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臨時会見/関西電力(株)美浜発電所3号機の蒸気漏れ事故について
会見日時:平成16年8月10日(火)午前11時45分〜11時55分
会見場所:第三応接室
会見者 :三村知事
○知事
関西電力(株)美浜発電所3号機の蒸気漏れ事故に関わりまして、お話させていただきます。
昨日、関西電力(株)美浜発電所3号機において、原子炉が自動停止し、蒸気の影響により、作業員4名が死亡し、7名が負傷したと伺っております。まず何よりも、亡くなられた方々のご冥福をお祈りしたいと思います。
本件における周辺環境への放射能の影響はないということでありますが、安全確保を第一義とする原子力施設において、このような重大な事故が生じたことは、誠に遺憾なことと考えております。
現在、国においては、職員を現地に派遣し、必要な体制を取りながら、その原因究明に努めているとのことであり、その状況を注視して参りたいと考えております。
また私ども青森県といたしましても、直ちに現地に職員を派遣し、情報収集に当たるよう、先程、私から指示をいたしました。
また、東北電力(株)東通原子力発電所1号機が、本年12月に燃料装荷・試運転を迎えることから、事業者であります東北電力(株)に対し、本日、万全の対応をするよう副知事を通じて強く要請したところであります。
今回のような事故は、何よりも尊い4人の方が亡くなられました、今回のような事故はあってはならないことであり、国に対してましても、今後の対応に万全を期すよう、強く申入れしていくことといたしております。
○記者
関西電力さんはプルサーマルでの発電を計画しておりまして、そこで事故が起きたということで、今後そのプルサーマル計画が進んでいくことにも影響が出てくることが考えられると思います。その中で本県では、ウラン試験の安全協定に向けての審議を進められておりますが、その判断をするに当たって、知事がその判断に影響を与えることというのはありますでしょうか。
○知事
今申し上げさせていただきましたが、今回の事故においての周辺環境への放射能の影響はないこと等あったわけですが、安全確保を第一義とする原子力施設において、こういった重大な事故が生じたということは、誠に遺憾な状況であると考えております。
私どもとしても、それぞれ国、原子力保安院ですか、また事業者等も、実際の状況、現状、その他原因等、現在その状況を確認、そしてまた実際の検証等に入る状況であると思っております。私どもとしても、そういった状況の中において、様々な観点からの対応ということを見極めて、要するに見極めての対応ということになるわけですけども、いずれにしても私ども青森県とすれば、自分達にとってというふうに、県民の安全、安心に重点をおいた対応をすべく、安全確保ということを第一義に、慎重かつ総合的に対応していくという形になると思います。
○記者
25日に県議会での全員協議会の予定をされてましたけれども、それらの日程に影響が出てくるということはあるんでしょうか。
○知事
25日の全員協議会については、開催をお願いしてありますし、先ほど議長から正式にお話もいただきましたので、これにつきましての開催は予定通りというふうに私どもとしては考えております。
○記者
今回の事故によって、今までの原子力事業の中で非常に大きな負の面が出たわけですけども、これによって原子力事業に対する県民の理解というものが後退するというふうに知事はお考えになりますでしょうか。
○知事
私自身が県民の方々全体の思いということについてお話しすることは難しいとは思うんですが、確かに火力発電所等でも、純粋な水蒸気の部分であったにしても、一つのその、なんていうんでしょう、原子力発電というパッケージの中の事故ということになります。そういった点についてですね、やはり、たとえその、放射能の部分と関係ないうんぬんだとしても、一つのパッケージの中としては、あってはならないことということだと思うんですよ。従いまして、そういったあってはならないことを、今後とも、起こさぬような保守点検体制っていうんでしょうか、確かに原子力部分については徹底してなさってるのかと思いますが、そういった周辺、外部、そういう一つのパッケージとして、物事をきちんと進めて欲しいということを、私どもとして強く、それぞれ、原子力発電なさっている会社に対してのアピールっていうんですか、強くこの場で申し上げたいと思います。要するに、安全管理、保守点検、そういった基本的なことについては、きちっとしたことを行っていただきたいという思いでございます。それはまた、多くの県民の方々も、そういう観点ではご一緒、ご賛同いただけると。
○記者
職員を派遣するのはだいたい何人ぐらいになるんでしょうか。
○知事
3グループぐらい行くんで、一応3名を予定しています。
○記者
どういった項目について情報収集したいと考えられていますか。
○商工労働部長
資源エネルギー課と、原子力対策課と、それから検証室と、それぞれ担当するところから1名ずつ、だいたい3人の体制をとって調査に入りたいと。調査の内容について、どこまでできるかわかりませんが、今回の原因の調査も含めて、地元の県の対応、あるいは国の対応、そういったものを十分調査して参りたいというふうに考えております。
○記者
今のところ庁内に事故対策の連絡本部等、こういった組織を設ける予定はありませんでしょうか。
○知事
私ども青森県庁に、ということですね。現地に出しておりますからその連絡という形はあると思いますが、本部という形ではないと思います。ただ連絡事務は当然出てきますんで、その対応窓口は関部長のところできちんと行う、という形になると思います。
―以上―