ホーム > ようこそ知事室へ > 知事記者会見録 > 知事記者会見(定例)/平成30年3月1日/庁議報告ほか
知事記者会見(定例)/平成30年3月1日/庁議報告ほか
会見日時:平成30年3月1日木曜日 11時15分~11時42分
会見場所:第三応接室
会見者:三村知事
〇幹事社
まず知事から、庁議の報告をよろしくお願いします。
〇知事
本日開催されました庁議におきまして、3月10日から県立美術館で開催いたします企画展「シャガール-三次元の世界」について報告がございました。
この展覧会は20世紀を代表する画家マルク・シャガールの初期から後期に至る絵画の傑作とともに、陶器や彫刻などの立体作品も、やっていたというのは私も初めて知ったんですけれども、かつてない規模で展示をし、シャガールの彫刻家としての一面に光を当てるものとなっております。
現在、県立美術館のコレクションを代表する作品で、シャガールによって描かれたバレエ「アレコ」舞台背景画全4作品を期間限定で完全展示しておりますが、こちらも合わせて鑑賞できます。
関連イベントといたしましては、この「アレコ」背景画を、舞台照明や音楽とともにご覧いただく特別鑑賞プログラムを会期中毎日行うほか、開幕日にはシャガールのお孫さんで美術史家として活躍されていらっしゃるベラ・メイヤーさんの記念講演会を開催するなど、たくさんの見どころがございます。まさに、シャガールと言えば青森県立美術館といったところでございます。
開催期間は3月10日から5月6日までで、小・中学生の観覧料は無料でございます。春休みやゴールデンウィークなどを利用して、広く県内外から多くの皆さま方に足を運んでいただきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
続いて、「青森県地球温暖化対策推進計画」の改定であります。先ほど開催いたしました「第6回あおもり低炭素社会づくり庁内推進本部」において、「青森県地球温暖化対策推進計画」を改定いたしましたので、ご報告をさせていただきます。
改定計画では、持続可能な低炭素社会の実現に向けて、国による各種施策と併せ、県民、事業者、各種団体、行政等あらゆる主体の連携・協働により地球温暖化対策を進めていくこととしており、温室効果ガス排出量を、2030年度までに2013年度比で31%削減する目標を掲げております。
経済産業活動をはじめ、家庭生活など多方面にわたって地球温暖化対策を進めていくためには、県民一人ひとりの日頃からの取組が重要でございます。かけがえのない青森県の豊かな環境を次の世代に引き継いでいくため、県民の皆さま方のご理解、ご協力、そして積極的な行動をお願いしたいと思います。
続いて、米空軍の三沢基地所属F-16戦闘機によるタンク投棄事案についてであります。
本日開催されました庁議におきまして、米空軍三沢基地所属のF-16戦闘機による小川原湖への燃料タンク投棄事案について報告がありました。
当該事案につきましては、先月2月20日の事案発生から10日目を迎えましたが、県といたしましては、事案発生と同時に米空軍三沢基地司令官ほかに文書要請を行ったほか、翌21日には東北町から災害派遣要請の要求を受けまして、私から海上自衛隊大湊地方総監に対し、災害派遣要請を行うと同時に、青森県災害対策本部を設置し、さらに緊急に対応を協議する必要があると判断されたことから、22日の朝一番で会議を開催し、関係各部局長に対して実施すべき事項を指示したところでございます。
災害対策本部では、「流出油等の回収」「漁再開に向けた安全確認の実施」「補償交渉に向けた県のバックアップ体制確立」の3つの活動方針を掲げ取り組んでおりますが、このうち「流出油等の回収」につきましては、海上自衛隊の迅速な活動により、これまでのところ、湖面に油は確認されておらず、またタンクにつきましては重量ベースで90%以上が回収されたところであります。厳寒の中での海上自衛隊員の活動には、改めて感謝の意を表するものであります。
これから、漁再開に向けた安全確認実施のフェーズに移行していくわけでありますが、安全確認の条件などについて、関係機関との間で調整を行う必要があると考えております。
県といたしましては、早期の安全確認に向け、必要なデータの分析・提供など、積極的に貢献していく方針としております。また漁業補償などにつきましては、今後、東北防衛局からの説明を受けた上、東北町や小川原湖漁協の意向をくんで、全面的にサポートしていく方針であります。
本日の庁議では、私から危機管理局長をはじめ関係部局長に対し、今後の現地との調整や補償に関し適切に対応するよう改めて指示をしたところでございます。
続いて、今年度も「ピカイチデータ 数字で読む青森県2017」が出来上がりました。
ピカイチデータは、本県に関する理解と関心を深めるきっかけとなること、また、県内の子どもたちが郷土への愛着や知識を深め、故郷に誇りを持ち、青森県の素晴らしさを改めて認識してもらうこと、さらには本県の魅力の情報発信を目的として刊行しているものであり、皆さまには冊子をお配りしておりますが、本県に関する統計データを見ますと、例えば、3ページにありますように、りんご、ながいも、にんにく、ごぼうなどの収穫量が全国1位であることとか、公衆浴場数が人口10万人当たり全国1位であることなど、県民が誇れる素晴らしいデータや特徴的なデータが数多くあります。
一方、何と言っていいか、なんですけれども、9ページにございますように、カップ麺の購入数量だとか塩干魚介購入数量とか、11ページにいきますとコーヒー飲料や炭酸飲料の購入金額とか、まあ、何というか、課題としてどうしようというものがございまして、短命県を返上し県民の皆さま方が健康で長生きできる青森県に変わっていくためにも、データをデータとして把握しながらさまざま乗り越えていかなければいけないことがあるなと感じたところでありました。
これまでも、「今を変えれば!未来は変わる!!」のスローガンのもと、県民の皆さま方が自ら健康に対する知識を高め、実践する「健やか力」の向上を図ってきたところでありますが、平成30年度も健康づくり、健康的な生活習慣の推進と定着のため、高血圧、高血糖、塩分の摂り過ぎなど、このデータにもいろいろありますとおりに、警鐘を鳴らしますとともに、県内の経済五団体による健康経営キックオフ宣言や青森県健康経営認定制度の認定企業の増加など、健康に対する意識が着実に高まっていること、こういったことを踏まえまして、例えばあと100gの野菜とか、あと1,000歩の歩行とか、「だし活」など、生活習慣を改善することの重要性を粘り強く普及していきたいと思っております。
まあ、そういうことでピカイチデータをさまざまご活用ください。
以上です。
〇幹事社
ありがとうございました。
次に記者会から質問させていただきます。幹事社から3点のつもりだったんですが、庁議での報告に三沢基地の件が入っていたので、こちらは取り下げさせていただきます。
2点まとめて伺います。
1点目ですが、昨年、1年間の外国人延べ宿泊者数が昨日発表されたと思いますが、約24万人で東北1位になりました。東日本大震災以降の誘客の各種施策による成果だと思われますが、知事のご所感と、今後さらに底上げを図る上で力を入れていく点を伺いたいというのが1点目で、2点目ですが、3月に入ったばかりですが、今年度を振り返ってみてのご感想と、基本計画未来を変える挑戦の最終年度となる新年度への意気込みを改めてお願いします。
〇知事
それでは1点目のインバウンドの関係でございます。
昨日発表されました国の宿泊旅行統計調査では、昨年1年間の県内の外国人延べ宿泊者数は、速報値で過去最高の23万9,150人泊、従業員数10名未満の施設も含めますと25万6,810人泊と、いずれも年間を通じて初めて東北1位となりました。
東日本大震災以降、台湾からこの取組をスタートさせたんですけれども、この立体観光の推進や韓国の有名写真家による本県の魅力発信など、国ごとにさまざまな取組を、実は手を変え品を変えという言葉がありますけれども、してきたところでございます。
そこに県内の市町村や事業者をはじめ、国内外の旅行会社や航空会社など、本当に多くの方々にご協力をいただいて、こうした結果につながっていることを私としては本当にありがたく思っているところであります。
また県庁職員も地域担当それぞれにおいてしっかりといい仕事をしてくれたということ、これは一緒に行った私が一番理解しているところでもございます。
そういった形で、皆、県内総力を挙げてという形でこうした結果につながりました。ありがたいです。
課題でございました冬季、冬場の観光ですけれども、現在、台湾、中国、韓国などから多くのお客さまが雪や温泉を楽しむために青森県を訪れております。一つの方向性を示すことができたと思っております。この好調なインバウンド需要を春以降もしっかりと我々、青森県に取り込むため、国ごとに異なるニーズへのきめ細かな対応でありますとか、SNSを活用した情報発信の強化など、次のステージにつなげるための取組を進めていきたいと思いますし、例の教育旅行につきましてもさらに細やかに再点検をしながらまたいろいろと進めていきたいと、そんなことを考えているところでございます。1点目であります。
続いて、まあ振り返るのは早いような気がするんですけれども、今年度、まず取りあえず振り返りますと、経済面では農業産出額が非常に順調に、3,200億、13年連続で東北トップと、伸び率も日本一というようなことで、いい形で推移しました。また県産農林水産品の輸出額、約300億というように、過去最高を記録したりとか、昨年の外国人延べ宿泊者数が、先ほども報告をしましたが東北トップとなったりとか、震災以降400%の伸びとなったりとか、さまざまな分野において、これまで「地域で経済を回す」視点を重視し、地道に取組を重ねてきた結果が数字となって着実に実を結びつつある年だったと、そのように感じているところであります。
また生活面におきましても、雇用情勢の堅調な推移をはじめ、高校生の県内就職率の改善でありますとか、平成28年の合計特殊出生率が全国平均を上回り、出生数が6年ぶりに増加したこと、あるいは全国最下位ながら着実に延伸している平均寿命など、いろんなデータ的にも着実に良い方向に進んできたと実感できた1年でもございました。
新年度は「青森県基本計画未来を変える挑戦」が最終年度を迎えるわけでございます。基本計画に掲げる2030年のめざす姿の実現に向け、3つの戦略プロジェクトを軸とした一連の取組を強力に展開しつつ、特に「地域で経済を回す仕組みづくり」、「労働力不足への対応」、「超高齢化時代を見据えた青森県型地域共生社会の実現」の3つの視点、これも重視して、さらなる成果の獲得を目指して全力でチャレンジしていきたいと考えているところでございます。
以上であります。
〇幹事社
ありがとうございました。幹事社からは以上です。
各社からお願いします。
〇記者
知事の報酬について、1点うかがいたいのですが。
本定例会で条例の改正案が出されていますけれども、審議会の方では知事が実施している特例減額についても、止めてもいいのではないかという意見が出されましたけれども。対応についてどうお考えでしょうか。
〇知事
今回、相当審議会の方で、はっきり言うと、きつく言われておりまして、自分といたしましても審議会の、私だけではなくていろいろ関係者がおるわけですけれども、それぞれのこともいろいろ考えながら、審議会で結構厳しい意見がございましたので、そろそろそういった形を整えていくというんでしょうか、きちんと対応するという形がやっぱりよろしいのかなと、そう思っております。
〇記者
知事、弘前市は選挙モードでして、市長選なんですけれども、対応を一応伺っておいてもよろしいでしょうか。
〇知事
今までも、そうだったわけで、それぞれの首長の選挙についてはそれぞれの地域の方々のお考えということでございます。
〇記者
先月に続いての質問なんですけれども。青森操車場跡地。
〇知事
セントラルパークだ。
〇記者
その体育施設の関係で、先月の会見では知事が、青森市から利活用計画案が示されるなど協議があった場合に適切な対応をしたいということでおっしゃられたと思いますけれども、先月の会見後、市の方から何かしらのアクションはありましたでしょうか。
〇知事
協議は特にないんだけれども。平成23年に例の「青い森セントラルパーク全域を防災のため公有地として継続して管理することを求める請願」が採択されたので、我々、それに応じるということで、市が主体となって県有地を含めた操車場跡地の利活用計画の策定作業を進めるというふうに承知しているところです。
今後、市の方から利活用計画案等が示されるなど協議があった場合には、適切な対応をしていきたいと思っています。
現状、特に協議はありませんけれども、今後の検討の進め方についての情報提供があったそうです。平成30年度にアリーナプロジェクト有識者会議を設置する予定であり、有識者会議の意見も伺いながら県有地を含む青森操車場跡地全体の利活用計画を検討するというふうに聞いています。
〇記者
しつこくて申し訳ないんですけれども。その情報提供については、知事はどういうふうにお考えでしょうか。
〇知事
あれだけ公になったら何らかの情報提供があるということは当然じゃないの?
事務的には情報提供があっているはずだけど、内容はごめん、分からない。
〇県土整備部長
市からの情報提供については、知事が今お答えしたとおりで、有識者会議を設置する予定であり、その意見をいただきながら検討をすると聞いております。
〇記者
それに対して、県としてのアクションはあるんでしょうか。待つという姿勢なんでしょうか。
〇県土整備部長
今、検討を進めているということでございますので、その検討の状況を注視しているというところでございます。
〇記者
分かりました。
〇知事
ということです。まあ、ね。皆であそこで走ってね、走ってもらわないと、健康づくりを。
〇記者
F-16に関してなんですけれども、先ほど知事の方からも漁業補償には全面的にサポートする等のご発言がありましたけれども、その漁業補償と一緒に、小川原湖としてはまさにシジミとかのGI登録を取って、これから踏み出していこうという矢先のこういった事故だったわけですけれども。諸々の風評被害対策として、県としてはどのように関わっていくお考えがあるのか、お願いします。
〇知事
補償ということとは別にということですね。
ご案内のとおり、組合長と一緒にあちこちセールスに歩いていたからね。
今、防衛省が窓口になって水質とか水産物、シジミ、ワカサギ、シラウオについても検査を実施する予定だと聞いているんですよ。防衛省から、こういった検査結果を踏まえた評価が示されて、いずれかの段階で、さっきも話をしたけれども次のフェーズに入って、要するに安全確認とか、そういう段階というものを経なければいけないとは思っています。そういうものを経た後は、例えば、道の駅等で安全宣言をしてスタートをして、あと知ってのとおり、いろんなところでキャンペーンを一緒にはっていくというのかな。はっていかなくても自然体で「皆さん、おいしいですよ、食べてください」とか、うちの総合販売戦略課はそのことについてはずっといろいろやってきましたが、そういったことを提案していかなきゃいけないと思っています。
まずは、シジミとかワカサギ、シラウオの、油が付着しているかどうか、要するに影響を受けていないかという分析をちゃんと整えていくのがすごく大事だと思っていて、それが進んで、防衛省で、あるいは漁組とか役場とかを含めての安全確認とか安全宣言とか、段取りがあると思いますが、その後は、やっぱり今まで一緒に売りまくってきたわけだし、それで(販売を)伸ばしてきたわけだから、棚を取りにまたいかなければいけないと思っているけれどもね。
そういう気持ちではいるんですが、現状ではキャンペーンうんぬんというのはまだ言ってはいけないんじゃないかと思っています。
〇記者
分かりました。シジミ、ワカサギを検査するという主体はどちらがやるんですか。
〇知事
防衛省なんだけれど、防衛省にシステムがないというので、うちの環境保健センターに機器等があるので、持ってきたら協力しますということは言ってあるんだけれども。
今日、取ってくるのかな。
〇危機管理局長
防衛局が主体となって行いますが、そういう検査については県にも分析依頼が来ておりますので、今、環境保健センター等の分析能力を確認しながら、早ければ今日、明日中にもそういう検体を確保していただいて検査を始めることといたしております。
以上でございます。
〇知事
そういう、いろんなことを経ていかないと、ということだと思っていますが。今までも一緒にGIのキャンペーンも含めてやってきたから、組合長とはもう常にあちこち一緒に歩いているので、同じくやっていきたいと思っています。
〇記者
あと10日ですが、今月、東日本大震災から丸7年になります。復興への取組、今まで事あることにされてきたとは思うんですが、改めてその思いというのをお聞かせいただきたいと思います。
〇知事
思い出すだけでも、我々東北の人間だけでなくて、友達とかいろんな方を失った方々もいるし、いろんな方々がやっぱり3月11日という日に対しての重さ、そういうことを感じていると思います。
自分自身も、7年というけれども、毎年いろんなことを聞かれるけれど、もう7年というような思いと同時に、まだ7年。でもその中で、どれだけ自分たちは自分たちの持ち分、あるいは東北各県から頼まれて一緒に協力をして、観光のこととか。「とにかく三村さん、シャワー効果のために、とにかく青森に集めて、集めてお客さんを出してくれ」、やったよ、こうやって実際に、ということとか思うし。ハードは2年でやると言ってやり抜いたんだけれども、その後の産業、例えば水産加工とかのシステムにしても何にしても、船を整えたりとか、5人で1つの船を動かす、百石のホッキの船だけれども、そういう、いろんな各分野とも整ってきて、経済の面では復旧したところが結構出てきたのかもしれないけれども、気持ちの面としてはまだそれぞれに引きずっているものがあるというふうに自分としては思っているんです。
一番大事なことは、自分は津波の町、百石の生まれ育ち、町長もやって、「地震、海鳴り、ほら津波」と、本当にほとんど毎回来るぐらいの町だったものだから、そういった、あの時の何年かで、防災の気持ちというのを忘れない、風化させない、そういったこと等を繰り返していくということ。だから高校生たちがいろんなことをやってくれているじゃない、復興関連基金で。そういうようなこと等も続けていく。いろんな意味で忘れちゃいけない人を忘れないように、あるいは風化させちゃいけないことを風化させないようにと。それがあの時を経験した私たちのすごい大事な仕事だと思っています。
だからこそ、河川砂防課に、道路をバンバンやるのと違って目立たないかもしれないけれども、君たちのおかげであの台風10号の時だって、青森県だって通ってすごい状態だったけれども、しのいだわけだ。砂防ダムとか、見えない仕事を丁寧にやっていたから。そういう見えない仕事を丁寧にやってほしいということ、今日、実は庁議でもそういう話をしました。
そういうようなこと等を、ハードとかそういう面でも、それから繰り返しになるけれども、忘れない、自分自身、それぞれが忘れないと、防災力を身に付けるということ等をこれからも言い続けていきたいと思うし、自分自身、7年というのはまだまだ忘れちゃいけない、いろんなことがあるなと、そういう思いです。
ありがとうございました。
まず知事から、庁議の報告をよろしくお願いします。
〇知事
本日開催されました庁議におきまして、3月10日から県立美術館で開催いたします企画展「シャガール-三次元の世界」について報告がございました。
この展覧会は20世紀を代表する画家マルク・シャガールの初期から後期に至る絵画の傑作とともに、陶器や彫刻などの立体作品も、やっていたというのは私も初めて知ったんですけれども、かつてない規模で展示をし、シャガールの彫刻家としての一面に光を当てるものとなっております。
現在、県立美術館のコレクションを代表する作品で、シャガールによって描かれたバレエ「アレコ」舞台背景画全4作品を期間限定で完全展示しておりますが、こちらも合わせて鑑賞できます。
関連イベントといたしましては、この「アレコ」背景画を、舞台照明や音楽とともにご覧いただく特別鑑賞プログラムを会期中毎日行うほか、開幕日にはシャガールのお孫さんで美術史家として活躍されていらっしゃるベラ・メイヤーさんの記念講演会を開催するなど、たくさんの見どころがございます。まさに、シャガールと言えば青森県立美術館といったところでございます。
開催期間は3月10日から5月6日までで、小・中学生の観覧料は無料でございます。春休みやゴールデンウィークなどを利用して、広く県内外から多くの皆さま方に足を運んでいただきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
続いて、「青森県地球温暖化対策推進計画」の改定であります。先ほど開催いたしました「第6回あおもり低炭素社会づくり庁内推進本部」において、「青森県地球温暖化対策推進計画」を改定いたしましたので、ご報告をさせていただきます。
改定計画では、持続可能な低炭素社会の実現に向けて、国による各種施策と併せ、県民、事業者、各種団体、行政等あらゆる主体の連携・協働により地球温暖化対策を進めていくこととしており、温室効果ガス排出量を、2030年度までに2013年度比で31%削減する目標を掲げております。
経済産業活動をはじめ、家庭生活など多方面にわたって地球温暖化対策を進めていくためには、県民一人ひとりの日頃からの取組が重要でございます。かけがえのない青森県の豊かな環境を次の世代に引き継いでいくため、県民の皆さま方のご理解、ご協力、そして積極的な行動をお願いしたいと思います。
続いて、米空軍の三沢基地所属F-16戦闘機によるタンク投棄事案についてであります。
本日開催されました庁議におきまして、米空軍三沢基地所属のF-16戦闘機による小川原湖への燃料タンク投棄事案について報告がありました。
当該事案につきましては、先月2月20日の事案発生から10日目を迎えましたが、県といたしましては、事案発生と同時に米空軍三沢基地司令官ほかに文書要請を行ったほか、翌21日には東北町から災害派遣要請の要求を受けまして、私から海上自衛隊大湊地方総監に対し、災害派遣要請を行うと同時に、青森県災害対策本部を設置し、さらに緊急に対応を協議する必要があると判断されたことから、22日の朝一番で会議を開催し、関係各部局長に対して実施すべき事項を指示したところでございます。
災害対策本部では、「流出油等の回収」「漁再開に向けた安全確認の実施」「補償交渉に向けた県のバックアップ体制確立」の3つの活動方針を掲げ取り組んでおりますが、このうち「流出油等の回収」につきましては、海上自衛隊の迅速な活動により、これまでのところ、湖面に油は確認されておらず、またタンクにつきましては重量ベースで90%以上が回収されたところであります。厳寒の中での海上自衛隊員の活動には、改めて感謝の意を表するものであります。
これから、漁再開に向けた安全確認実施のフェーズに移行していくわけでありますが、安全確認の条件などについて、関係機関との間で調整を行う必要があると考えております。
県といたしましては、早期の安全確認に向け、必要なデータの分析・提供など、積極的に貢献していく方針としております。また漁業補償などにつきましては、今後、東北防衛局からの説明を受けた上、東北町や小川原湖漁協の意向をくんで、全面的にサポートしていく方針であります。
本日の庁議では、私から危機管理局長をはじめ関係部局長に対し、今後の現地との調整や補償に関し適切に対応するよう改めて指示をしたところでございます。
続いて、今年度も「ピカイチデータ 数字で読む青森県2017」が出来上がりました。
ピカイチデータは、本県に関する理解と関心を深めるきっかけとなること、また、県内の子どもたちが郷土への愛着や知識を深め、故郷に誇りを持ち、青森県の素晴らしさを改めて認識してもらうこと、さらには本県の魅力の情報発信を目的として刊行しているものであり、皆さまには冊子をお配りしておりますが、本県に関する統計データを見ますと、例えば、3ページにありますように、りんご、ながいも、にんにく、ごぼうなどの収穫量が全国1位であることとか、公衆浴場数が人口10万人当たり全国1位であることなど、県民が誇れる素晴らしいデータや特徴的なデータが数多くあります。
一方、何と言っていいか、なんですけれども、9ページにございますように、カップ麺の購入数量だとか塩干魚介購入数量とか、11ページにいきますとコーヒー飲料や炭酸飲料の購入金額とか、まあ、何というか、課題としてどうしようというものがございまして、短命県を返上し県民の皆さま方が健康で長生きできる青森県に変わっていくためにも、データをデータとして把握しながらさまざま乗り越えていかなければいけないことがあるなと感じたところでありました。
これまでも、「今を変えれば!未来は変わる!!」のスローガンのもと、県民の皆さま方が自ら健康に対する知識を高め、実践する「健やか力」の向上を図ってきたところでありますが、平成30年度も健康づくり、健康的な生活習慣の推進と定着のため、高血圧、高血糖、塩分の摂り過ぎなど、このデータにもいろいろありますとおりに、警鐘を鳴らしますとともに、県内の経済五団体による健康経営キックオフ宣言や青森県健康経営認定制度の認定企業の増加など、健康に対する意識が着実に高まっていること、こういったことを踏まえまして、例えばあと100gの野菜とか、あと1,000歩の歩行とか、「だし活」など、生活習慣を改善することの重要性を粘り強く普及していきたいと思っております。
まあ、そういうことでピカイチデータをさまざまご活用ください。
以上です。
〇幹事社
ありがとうございました。
次に記者会から質問させていただきます。幹事社から3点のつもりだったんですが、庁議での報告に三沢基地の件が入っていたので、こちらは取り下げさせていただきます。
2点まとめて伺います。
1点目ですが、昨年、1年間の外国人延べ宿泊者数が昨日発表されたと思いますが、約24万人で東北1位になりました。東日本大震災以降の誘客の各種施策による成果だと思われますが、知事のご所感と、今後さらに底上げを図る上で力を入れていく点を伺いたいというのが1点目で、2点目ですが、3月に入ったばかりですが、今年度を振り返ってみてのご感想と、基本計画未来を変える挑戦の最終年度となる新年度への意気込みを改めてお願いします。
〇知事
それでは1点目のインバウンドの関係でございます。
昨日発表されました国の宿泊旅行統計調査では、昨年1年間の県内の外国人延べ宿泊者数は、速報値で過去最高の23万9,150人泊、従業員数10名未満の施設も含めますと25万6,810人泊と、いずれも年間を通じて初めて東北1位となりました。
東日本大震災以降、台湾からこの取組をスタートさせたんですけれども、この立体観光の推進や韓国の有名写真家による本県の魅力発信など、国ごとにさまざまな取組を、実は手を変え品を変えという言葉がありますけれども、してきたところでございます。
そこに県内の市町村や事業者をはじめ、国内外の旅行会社や航空会社など、本当に多くの方々にご協力をいただいて、こうした結果につながっていることを私としては本当にありがたく思っているところであります。
また県庁職員も地域担当それぞれにおいてしっかりといい仕事をしてくれたということ、これは一緒に行った私が一番理解しているところでもございます。
そういった形で、皆、県内総力を挙げてという形でこうした結果につながりました。ありがたいです。
課題でございました冬季、冬場の観光ですけれども、現在、台湾、中国、韓国などから多くのお客さまが雪や温泉を楽しむために青森県を訪れております。一つの方向性を示すことができたと思っております。この好調なインバウンド需要を春以降もしっかりと我々、青森県に取り込むため、国ごとに異なるニーズへのきめ細かな対応でありますとか、SNSを活用した情報発信の強化など、次のステージにつなげるための取組を進めていきたいと思いますし、例の教育旅行につきましてもさらに細やかに再点検をしながらまたいろいろと進めていきたいと、そんなことを考えているところでございます。1点目であります。
続いて、まあ振り返るのは早いような気がするんですけれども、今年度、まず取りあえず振り返りますと、経済面では農業産出額が非常に順調に、3,200億、13年連続で東北トップと、伸び率も日本一というようなことで、いい形で推移しました。また県産農林水産品の輸出額、約300億というように、過去最高を記録したりとか、昨年の外国人延べ宿泊者数が、先ほども報告をしましたが東北トップとなったりとか、震災以降400%の伸びとなったりとか、さまざまな分野において、これまで「地域で経済を回す」視点を重視し、地道に取組を重ねてきた結果が数字となって着実に実を結びつつある年だったと、そのように感じているところであります。
また生活面におきましても、雇用情勢の堅調な推移をはじめ、高校生の県内就職率の改善でありますとか、平成28年の合計特殊出生率が全国平均を上回り、出生数が6年ぶりに増加したこと、あるいは全国最下位ながら着実に延伸している平均寿命など、いろんなデータ的にも着実に良い方向に進んできたと実感できた1年でもございました。
新年度は「青森県基本計画未来を変える挑戦」が最終年度を迎えるわけでございます。基本計画に掲げる2030年のめざす姿の実現に向け、3つの戦略プロジェクトを軸とした一連の取組を強力に展開しつつ、特に「地域で経済を回す仕組みづくり」、「労働力不足への対応」、「超高齢化時代を見据えた青森県型地域共生社会の実現」の3つの視点、これも重視して、さらなる成果の獲得を目指して全力でチャレンジしていきたいと考えているところでございます。
以上であります。
〇幹事社
ありがとうございました。幹事社からは以上です。
各社からお願いします。
〇記者
知事の報酬について、1点うかがいたいのですが。
本定例会で条例の改正案が出されていますけれども、審議会の方では知事が実施している特例減額についても、止めてもいいのではないかという意見が出されましたけれども。対応についてどうお考えでしょうか。
〇知事
今回、相当審議会の方で、はっきり言うと、きつく言われておりまして、自分といたしましても審議会の、私だけではなくていろいろ関係者がおるわけですけれども、それぞれのこともいろいろ考えながら、審議会で結構厳しい意見がございましたので、そろそろそういった形を整えていくというんでしょうか、きちんと対応するという形がやっぱりよろしいのかなと、そう思っております。
〇記者
知事、弘前市は選挙モードでして、市長選なんですけれども、対応を一応伺っておいてもよろしいでしょうか。
〇知事
今までも、そうだったわけで、それぞれの首長の選挙についてはそれぞれの地域の方々のお考えということでございます。
〇記者
先月に続いての質問なんですけれども。青森操車場跡地。
〇知事
セントラルパークだ。
〇記者
その体育施設の関係で、先月の会見では知事が、青森市から利活用計画案が示されるなど協議があった場合に適切な対応をしたいということでおっしゃられたと思いますけれども、先月の会見後、市の方から何かしらのアクションはありましたでしょうか。
〇知事
協議は特にないんだけれども。平成23年に例の「青い森セントラルパーク全域を防災のため公有地として継続して管理することを求める請願」が採択されたので、我々、それに応じるということで、市が主体となって県有地を含めた操車場跡地の利活用計画の策定作業を進めるというふうに承知しているところです。
今後、市の方から利活用計画案等が示されるなど協議があった場合には、適切な対応をしていきたいと思っています。
現状、特に協議はありませんけれども、今後の検討の進め方についての情報提供があったそうです。平成30年度にアリーナプロジェクト有識者会議を設置する予定であり、有識者会議の意見も伺いながら県有地を含む青森操車場跡地全体の利活用計画を検討するというふうに聞いています。
〇記者
しつこくて申し訳ないんですけれども。その情報提供については、知事はどういうふうにお考えでしょうか。
〇知事
あれだけ公になったら何らかの情報提供があるということは当然じゃないの?
事務的には情報提供があっているはずだけど、内容はごめん、分からない。
〇県土整備部長
市からの情報提供については、知事が今お答えしたとおりで、有識者会議を設置する予定であり、その意見をいただきながら検討をすると聞いております。
〇記者
それに対して、県としてのアクションはあるんでしょうか。待つという姿勢なんでしょうか。
〇県土整備部長
今、検討を進めているということでございますので、その検討の状況を注視しているというところでございます。
〇記者
分かりました。
〇知事
ということです。まあ、ね。皆であそこで走ってね、走ってもらわないと、健康づくりを。
〇記者
F-16に関してなんですけれども、先ほど知事の方からも漁業補償には全面的にサポートする等のご発言がありましたけれども、その漁業補償と一緒に、小川原湖としてはまさにシジミとかのGI登録を取って、これから踏み出していこうという矢先のこういった事故だったわけですけれども。諸々の風評被害対策として、県としてはどのように関わっていくお考えがあるのか、お願いします。
〇知事
補償ということとは別にということですね。
ご案内のとおり、組合長と一緒にあちこちセールスに歩いていたからね。
今、防衛省が窓口になって水質とか水産物、シジミ、ワカサギ、シラウオについても検査を実施する予定だと聞いているんですよ。防衛省から、こういった検査結果を踏まえた評価が示されて、いずれかの段階で、さっきも話をしたけれども次のフェーズに入って、要するに安全確認とか、そういう段階というものを経なければいけないとは思っています。そういうものを経た後は、例えば、道の駅等で安全宣言をしてスタートをして、あと知ってのとおり、いろんなところでキャンペーンを一緒にはっていくというのかな。はっていかなくても自然体で「皆さん、おいしいですよ、食べてください」とか、うちの総合販売戦略課はそのことについてはずっといろいろやってきましたが、そういったことを提案していかなきゃいけないと思っています。
まずは、シジミとかワカサギ、シラウオの、油が付着しているかどうか、要するに影響を受けていないかという分析をちゃんと整えていくのがすごく大事だと思っていて、それが進んで、防衛省で、あるいは漁組とか役場とかを含めての安全確認とか安全宣言とか、段取りがあると思いますが、その後は、やっぱり今まで一緒に売りまくってきたわけだし、それで(販売を)伸ばしてきたわけだから、棚を取りにまたいかなければいけないと思っているけれどもね。
そういう気持ちではいるんですが、現状ではキャンペーンうんぬんというのはまだ言ってはいけないんじゃないかと思っています。
〇記者
分かりました。シジミ、ワカサギを検査するという主体はどちらがやるんですか。
〇知事
防衛省なんだけれど、防衛省にシステムがないというので、うちの環境保健センターに機器等があるので、持ってきたら協力しますということは言ってあるんだけれども。
今日、取ってくるのかな。
〇危機管理局長
防衛局が主体となって行いますが、そういう検査については県にも分析依頼が来ておりますので、今、環境保健センター等の分析能力を確認しながら、早ければ今日、明日中にもそういう検体を確保していただいて検査を始めることといたしております。
以上でございます。
〇知事
そういう、いろんなことを経ていかないと、ということだと思っていますが。今までも一緒にGIのキャンペーンも含めてやってきたから、組合長とはもう常にあちこち一緒に歩いているので、同じくやっていきたいと思っています。
〇記者
あと10日ですが、今月、東日本大震災から丸7年になります。復興への取組、今まで事あることにされてきたとは思うんですが、改めてその思いというのをお聞かせいただきたいと思います。
〇知事
思い出すだけでも、我々東北の人間だけでなくて、友達とかいろんな方を失った方々もいるし、いろんな方々がやっぱり3月11日という日に対しての重さ、そういうことを感じていると思います。
自分自身も、7年というけれども、毎年いろんなことを聞かれるけれど、もう7年というような思いと同時に、まだ7年。でもその中で、どれだけ自分たちは自分たちの持ち分、あるいは東北各県から頼まれて一緒に協力をして、観光のこととか。「とにかく三村さん、シャワー効果のために、とにかく青森に集めて、集めてお客さんを出してくれ」、やったよ、こうやって実際に、ということとか思うし。ハードは2年でやると言ってやり抜いたんだけれども、その後の産業、例えば水産加工とかのシステムにしても何にしても、船を整えたりとか、5人で1つの船を動かす、百石のホッキの船だけれども、そういう、いろんな各分野とも整ってきて、経済の面では復旧したところが結構出てきたのかもしれないけれども、気持ちの面としてはまだそれぞれに引きずっているものがあるというふうに自分としては思っているんです。
一番大事なことは、自分は津波の町、百石の生まれ育ち、町長もやって、「地震、海鳴り、ほら津波」と、本当にほとんど毎回来るぐらいの町だったものだから、そういった、あの時の何年かで、防災の気持ちというのを忘れない、風化させない、そういったこと等を繰り返していくということ。だから高校生たちがいろんなことをやってくれているじゃない、復興関連基金で。そういうようなこと等も続けていく。いろんな意味で忘れちゃいけない人を忘れないように、あるいは風化させちゃいけないことを風化させないようにと。それがあの時を経験した私たちのすごい大事な仕事だと思っています。
だからこそ、河川砂防課に、道路をバンバンやるのと違って目立たないかもしれないけれども、君たちのおかげであの台風10号の時だって、青森県だって通ってすごい状態だったけれども、しのいだわけだ。砂防ダムとか、見えない仕事を丁寧にやっていたから。そういう見えない仕事を丁寧にやってほしいということ、今日、実は庁議でもそういう話をしました。
そういうようなこと等を、ハードとかそういう面でも、それから繰り返しになるけれども、忘れない、自分自身、それぞれが忘れないと、防災力を身に付けるということ等をこれからも言い続けていきたいと思うし、自分自身、7年というのはまだまだ忘れちゃいけない、いろんなことがあるなと、そういう思いです。
ありがとうございました。
過去の記者会見録
平成28年度 平成27年度 平成26年度 平成25年度 平成24年度 平成23年度 平成22年度 平成21年度 平成20年度 平成19年度 平成18年度 平成17年度 平成16年度