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更新日付:2023年12月25日 産業イノベーション推進課
【開催レポート】「台湾の強みを活用した新ビジネス創出 令和5年度第2回セミナー」
日本でも人気がある台湾の魅力的な素材(果実など)を生かした新商品開発に挑戦してみませんか?
今回は、今注目の 台湾カカオの魅力とその可能性、台湾果実で商品開発した東北のクラフトビールについて お話を伺いました。
☆11月27日に開催された第2回セミナーについてはこちらをクリック
→ 第2回セミナーレポート
☆9月25日に開催された第1回セミナーについてはこちらをクリック
→ 第1回セミナーレポート
開催日時
開催場所
対象・定員
県内企業、支援機関など
【定員】
会場参加:30名 ※オンライン参加は定員なし
開催内容
第1部 講演(13時30分~14時10分)
演題:「台湾の素材とその可能性について~台湾カカオの魅力~」
発酵食品として様々な可能性を秘めたカカオ。スイーツだけでなく、どんな商品に活用できるのか?
その可能性に迫ります。
講師
鈴文堂東京有限公司 董事長 鈴木 康一(すずき こういち)氏
大学卒業後、流通業界での経験を積み、2009年に株式会社アトレに入社。
商業施設の運営と開発に携わる。
その後、2015年からは海外業務に携わる。
2021年から台湾に駐在。
2023年に台湾にて副業として台湾法人を設立し、台湾カカオの発展支援と日本と台湾の連携支援に力を注いでいる。
第2部 事例紹介(14時10分~14時50分)
テーマ:「台湾の果実を活用した新たな飲料開発の可能性について~東北のものづくりの事例から~」
「クラフトビールによるコミュニティづくり」を行っているBLACK TIDE BREWINGのものづくりについて、お話を伺います。
報告者
BLACK TIDE BREWING(ブラックタイドブリューイング)合同会社
営業部長 丹治 和也(たんじ かずや)氏
2020年に気仙沼にて操業開始した気仙沼初のクラフトビール醸造所。
2021年に東日本大震災の際に多大な支援をしてくれた台湾のパイナップルを活用したKesennuma, my favorite発売。また、2023年に「 Kesennuma Beer Festival 2023 」、同年9月には東北各地のブルワリーを集めた「 Kesennuma Oktoberfest 2023 」を開催し、多くの来場者を獲得するなど地域活性化にも貢献している。
事業説明(14時50分~15時10分)
■今後の取組について[青森県商工労働部新産業創造課]
■台湾産果実活用アルコール飲料の開発について[(地独)青森県産業技術センター弘前工業研究所]
開催レポート
当日は、オンラインで鈴文堂東京有限公司(台湾)の鈴木康一董事長から、台湾カカオという素材の魅力と可能性についてお話いただくとともに、実際に台湾の素材(パイナップル)を使ってクラフトビール醸造に取り組んだことのあるBLACK TIDE BREWING(ブラックタイドブリューイング、宮城県気仙沼市)の丹治和也営業部長から、製造行程なども含めて事例紹介いただきました。
第1部 講演
鈴木様からは、台湾カカオの成り立ちから御説明いただき、活発な質疑応答がありました。
- 鈴木康一様
・カカオの市場は拡大傾向にあり、非常に価値が高くなっているが、あくまで農家が個別に事業を行っているので、ファンを広げていく・付加価値を付けていくといったことが課題。
・カカオについては、日本では美味しいスイーツというのが一般常識だが、台湾では漢方薬やスーパーフードのような認識を持たれている方々が非常に多い。また、美容面での効能も注目されている。このほか、カカオの実を使ってさっぱりとした味わいのお茶にした商品やジュースなどもある。
・お酒については、多くの事業者がカカオ酒を作るチャレンジをしていて、ビール、ワイン、ウイスキーなどがある。
・カカオの発酵についてはまだ未知数な部分があり、台湾南部の屏東大学のチームで、現在、特許を取得した微生物を利用してカカオの精密な発酵研究を行っている。
~主な質疑応答~
●日本のチョコレートと台湾のチョコレートの違いは?
○大きな違いは、砂糖の量。日本はミルクチョコレートなど砂糖の比率が非常に高いものが多い。
一方、台湾のチョコレートは、カカオの比率が高く85%以上なども多い。また、カカオ自体少しフルーティーな酸味のあるものが多く、フルーツを食べているような感覚のものもある。
●健康や美容面でも効能が認識されているとのことだが、実際はどのように売られている?
○絶対数はまだ少なく、カカオ豆をピーナツのようにローストした状態のものを食べるという方も非常に多い。日本ではあり得ないが、農家に対してデポジットのような形でお金を出して、処方箋のようにチョコレートを分けてもらうような習慣もある。
●カカオは一般的にどのような形で日本に輸出されているのか。
○大きく2つ。1つは既にコーヒーのような状態まで加工されたもの、もう1つはローストまでのもの。比較的コーヒーと同様の状態での輸出。
●カカオのお酒にチャレンジしている方々がいるとのことだったが、カカオ自体を発酵させているのか、フレーバーとして後から入れているのか。
○両方いるが、多いのはフレーバーとしてプラスするケース。
第2部 事例報告
丹治様からは、東日本大震災のボランティアがきっかけで、気仙沼で初めてのブルワリーを設立した経緯と、自社のものづくりについてお話しいただきました。
- 丹治和也様
・我々の哲学は、Brewd with PRIDE in気仙沼ということで、気仙沼でクラフトビールを込めることに誇りを持ち、気仙沼の人たちに誇ってもらえるようなクラフトビールを作り続けるというもの。
・BTBのビールづくりに欠かせない4つの要素は、
1.Story (ストーリーが感じられるビール)
2.Quolity(品質を常に追求するビール)
3.Creativity(創造性に富んだビール)
4.Connectivity(”人と人”、”心と心”をつなぐビール)
この4つを味わえるビールがクラフトビールと考えている。
・台湾産パイナップルの素材を活用したのは、2021年4月に中国が台湾産パイナップルの輸入を禁止した際に、震災のときに気仙沼はじめ東北全体を支援してくださった台湾の方々への恩返しのような形で、パイナップルを買って支援する動きがあり、それに呼応したもの。
・Kesennuma, my favorite(ケセンヌマ、マイ フェイバリット)というFruit Wheat Aleで、優しくパイナップルが香り、ヴァイツェン酵母のバナナやりんごのフルーティーさも感じられる白ビール。
他、具体的なビール製造工程、これまでに使った副原料についても解説。
~主な質疑応答~
●パイナップルジュースの割合はどのくらいだったのか?
○仕込みが2,000リッターで5%以下。Kesennuma, my favorite(ケセンヌマ、マイ フェイバリット)
は、わりとパイナップル風味を抑えめに仕上げている。
●リンゴを試したことはあるか?
○リンゴは試したことはないが、どのくらいリンゴ感を出すかによって割合を変えていくことになると思う。
●毎週新商品を出されるようだが、ストーリーが感じられる商品づくりをするにあたり、苦労はないか。
○苦労はあるが、新しい原材料、モルトの種類、どんどん新しいものが出てくるので、試してやってみようと行っている。コラボの話で一緒に商品開発するようなこともやっている。醸造レシピ開発と同時に、ラベルデザインなど、ストーリー性などもすり合わせながら、ほぼ毎週開発に向けて取り組んでいる。
今後の開催について
次回は3月上旬にこれまでの成果報告を兼ねたイベントの開催を予定しています。県庁HPで告知しますので、是非御参加ください。