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更新日付:2024年8月5日
農林水産業
青森県の農林水産業
青森県の農林水産業は、全国トップの生産量をほこるりんごやにんにく、ごぼうをはじめ、多様(たよう)で豊富(ほうふ)な農林水産物を生産しており、県の経済(けいざい)や地域社会を支える重要な産業となっています。
農業
青森県では、地域の特性を生かした農業がおこなわれており、主に津軽地方では米やりんごづくり、県南地方では野菜づくりや畜産業がさかんです。
米
めぐまれた平野や水などを利用した米づくりがさかんです。耕地(こうち)面積のうち53パーセントが田で、県全体の農家のうち62パーセントが米づくりにかかわっています。
令和4年の収穫量は23万5200トンで全国11位、10アールあたりの収量(しゅうりょう)は594キログラムで全国2位です。
「青天(せいてん)の霹靂(へきれき)」、「はれわたり」、「つがるロマン」、「まっしぐら」などの品種が作付けされています。
野菜
広くゆたかな耕地(こうち)や夏のすずしい気候などを利用した野菜づくりがさかんです。生産された野菜は、予冷(よれい)・貯蔵施設(ちょぞうしせつ)や高速道路を利用して、新鮮(しんせん)なまま関東や関西などの消費地に出荷(しゅっか)されています。
病害虫の発生が少なく農薬をあまり使っていないため、安全・安心な農産物を求めている消費者のニーズにこたえています。
「ながいも」、「にんにく」、「ごぼう」などの根菜類(こんさいるい)を中心に、「ねぎ」、「キャベツ」、「トマト」、「きゅうり」、「などのすずしい夏の気候にあった野菜も生産されています。
野菜の生産額は東北1位で、なかでも「にんにく」、「ごぼう」の出荷量は全国1位です。
くだもの
夏でもすずしい気候を利用して、いろいろなくだものが栽培(さいばい)されています。
中でも「りんご」は、県内のくだものの収穫量の約98パーセントをしめ、くだものづくりの中心となっています。
青森県は「りんご」の栽培面積・収穫量とも全国の半分以上をしめる、全国一の産地です。りんご園は主に津軽平野をとりかこむなだらかな斜面(しゃめん)と、岩木川の沿岸に集中しています。
ほかにも「ぶどう」、「西洋なし」、「さくらんぼ」、「もも」、「ブルーベリー」、「あんず」、「すもも」などのいろいろなくだものが栽培されています。
花
夏のすずしい気候は、花づくりにも適しています。青森県産の花は色があざやかで、長もちするので人気があります。
青森県では「切り花類」の生産が中心で花の作付面積の約71パーセントをしめています。
一番さかんなものは「キク」で、ほかには「トルコギキョウ」、「サクラ」、「ヒマワリ」、「アルストロメリア」、「カンパニュラ」などが栽培(さいばい)されています。
畜産(ちくさん)
青森県では、畜産業が農業の柱のひとつになっています。
緑ゆたかな自然や夏のすずしい気候は、畜産物の生産に適した環境で、この有利な条件(じょうけん)をいかし、県内各地で家畜(かちく)が飼育(しいく)されています。
また、八戸市にはエサの原料となるとうもろこしなどが海外から入ってくる港があり、とくに「ぶた」や「にわとり」の飼育(しいく)がさかんで、農家1戸あたりの飼育数は、全国で上位に位置しています。
林業
青森県は、面積の66パーセントを森林がしめ、文字どおり「青い森」にかこまれています。
木は大きく分けて、針葉樹(しんようじゅ)と広葉樹(こうようじゅ)に区別されます。青森県は、スギやヒバに代表される針葉樹が約3分の2、ブナに代表される広葉樹が残りをしめています。
わたしたちはこの森林とかかわることで木材などの「めぐみ」を得ています。実際に林業にたずさわっている人を林家(りんか)と言い、木1本1本をたいせつに育てています。
- 白神の春
- 白神の夏
- 白神の秋
- 白神の冬
水産業
青森県のまわりには、広い砂浜や複雑な岩場があり、その沿岸域(えんがんいき)に住む魚介類(ぎょかいるい)や海そうの種類はさまざまです。
また、太平洋では寒流と暖流が混じり合い、日本海・津軽海峡(つがるかいきょう)・陸奥湾(むつわん)では、暖流の影響を強く受けています。そのため、いろいろな種類の魚がとれ、それぞれがよい漁場(ぎょじょう)になっています。
また、十和田湖(とわだこ)、十三湖(じゅうさんこ)、小川原湖(おがわらこ)を中心とした内水面(ないすいめん)での漁業も行われています。
特徴的な取組
青森県の特徴的(とくちょうてき)な取組を紹介(しょうかい)します。
だし活(だしかつ)+だす活(だすかつ)
「だし」とは、食べて「おいしい!」と感じる、素材(そざい)の「うまみ」と「かおり」がとけ出た料理の基本となる汁(しる)のことを言います。
「だし」の力を活用すると、塩分控えめでもおいしく味わえるので、自然に塩分をとりすぎない食事ができます。
「だし活」とは、この「だし」のうま味を活用して、おいしく減塩(げんえん)を推進する活動のことです。
また、「だす活」とは、野菜に含まれるカリウムという栄養素(えいようそ)が、身体の中の余分な塩分を外に出す仕組みを使って、塩分のとりすぎを調節しつつ、野菜をたくさん食べようと推進する活動のことです。
青森県は、しょっぱい味付けが好きな人や、塩分を摂り過ぎている人が多いことにくわえて、野菜を食べる量も足りていません。
塩分のとり過ぎは、高血圧(こうけつあつ)などの生活習慣病(せいかつしゅうかんびょう)につながるため、食生活を改善する必要があります。
青森県には、煮干や焼干しなどのだしとして使う素材をはじめ、おいしい野菜がたくさんあります。みなさんも、だし活+だす活で、おいしく、健康になりましょう。
グリーン・ツーリズム
自然ゆたかな農山漁村には、心安らぐ風景(ふうけい)、伝統文化(でんとうぶんか)、あたたかい人間関係(にんげんかんけい)など、都会ではうしなわれつつある魅力(みりょく)とうるおいに満ちたくらしが残っています。
グリーン・ツーリズムとは、このような農村や山村、漁村に滞在(たいざい)して、その地域のゆたかな自然や長い歴史につちかわれた文化、そして人々とのふれあいを楽しむ旅のことです。
海に囲まれ、緑の山々が連なる青森県。
県内各地域では、それぞれ特色ゆたかな体験メニューを用意して、皆さんをお待ちしています。田や畑、果樹園での農作業体験や、地引網(じびきあみ)などの漁業体験、いなかのくらしや祭りなどの伝統にふれる体験など、青森県ならではの体験がお楽しみいただけます。