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更新日付:2024年5月30日
石綿(アスベスト)を使用した水道管があると聞いたのですが、水道水は大丈夫ですか?
回答
石綿(アスベスト)を使用した水道管は「石綿セメント管」といいます。これは、戦後の水道普及期に、鉄不足や安価であったことなどを背景に多く使用され、既に製造が中止されていますが、一部でまだ使用され、その後地震に強い鋳鉄管(ちゅうてつかん)等に更新されています。
水道水の健康影響に関しては、厚生労働省は、平成4年(1992年)に水道水質基準を改正した際、石綿(アスベスト)の毒性について評価しており、石綿(アスベスト)は呼吸器からの吸入に比べ経口摂取に伴う毒性は極めて小さく、また、水道水中の石綿(アスベスト)の存在量は問題となるレベルにないとの評価結果から、水質基準の設定を行わないこととしました。
また、世界保健機関(WHO)が策定・公表している飲料水水質ガイドラインにおいても、飲料水中の石綿(アスベスト)については、高濃度の飲料摂取が発ガンを引き起こすという確証はほとんどなく、また、動物を用いた研究でも健康に有害であるという確かな証拠がないため、健康影響の観点からガイドライン値を定める必要はないと結論づけています。
これらの状況から、石綿セメント管を通過した水道水は、健康影響については問題ないとされています。