

 届出基準に基づきデング熱又はチクングニア熱と診断した医師は、直ちに管轄する保健所に届け出ることが義務づけられています。

 ○届出基準(デング熱)ワードファイル[87KB]
 ○届出様式(デング熱)
ワードファイル[106KB]

 ○届出基準(チクングニア熱)ワードファイル[75KB]
 ○届出様式(チクングニア熱)ワードファイル[102KB]

 ○蚊媒介感染症の診療ガイドラインPDFファイル[1980KB]
 

対策

 デング熱の国内感染症例が、約70年ぶりに報告されたこと等により国は、「蚊媒介感染症に関する特定感染症予防指針」を策定し、国、地方公共団体が取り組むべき施策について定めています。
 また、国立感染症研究所は、「デング熱・チクングニア熱等感染症の対応・対策の手引き地方公共団体向け」を策定し、上記予防指針で示された地方公共団体等が取り組むべき施策の具体的な取組方法等について示しています。
 これを受けて、青森県では、県内(保健所設置市を除く)の輸入感染症例及び国内感染症例を早期に探知し、対応することにより、新規の国内感染症例発生を防止することを目的に、青森県、市町村、管理者が実施すべき事項をまとめた本手引きを平成28年5月に作成しています。
 ヒトスジシマカの生息地域は、温暖化等の影響で北上してきており、青森県では、平成28年に青森市で、デング熱・チクングニア熱・ジカウイルス病の媒介蚊であるヒトスジシマカの生息が確認され、また、地方公共団体向け手引きが改訂されたことから、平成30年2月に本手引きを改正しています。

 ○青森県デング熱・チクングニア熱等蚊媒介感染症の平常時から発生時までの対応の手引き(概要)[102KB]

 ○青森県デング熱・チクングニア熱等蚊媒介感染症の平常時から発生時までの対応の手引き(全文)[1702KB]


 ・蚊媒介感染症に関する特定感染症予防指針PDFファイル[231KB]

 ・デング熱・チクングニア熱等感染症の対応・対策の手引き地方公共団体向けPDFファイル[2566KB]

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この記事についてのお問い合わせ

保健衛生課 感染症対策グループ
電話:017-734-9141  FAX:017-734-8047

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