県境不法投棄事案アーカイブ資料編　汚染実態詳細調査（平成13年度）

県境不法投棄事案汚染実態詳細調査（平成13年度）

調査目的

調査内容

高密度電気探査

• 廃棄物及び汚染地下水の分布状況を推定し、汚染地下水の拡散状況を推定するための必要なボーリング箇所を特定するため、大地の比抵抗二次元断面解析を行った。
• 調査は概ね東西方向に4測線、南北方向に5測線の合計2,970 ｍの測線長で行った。
• 高密度電気探査結果 1,876KB

汚染源特性把握等調査

• ボーリング調査
  高密度電気探査の結果を踏まえ、廃棄物の種類や地盤構成等を確認するため、7本のボーリング調査を行った。
• 廃棄物等の分析
  現場内の廃棄物及び土壌の汚染状況並びに地下水の水質状況を把握するため、平成12年度と同項目の分析を行った。

調査結果概要

• 廃棄物は、焼却灰主体、バーク堆肥主体、汚泥主体、ＲＤＦ様物主体の４種類
  ※ボーリング調査位置図 861KB
  ※ボーリング調査結果 146KB
• 表層部で揮発性有機塩素化合物による高濃度汚染が確認された。
  ※廃棄物・土壌・地下水の汚染状況 5,120KB
• 浅層ボーリング孔での地下水から揮発性有機塩素化合物が検出された。
  ※地下水汚染分析結果一覧表 473KB
• 高濃度のダイオキシン類で汚染されている廃棄物が、一部区域で確認された。
  ※廃棄物・土壌汚染分析結果一覧表 959KB
• 廃棄物の埋積量は、約67万立方ｍと推定される。
  ※廃棄物の分布状況と埋積量 3,558KB
• 現場内深部に分布する凝灰角礫岩は難透水性であることから、遮水層としての機能が期待できる。
  ※現場透水試験結果 168KB
• バーク堆肥からの汚染水は、難透水層の上部で拡散している。
• 現場内に地すべりの形跡が見受けられる。
  
• 地下水位の融雪による季節変動や降雨応答が確認された。
  ※地下水連続観測結果 1,202KB
  ※地下水位分布 1,995KB

調査結果に対する評価

• 高濃度のダイオキシン類で汚染されている範囲の特定が必要である。
• 対策を決定する上で地すべりの存在が対策に大きく影響するため詳細な調査が必要である。

原状回復技術について

• 基本的な原状回復方法として、
  　・ケース１：撤去後、場外の既存施設に委託処分する方法
  　・ケース２：場内に処理施設を設置し、処理処分する方法
  　・ケース３：遮水壁等により汚染流出拡散を防止しながら浸出水の処理をする方法
  の３つの方法について比較検討した。
• その結果、
  ・廃棄物の撤去作業等による汚染拡散を防止できること。
  ・最も短期間で汚染拡散防止対策を講ずることができること。
  ・短期間での対策により、風評被害を早期に解消できること。
  等のことから、ケース３が最も優位と考えられる。
• ケース１、２を実施する場合においても、汚染拡散防止策の先行実施は不可欠であり、高濃度汚染箇所等の調査結果によってはケース３の内容について別途検討が必要である。

調査・検討結果のまとめ 56KB