ホーム > 組織でさがす > 教育委員会 > 文化財保護課 > 大平山元遺跡
関連分野
- くらし
- 文化財保護
更新日付:2023年2月10日 文化財保護課
大平山元遺跡
大平山元遺跡
- 写真提供 外ヶ浜町教育委員会
指定区分 | 史跡 |
名称 |
おおだいやまもといせき 大平山元遺跡 |
所在地 | 東津軽郡外ヶ浜町字蟹田大平山元・沢辺 |
管理団体 | 外ヶ浜町 |
指定年月日 | 平成25年3月27日 平成27年10月7日(追加指定) |
公開状況 | 公開 |
-
大平山元遺跡は津軽半島の北東部、陸奥湾に注ぐ蟹田川の河口から上流8kmの左岸に位置し、津軽山地から派生する低位段丘上の南北500m、東西300mの範囲に立地する。珪質頁岩(けいしつけつがん)の産出地から3.5km東に位置し、それを石器素材として安定的に利用できることから、後期旧石器時代後半期から縄文時代草創期まで継続的に営まれた、北日本では希有な石材原産地遺跡である。
なかでも、後期旧石器時代後半期では、関東・中部との関係を示す有樋尖頭器(ゆうひせんとうき)、北海道との関係を示す荒屋型彫器(あらやがたちょうき)や湧別(ゆうべつ)技法による細石刃(さいせきじん)からなる石器群、関東以西との関係を示す野岳(のだけ)・休場型(やすみばがた)の黒曜石製細石刃核(こくようせきせいさいせきじんかく)等、北日本では他に例がないほど日本列島各地との関係が注目される石器群が多数出土している。さらに、縄文時代草創期では、神子柴(みこしば)・長者久保(ちょうじゃくぼ)石器群と放射性炭素年代測定により最古級の年代値が得られた無文土器(むもんどき)との共伴や、縄文時代草創期の特徴ともされる大型石刃の埋納(まいのう)等、後期旧石器時代から縄文時代草創期への移行のあり方を検討する上で極めて重要な情報を提供している遺跡である。
また、出土品の一部は令和元年に県重宝の指定を受けている。
なお、令和3年には、「北海道・北東北の縄文遺跡群」の構成資産のひとつとして世界文化遺産となっている。