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更新日付:2023年3月16日 文化財保護課
青森県薬師前遺跡墓坑出土品

青森県薬師前遺跡墓坑出土品
指定区分 | 重要文化財 |
名称及び員数 | あおもりけんやくしまえいせきぼこうしゅつどひん 青森県薬師前遺跡墓坑出土品 一括(33点) |
所在地 | 八戸市根城東構35-1 (八戸市博物館) |
所有者 | 五戸町 |
指定年月日 | 平成12年6月27日 |
公開状況 | 公開(有料) |
問合せ先 | 八戸市博物館 TEL0178-44-8111 |
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時期 〈縄文時代後期〉
薬師前遺跡墓坑出土
昭和52年5月、当時三戸郡倉石村にあるこの遺跡の土地の所有者が長いも栽培のためのトレンチャー(掘削機)を入れた際、土器棺の一部と上部の配石を発見、村当局に通報し、同年6月、倉石村教育委員会による緊急調査が実施された。
調査の結果、調査面積16m2の範囲に大型の墓坑が1基検出され、その中央部付近に寄り添うような形で3基の土器棺(1号土器棺~3号土器棺)が埋設されているのが確認され、その内1基からは、貝輪を尺骨に装着したままの、保存状態の良い縄文人骨が納められていた。
遺物は、それら土器棺に使われた縄文時代後期前半の深鉢形土器、壷形土器各3点と、3号土器棺に埋葬された縄文人に装着あるいは副葬されていた貝輪16点、猪牙製垂飾11点である。
これらの出土遺物は、縄文時代後期の集団墓の実態と縄文社会における葬送儀礼の一端をよく示す資料である。
また、土器棺として使われた土器は、当該期の類例に比べ群を抜く大きさと依存状態を誇り、さらに装飾も一定の規則に則りながら入念な文様構成で飾られ、造形からも高い評価が与えられるものとして貴重である。
なお、これらの出土品は八戸市博物館に保管されている。