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更新日付:2025年3月17日 がん・生活習慣病対策課
科学的根拠に基づくがん検診について
※国が推奨しているがん検診で、「胃がん検診(エックス線検査または内視鏡検査)」「大腸がん検診」「肺がん検診」「乳がん検診」「子宮頸がん検診」の5つです。
1 科学的根拠に基づくがん検診とは?
世の中には、様々ながん検診があります。
しかし、がん検診の中には、必ずしもがんの死亡リスクを下げるという研究結果(=「科学的根拠」)が得られていないものもあります。
また、がんの死亡リスクを下げるという研究結果があったとしても、がん検診による不利益が大きいものは、がん検診としては不適切です。
よって国では、①がんの死亡リスクを下げるという科学的根拠があり、かつ②不利益が小さいがん検診として、以下の5つのがん検診を推奨しています。
がん検診の対象部位 | 検査方法 | 対象年齢 | 受診間隔 |
---|---|---|---|
胃がん | 問診、胃部エックス線検査(いわゆるバリウム検査)または胃内視鏡検査のいずれか | 50歳以上 (ただし、胃部エックス線検査は40歳以上から受診可能) |
2年に1回 (ただし、胃部エックス線検査は1年に1回受診可能) |
大腸がん | 問診、便潜血検査 | 40歳以上 | 1年に1回 |
肺がん | 質問(問診)、胸部エックス線検査及び喀痰細胞診 | 40歳以上 (喀痰細胞診の対象者は原則50歳以上で、喫煙指数(1日の喫煙本数×喫煙年数)が600以上の方(過去における喫煙者も含む)) |
1年に1回 |
乳がん | 問診、乳房エックス線検査(マンモグラフィー) | 40歳以上の女性 | 2年に1回 |
子宮頸がん | 問診、視診、子宮頸部の細胞診及び内診 | 20歳以上の女性 | 2年に1回 |
がん検診で「要精密検査(=がんの疑いあり)」と判定された場合は、必ず精密検査を受けてください。
がんの部位によって、適切な精密検査の方法があります。医師と相談し、必ず適切な方法で精密検査を受診しましょう。適切な精密検査(※)を受けなければ、検診の効果がなくなってしまいます。
※例えば、大腸がん検診では便潜血検査を行いますが、要精密検査となった場合の精密検査の方法は大腸内視鏡検査等があります。精密検査として便潜血検査を再度受けることは、がんを見逃す可能性があります。
がん検診は、一定年齢の「症状(※)がない方」が対象です。「症状(※)がある方」は、がん検診ではなく、「患者」として医療機関で診察を受けてください。(最初から精密検査が必要な場合があります。)
※症状の例:便に血が混じっている(あるいは黒い便(タール便))、痰に血が混じっている、胃の不快感や食欲不振・吐き気、乳房にしこりがある、不正出血がある 等
※2:子宮頸がん検診の方法には「HPV検査単独法」もありますが、従来の細胞診よりも実施方法が複雑であることなどの理由により、がん検診の不利益が大きくなる可能性が高いため、青森県としては、「青森県におけるがん検診事業の実施に係る要綱」により、国の指針に記載のある実施要件を全て満たすことができない限りは、市町村が実施するがん検診事業としては「実施しない方針」としています。
2 がん検診の利益と不利益について
がん検診には「利益(メリット)」と「不利益(デメリット)」があります。
がん検診の特性上、不利益が生じることは避けられませんが、国が推奨している5つのがん検診は、不利益が「小さい」と判断されているものです。
逆を言えば、国が推奨している5つのがん検診以外のがん検診には、不利益が大きいものがあります。
しかし、国が推奨している5つのがん検診も、「適切な年齢」から「適切な受診間隔」で「適切な検査方法」により受診できなければ不利益が大きくなってしまうため、注意が必要です。
① 5つのがん検診は、がん死亡を防ぐ効果あり ※この効果がデメリットより確実に大きい ② 大腸がん検診・子宮頸がん検診は、がんになるのを防ぐ効果も大きい ※「前がん病変」を見つけて治療できるため |
① 偽陽性 (がんがあるのに、誤って「がんがない」と判定されること。治療の遅れにつながるおそれがある。) ② 偽陽性 (がんがないのに、誤って「がんがある」と判定されること。本来は不要な精密検査や、検査結果が分かるまでの不安が生じるおそれがある。) ③ 検診や精密検査に伴う偶発症 (検査による副作用のこと。放射線被ばくや出血、腸管穿孔の他、まれに重篤な偶発症も発生する可能性がある。) ④ 過剰診断 (ほとんど進行せず、命を脅かさないがんを見つけて、本来は不要な治療(※)をすること。) ※がんの種類には、 ①放っておくと進行して命を奪うがん(=見つけるべきがん) と、 ②進行が非常に遅く、命を脅かすまでに至らないがん(=本当は見つけたくないがん) があります。 がん種によっては、②のがんが非常に多く見つかります。①と②の区別はできません。そのため②でも治療せざるを得ず、がん種によっては身体的・心理的・経済的負担などデメリットが多くなります。 |
がん検診は100%正確ではありません。
しかし、「定期的にがん検診を受診すること」や「症状が出たら速やかに医療機関を受診すること」などにより、がんの早期発見・早期治療につながる可能性が高くなります。
がん検診には「利益と不利益がある」ということを理解したうえで、がん検診を受診することが大切です。
3 科学的根拠に基づくがん検診推進事業
がん検診は単に実施すればよいという訳ではありません。死亡リスクを下げるという科学的根拠があり、かつ不利益が小さいがん検診を、一定の「質」を担保した状態で実施することにより、初めてその効果が最大限得れます。
一方、がん検診の「質」が担保されていないがん検診では、死亡リスクを下げる効果が得られなかったり、不利益が大きくなったりします。
青森県では、「青森県におけるがん検診事業に関する要綱」を制定し、青森県医師会・弘前大学との連携・協同(科学的根拠に基づくがん検診推進事業)により、質の高いがん検診を県民の皆様へ提供する体制を整えています。
4 「科学的根拠に基づくがん検診」に関する情報サイト
「科学的根拠に基づくがん検診」に関する正確な情報を掲載しているサイトを紹介します。
(がん検診に関する情報を掲載しているページへリンクします。)
① がん情報サービス(国立がん研究センター)
② 検診/健診ナビ|スクリーニングの利益・不利益等の適切な情報提供サイト(厚生労働省科学研究費補助金(がん対策推進総合研究事業)「がん登録を利用したがん検診の精度管理方法の検討のための研究」班)
③ パンフレット「がん検診2024(※)」(公益財団法人がん研究振興財団 ※ページ中ほどにあります。)