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更新日付:2018年2月27日 文化財保護課
山王坊遺跡
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山王坊遺跡
- 写真提供 五所川原市教育委員会
指定区分 | 史跡 |
名称 | さんのうぼういせき 山王坊遺跡 |
所在地 | 五所川原市相内岩井・桂川 |
管理団体 | 五所川原市 |
指定年月日 | 平成29年2月9日 |
公開状況 | 公開 |
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山王坊遺跡は津軽半島のほぼ中央部、日本海に面した十三湖北岸に位置する中世の宗教遺跡で、山王坊川が流れる沖積地の奥まった山間部の谷間に立地している。
発掘調査の結果、最奥に当たる丘陵斜面からは、方形配石墓、石鳥井、幣殿・拝殿、大石段(石組階段)が一直線上に配置された奥院跡が発見された。
また、山王坊川西岸の最も開けた平坦地では、拝殿、渡廊、舞台、中門、本殿とされる礎石建物が一直線上に並ぶ神社跡、庇(ひさし)、を含めた東西7間×南北5間の南面する建物を中心に、コの字状に配置された3棟の礎石建物からなる寺院跡といった、中世の神仏習合を示す伽藍が極めて良好な状態で保存されていることが明らかとなった。
年代は14世紀中頃~15世紀中頃である。造営にあたっては、この地を支配し室町幕府と密接な関係をもった安藤氏が深く係わったものと思われ、整然と配置された伽藍は南北朝~室町時代における京都との文化的交流を具体的に示す重要な遺構である。
なお、十三湖周辺は中世港湾の史跡十三湊遺跡や安藤氏の居館とされる福島城跡など、南北朝~室町時代にかけて、この地を支配した安藤氏に関する遺跡が多数存在し、中世的景観が色濃く残る地域である。