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更新日付:2008年7月14日 りんご果樹課
りんごができるまで:各作業の内容
稲や野菜は、種をまいてから1年間で収穫できます。
しかし、りんごは樹の形をつくるだけで4~5年を要し、1本の木が最大の収量となるまでには10年程度かかります。
また、その間に1年でも間違った管理をすると元に戻るまで数年かかります。
1年1年の管理の積み重ねが大切なりんご栽培。
ここでは、りんごが穫れるまでの1年間を時間を追って見てみましょう。
しかし、りんごは樹の形をつくるだけで4~5年を要し、1本の木が最大の収量となるまでには10年程度かかります。
また、その間に1年でも間違った管理をすると元に戻るまで数年かかります。
1年1年の管理の積み重ねが大切なりんご栽培。
ここでは、りんごが穫れるまでの1年間を時間を追って見てみましょう。
剪定(せんてい:1月末~3月)
りんご栽培の最初の仕事であり、青森県では最も重要とされる技術です。木の中まで日光が入るようにし、毎年よいりんごが実るように木の形を整えます。
剪定は、大変難しい作業で、「千本の木を剪定しなければ一人前になれない」とも言われています。
剪定は、大変難しい作業で、「千本の木を剪定しなければ一人前になれない」とも言われています。
肥料散布(ひりょうさんぷ:4月)
人間と同じように、りんごも栄養が必要です。4月に肥料を散布して栄養を与えます(基肥という)。その後、6月頃にもう一度与えます(追肥という)。6月に与えるのは、ちょうどりんごの果実が大きくなり始め、栄養がたくさん必要になるからです。最近は、堆肥や有機質肥料も使われています。
草刈り(くさかり:4月~9月)
りんご園は、土からの水分の蒸発や土壌の浸食を防いだり、有機物補給ということから草を生やしています(草生栽培という)。
しかし、草が伸びすぎるとりんごの木と水分を奪い合ったり、虫などが出るので、4~6回程刈り取ります。
草刈り機には、肩にかけるコンパクトな機械や写真のような自走タイプ、ゴーカートのような乗用タイプがあります。
しかし、草が伸びすぎるとりんごの木と水分を奪い合ったり、虫などが出るので、4~6回程刈り取ります。
草刈り機には、肩にかけるコンパクトな機械や写真のような自走タイプ、ゴーカートのような乗用タイプがあります。
薬剤散布(やくざいさんぷ:4月~8月)
病害虫からりんごを守るために行います。県の基準では年間10回の散布ですが、りんごの実にかかるのは7回程度です。なお、安全性の高いりんごを消費者に提供するため、また、農家にとっても散布作業は重労働なので、少ない人では年間6回程度まで散布を少なくしています。農薬も安全なものを使っていますし、使うときにも十分気をつけています。
授粉(じゅふん:5月中旬)
ほとんどのりんごは、同じ品種の花粉がついても実になりません。そのため、他の品種の花粉をつけてやる必要があります。昔は、一つ一つの花に、人が花粉をつけていましたが、今ではマメコバチというハチを使っています。
摘果〈実すぐり〉(てきか〈みすぐり〉:6月~7月)
りんごは、1つの株に5つくらい花が咲きます。これを全部りんごの実にすると小さなりんごしかできず、栄養が足りなくなって、来年の花ができなくなってしまいます。
そこで、3~5株に1つの実になるようにいらない実を取ってしまいます。こうすることで大きくておいしいりんごができます。花の時期に花を摘むと摘花となります。
そこで、3~5株に1つの実になるようにいらない実を取ってしまいます。こうすることで大きくておいしいりんごができます。花の時期に花を摘むと摘花となります。
着色手入〈葉つみ、玉まわし〉(ちゃくしょくていれ〈はとり、たままわし〉:9月~11月)
りんごの実全体に太陽が当たって、色がきれいにつくようにします。葉とりは、りんごの実に日影をつくる葉を2~3回に分けて摘み取ることで、玉まわしは、太陽が当たった部分だけ赤くなるので、反対側にも色がつくようにりんごの実を回転させる作業です。下手な人がやると、玉を回しすぎてりんごを落としてしまいます。
このほかにも、「徒長枝整理(とちょうしせいり:新しく伸びてきたいらない枝を切る)」や「支柱入れ、枝吊り(しちゅういれ、えだつり:りんごが大きくなって重くなり枝が下がるのを防ぐ)」、色づきをよくするため品種によっては、「袋かけ・袋はぎ」といった作業もあります。
収穫(しゅうかく)
こうして、一年間いろいろな作業によって育てられたりんごは、8月から収穫がはじまります。収穫の時もりんごにキズがつかないよう一つ一つていねいに収穫します。