ホーム > 組織でさがす > 地域県民局 > 上北地域県民局地域健康福祉部保健総室(上十三保健所) > ノロウィルスによる感染症胃腸炎にご用心
関連分野
- くらし
- 環境・エコ
更新日付:2008年8月4日 上北地域県民局地域健康福祉部保健総室(上十三保健所)
ノロウィルスによる感染症胃腸炎にご用心
ノロウィルスについて
ノロウィルスは、感染性胃腸炎や食中毒を引き起こす原因ウィルスで、初冬から春先にかけて多く発生する傾向があります。
特に、ノロウィルスは、患者の吐ぶつ、便から直接感染するヒト-ヒト間感染があるため、保育園や学校など集団生活をおくる場所では、注意が必要です。
次のことに注意して、罹ったかなと思ったら、できるだけ早く医療機関に受診しましょう。
特に、ノロウィルスは、患者の吐ぶつ、便から直接感染するヒト-ヒト間感染があるため、保育園や学校など集団生活をおくる場所では、注意が必要です。
次のことに注意して、罹ったかなと思ったら、できるだけ早く医療機関に受診しましょう。
ノロウィルス(Noro Virus)
ノロウィルスは、直径が約30nm(ナノメータ。1nmは1mmの100万分の1)という電子顕微鏡でなければ見えないごく小さな球形のウィルスで、感染性胃腸炎の主要な病原体となっています。
以前は、「小型球形ウィルス」(Small Round Structured Virus:SRSV)と呼ばれていましたが、近年、SRSV遺伝子の解析が大きく進み、主として「ノーウォーク様ウィルス」と「サッポロ様ウィルス」の2種類のウィルスであることがわかり、それらの属名として暫定的に用いられていた名称をそれぞれ「ノロウィルス」、「サポウィルス」とすることが2002年8月の国際ウィルス学会で承認されました。
食中毒病因物質として届けられていたSRSVは、ほとんどがノロウィルスであることから、2003年8月に食品衛生法の一部改正が施行されたことに伴い、病因物資の「SRSV]が「ノロウィルス」に改められました。
以前は、「小型球形ウィルス」(Small Round Structured Virus:SRSV)と呼ばれていましたが、近年、SRSV遺伝子の解析が大きく進み、主として「ノーウォーク様ウィルス」と「サッポロ様ウィルス」の2種類のウィルスであることがわかり、それらの属名として暫定的に用いられていた名称をそれぞれ「ノロウィルス」、「サポウィルス」とすることが2002年8月の国際ウィルス学会で承認されました。
食中毒病因物質として届けられていたSRSVは、ほとんどがノロウィルスであることから、2003年8月に食品衛生法の一部改正が施行されたことに伴い、病因物資の「SRSV]が「ノロウィルス」に改められました。
ノロウィルスの特徴について
ノロウィルスは、人にだけ感染して病気を引き起こし、それ以外の生物や食材では増殖しません。
そのため、食中毒の原因と思われる食材から病原体を検出することが難しく、病気の理由を明らかにすることが困難とされています。
そのため、食中毒の原因と思われる食材から病原体を検出することが難しく、病気の理由を明らかにすることが困難とされています。
ノロウィルスの感染経路について
このウィルスの感染経路のほとんどが経口感染で、次のような感染があると考えられています。
- ウィルスを取り込んでいるカキ、アサリなどの二枚貝を生や加熱不足のまま食べることによって感染する場合
- ノロウィルスに感染した人が用便後などによく手を洗わずに調理し、他の人が二次汚染された食品を食べることにより感染する場合
-
患者のふん便や吐ぶつには、ウィルスが多量に含まれており、そのふん便等の処理が不十分なため、その場所からウィルスが広がり、直接人の口から取り込まれて感染する場合
特に、家庭や協働生活施設(学校、社会福祉施設など)などヒト同士の接触する機会が多いところでヒトからヒトへ直接感染するケースがあるといわれています。
症状について
24~48時間の潜伏期間を経て発症し、主な症状としては吐き気、嘔吐、下痢、腹痛であり、発熱は軽度です。通常、これらの症状が1~2日続いた後に治癒し、後遺症もありません。
また、感染しても発症しない場合、軽い風邪のような症状の場合もあります。
また、感染しても発症しない場合、軽い風邪のような症状の場合もあります。
治癒法について
現在、このウィルスに効果のある抗ウィルス薬はありません。このため、通常、脱水症状がひどい場合に輸液を行うなどの対症療法が行われます。
予防法について
日常生活での予防方法としては、次のようなものがあります。励行することを心がけましょう。
-
トイレの後、料理の前、食事の前には、石けんを使い、よく泡立てながら手と手をよく擦りあわせて、最後に流水で十分に手を洗う。また、手を洗うときは、蛇口も一緒に洗う。
※ 石けんによる手洗いは、手指からウィルスをはがれやすくします。 - 手洗い等で使用するタオル等は清潔なものとし、共用は避ける。
-
できる限りカキなどの二枚貝は、十分に加熱して食べる。
(食品の中心温度85度以上で1分間以上)
発症した場合の注意について
- 発症したらできるだけ早く医療機関に受診しましょう。
-
発症者の吐ぶつや便の中には、多量のウィルスが含まれ、感染が広がる可能性があるので、次のことに注意して処理しましょう。
なお、塩素系の漂白剤(市販のキッチンハイターなど。以下同じ。)、塩素系の消毒剤(市販のミルトン、ピューラックスなど。以下同じ。)のいずれの場合も、購入の際には、次亜塩素酸ナトリウム濃度をラベルなどで確認した上で濃度調製を行なってください。
また、調製液は保存せず、その日に使い切りましょう。
- 嘔吐の際は、できるだけポリ袋などの密閉できる容器に吐くようにし、その都度、そのポリ袋に塩素系の漂白剤又は塩素系の消毒剤をそのままふりかけ、漏れないようにする。
- 吐ぶつや便の後始末をする際は、使い捨ての手袋やマスクなどをする。
- 吐ぶつなどで汚れた部屋では、ウィルスが浮遊することがあるので、換気をする。
- 症状がなくなった後も、1週間程度ウィルスが排泄されることがあるので、手洗いはしっかり続ける。
-
ノロウィルスの消毒は、消毒用アルコールは効きにくいため、塩素系の漂白剤又は塩素系の消毒剤で行う。
次亜塩素酸ナトリウムの濃度調製と消毒方法は、次を参考にして行う。
濃度調製
次亜塩素酸ナトリウム(通常は濃度5%)のものを使用して濃度の調製を行う。
塩素系の漂白剤として市販のキッチンハイター(当該商品は濃度表示はないが、国立感染症研究所感染症情報センターの資料では5%を前提)を使用した例を示すと次のようになる。
15リットルのバケツに水を5リットル入れ、以下の量のハイター液を加える。
塩素系の漂白剤として市販のキッチンハイター(当該商品は濃度表示はないが、国立感染症研究所感染症情報センターの資料では5%を前提)を使用した例を示すと次のようになる。
15リットルのバケツに水を5リットル入れ、以下の量のハイター液を加える。
- 濃度0.05%の場合:50ミリリットル(ハイターのキャップで約2杯分)
- 濃度0.1%の場合:100ミリリットル(ハイターのキャップで約4杯分)